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法人向けEC卸売価格の非公開設定は違法か|会員限定表示と見積り機能で価格を出し分ける方法

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 事業者間取引は特定商取引法26条により通信販売規制の適用除外となるため、法人向けECで卸売価格を非公開にすること自体は同法上の問題にならない
  • ログイン状態だけで表示を切り替えると、登録しただけで未承認の相手にも価格が見えるため、判定条件は承認済みかどうかに置く
  • 価格が現れるのは商品ページだけではなく、数量欄やカート、合計金額、注文履歴まで同じ条件をかけて確認する
  • 見せる・見せないの切り替えと、取引先ごとにいくらを出すかは別の仕組みで、後者にはランク別・会員別商品別といった価格を持たせる単位が要る
  • 掲載外の品目や加工依頼など価格を即答できない依頼は見積りに寄せ、承認基準・ランク定義・回答までの日数を社内の取り決めとして残しておく

30代後半の日本人女性が自席での書類確認をしている場面

卸売価格をECサイトで非公開にすることは特定商取引法上問題ないか

卸売価格をそのままECサイトに出すと、小売価格との差から利幅が推測され、競合にも仕切りが伝わってしまいます。
取引先ごとに条件が違えば、そもそも一つの価格を代表として掲げること自体に無理があります。
結論から言えば、卸売価格を非公開にすること自体は、特定商取引法の通信販売規制との関係で問題になりません。
同法の通信販売規制は消費者と事業者との契約を対象としており、営業のため、または営業として締結する事業者間取引は法26条で適用除外とされているためです1。
実務で決めることは、誰までを価格を見せてよい相手として承認し、その相手にいくらを出すかという線引きで、ログイン後だけ価格を表示する会員限定表示と、掲載外の品目や個別条件に答える見積り機能を組み合わせるのが基本形になります。

特定商取引法の通信販売規制は誰を対象にしているか

卸売価格を出したくない理由は、たいてい一つではありません。
店頭やモールの小売価格と並べられて利幅が推測される、競合に仕切りが伝わる、取引先ごとに違う条件を一つの数字で代表させられない。
どれも商売上の理由であって、法律が公開を求めているかどうかとは別の話です。
それでも不安が残るのは、通信販売には価格を表示する義務があるという情報が、消費者向けの文脈と切り離されないまま流通しているためです。

特定商取引法の通信販売規制は、消費者と事業者との契約のうち、消費者とトラブルを生じやすい取引類型を対象として定められたものです1。
守られる立場として想定されているのは、事業として仕入れをする会社ではなく、個人の消費者です。
この前提を押さえておくと、価格表示の義務がどの取引に向けられた話なのかがはっきりします。

実際、消費者向けの通信販売では、広告に販売価格や送料、代金の支払時期と方法などを表示することが原則として求められます。
ただしこれも例外のない義務ではなく、消費者の請求により遅滞なく提供する措置をとっていることを広告中に明記すれば、一部の表示を省略できるとされています1。
価格表示のルール自体が、情報が相手に届く経路まで含めて組み立てられている、ということです。

規制の及ぶ範囲を確かめないまま掲載可否を決めると、本来必要のない情報公開まで自分に課すことになります。
そこで確認しておきたいのが、事業者どうしの取引がこの規制の外に置かれている根拠です。

事業者間取引が適用除外となる根拠(法26条)

特定商取引法には、営業のために、または営業として締結するものを適用除外とする規定が置かれています(法26条)1。
相手が事業者であり、その事業者が自分の営業のために仕入れる取引であれば、通信販売の規制は及びません。
したがって、法人顧客だけを相手にした卸売ECで、価格をログイン後にしか表示しない設計にしても、通信販売の広告表示義務に反するという整理にはなりません1。

注意したいのは、適用除外がBtoB向けサイトだと名乗ったことで決まるのではなく、取引の実態によって決まる点です。
相手が事業者であり、営業のためまたは営業として契約を結んでいるという前提が崩れる場面、たとえば事業としての仕入れではない個人向けの購入導線が同じサイトに同居しているような場合には、その導線については消費者向けの取引として考える必要が出てきます。
本記事は法人のみを相手にする前提で整理しており、消費者に近い相手が混じる場合の扱いまでは踏み込みません。

