◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
この記事のポイント
- 得意先など事業に関係のある者への接待・供応・慰安・贈答は原則として交際費等に区分され、伝票の科目名を変えても税務上の判定は変わらない
- 期末の資本金の額または出資金の額が1億円以下である等の法人は、年800万円の定額控除か接待飲食費の50%相当額かを選んで損金算入できる
- 1人当たりの飲食費が基準額以下なら交際費等の範囲から外れ、基準額は2024年4月1日以後に開始する事業年度は10,000円以下、2024年3月31日以前の支出は5,000円以下だった
- 売上高等に比例して金銭で支払う売上割戻しは交際費等に該当しないが、同じ算定基準でも旅行招待や物品の交付に変えると交際費等になる
- 期中に接待飲食費とそれ以外を分け、飲食には相手先と参加人数を残しておけば、期末の作業は限度額の比較と除外できる飲食の切り出しで済む
目次

得意先への接待・贈答費用はまず何経費に当たるかを確認する
得意先との会食の領収書や、お世話になっている取引先へ贈った品物の請求書を前に、交際費なのか会議費なのかで手が止まる。
この迷いは、支出の相手・目的・1人当たりの金額・支払の形態という4点のどこを見ていないかで生じます。
得意先など事業に関係のある者への接待・供応・慰安・贈答は原則として交際費等に区分され1、期末の資本金の額または出資金の額が1億円以下である等の法人なら、年800万円の定額控除か接待飲食費の50%相当額かを選んで損金算入できます1。
一方で、1人当たりの飲食費が基準額以下の飲食は交際費等の範囲から外れ、売上高等に比例して金銭で支払う売上割戻しはそもそも交際費等に該当しません2。
まず区分を決め、そのうえで限度額を考える順番になります。
交際費等は「誰に」「何をしたか」で決まる
国税庁は交際費等を、法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者などに対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するものと説明しています1。
この一文で判定に使われているのは、支出の相手が事業に関係のある者かどうかと、行った行為が接待・供応・慰安・贈答に当たるかどうかの2点です。
金額の大小も、伝票に書いた勘定科目の名前も、この定義には出てきません。
ですから、得意先の担当者と食事をした、取引先の周年に贈答品を送った、といった支出は、まず交際費等の入り口に立つことになります。
社内で「営業費」や「会議費」と名付けても、支出の内容が接待であれば税務上の区分は変わりません。
逆に伝票の科目が「接待交際費」であっても、内容がこの後で見る除外の要件に当てはまるなら、限度額の計算に含めずに済みます。
気をつけたいのは、相手が事業に関係のある者であれば、その人が得意先の役員でも現場の担当者でも扱いが変わらない点です。
定義は「得意先、仕入先その他事業に関係のある者など」と幅を持って書かれており1、取引先の担当者や、これから取引を始めようとしている相手も視野に入ります。
相手を狭く考えると、営業活動の中で発生する支出の多くが判定から漏れてしまいます。
そしてもう一つ、判定に必要な情報は領収書の紙面には載っていない、という現実があります。
誰と会ったのか、何人だったのか、打合せだったのか会食だったのかは、支出した本人しか知りません。
この後に出てくる金額の基準も支払形態の違いも、その情報がなければ当てはめようがないため、区分の話は精算のときに何を書き添えるかという話と地続きになります。
定義に当てはまっても、そこで終わりではない
定義に当てはまった支出が、すべて損金不算入になるわけではありません。
交際費等に区分されたうえで一定額まで損金算入が認められる道と、そもそも交際費等の範囲から外れる道の両方があるからです。
会議に関連して通常要する飲食物等の供与のために要する費用は範囲から除外されますし1、売上高等に比例して金銭で支払う売上割戻しは交際費等に該当しません2。
つまり、手元の領収書を見て最初に決めるのは「交際費か会議費か」という二択ではなく、その支出がどの入り口に向かうかです。
