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電子データ交換の費用|内訳・方式別の相場と削減の要点

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 費用は初期費用・月額費用・社内工数の3層に分かれ、見積書に載らない3層目が稼働後の負担になります。
  • 金額は取引先の数と伝票の量で動きます。比較の前に、対象業務の範囲を含む5つの前提条件をそろえてください。
  • 電子取引データは取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索でき、原則7年の保存が要ります。
  • 従来型回線の補完策は2028年に終了予定で、2024年の提供終了から数えて残る移行の期間は限られます。
  • 2026年の調査では、IT予算を増やす企業が52.6%、増額理由の首位は既存システム・基盤の刷新で66.3%でした。

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電子データ交換とは何か、費用を語る前の前提

電子データ交換とは、受発注や請求といった取引の情報を、あらかじめ定めた形式で企業間のシステム同士がやり取りする仕組みです。費用を比べるには、対象業務の範囲、取引先の数、伝票の量、基幹システムとの連携範囲、保存と保守の期間という5つの前提条件を先にそろえる必要があります。前提が違えば同じ機能でも見積額は変わりますので、金額の大小だけを並べても判断はできません。

電子データ交換(EDIとも呼ばれる、企業間で取引情報をやり取りする仕組み)が対象とするのは、注文書や納品書のように定型で反復する伝票です。流通分野の標準では、発注・出荷・受領・返品・請求・支払という6つの業務メッセージが基本形として定められています4。どの伝票を電子化するかで見積の範囲が決まりますので、対象業務の範囲は最初に固める条件になります。

紙・FAX・メールでの受発注には、請求書の届かない費用が隠れています。受注1件ごとに受領・転記・確認という3つの手作業が残り、担当者の時間がそのまま原価になるからです。誤入力が出れば訂正の連絡と再出荷の調整が続き、取引先との信頼にも響きます。紙の運用を続ける限り、この費用は毎月発生し続けます。

受注の経路が取引先ごとに違う点も、費用を押し上げます。FAXと電話とメールが混在すると、担当者は3つの経路を毎日確認することになります。窓口が分かれるほど、受注漏れを防ぐための二重確認が積み上がっていきます。

電子で受け取った取引情報は、税務の面でも扱いが定められています。電子取引のデータは書面に出力した保存では足りず、原則としてデータのまま保存する義務があります1。検索の要件は取引年月日・取引金額・取引先の3項目で、保存期間は原則7年です2。費用の話に入る前に、この要件を満たす経路を決めておいてください。

見積を比べるときは、土台をそろえます。対象業務の範囲に加えて、取引先の数、月あたりの伝票の量、基幹システムとの連携範囲、保存と保守の期間の4条件を数字で書き出してください。この4条件が違えば、初期費用も月額費用も別物になります。同じ様式の依頼書を使えば、複数の提供元の見積を同じ物差しで読めます。

比較で迷いやすいのは、公表されていない相場に引きずられる場面です。金額を根拠として扱えるのは、提供元が条件つきで公表している料金に限られます。取引先数や伝票数の前提が書かれていない金額は、自社の条件に置き換えられません。前提のない数字を稟議に載せると、差し戻しの原因になります。

費用を比べる前提条件は五つです。対象業務の範囲で見積の対象が定まり、取引先の数が突き合わせと疎通の工程を増やします。伝票の量は利用料の従量部分に効き、基幹システムとの連携範囲は開発量を決めます。保存と保守の期間は月額の合計を左右します。
電子データ交換の費用を比べる前にそろえる五つの前提条件

見積を依頼する前に決める確認事項の優先順5件(順位の根拠は着手順序の依存関係)

  1. 対象業務の範囲を決めます。発注・出荷・受領・返品・請求・支払のうち、どの伝票を電子化するかが定まらなければ、見積の対象そのものが決まりません。
  2. 取引先の数と月あたりの伝票の量を実測します。月額の従量部分はこの2つで動くため、将来の見込みも合わせて数字にしておきます。
  3. 基幹システムとの連携範囲を決めます。自動連携か手動取り込みかで、初期の開発量とテスト量が変わります。
  4. 保存と保守の条件を決めます。電子取引データは3項目で検索できる状態を保ち、原則7年の保存が要ります。
  5. 期限のある要因を確認します。従来型回線の補完策は2028年に終了する予定のため、切替の時期を逆算して計画に落とします。

