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取適法で手形払いは禁止に。自社が対象かの見分け方と受発注システムの見直しポイント

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 取適法の施行期日は2026年1月1日で、施行に伴い手形による支払が禁止されたため、対象取引の支払方法を手形のまま続けることはできない
  • 資本金の基準に該当しなくても、製造委託等300人・役務提供委託等100人の従業員基準に該当すれば対象になるので、資本金だけで対象外と整理した以前の判定は使えない
  • 支払期日は受領日(役務提供委託は役務の提供をした日)から起算して60日以内で、超過分は年率14.6%の遅延利息。手形を交付していれば割引の有無にかかわらず満期日が支払をする日として扱われる
  • 手形払から現金払に変える際、現金調達に必要な割引料を代金から減じて支払うと減額として違反になるため、資金繰りの調整は代金の額と切り離す
  • 受発注・支払管理では、受領日を起算点とした期日の算出、期日超過の検知、代金からの控除項目の一覧化、取引単位の記録を2年間取り出せる状態が要になる

60代前半の日本人女性が発注画面の操作をしている場面

自社の受発注・支払いは取適法の対象になるか

毎月の支払日に手形を振り出し、サイトは取引先ごとの慣例どおり——その運用のまま2026年度に入ってからの発注を処理しているなら、支払条件そのものを組み替える必要があります。
2026年度に施行された中小受託取引適正化法(取適法)では3、施行に伴って手形による支払が禁止されました4
支払期日は物品等を受領した日から起算して60日以内で、できる限り短い期間内に定める義務があり1、超えた分には年率14.6%の遅延利息が発生します1
手形を交付していた場合は、割引の有無にかかわらず満期日が支払をする日として扱われます2
まず自社が委託事業者に当たるかを従業員基準と資本金基準の両面で確かめ、そのうえで受発注・支払管理システムの日付の持ち方と支払条件マスタを開く、というのが実務の順序になります。

資本金基準に加わった従業員基準(300人/100人)

下請取引の適用判定は、長く資本金の区分を出発点にしてきました。
取適法では、改正前の規模要件が資本金基準のみだったところに、新たに従業員基準が追加されています4
製造委託等については従業員数300人、役務提供委託等については従業員数100人が基準とされ、資本金の基準に該当しない場合であっても、従業員数の基準に該当すれば適用対象になります7

この追加は、判定の入口が一つ増えたというより、これまでの整理を無効にしうる変更です。
資本金は据え置いたまま人員を増やしてきた会社では、以前に「自社は資本金の区分に当たらないので対象外」と結論づけた社内の整理がそのまま生きていることがあります。
その結論は資本金基準だけを見た判断なので、従業員数の側から当てはめ直さないと、対象に入っているのに気づけません。

もう一つ見落としやすいのが、基準の人数が取引の類型で違うことです。
部品の加工や金型の製作のように物の製造を外部に委託しているなら製造委託等、運送や設備の保守のように役務の提供を委託しているなら役務提供委託等に当たり、前者は300人、後者は100人が基準になります7
人数の線が三倍違うため、製造の委託では届かない規模でも、役務の委託では対象に入るという状態が起こります。

製造と役務の両方を外部に出している会社では、会社単位で一度判定して終わりにはできません。
発注の内容ごとに類型を振り分け、それぞれの基準に照らすところまでが判定の作業になります。
受発注システムに登録された取引先を購買品目や契約の種類で並べ替えてみると、どの取引がどちらの類型に寄るのかは短時間で見通せることが多いはずです。

従業員数で判定するとなると、どこまでを数えるのかが気になります。
基準は常時使用する従業員数という考え方で置かれていますが、雇用形態ごとの算入範囲までを本記事で参照した資料から読み取ることはできません7
基準の人数に近い規模であるほど、この算入範囲の解釈が対象かどうかを直接左右するので、公正取引委員会の基準資料に自社の雇用構成を当てはめて確認しておく必要があります。