相手が事業に関係のある者で行為が接待や贈答に当たるなら交際費等の限度額の話になり、飲食の金額や会議の実態、支払の形態によっては限度額の外に出られます。
交際費に該当する場合、いくらまで損金算入できるか(資本金1億円以下の特例)
年800万円の定額控除限度額
交際費等に区分された支出は、原則として損金に算入されません。
そのうえで、期末の資本金の額または出資金の額が1億円以下である等の法人には、一定額まで損金算入を認める特例が置かれています1。
ひとつが定額控除で、限度額は800万円にその事業年度の月数を乗じ、これを12で除して計算した金額です1。
事業年度が12か月あるなら800万円ですが、設立初年度や決算期を変更した年のように事業年度が12か月に満たない場合は、その月数に応じて限度額が小さくなります1。
前年と同じ感覚で「今年も800万円まで使える」と考えて走ってしまうと、期末になって限度額を超えていたことが分かる、ということが起こります。
限度額を超えた部分は損金不算入となり、会計上は費用として処理していても法人税の計算では所得に加算されます。
接待飲食費の50%相当額との選択適用
もうひとつが接待飲食費を基準にする方法で、飲食その他これに類する行為のために要する費用の50%に相当する金額を超える部分が損金不算入になります1。
定額控除とこの50%基準は、どちらかを選んで適用します。
両方を重ねて使うことはできないため、期末に自社の交際費等の中身を見て、どちらが有利かを比べることになります。
比較の勘所は、計算の対象になる支出の範囲が違うところにあります。
定額控除は、飲食も贈答も含めた交際費等の全体に対して枠が与えられる考え方です。
一方の50%基準は接待飲食費を対象にした計算なので、飲食以外の支出が多い会社では、使える金額が伸びません。
たとえば交際費等のほとんどがお中元・お歳暮などの贈答で占められている場合、接待飲食費が小さければその50%相当額も小さくなり、定額控除のほうが損金算入できる額は大きくなります。
反対に、接待飲食費が積み上がって、その50%相当額が定額控除限度額を上回るところまで来ていれば、50%基準を選ぶ余地が出てきます。
どちらが有利かは金額の構成で決まるので、交際費等を一本の科目にまとめず、接待飲食費が分かる形で集計しておくと、期末の判断は計算だけで済みます。
なお、この特例には適用期限が定められています。
自社の事業年度が対象に含まれるかどうかは、申告の前に国税庁の該当ページで確かめるのが確実です。
対象の書き方も「資本金の額または出資金の額が1億円以下である等の法人」となっていて1、資本金の額だけで決まる表現にはなっていません。
ここまでで、交際費等に区分された場合の上限の考え方は見えました。
ただ、そもそも交際費等に計上しなくてよい飲食があるのなら、限度額の消費の仕方そのものが変わります。
次はその線引きです。
| 選ぶ枠 | 損金算入できる額 | 計算の対象になる支出 |
|---|---|---|
| 年800万円の定額控除 | 800万円に事業年度の月数を乗じ12で除した金額まで | その事業年度の交際費等 |
| 接待飲食費の50% | 接待飲食費の50%相当額まで(超える部分が損金不算入) | 接待飲食費 |
交際費と会議費はどこで線引きされるか(1人当たり金額基準)
会議費として外れる費用と、金額で外れる飲食費
交際費等の範囲からは、会議に関連して通常要する飲食物等の供与のために要する費用が除外されます1。
これに加えて、得意先等との飲食のうち1人当たりの金額が基準額以下のものも、交際費等の範囲から外れます1。
どちらも「交際費等に積まなくてよい」という同じ結果に見えますが、根拠になっている要件は別々です。
この二つを混ぜて覚えていると、判断がぶれます。
会議に関連する費用としての除外は、会議の実態があり、その会議に通常要する範囲の飲食物等であることが前提になります。
金額基準のほうは会議かどうかを問わず、1人当たりの金額が基準額以下かどうかで判定されます。
裏返すと、打合せという名目を立てても、1人当たりの金額が基準額を超える会食は金額基準では外れません。
しかも基準額を超えた場合、超えた分だけが交際費等になるのではなく、その飲食費は除外の対象から外れるため全体が交際費等として扱われます。
