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製造業の法人向けEC導入、費用の内訳と効果の判断基準を一次情報で確認する

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 費用は初期費用・月額費用・カスタマイズ費用の三つの枠で捉え、提示された金額は必ず前提条件とセットで読む
  • 月額費用は商品数・取引先数・ユーザー数の上限やサーバー構成と結び付いて決まるため、前提を揃えない限り各社の金額は比較できない
  • 基幹システム連携や取引先別単価・最小ロットなどの要件は、標準機能を超える部分から個別見積りになり、自動化する範囲と人が残る工程の線引きが見積りの中身になる
  • 法人向けECの効果に業種横断の指標は見当たらないため、導入前に受注件数・処理時間・再確認件数を測り、自社の数字で費用対効果を示す
  • 稟議資料は費用の内訳、業務の変化、運用体制の三点を揃え、減る作業だけでなく残る作業も書き分けると説明が崩れにくい

Colorful business infographic highlighting strategy and info
▽ 写真の出典元

電話・FAX受注の限界と法人向けEC導入の費用感を知る

取引先からの注文が電話とFAXとメールに分かれ、受注票への転記と見積書の作成で一日が終わってしまう。
その状態で法人向けECの検討を始めると、気になるのは「いくらかかるのか」と「かけた分は返ってくるのか」の二つだと思います。
費用は初期費用と月額費用という二つの枠で捉えられ、そこに自社の要件に応じたカスタマイズ費用が加わる、という構造で整理できます。
金額そのものはプランと利用条件で変わるため、提示された額よりも、その額がどの条件のもとで成り立っているかを読むほうが判断に効きます。
効果のほうは業種を横断して使える指標が見当たらないため、いまの受注業務で何がどれだけ減るのかを導入前に測り、稟議で最も重く見られている費用対効果の説明に結び付けるのが現実的な進め方です。

見積もりと受注のどこで時間が使われているか

FAXで届いた注文書を受注票に書き写し、品番と数量を販売管理システムへ入力し、在庫と納期を確認して電話かメールで回答する。
一件ずつなら数分の作業でも、月末や連休前に集中すると、担当者の一日がその往復で埋まります。
しかも同じ注文でも、取引先ごとに書式も連絡手段も違うため、どの担当者でも同じように処理できるとは限りません。
「あの取引先の注文はあの人でないと分からない」という状態は、本人が休んだ日にそのまま止まります。

見積もりも同じで、過去にいくらで出したかを探すところから始まることがあります。
単価が取引先ごとに違い、数量帯で段階が変わる製品を扱っていれば、前回の条件を確かめないと回答できません。
探して、写して、確かめる。
この三つが受注業務の時間の多くを占めているなら、法人向けECで変えられるのはまさにその部分です。

逆に、仕様の相談や納期の交渉そのものが時間の中心なら、EC化しても残る仕事のほうが多くなります。
同じ金額を払っても、前者の会社と後者の会社では手元に戻ってくるものが違う、ということです。
費用を調べる前に、自分の一日のうち何分が転記と検索に消えているかを思い出しておくと、後で出てくる金額を自社の感覚で受け止められます。

「相場はいくらか」が答えにくい理由

企業間取引の電子化そのものは進んでいて、BtoB-ECのEC化率は2024年に43.1%、前年から3.1ポイント上昇しています6
ただしこれは全産業を合計した数値で、製造業に限った割合ではありません。
取引先の側にも画面から発注する経験が広がっている、という背景としては読めますが、自社がいくら払うべきかの答えにはならない距離の数字です。

実際に費用を調べ始めると、金額の幅の大きさに戸惑うはずです。
これは値付けがばらついているというより、同じ「月額いくら」でも前提が違うために起きます。
登録できる商品数や取引先数の上限、同時に使える担当者の人数、サーバーをどう組むか、標準機能のどこまでで済ませるか。
この前提が揃っていない金額をいくら並べても、安い高いの判断材料にはなりません。

そこで、費用は「相場を当てる」のではなく「条件付きの金額を読む」ものとして扱います。
初期費用、月額費用、カスタマイズ費用という三つの枠に分け、それぞれの金額が何によって動くのかを押さえておけば、後から届く各社の見積書を同じ物差しに乗せられます。