資本金基準の確認先

従業員数が基準に届かなかった場合も、そこで対象外と決めるのは早いです。
取適法は、資本金の基準に該当しない場合に従業員数の基準でも拾う組み立てになっており7、資本金による区分そのものは残っています。
どちらか一方に該当すれば対象になるという読み方が必要で、片方だけを確かめて終える判定は成り立ちません。

資本金の金額区分については、公正取引委員会が取適法の適用対象を解説する資料を公開しているので、自社の登記上の資本金の額と発注内容をそろえて、その基準に当てはめて確認してください7
増資や組織再編で金額が動いた年は、期首時点と現在で結論が変わることもあります。
支払業務の側から見ると、判定の結果が変わった時点より前に発注した取引の扱いが問題になりやすいので、判定に使った時点は必ず記録に残しておきたいところです。

対象外と整理したときも、判断の根拠を残しておくと後が楽になります。
いつの時点の従業員数と資本金を使い、どの類型の基準に照らしたのかを残しておけば、人員が増えたときや基準が見直されたときに、同じ調べ直しを繰り返さずに再判定できます。
この記録は、対象取引について後から義務の履行状況を問われたときに、なぜその取引を対象外として扱っていたかを説明する材料にもなります。

発注内容の振り分けから支払条件の点検までを並べた流れ図
取適法の該当性を確かめる作業の順序

手形払いは取適法でどう規制されるのか

禁止行為としての手形払い

手形については、サイトを短くすれば続けられるという受け止め方をされることがあります。
取適法ではそうした猶予の形ではなく、施行に伴って手形による支払そのものが禁止されました4
施行は2026年度の初めに行われました3

手形払いの禁止と表裏にあるのが、支払期日の義務です。
委託事業者は、物品等を受領した日から起算して60日以内で、できる限り短い期間内に支払期日を定める義務を負います1
起算点は受領した日であり、役務提供委託の場合は役務の提供をした日です1

ここで実務がずれやすいのが、社内にある複数の日付のどれを起算点にするかです。
検収が終わった日でも、締め日でも、請求書が届いた日でもありません。
受領の時点から数え始めるため、検収に日数をかける運用ほど、支払処理に残された日数が短くなります。

支払条件の組合せで見ると、境目は具体的になります。
月末締めの翌月末払いであれば、月初に受領した分が最も長くなり、60日の線に近づく程度で収まります。
これに対して、支払をもう一か月後ろに寄せた翌々月末払いのような条件では、受領日によって60日を超える取引が出てきます。

つまり、手形をやめるかどうかという論点と、支払サイクルの設計が60日に収まっているかという論点は別に立っています。
手形を振込に替えても、締め日と支払日の組合せをそのまま引き継げば、支払遅延の側で引っかかる余地が残ります。
支払手段の変更と支払条件の見直しは、同じ機会にまとめて確かめておくのが安全です。

手形交付済みの場合の遅延利息の考え方

すでに手形を交付している取引については、扱いがはっきり示されています。
代金の支払について手形の交付をした場合は支払遅延となり、手形割引を受けたか否かにかかわらず、当該手形の満期日を支払をする日として取り扱われます2

この扱いは、受注側の資金調達の事情を理由にできないことを意味します。
取引先が銀行で手形を割り引いて早めに現金化していても、自社が支払をした日は満期日として数えられます。
「相手は実質的に受け取っている」という説明では、支払遅延の判定は動きません。

遅延分の負担は、日数と金額から機械的に決まります。
受領日から60日を経過した日から実際に支払をする日までの期間について、その日数に応じて未払金額に年率14.6%を乗じた額を遅延利息として支払う義務があります1
手形を交付していれば、この「実際に支払をする日」が満期日になるため2、サイトの長い手形ほど超過日数がそのまま積み上がる構図になります。

年率14.6%という水準は、資金調達の相場に合わせて上下するものではありません。
取引条件の交渉や、これまでの業界の慣行によって薄まることもありません。
期日を過ぎた日数と未払金額から算定されるだけなので、支払条件の側を60日以内に収めるほうが結果として負担も小さくなります。