電子データ交換の費用の内訳

費用は、初期費用・月額費用・社内工数の3層に分けると比べやすくなります。初期費用は要件定義・接続設定・マスタ整備といった立ち上げの作業に対応し、月額費用は利用料・通信料・保守に対応します。見積書に現れない社内工数を3層目に加えなければ、稼働後に想定外の負担が出ます。数字を並べる前に、どの層に何が入るのかを一枚に整理してください。

初期費用の中心は、立ち上げの作業量です。要件定義では、取引先ごとの伝票項目と自社の項目を突き合わせ、変換の規則を1本ずつ決めます。接続設定には、通信手順の選定と証明書の登録、疎通の確認までが含まれます。項目の数と取引先の数が増えるほど、この工程の日数は伸びていきます。

マスタ整備は、見落とされやすい割に重い作業です。自社の商品コードと取引先のコードを対応させる表を作り、単位や入り数の違いまで合わせる必要があります。この対応表が不完全なままだと、受注データが基幹システムで弾かれ、結局は手入力へ戻ります。商品点数が多い企業ほど、ここに時間を割く覚悟が要ります。

月額費用は、利用料・通信料・保守の3つで構成されます。利用料は利用者数や月あたりの伝票数に応じて変わり、伝票が増えれば従量分も増えていきます。通信料は回線と通信手順の選び方で決まります。保守には障害時の対応と、標準や様式の変更への追随が含まれます。

3層目の社内工数は、見積書には載りません。受入テストでは取引先ごとに疎通と項目を確かめ、業務手順の改定では受注から出荷までの流れを書き直します。稼働の直後は問い合わせ対応が現場に集まり、通常業務と重なります。この負担を織り込まずに稼働日を決めると、現場が回らなくなります。

3層に分けて並べると、提供元ごとの違いが読み取れます。初期費用が安く見える見積でも、月額の従量単価が高ければ、数年の合計では逆転します。逆に初期費用の重い方式は、月額が抑えられている場合があります。層ごとの合計と、合算した総額の両方を見てください。

見積書の項目名は提供元ごとに異なります。同じ「保守」という語でも、障害対応だけを指す場合と、様式変更への追随まで含む場合があります。語の定義を確かめずに単価を比べると、後から追加の請求が出ます。項目の中身を1行ずつ書き出し、同じ土俵に並べ直しましょう。

費用の内訳は三層です。初期費用には要件定義、接続設定、マスタ整備が入ります。月額費用には利用料、通信料、保守が入ります。社内工数には受入テスト、業務手順の改定、問い合わせ対応が入り、見積書には載りません。
初期費用と月額費用と社内工数に分けた費用の内訳

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導入方式によって変わる費用構造

導入方式の選択が、費用のかかり方を決めます。自社構築型は初期に費用が寄り、クラウド型は月額に寄ります。Web型は自社の開発を小さくできる代わりに、入力の手間が取引先の側に残ります。通信手順型は標準に沿うため個別開発を減らせますが、標準への適合を確かめる工程が要ります。同じ機能でも、費用がどこに寄るかは方式ごとに違います。

自社構築型では、サーバ・回線・アプリケーションを自社の資産として持ちます。独自の業務要件を作り込める代わりに、設計と開発の費用が初期に集中します。稼働後は保守と運用の人件費が月額の中心になり、更新の判断も自社に残ります。既存の基幹システムを長く使う企業では、この方式が選ばれる場面があります。

クラウド型では、提供元の環境を利用します。初期費用は接続設定とマスタ整備が中心になり、開発の比重は下がります。月額費用は利用料と伝票数の従量が中心で、標準や様式の変更には提供元が追随します。自社の要員が少ない企業ほど、費用を月額へ移す選び方が現実的でしょう。

Web型では、取引先が画面から発注や出荷の情報を入力します。自社の開発は小さく収まる代わりに、入力の負担は取引先へ移ります。取引先の伝票量が増えると、相手側の手間が増えて運用が続きません。取引先の数が少なく、伝票量も小さい場合に向いた方式です。

通信手順型では、業界で定めた標準の様式と手順でデータを送受します。流通分野の標準では、基本形の6つの業務メッセージに加えて複数の通信手順が定められています4。標準に沿えば、取引先ごとの個別開発を減らせます。ただし取引先が標準に対応していなければ、変換の仕組みを別に用意することになります。

費用に効くのは、基幹システムとの連携範囲です。受注データを在庫と受注残へ自動で取り込むのか、CSVを手で取り込むのかで、開発量とテスト量が変わります。自動連携は日々の工数を減らしますが、初期の設計と試験は増えます。連携の深さは、伝票の量と担当者の人数から決めてください。