1人当たりがわずかに基準額を超えた会食でも、基準額を差し引いた残りではなく、その会食の飲食費がまるごと限度額の計算に乗ることになります。
2024年4月1日以後開始事業年度は10,000円以下
現在の基準額は1人当たり10,000円以下で、2024年度から適用されています1。
1人当たりの金額は、その飲食にかかった費用を参加した人数で割って求めます。
ここで必要なのは参加人数と、誰と飲食したのかという情報で、領収書の金額だけでは計算ができません。
支出した営業担当者にとっては当たり前の情報でも、精算の時点で人数が書かれていなければ、経理側は基準以下であったことを示せません。
その結果、金額としては基準内に収まっていた飲食まで交際費等に積み上がり、期末の限度額を圧迫していく、という流れが生まれます。
金額基準を使えるかどうかは、支出した側が何を書き添えるかで実質的に決まっている面があります。
社内の精算様式に相手先と参加人数の欄を設けておけば、経理が後から本人に聞き直す手間は減ります。
人数が書かれていない精算を差し戻すのか、交際費等として処理するのかという判断も、様式の段階で迷いにくくなります。
2024年3月31日以前は5,000円以下
基準額が引き上げられる前、2024年度以前に支出した飲食費については、1人当たり5,000円以下が基準でした1。
過去の事業年度の処理を見直すときや、修正の場面では、いつ支出した飲食費なのかで見る基準が変わります。
注意したいのは、社内のマニュアルや承認の目安が旧基準のまま残っている場合です。
「1人5,000円を超えたら交際費」という運用が続いていると、現行の基準なら除外できる飲食まで交際費等として積み上げていることになります。
限度額に余裕がないと感じている会社ほど、この取りこぼしは効いてきます。
引き上げによって、得意先との一般的な会食が金額基準の中に収まる場面は広がりました。
ただし、基準額以下であることは交際費等の範囲から外れるための条件であって、飲食の相手や目的を問わなくてよくなるわけではありません。
この基準は得意先等との飲食について確認できるもので、社内の人だけで飲食した費用まで同じように扱えると読み替えることはできない点は、押さえておく必要があります。
売上割戻し(リベート)は交際費に当たるのか(金銭と現物での扱いの違い)
金銭で支払う売上割戻しは交際費等に当たらない
得意先への支出には、接待や贈答とは性格の違うものもあります。
売上高もしくは売掛金の回収高に比例して、または売上高の一定額ごとに金銭で支出する売上割戻しの費用は、交際費等に該当しません2。
取引条件の一部として、売上の実績に連動した算定基準で支払われるものだからです。
ここで効いているのは算定基準です。
売上高や回収高に比例していること、あるいは売上高の一定額ごとに支払うことが要件として示されており2、支払の根拠が取引の実績に結び付いていることが前提になっています。
取引先ごとにその場の話し合いで決めた謝礼のような支払いは、社内で同じ「リベート」と呼んでいても、この説明の当てはまり方が変わってきます。
金額の大きさで区分が決まるわけではないので、年間で相当の金額になる割戻しであっても、金銭で支払う限り交際費等の限度額は使いません。
逆に、限度額に余裕がないからといって、接待に当たる支出を割戻しの名目に付け替えられるわけでもありません。
割戻しとして扱えるのは、算定の基準が取引実績と結び付いているものに限られます。
旅行招待や物品の交付に変えると扱いが変わる
同じ算定基準で行っていても、支払の形を現物に変えると扱いが変わります。
旅行、観劇等への招待や物品の交付は、売上割戻し等と同様の基準で行うものであっても交際費等に該当します2。
ただし、算定基準と同一の基準による少額物品は除かれます2。
営業の現場では、「今期は金銭の割戻しではなく、ご招待という形でお返ししたい」という提案が出てくることがあります。
算定の根拠が従来どおりでも、その決定をした時点で交際費等の限度額を使う支出へ変わります。
期末が近く、すでに限度額を使い切りそうな状況であれば、そのまま損金不算入の額に跳ね返ります。
割戻しの設計を変えるときは、金銭か現物かという一点が税務上の区分を切り替える、と押さえておくと判断が早くなります。
経理が決算のときに気づくのではなく、割戻しの方法を決める場で確認できるかどうかの差です。