法人向けEC導入にかかる費用の内訳

初期費用と月額費用の構成例

条件とセットで、実際の金額例を見ていきます。
EC-Rider Primoのクイックビジネスプランは、初期費用が100,000円(税抜)、月額費用が88,000円(税抜)です1
この金額は、商品30,000SKU・取引先10,000件・ユーザー5名までという利用条件のもとで提示されています1

ここで確かめたいのはSKUの数え方です。
SKUは色やサイズ、規格違いまで分けて数える単位なので、カタログ上の品種数より膨らみやすくなります。
自社の品目を同じ数え方に直したとき、上限に迫るのか、半分にも届かないのか。
それによって、月額8.8万円という数字が自社に当てはまるかどうかが決まります。
同じように、取引先の登録数と、受注対応に入る担当者の人数も先に数えておく項目です。

規模や連携の要件が大きくなると、料金の立て方そのものが変わります。
EC-Rider B2B Ⅱでは、ベースエンジン利用料が月額170,000円からとされています2
これとは別にASP利用料金のモデルケースが月額260,000円として示されていますが、こちらはWebサーバー2台・DBサーバー1台・バッチサーバー1台、転送量200GB/月、リクエスト数100万/月といった、負荷分散と社内外のシステム連携を想定した構成が前提になっています2
初期費用は同じページに明記がなく、カスタマイズ費用とあわせて個別見積りです2

ここで挙げた金額は、いずれも特定のサービスの、特定のプランと構成における実例です。
法人向けEC全体の相場でも、自社構築やASP型といった方式ごとの平均値でもありません。
読み取ってほしいのは金額そのものより、上限件数・サーバー構成・標準機能の範囲という前提が金額に貼り付いている、という構造のほうです。

カスタマイズ費用が発生する条件

三つ目の枠がカスタマイズです。
Primoでは、フルカスタマイズに対応する上位のビジネスProプランについて、初期費用・月額費用ともに個別見積りとされています1
B2B Ⅱでも、カスタマイズはアドオン・シンプル・ノンカスタマイズといったレベルに応じて個別見積りになります2
要件が標準機能の内側に収まるほど金額は事前に見えやすく、外側に出るほど見積りを取らなければ分からない、という関係です。

この構造が分かると、見積書の比べ方が変わります。
総額だけを横に並べると、標準機能で済ませた提案と、個別開発を積み上げた提案が同じ土俵に乗ってしまいます。
自社の要件のうち、どれが標準の範囲に入り、どれが追加開発として計上されているのか。
その切り分けを各社に同じ形で出してもらえば、金額の差が機能の差なのか前提の差なのかを読み分けられます。

下の表は、見積書を受け取ったときに枠ごとに確かめる点を整理したものです。
金額の大小より、各枠が何と連動しているかを押さえるための道具として使ってください。

初期費用・月額費用・カスタマイズ費用の三つを縦に並べ、それぞれの金額が何で変わるかを示した図
見積書を読むときに分けて確認したい三つの費用枠

製造業特有の要件が費用に与える影響

基幹システム連携が必要なケース

製造業でカスタマイズの話が出やすいのは、まず基幹システムとの関係です。
ECサイトを入れても、そこに溜まった注文を販売管理システムへ人が入力し直しているなら、転記の場所が変わっただけで手間は残ります。
連携を入れる目的は、この転記をなくすところにあります。
受注データがそのまま基幹側の受注として起票されれば、品番の打ち間違いや数量の桁違いといった、書き写しに伴うミスの発生箇所が一つ減ります。

一方で、連携を入れれば人の確認が全部なくなるわけではありません。
与信の判断、特急品の納期調整、在庫を引き当てる順番など、条件によって答えが変わる仕事は残ります。
どこまでを自動で流し、どこから人が見るのかを決める作業が、そのまま連携の設計であり、見積りの中身になります。
ここを曖昧にしたまま「基幹連携あり」とだけ伝えると、各社の前提がばらつき、返ってきた金額の差が何を意味するのか読めなくなります。

実際の例として、工業用粘着テープやテープ貼り機器などの製造販売を手掛ける日東電工CSシステム株式会社では、基幹系連携などのBtoB向け機能群を活用し、法人顧客専用の業務用通販サイトを立ち上げています3
扱う製品は約3,800品種にのぼります3
ただし、この事例で連携部分にいくらかかったかは公開されていません。
連携の有無がどれだけの金額差になるかは、接続先の製品、連携の方式、対象とするデータの種類で変わるため、自社の要件で見積りを取って確かめるほかありません。