方式を1つに絞る必要はありません。量の多い取引先には標準の手順、量の少ない取引先にはWeb型と使い分ければ、費用を伝票量に見合わせられます。ただし経路が増えるほど、運用の手順書と監視の対象も増えていきます。使い分けの線引きは、取引先の数と月あたりの伝票の量で決めましょう。

方式 初期費用のかかり方 月額費用のかかり方 向いている条件
自社構築型 設計と開発を自社で持つため重い 保守と運用の人件費が中心 独自の業務要件が多く既存資産を活かす場合
クラウド型 接続設定とマスタ整備が中心 利用料と伝票数の従量が中心 標準の様式で早く始めたい場合
Web型 自社の開発は小さく収まる 利用料が中心 取引先の数が少なく伝票量も小さい場合
通信手順型 標準への適合の確認が要る 通信料と保守が中心 標準に沿う取引先と量をやり取りする場合
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費用が上下する主な要因

見積が上下する要因は、取引先の数と伝票の量、取引先ごとのフォーマット差異、サポート範囲と保存条件の3つに集約できます。前の2つは主に従量部分と開発量に効き、3つ目は月額の固定部分に効きます。契約の前にこの3つの前提を書面で確かめておけば、稼働後の追加請求を避けられます。

取引先の数は、初期費用と月額費用の双方に効きます。1社増えるごとに、項目の突き合わせ、変換規則の作成、疎通の確認という工程が発生するからです。月あたりの伝票の量は、利用料の従量部分に直結します。将来の取引先数を見込んだうえで、単価の刻みを契約の前に確かめてください。

フォーマット差異は、開発量を押し上げる要因です。標準の様式に独自の項目を足している取引先があると、その分だけ変換の定義が増えます。複数の標準へ同時に対応する場合は、様式ごとの試験も必要になります。取引先を様式別に分類し、何本の変換定義が要るかを数えることから始めましょう。

サポート範囲は、月額の固定部分を左右します。平日の日中のみか、休日と夜間まで含むかで、保守の料金は変わります。障害時の連絡経路と復旧までの目安が契約に書かれているかも確かめてください。受注が止まれば出荷も止まりますので、停止時間の許容幅から逆算して選びます。

データの保存条件も、費用に効きます。電子取引のデータは原則7年の保存が要り、検索できる状態を保つ必要があります2。提供元の保存期間が短ければ、自社の側に保存の仕組みを別に用意することになります。保存期間・保存の場所・取り出しの方法を、見積の段階で確かめておきましょう。

見落としやすいのが、稼働後に発生する変更の費用です。取引先の追加、様式の改定、担当者の増員は、いずれも作業として発生します。契約の時点で、追加1社あたりの費用と変更依頼の受付方法を決めてください。ここを空欄にしたまま契約すると、後から都度の見積が積み上がります。

3つの要因は、いずれも自社の側で数えられます。取引先の数、月あたりの伝票の量、様式の種類、必要な稼働時間、保存の期間という5項目を書き出せば、見積の前提は固まります。前提を書いて渡せば、提供元ごとの見積を同じ条件で読み比べられます。

回線終了と法制度対応がもたらす追加費用

期限のある費用は、先に手を打つほど選択肢が残ります。従来の電話回線を用いたデータ通信は2024年に提供が終わり、その後の補完策も2028年に終了する予定です56。電子取引データの保存義務への対応も、同じく期限のある課題です1。どちらも先送りすれば、駆け込みの時期に費用と要員の両方が逼迫します。

回線の切り替えでは、通信の手順そのものを変えます。従来の手順で使っていた装置は使えなくなり、インターネット回線を用いる手順への移行が要ります。移行の作業には、接続先の設定変更、取引先ごとの疎通試験、切替日の調整が含まれます。取引先が多いほど、この調整の日数は積み上がっていきます。

提供終了の告知は事前に公表されています5。補完策として用意された経路も期限つきで、2028年の終了が案内されています6。2024年の終了から数えれば、残された移行の期間は限られます。期限の直前は依頼が集中しますので、要員の確保も難しくなるでしょう。

電子取引データの保存は、書面への出力では代えられません1。取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できる状態を保ち、原則7年間残す必要があります2。基準期間の売上高が5,000万円以下の場合など、検索の要件が緩和される取り扱いも定められています2。自社がどの取り扱いに当たるかを、先に確かめてください。