受領日を起算点に支払期日と遅延利息を判定する流れ図
受領日から遅延利息の算定までの判定

受発注・支払管理システムで見直すべきポイント

支払期日・遅延利息の自動管理

ここまでの内容を自社の仕組みに当てはめると、最初に確かめるのは日付の持ち方です。
受発注システムや購買システムには、納品日、検収日、計上日といった日付が別の項目として入っていることが多く、支払期日の計算にどれを使っているかは設定を開かないと分かりません。
検収日を基準に期日を算出する設定になっていれば、受領から検収までの日数がそのまま超過リスクとして乗ってきます1

次に見るのは、取引先ごとの支払条件マスタです。
締め日と支払日の組合せは取引先や契約の経緯でばらつくので、条件の種類ごとに受領日から支払日までの最長日数を計算して並べると、60日を超える組合せが浮かび上がります。
取引先の件数が多い会社では、この一覧がそのまま対応の優先順位になります。

支払方法の選択肢も点検の対象です。
手形が支払方法マスタに残っていれば、担当者は従来どおりの操作で手形払いを選べてしまいます。
取適法の対象取引について手形を選べない状態にするか、選んだ時点で警告が出るようにしておけば、運用の記憶に頼らずに済みます。

遅延利息の算定を人の手だけに残すと、抜けが出ます。
期日を過ぎた未払をシステム側で検知し、超過日数と未払金額から年率14.6%で算定する処理まで組んでおけば、支払の事実と利息の計算が同じ記録の上でつながります1
算定の仕組みがあること自体が、期日の超過を見つけたときに放置しない歯止めにもなります。

改修の範囲を必要最小限に抑えたい場合は、期日の算出と超過の検知を先に固める順序が合います。
遅延利息の自動算定や記録の出力は、期日が正しく計算できていなければ意味を持たないためです。
逆に、期日の算出基準だけを直して超過の検知を人の目に残すと、条件マスタの例外が増えたときに追いきれなくなります。

振込手数料の負担設定と記録保存

支払方法を変えると、代金から何を差し引いているかが表に出てきます。
公正取引委員会は、支払手段を手形払から現金払に変更した上で、現金を調達するために必要であるとして製造委託等代金から一定額を割引料として減じて支払うことは、減額として本法違反になると示しています4
控除の名目を変えても、代金から引いている実態が同じであれば同じ論点に触れます。

振込手数料を受注側の負担とする契約になっている場合の扱いは、慎重に確認したいところです。
今回参照した公正取引委員会の資料で確認できるのは、現金化に必要な費用を代金から減じることが減額に当たるという点までで4、振込手数料そのものの負担についての定めは確認できていません。
実務としては、支払データの控除項目を一覧化し、契約書で合意した内容と実際の差引処理が一致しているかを突き合わせたうえで、公正取引委員会の資料や相談窓口で自社の条件について確かめる順序が安全です。

記録の残し方も義務の一部です。
委託事業者は、給付の内容や製造委託等代金の額等について記載した書類または電磁的記録を作成し、2年間保存する義務を負います1
ここで問われるのは保存しているかどうかではなく、取引ごとに受領日、定めた支払期日、実際に支払った日を並べて取り出せるかどうかです。

この並びが出せる状態は、外から問われる場面だけでなく社内の点検にも効きます。
受領日と実支払日の差を一覧にできれば、60日を超えた取引がどの取引先とどの支払条件に集まっているかが見えます。
対象外と整理した取引も同じ様式で残しておくと、規模の変動で判定が変わったときに過去分から遡れます。

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▽ 写真の出典元

手形払いから現金・振込へ切り替える際の注意点

割引料を差し引いた支払は減額になる

手形をやめると、これまで手形サイトの分だけ後ろにあった支払が前に来ます。
支払日が早まる分の資金は自社で用意することになり、その負担を代金の側で調整したくなる場面が出てきます。
ここが切り替えでもっとも踏みやすい落とし穴です。