個別仕様・小ロット対応が求める機能

もう一つ費用に効くのが、取引条件の個別性です。
同じ品番でも取引先ごとに単価が違う、数量帯で単価が変わる、最小ロットや荷姿が決まっている、注文のたびに仕様を指定する。
こうした条件は、紙とFAXの時代には担当者の記憶と過去の伝票で処理されてきました。
ECに移すときは、その判断をシステム側の設定として表現しなければならず、標準機能で表現できる範囲を超えたところからカスタマイズになります。

先ほどの日東電工CSシステムの例では、デザイン作成ツールとECシステムを連携させ、顧客が自分でオリジナル製品を設計して購入できる仕組みを実現し、1巻単位の少量購入と低価格化につなげています3
製品そのものを画面上で作ってもらうところまで踏み込んだ形です。
自社の要件がここまで踏み込むのか、既存の品番から選んで数量を入れてもらえば足りるのかで、必要な開発の量は大きく変わります。
見積りを依頼する前に、この線をどこに引くかを社内で話しておくと、提案の粒度が揃います。

品種数の多さは、開発費とは別のところにも効いてきます。
約3,800品種という規模になれば、品名・規格・単価・画像・在庫の紐付けといった商品データを、誰がどの順で整備するのかという社内の作業が発生します3
この工数は見積書に載らないことも多く、稼働時期の見通しを狂わせやすい部分です。
要件を洗い出すときは、開発してもらう範囲と、自社で用意する範囲を分けて数えておくと、後から慌てずに済みます。

取引先の注文からEC側への登録、基幹システムへの連携、人の判断が残る工程までを左から順に並べた流れ図
連携で減る転記と、人の判断として残る工程

費用に見合う効果をどう判断するか

社内稟議で重視される費用対効果の提示

費用の輪郭が見えたら、次はそれに見合うのかをどう説明するかです。
手掛かりになるのが、稟議の場で何が見られているかという調査です。
直近1年以内にBtoB商材導入の社内稟議へ、承認・提案・情報収集のいずれかで関わった国内BtoB企業の勤務者540名を対象に2026年8月に実施された調査では、稟議が承認される際のポイントとして「明確な費用対効果」を挙げた人が43.7%で、全15項目のうち1位でした5

この数値の読み方には注意が要ります。
これはEC導入で投資が何倍になるといった効果の実測ではなく、承認する側や提案する側が何を重く見ているかの回答です5
効果額の正解が世の中にあるという話ではなく、自社の数字で費用対効果を示せているかどうかが通過の分かれ目になりやすい、ということになります。
法人向けECについて業種を横断して使える投資回収の指標は見当たらないため、説明の材料は自社で作るしかありません。

作り方はそれほど複雑ではありません。
検討を始めた時点で、いまの受注業務を数えておくのが出発点になります。
繁忙と閑散の両方を含む数週間にわたって、電話・FAX・メールで受けた注文の件数、1件あたりに要した処理時間、書き写しの誤りで問い合わせや再確認が発生した件数を記録します。
営業時間外に届いていた注文や、回答が遅れて流れた引き合いがあれば、それも数えておきます。

これらは導入後に同じ方法で測り直せる項目です。
だからこそ、稟議のときに「何がどれだけ減る見込みか」を根拠のある数字として書けますし、稼働後に効果を報告する材料にもなります。
逆に、導入前の数字がないまま効果を語ると、どれだけ丁寧に書いても比較の起点が示せません。

受注自動化による業務改善の事例

効果を説明するとき、金額よりも「何が自動になったか」のほうが伝わる場面があります。
プリントシール事業やコンテンツ・メディア事業などを展開するフリュー株式会社では、電話とFAXによる手作業の受発注業務を、ECサイトの導入によって自動化しています4
さらに、ハンディ端末でQRコードを読み取ってロット番号と消費期限を記録・保管する仕組みにより、薬機法への対応とヒューマンエラーの防止につなげています4