保存への対応には、費用の裏づけが要ります。保存領域の確保、検索の仕組み、訂正や削除の履歴を残す方法が対象になります。電子データ交換の仕組みに保存の機能が含まれるかどうかは、提供元によって違います。含まれない場合は、保存の費用を別に見込んでおきましょう。

先送りした場合の費用は、資産になりません。紙とFAXの運用を続ける限り、印刷・転記・確認の手作業は毎月発生します。期限の直前に慌てて切り替えれば、選べる方式が減り、試験の期間も短くなります。移行の費用は前倒しでも後ろ倒しでも発生しますので、条件の良い時期に使うほうが得策です。

期限のある要因は、稟議の材料にもなります。回線の終了時期と保存の義務は、自社の都合で動かせません。投資の判断を先延ばしにする事情が社内にある場合でも、期限だけは共有しておいてください。時期を明示すれば、予算の年度配分の議論に載せられます。

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費用を抑えるための進め方と公的支援の活用

費用を抑える道は3つあります。対象取引を絞った段階導入で初期費用を平準化すること、標準仕様を使って個別開発を減らすこと、そして中小企業向けの支援制度を条件に合う範囲で使うことです。いずれも金額を値切る方法ではなく、支払う対象そのものを減らす考え方になります。順番を誤ると、後戻りの作業でかえって費用が増えます。

段階導入では、最初の対象を伝票量の多い取引先に絞ります。全社の全取引を一度に切り替えるより、初期の作業量を小さく保てるからです。最初の数社で運用が回れば、手順書と変換の型が残り、次の取引先への展開は速くなります。初期費用を年度をまたいで分けられる点も、予算の面で扱いやすい形です。

標準仕様を使えば、個別開発を減らせます。流通分野の標準では、発注から支払までの6つの業務メッセージが基本形として整理されています4。自社の様式に取引先を合わせるのではなく、標準へ双方が合わせるほど、変換の定義は減っていきます。取引先との交渉では、標準への対応可否を最初に確かめてください。

自社で担える作業を切り分けると、外注費は下がります。マスタ整備や業務手順の改定は、自社の業務知識がなければ進みません。ただし社内で担う分だけ社内工数は増えますので、担当者の時間を予算として見積もってください。外注と内製の線引きは、作業ごとに決めるのが現実的です。

中小企業向けのデジタル化を支援する補助制度は、年度ごとに事業名・補助率・補助上限額・対象経費が改められます。前年度の条件をそのまま前提にすると、申請の段階で対象外と分かる場合があります。申請の前に、その年度の公募要領で対象経費と申請期間を確かめてください。交付の決定と契約の時期の前後関係についても、公募要領の記載に沿って確認します。

予算の枠組みも押さえておきましょう。2026年に公表された企業のIT動向調査では、IT予算を増やすと回答した企業が52.6%でした3。増額の理由の首位は既存システム・基盤の刷新で、66.3%を占めています3。取引の経路を新しくする投資は、この刷新の枠で説明できる場合があります。

抑え方の順番を間違えないでください。対象を絞り、標準に寄せ、それでも残る費用に支援制度を当てるのが順序です。制度の締切に合わせて対象を広げると、使い切れない仕組みが残ります。自社の業務に必要な範囲を決めてから、制度の条件と突き合わせましょう。

費用対効果の見立てと社内稟議の組み立て

費用対効果は、削減できる作業時間を金額に換え、初期費用と月額費用の合計と突き合わせて見ます。比較の年数をそろえ、回収までの期間を出せば、稟議で扱える形になります。数字の根拠は自社の実測に置き、見積の前提条件と一緒に示してください。前提が変われば結論も変わることを、資料の中で明示しておきましょう。

最初に、現状の実測から始めます。受注1件あたりに要する受領・転記・確認の時間を、3か月分ほど記録してください。月あたりの伝票数を掛ければ、作業時間の合計が出ます。ここに自社の人件費の単価を掛けた額が、削減の対象になる金額です。

次は前提条件の確定です。対象業務の範囲、取引先の数、伝票の量、基幹システムとの連携範囲、保存と保守の期間を、数字で書き出します。この5項目は、そのまま見積依頼書の前提になります。前提を書かずに依頼すると、提供元ごとに違う条件の見積が戻ってきます。

方式の絞り込みでは、総保有コストで比べます。初期費用、月額費用、社内工数を合算し、契約の期間に合わせて3年または5年でそろえてください。年数をそろえないまま比べると、初期費用の軽い方式が有利に見えます。回収の期間は、削減できる金額で初期費用を割って求めます。