支払手段を手形払から現金払に変更した上で、現金を調達するために必要であるとして代金から一定額を割引料として減じて支払うことは、減額として本法違反になります4
取引先と話し合って合意していたとしても、代金から減じているという事実は残ります。
資金繰りの調整は支払サイクルの設計や自社の資金計画の側で行うものとして、代金の額とは切り離しておく必要があります。

単価そのものを相手と交渉することは、代金からの控除とは別の話です。
ただし、支払手段の変更を理由に単価を下げるという進め方は、名目を変えた控除と受け取られる余地が残ります。
切り替えの時期と単価改定の時期を重ねないほうが、後から経緯を説明しやすくなります。

取適法の禁止と紙の手形廃止は別のスケジュール

手形をめぐる期限は、性質の違うものが並行して走っています。
取適法は2026年度に施行され、施行に伴って手形による支払が禁止されました4
これとは別に、金融機関側の取組として、2027年3月末までに紙の手形・小切手の交換が廃止されます6

後者は取適法の要請ではなく、手形交換所の運用に関する金融機関側の話です。
同じ「手形をやめる」という内容でも根拠と期限が違うため、社内の説明で一つの期限にまとめると混乱します。
取適法の対象取引については施行の時点が基準になり、対象外の相手に手形を使っている場合でも、紙の手形そのものは2027年3月末という別の線で使えなくなっていきます6

金融機関ごとの期限も確認が必要です。
金融機関によっては手形・小切手の最終振出期限を設定しており、期限を過ぎると原則として当座勘定からの支払いができなくなる場合があります6
当座勘定を置いている金融機関の案内を確認して、自社にとって最も早い期限がどれかを押さえておくと、切り替えの日程が決めやすくなります。

代替手段としては、でんさい等の電子記録債権やインターネットバンキングによる振込等への切替えが推奨されています6
ただし、手段を替えれば取適法の要件が満たされるわけではありません。
支払期日を受領日から起算して60日以内に定める義務は支払手段によらず残るため1、期日が後ろに寄った手段を選べば、支払遅延という論点はそのまま残ります。

電子記録債権の期日が、手形の満期日と同じように支払をする日として扱われるかどうかについては、今回参照した資料からは確認できていません。
手形については満期日を支払をする日として取り扱う旨が明示されていますが2、電子記録債権の扱いを同じ資料から読み取ることはできません。
判断が分かれる余地を残さないためには、手段の選択に関わらず期日を受領日から60日以内に収める設計にしておくのが現実的です。

対応しない場合に想定される行政指導・勧告

令和7年度の指導と勧告の件数

対応を後ろに倒したときに何が起こるのかは、公表されている運用状況から輪郭が見えます。
公正取引委員会が公表した令和7年度の運用状況では、指導が8,261件、勧告が39件でした5
件数の桁が二つ違い、把握された違反の多くはまず指導という形で是正が求められていることが読み取れます。

この件数の読み方には、時期の条件が付きます。
令和7年度は2025年4月から2026年3月までの期間で、取適法の施行は2026年1月1日です3
この年度の集計には施行前の旧下請法に基づく指導や勧告が相当数含まれている可能性があり、取適法だけの執行実績として読むことはできません5

それでも、措置の枠組みの見え方は変わりません。
把握された違反について、まず指導という形で是正を求める件数が圧倒的に多く、勧告はごく一部にとどまるという分布です5
指導の件数が多いことは処分が軽いという意味ではなく、それだけの件数で是正のやり取りが実際に生じているという意味です。

件数から読み取れることと、社内で備えられること

件数から自社が指導を受ける確率を読み取ることはできません。
公表されているのは年度ごとの件数であって、対象事業者の母数や、どの義務違反がどれだけ含まれるかの内訳は本記事で参照した資料からは分かりません5
確率で構えるよりも、指摘されたときに何を示せるかで構えるほうが実務に近い備え方になります。

支払遅延は、判定に解釈の幅が少ない義務です。
受領日はいつか、定めた支払期日はいつか、実際に支払ったのはいつか。
この三つの日付が取引ごとに並べられれば、60日を超えたかどうかは計算で決まります1