少額物品として除かれる範囲については、算定基準と同一の基準によるものであることが条件として示されています2。
いくらまでが少額に当たるのかという金額は、ここで挙げた資料からは確認できていません。
実際に物品での割戻しを設計するのであれば、その点は個別に確認してから決めることになります。
| 割戻しの方法 | 交際費等の扱い |
|---|---|
| 売上高もしくは売掛金の回収高に比例して、または売上高の一定額ごとに金銭で支出する | 交際費等に該当しない |
| 旅行・観劇等への招待や物品の交付で行う(算定基準と同一の基準による少額物品を除く) | 同じ算定基準でも交際費等に該当する |
自社の得意先費用をどう判断すればよいか(区分の確認手順)
相手・目的・金額・支払形態の順に見る
手元の支出がどの区分に向かうかは、4点を順に見ていくと絞り込めます。
最初は相手で、得意先や仕入先など事業に関係のある者への支出かどうかを確認します1。
次は目的で、接待・供応・慰安・贈答に当たるのか、会議に関連して通常要する飲食物等なのかを見ます。
三つ目が金額で、飲食であれば費用を参加人数で割り、1人当たりが基準額以下かどうかを確かめます1。
四つ目が支払形態で、売上高等に比例した割戻しであれば、金銭か現物かによって交際費等に当たるかが変わります2。
この順で見ていくと、贈答なのか飲食なのか割戻しなのかによって、どこで判定が止まるかがはっきりします。
迷いやすいのは、一つの支出に複数の性格が混ざっている場面です。
打合せをした後にそのまま会食へ移った、割戻しの一部を物品で渡した、といった場合、支出をひとまとめにすると要件に当てはめられません。
請求書や精算書の段階で分けて記録できていれば、それぞれの要件で判定できます。
交際費等に区分した後に決めること
交際費等に区分された支出が集まってきたら、次は自社が特例の対象になるかどうかです。
対象は期末の資本金の額または出資金の額が1億円以下である等の法人とされているため1、期末時点の資本金の額を確認したうえで、「等」に含まれる要件まで国税庁の案内で見ておくことになります。
資本金の額だけを見て判断すると、対象にならない法人が800万円の枠を前提に年間の計画を立ててしまいます。
対象になるなら、定額控除と50%基準のどちらを選ぶかは期末の集計で決まります。
ここで効いてくるのが、期中に接待飲食費を分けて集計してあるかどうかです。
交際費等を一本にまとめていると、50%基準を計算するために領収書を遡って仕分け直す作業が発生します。
逆に、飲食費とそれ以外を分け、飲食費には人数を記録してあれば、期末にすることは限度額の比較と、金額基準で除外できる飲食の切り出しだけになります。
月次で交際費等の残り枠が見えるようになれば、期末が近づいてから支出を抑える判断も前倒しできます。
減るのは、期末に一件ずつ内容を思い出しながら区分を付け直す作業のほうです。
ここまで整理したのは、公表されている定義と限度額の考え方です。
実際の支出が接待に当たるのか、会議に通常要する範囲なのかは、その場の目的や内容によって判断が分かれることがあります。
金額の大きい支出や、割戻しの方法を変える場面では、顧問税理士など税務の専門家に個別の事情を伝えて確認しておくと安心です。
| 支出の場面 | 先に確かめること | 分かれ目 |
|---|---|---|
| 得意先との会食 | 飲食にかかった費用と参加人数 | 1人当たりが基準額以下なら除外、超えれば全体が交際費等 |
| 打合せの場で出した飲食物 | 会議の実態と通常要する範囲か | 会議に関連して通常要する飲食物等かどうか |
| お中元・お歳暮などの贈答 | 相手が事業に関係のある者か | 贈答は飲食費の金額基準の対象ではなく交際費等 |
| 得意先への割戻し | 金銭で支払うか現物で渡すか | 金銭は該当せず、旅行招待や物品交付は該当 |
制度の定義や限度額までは読めても、自社の支出をどの区分に振り分けるかは、実際の取引条件や精算の記録と突き合わせないと決まらないためです。
得意先ごとの取引条件や割戻しの取り決め、精算で残っている情報を持ち寄れば、どこまでが社内の記録の整え方で解決し、どこからが税務の専門家に確認すべき論点なのかを切り分けられます。無料相談で要件を整理する
要点の整理