製造業の読者にとって参考になるのは、受注の手間を減らすこととは別に、記録が残ること自体を効果として説明できる点です。
ロットや製造日の追跡を求められる製品を扱っているなら、どの取引先へどのロットを出したかが同じ仕組みの中に残ることは、監査や問い合わせへの対応時間に直結します。
紙の受注票と出荷伝票を突き合わせて探していた作業が、画面での検索に置き換わるためです。

ただしこれは1社の事例であり、同じ効果がどの製造業でも同じ形で現れるとは限りません。
事例そのものを効果の根拠に据えるのではなく、自社では受注のどの工程が自動になり、どの記録が残るのかに置き換えて書くほうが、稟議では強い説明になります。
置き換えの作業は、前の項で測った受注件数と処理時間を、工程ごとに割り付けるだけで足ります。

Close-up of hands holding and analyzing finance charts with
▽ 写真の出典元

見積もり比較と社内稟議を通すための進め方

複数社見積もりで確認すべき項目

見積りを依頼するとき、こちらの前提が揃っていないと、返ってくる金額も揃いません。
最低限そろえたいのは、商品点数(SKUでの数え方を明記する)、取引先数、同時に使う担当者の人数、月間の受注件数、そして希望する稼働時期です。
ここまでが金額の土台になる情報で、月額費用はこうした上限条件と結び付いて決まります1

加えて、製造業では取引条件をどこまで伝えるかで見積りの精度が変わります。
取引先別の単価があるか、数量帯で単価が変わるか、最小ロットや荷姿の制約があるか、注文時に仕様を指定する製品か。
基幹システムと連携するなら、接続先の製品名、連携したいデータの種類、更新の頻度、方式に関する社内の制約。
これらを書面にして各社へ同じ形で渡せば、初期費用・月額費用・カスタマイズ費用の内訳を横に並べられます。

金額を比べる前に、前提が同じかを確かめる手順を挟むと精度が上がります。
同じ月額でも、上限件数やサーバーの構成が違えば別の商品です2
また、画面の使い勝手は書面では比べにくいところです。
EC-Rider Primoでは30日間、全機能を無料で試せるトライアルが用意されています1
こうした試用の期間があるなら、日々受注に対応している担当者に触ってもらい、いまの業務がその画面で回るのかを確かめてから稟議に進むと、判断の根拠が一つ増えます。

稟議資料に盛り込むべき視点

稟議資料は、費用の一覧と効果の作文を並べるだけでは通りにくいものです。
前の節で見たとおり、承認の場で最も多く挙げられていたのは明確な費用対効果でした5
この「明確」を満たすには、費用の側と効果の側で、同じ単位の数字が向かい合っている必要があります。

具体的には、費用は初期費用・月額費用・カスタマイズ費用に分けたうえで、年額に直して並べます。
効果の側には、導入前に測った受注件数と処理時間、転記由来の再確認の件数、営業時間外に届いていた注文の数を置きます。
そのうえで、どの作業が自動になって何時間分が空くのか、どの確認は人が続けるのかを書き分けます。
残る仕事まで正直に書いたほうが、質問を受けたときに説明が崩れません。

あわせて、決裁者が気にしやすい点を先回りしておくと差し戻しが減ります。
誰が運用の担当になるのか、商品データの整備は誰の工数で行うのか、想定どおりに使われなかったときに何を見直せるのか。
試用の期間で現場の担当者が触った所感があれば、それも判断材料として添えられます1
費用の内訳、業務の変化、運用体制の三点が揃っていれば、稟議の場で議論すべきことは金額の妥当性に絞られます。

要件の棚卸し、見積り依頼、前提の突き合わせ、稟議資料化の四段階を左から並べた流れ図
費用の比較から稟議提出までの流れ

費用の枠組みが整理できても、自社の品目をどの数え方で上限条件に当てはめるのか、基幹システムの構成が連携の対象になるのかは、要件を突き合わせないと決まりません。

商品点数と取引先数、いまの受注件数を持ち寄っていただければ、どの規模の構成が必要になり、標準機能で収まる範囲はどこまでかを一緒に確かめられます。無料相談で要件を整理する