手形を交付していた取引についても同じです。
満期日が支払をする日として扱われるため2、満期日を記録に残しておけば、超過日数と遅延利息の有無は後から検証できます。
逆に、日付が紙の稟議書や担当者の記憶に散っている状態では、指摘を受けてから調べ直すことになり、対象取引の洗い出しだけで時間を取られます。

受発注・支払管理の仕組みを見直す価値は、義務を守ること自体よりも、守れているかを自分で確認できる状態を持つところにあります。
期日を過ぎた未払が一覧で出て、その場で遅延利息が算定できるなら、是正はその時点で完結します。
確認の手段がないままだと、手形払いをやめた後でも、期日の超過が静かに積み上がることになります。

手形払いを続けられるかという問いは、結局のところ自社が委託事業者に当たるかどうかと、支払期日を受領日から60日以内に収められるかどうかに分かれます。
前者は従業員基準と資本金基準の両面から当てはめ、後者は支払条件マスタと日付項目の持ち方を開いて確かめる作業になります。
どちらも判断した結果と根拠を取引単位の記録として残せる形にしておくと、規模や制度が動いたときに同じ調べ直しをしなくて済みます。

自社が委託事業者に当たるかどうか、そして既存の受発注・支払の設定のどこを変えるかは、条文を読むだけでは決まらず、現在の締め日・支払条件・日付項目の持ち方を開いて見ないと判断できないためです。

手元の支払条件の一覧と受発注システムの設定を見ながら、受領日から支払日までの最長日数がどこで60日を超えるのか、期日の算出基準や控除項目の管理を既存の仕組みのどこで持てるのかを整理して確かめられます。無料相談で要件を整理する

取適法違反時、多くはまず指導で是正され、勧告はごく一部

令和7年度(2025年4月から2026年3月)の運用状況を措置の種類別に並べたもので、取適法の施行時期をまたぐ年度のため、旧下請法に基づく処理を含み得る。

  • 指導:8,261件(令和7年度の公正取引委員会の運用状況)
  • 勧告:39件(同年度)
  • 対象事業者の母数や義務ごとの内訳は、本記事で参照した資料には示されていない

件数の多寡から自社の確率を見るのではなく、受領日・支払期日・実支払日が取引ごとに取り出せるかという確認手段の有無で見る。

要点の整理

基準
対象かどうか 製造委託等は従業員数300人、役務提供委託等は100人が基準。資本金の基準に該当しない場合も従業員基準に該当すれば対象
支払手段 2026年度施行の取適法で、施行に伴い手形による支払が禁止
支払期日 物品等を受領した日(役務提供委託は役務の提供をした日)から起算して60日以内でできる限り短い期間内
期日を超えた場合 60日を経過した日から実際に支払をする日までの日数に応じ、未払金額に年率14.6%の遅延利息
手形を交付済みの取引 手形割引の有無にかかわらず満期日を支払をする日として取り扱う
代金からの控除 現金調達に必要な割引料を代金から減じる支払は減額として違反
記録 給付の内容・代金の額等を記載した書類または電磁的記録を作成し2年間保存
別制度の期限 紙の手形・小切手の交換は2027年3月末までに廃止。金融機関ごとに最終振出期限がある場合も
Close-up view of a contemporary office building exterior wit
▽ 写真の出典元

手形をやめた後に残るのは、期日を過ぎた未払を自分で見つけられるかという運用の問題で、改修の範囲を必要最小限にとどめながらどこまで自動で拾えるようにするかは、現行の仕組みの作りによって変わるためです。 支払期日の算出基準、代金からの控除項目の出し方、取引単位の記録を2年間取り出せる形にする方法について、いまの受発注・支払管理の構成を前提にした見直し範囲を確かめられます。