| 軸 | 基準 |
|---|---|
| 支出の相手 | 得意先・仕入先その他事業に関係のある者への支出かどうか |
| 支出の目的 | 接待・供応・慰安・贈答か、会議に関連して通常要する飲食物等か |
| 1人当たりの飲食費 | 2024年度以後開始事業年度は10,000円以下、2024年度以前の支出は5,000円以下 |
| 支払形態 | 売上高等に比例した金銭の割戻しは交際費等に該当せず、旅行招待や物品の交付は該当 |
| 損金算入の枠 | 資本金1億円以下等の中小法人は、年800万円の定額控除か接待飲食費の50%相当額かを選択 |
| 期中の記録 | 飲食費とそれ以外を分け、飲食費には相手先と参加人数を残す |
期末になってから区分を付け直す負担は、精算様式や集計の単位をどう決めておくかで大きく変わるためです。 いま使っている精算の流れと集計の単位を見ながら、飲食費と人数をどこで記録すれば期末の比較が計算だけで済むのか、社内で決めておく事柄を整理できます。
よくある質問
得意先へのお中元・お歳暮などの贈答品は交際費に当たるのか
贈答は交際費等の定義に挙げられている行為なので、得意先など事業に関係のある者へ贈る品物の費用は原則として交際費等に区分されます1。
1人当たりの金額で交際費等の範囲から外れる扱いは飲食費についてのものなので、贈答品の単価が小さくても、その基準で除外できるわけではありません。
そのため贈答が中心の会社では、交際費等の限度額をどう使うかという話になり、接待飲食費の50%基準よりも年800万円の定額控除のほうが使える金額が大きくなりやすい傾向があります1。
中小法人に該当するかどうかは資本金以外にどんな要件で判定するのか
国税庁の説明では、この特例の対象は「期末の資本金の額または出資金の額が1億円以下である等の法人」とされています1。
「等」という言葉が入っているとおり、資本金の額だけで決まる書き方にはなっていないため、金額の条件を満たしていればそれで対象になる、とは読めません。
判定の基準時点が期末である点とあわせて、自社が該当するかどうかは国税庁の該当ページで「等」に含まれる要件まで確認するか、顧問税理士に確かめるのが確実です。
800万円の定額控除と接待飲食費50%基準はどちらを選ぶべきか
どちらかを選んで適用する仕組みなので、自社の交際費等の中身で決まります1。
定額控除は飲食も贈答も含めた交際費等の全体に対する枠で、限度額は800万円に事業年度の月数を乗じ12で除した金額です1。
50%基準は接待飲食費を対象にした計算で、その50%相当額を超える部分が損金不算入になります1。
飲食以外の支出が多ければ定額控除が有利になりやすく、接待飲食費が大きく積み上がってその50%相当額が定額控除限度額を上回るなら50%基準を選ぶ余地が出ます。
期中に接待飲食費を分けて集計しておくと、この比較は期末の計算だけで済みます。
得意先との会議で出す弁当代・茶菓子代も1人当たりの金額基準の対象になるのか
交際費等の範囲からの除外には二つの入り口があります。
ひとつは会議に関連して通常要する飲食物等の供与のために要する費用で、これは会議の実態があり、その会議に通常要する範囲であることが前提です1。
もうひとつが1人当たりの金額による除外で、2024年4月1日以後に開始する事業年度は10,000円以下、2024年3月31日以前に支出した飲食費は5,000円以下が基準でした1。
会議の場で出した弁当や茶菓子は前者で説明できる場面が多い一方、打合せの名目を立てただけで実態が会食であれば、後者の金額基準に当てはまるかどうかで判断することになります。
事業年度が12か月に満たない場合、定額控除の限度額はどうなるのか
定額控除限度額は、800万円にその事業年度の月数を乗じ、これを12で除して計算した金額です1。
設立初年度や決算期を変更した事業年度のように12か月に満たない期間では、その月数に応じて限度額が小さくなります。
前の期と同じ金額を前提に年間の使い方を決めていると、期末になって限度額を超えていたことが分かる、という結果になりかねません。
画像の出典元
- Calculator and accounting documents with charts on a workspace./Photo by Artem Podrez on Pexels