見積依頼では、確認する項目を先に決めます。追加1社あたりの費用、伝票数の従量単価と刻み、保守の範囲、稼働時間、保存の期間と取り出しの方法が対象です。同じ項目表を複数の提供元へ渡せば、回答の差がそのまま比較の材料になります。空欄で戻ってきた項目は、追加費用の候補として扱ってください。

比較と稟議では、削減額だけを並べません。期限のある要因、つまり回線の終了時期と電子取引データの保存義務を、判断の材料として添えます61。投資しない場合に毎月発生し続ける手作業の費用も、同じ表に並べてください。材料がそろえば、決裁の場での議論は条件の詰めに移ります。

稟議の資料には、前提が崩れた場合の影響も書きます。取引先が想定より増えたとき、伝票量が減ったときに、月額がどう動くかを1行で示してください。条件つきで書いておけば、後から数字が動いても説明ができます。断定した1つの金額だけを載せる書き方は避けましょう。

現状の実測で3か月分の作業時間を記録し、前提条件の確定で5項目を数字にします。方式の絞り込みでは総保有コストで比べ、見積依頼では同じ項目表を複数の提供元へ渡します。最後の比較と稟議で、期限のある要因と削減額を並べて判断します。
費用対効果の見立てから稟議までの五つの手順の順序

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よくある質問

見積書のどこを見れば方式ごとの違いが分かりますか

初期費用と月額費用の内訳の粒度を見てください。自社構築型は設計と開発の工数が初期に並び、クラウド型は月額の利用料に伝票数の従量単価が現れます。項目名が同じでも中身は提供元ごとに違いますので、保守の範囲と稼働時間の記載を突き合わせると差が見えます。空欄の項目は、追加費用の候補として確認しましょう。

取引先が増えたときに費用はどのように伸びますか

伸び方は契約の単価の刻みで決まります。取引先を1社増やすたびに、項目の突き合わせ、変換定義の作成、疎通の確認という初期の作業が発生します。月額は伝票数の従量部分が増えていきます。契約の前に、追加1社あたりの費用と、従量単価が変わる伝票数の境目を書面で確かめておけば、増加分を自社で試算できます。

契約の期間や解約のときに費用は発生しますか

契約の条件によって変わりますので、締結の前に3点を確かめてください。最低利用期間の有無、期間内に解約した場合の扱い、そして解約時のデータの返却方法です。電子取引のデータは原則7年の保存が要りますから2、解約の後も自社でデータを保持できる形かどうかが判断の分かれ目になります。

電子データ交換の仕組みを入れれば保存の義務は満たせますか

提供元によって異なりますので、自動的に満たせるとは限りません。電子取引のデータは書面への出力では代えられず1、取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できる状態を原則7年間保つ必要があります2。保存の機能が含まれない場合は、保存の場所と検索の方法を別に用意し、その費用を見積に加えてください。

補助制度は費用の見積にどう織り込めばよいですか

補助が下りる前提で予算を組まない形にしてください。中小企業向けの支援制度は、年度ごとに事業名・補助率・補助上限額・対象経費が改められます。申請の前にその年度の公募要領で対象経費と申請の期間を確認し、対象外となる経費は自社の予算で賄える範囲に収めます。採択の可否に関わらず進められる規模から始めるのが安全です。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「FSOL B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. 1 出典:国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト(電子取引関係)」(2026) 経路
  2. 2 出典:国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト」(2026) 経路
  3. 3 出典:一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会「企業IT動向調査2026 プレスリリース第1弾」(2026) 経路
  4. 4 出典:流通システム標準普及推進協議会/一般財団法人流通システム開発センター「流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)解説ページ」(2026) 経路
  5. 5 出典:東日本電信電話株式会社「報道発表『INSネットの新規申込受付終了・提供終了について』」(2024) 経路
  6. 6 出典:東日本電信電話株式会社「ISDN(INSネット)とは?2028年12月終了の影響と企業が取るべき対応」(2026) 経路

画像の出典元

  1. Stylish office desk with a laptop, stationery, and notes on/Photo by Mikhail Nilov on Pexels
  2. Close-up of a business planning cycle chart with a blue penc/Photo by RDNE Stock project on Pexels
  3. Organized desk space featuring a laptop, brass lamp, and col/Photo by Darina Belonogova on Pexels

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◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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