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よくある質問

支払期日の60日はいつから数えるのですか。検収日と受領日で扱いは変わりますか

起算点は物品等を受領した日で、役務提供委託の場合は役務の提供をした日です1
検収が終わった日や締め日、請求書が届いた日ではありません。
受領日から起算して60日以内で、できる限り短い期間内に支払期日を定める義務があるため1、検収に日数をかける運用ほど支払処理に残る日数は短くなります。
受発注システムが検収日を基準に支払期日を算出している場合は、その設定自体が超過の原因になり得るので、日付項目のどれを使っているかを先に確認してください。

経過措置はなく、2026年1月1日以降の発注から一律に手形払いが禁止されるのでしょうか

取適法の施行期日は2026年1月1日で3、施行に伴って手形による支払が禁止されました4
ただし、施行日をまたぐ既存契約や、施行前に振り出した手形の扱いについての経過措置の定めは、今回参照した公正取引委員会の資料からは確認できていません。
個別の判断が必要な取引については、公正取引委員会の該当資料や相談窓口で確かめるのが確実です。
なお、施行後の支払について手形を交付すれば満期日が支払をする日として扱われるため2、満期が受領日から60日を超える手形は遅延利息の対象になります。

電子記録債権(でんさい)に切り替えれば、手形払い禁止への対応として十分ですか

全国銀行協会は、紙の手形・小切手の廃止に向けて、でんさい等の電子記録債権やインターネットバンキングによる振込等への切替えを推奨しています6
ただし、これは手形・小切手の交換廃止という金融機関側の取組に対応する切替えで、取適法の要件を満たすかどうかは別に確かめる必要があります。
支払期日を受領日から起算して60日以内に定める義務は支払手段によらず残るため1、期日が後ろに寄った手段を選べば支払遅延の論点は残ります。
電子記録債権の期日が手形の満期日と同様に扱われるかは今回参照した資料から確認できていないので、手段の選択にかかわらず期日を60日以内に収める設計にしておくのが安全です。

振込手数料を受注側に負担させる契約になっている場合はどうすればよいですか

今回参照した公正取引委員会の資料で確認できるのは、支払手段を手形払から現金払に変更した上で、現金を調達するために必要であるとして代金から一定額を割引料として減じて支払うことが減額として違反になるという点までです4
振込手数料そのものの負担に関する定めは確認できていません。
まずは支払データで代金から差し引いている項目を一覧化し、契約書で合意した内容と実際の差引処理が一致しているかを突き合わせてください。
そのうえで、自社の控除の扱いについて公正取引委員会の資料や相談窓口で確認するのが順序として安全です。

従業員基準(300人/100人)のカウントに、パートや契約社員は含まれますか

基準は製造委託等について従業員数300人、役務提供委託等について従業員数100人で7、常時使用する従業員数という考え方で置かれています。
雇用形態の名称だけで決まるものではないため、算入範囲は公正取引委員会の基準資料に自社の雇用構成を当てはめて確認してください。
本記事で参照した資料からは、雇用形態ごとの具体的な算入範囲までは読み取れません。
資本金の基準に該当しない場合でも従業員数の基準に該当すれば適用対象になるので7、基準の人数に近い規模の会社は両方の基準を確認しておく必要があります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「FSOL B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. 1 出典:公正取引委員会「委託事業者の義務(取適法の概要)」(2026年)
  2. 2 出典:公正取引委員会「よくある質問コーナー(取適法)Q83」(2026年)
  3. 3 出典:公正取引委員会「中小受託取引適正化法(取適法)特設ページ」(2026年)
  4. 4 出典:公正取引委員会「取適法施行に当たり事業者の皆様に御留意いただきたい事項」(2026年)
  5. 5 出典:公正取引委員会「令和7年度における取適法の運用状況及び中小事業者等の取引適正化に向けた取組」(2026年)
  6. 6 出典:一般社団法人全国銀行協会「紙の手形・小切手利用廃止へ」(2026年)
  7. 7 出典:公正取引委員会「取適法・振興法(改正法ポイント解説)」(2026年)

画像の出典元

  1. A nighttime view of a modern office building in Warsaw with/Photo by Memory Lane on Pexels
  2. Close-up view of a contemporary office building exterior wit/Photo by SevenStorm JUHASZIMRUS on Pexels

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◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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