要点の整理

基準
費用の捉え方 初期費用・月額費用・カスタマイズ費用の三つの枠に分けて読む
月額費用の前提 商品数・取引先数・ユーザー数の上限とサーバー構成をセットで確認する
カスタマイズの線引き 標準機能で収まる要件か、個別見積りになる要件かを各社に同じ形で出させる
製造業の要件 基幹連携で自動化する範囲と人が残る工程、取引先別単価や最小ロットの表現方法
効果の示し方 導入前に受注件数・処理時間・再確認件数を測り、費用と同じ単位で並べる
社内の段取り 商品データ整備と取引先案内の担当を、稼働希望日から逆算して決める
40代後半の日本人女性が畳み直しと陳列整理をしている場面

稟議で問われるのは金額そのものより、どの作業が自動になり何が残るのかの見通しで、これは製造業での導入の進め方を踏まえないと描きにくい部分です。 基幹連携や取引先別単価といった要件を具体的にお聞かせいただければ、費用の内訳の考え方と、試用の期間で何を確かめられるかをお示しします。

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よくある質問

法人向けECの見積もりを複数社から取る際、最低限そろえるべき項目は何ですか。

商品点数(SKUでの数え方を明記)、取引先数、同時に使う担当者数、月間の受注件数、希望する稼働時期の五つを、全社へ同じ形で渡します。
月額費用はこうした上限条件と結び付いて決まるため1、前提が違えば金額は比較になりません。
あわせて、初期費用・月額費用・カスタマイズ費用を分けて記載するよう依頼してください。
カスタマイズは要件ごとの個別見積りになるので2、標準機能で収まる範囲と追加開発になる範囲の線引きも一緒に出してもらうと、総額の差が何によるものか読めます。

基幹システムとの連携が必要な場合、見積り依頼時に何を伝えればよいですか。

接続先の製品名、連携したいデータの種類(商品・在庫・単価・受注・出荷など)、更新の頻度(即時か一日一回か)、そして自動で流す範囲と人が確認する範囲の線引きです。
連携の設計はこの線引きで決まり、費用も要件ごとの個別見積りになります2
接続方式に社内の制約があるかどうかは情報システムの担当者に先に確認しておくと、実現できない前提のまま見積りが進むことを避けられます。
与信や特急品の納期調整など、人の判断を残す工程も最初に伝えておくと提案の粒度が揃います。

法人向けECサイトの構築期間はどの程度見ておけばよいですか。

要件の量で変わるため一律の目安は置けませんが、実例としてフリュー株式会社では2016年4月に導入を決定し、同年6月末にサイトを開設しており、決定から開設までおよそ2か月でした4
これは1社の例で、標準機能を中心に組むのか、基幹連携や個別仕様の開発を伴うのかで期間は変わります。
実務で期間を左右しやすいのは開発そのものより、商品データの整備、取引先への案内、連携テストの往復です。
稼働を希望する時期から逆算し、社内で用意する作業の担当を先に決めておくと遅れにくくなります。

社内稟議を通すために、導入前にどんなデータを準備しておくとよいですか。

いまの受注業務の実測値です。
電話・FAX・メールで受けた注文の件数、1件あたりの処理時間、書き写しの誤りによる再確認の件数、営業時間外に届いていた注文の数を記録します。
測る期間は月初と月末の両方をまたぐように取り、担当者ごとの差も分かる形で残すと、繁忙期の負荷を過小に見積もらずに済みます。
稟議が承認されるポイントとして「明確な費用対効果」が43.7%で最も多く挙げられた調査があり5、この数字を自社で用意できるかが説明力の差になります。
同じ方法で導入後も測り直せば、稼働後の報告にもそのまま使えます。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「FSOL B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. 1 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider Primo サービス紹介・料金プラン」(2026年)
  2. 2 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider B2B Ⅱ 料金プラン・費用」(2026年)
  3. 3 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider B2B 導入事例(日東電工CSシステム株式会社)」(2018年)
  4. 4 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider B2B 導入事例(フリュー株式会社様)」(2016年)
  5. 5 出典:株式会社ネオマーケティング「BtoB企業の社内稟議・承認プロセス実態調査2026」(2026年)
  6. 6 出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年公表・2024年実績)

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  1. Colorful business infographic highlighting strategy and info/Photo by Karolina Grabowska www.kaboompics.com on Pexels
  2. Close-up of hands holding and analyzing finance charts with/Photo by https://kaboompics.com/ on Pexels

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◆この記事について

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※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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