会員登録の審査で何を確認するかは、この前提を保つための作業でもあります。
法人名や所在地だけでなく、業種や取扱商材、既存の取引実績、必要な許認可の有無まで見るのか、申込内容を信じてすぐ承認するのか。
審査を厚くすれば承認までの日数は延び、薄くすれば価格を見せる相手の範囲がぼやけます。
どちらが正しいというより、自社の商材で価格が外に出たときの痛手と、取引開始までの速さのどちらを優先するかで決まります。

取引の相手方 通信販売規制の適用 広告での価格表示
消費者(個人) 適用される 原則として必要。請求により遅滞なく提供する措置を広告中に明記すれば一部省略できる
事業者(営業のため/営業として締結) 法26条により適用除外 通信販売規制としての表示義務は及ばない
取引の相手方による通信販売規制の適用範囲(模式図)
消費者との取引と事業者間取引で通信販売規制の適用が分かれることを示した図

価格を非公開にする主な方法:会員限定表示と見積り制

ログイン前後で表示を切り替える会員限定表示

価格を隠す実装としてもっとも素朴なのは、ログインしているかどうかで表示を切り替える方法です。
オープンソースのEC基盤であるEC-CUBEを使った解説では、ログインセッションに会員のIDが入っているかをテンプレート側で条件分岐し、会員には価格を、非会員には会員登録を促すメッセージを表示する実装例が紹介されています4。
これは個人の技術ブログで示された一つの実装例で、セッションの有無を見ているだけの単純な判定であり、厳密な権限管理の仕組みではない点も併せて述べられています4。

この単純さは、そのまま運用上の論点になります。
ログインできれば価格が見えるということは、会員登録さえ済めば、まだ取引を始めていない相手にも下代が見えるということです。
承認した法人にだけ見せたいのであれば、判定の条件はログイン済みかどうかではなく、承認済みの会員かどうかでなければ足りません。
登録は受け付けるが、承認までは価格欄に審査中の案内を出す、という状態をひとつ挟めるかどうかで意味合いが変わります。

併せて決めておきたいのが、隠す範囲です。
価格だけを伏せて商品情報は見せるのか、商品ページ自体を非会員に出さないのかで、検索から新規の取引先候補が入ってくる余地が変わります。
型番や仕様まで見せておけば、取引のない会社が自社の品揃えを知る入口になりますが、その分、型番を手掛かりに他の流通経路の価格を当てられる余地も残ります。
どちらを取るかは、新規開拓をWebに期待しているかどうかで決めるのが現実的です。

見落としやすいのは、価格欄以外の要素です。
数量の入力欄やカートに入れるボタンが非会員にも残っていると、価格を伏せたつもりでも注文の手前まで進めてしまいます。
合計金額の表示、送料の計算結果、注文履歴から復元される金額など、価格が現れる場所は商品ページだけではありません。
表示切替を入れるときは、金額が出る画面を一度書き出して、同じ条件がすべての画面にかかっているかを見ておくと安全です。

見積り依頼から回答・注文までをWeb化する見積り制

会員限定表示で解けるのは、あらかじめ価格を決められる商品の話です。
実際の卸売では、カタログに載せていない品目の引き合い、材料や加工の指定、数量と納期で単価が動く案件など、その場で価格を出せない依頼が常にあります。
こうした依頼を受ける口として置かれるのが見積り機能で、掲載されていない商品や加工依頼といった個別条件への対応を、見積依頼から回答、見積注文までWeb上で完結させられます3。

メールや電話の見積りと何が違うかというと、依頼の入口で必要な項目が決まることです。
品名、数量、希望納期、指定したい仕様といった欄が用意されていれば、条件を聞き返す往復が減ります。
回答した見積りがそのまま注文につながるため、承諾の連絡を別途受け取って、内容を注文画面へ手で移す作業も挟まりません3。
依頼と回答が同じ場所に残るので、前回どの条件でいくら出したかを探す手間も軽くなります。

仮に、カタログ掲載品に穴あけ加工を加えて納めてほしい、という依頼が入ったとします。
掲載価格は加工なしの状態の下代ですから、そのまま注文されると請求額と合いません。
加工の依頼は見積りで受けると決めておけば、担当者が加工内容と数量を確認してから金額を返し、その金額で注文が入ります。
掲載価格と実際の請求額が食い違う場面を、入口で分けておく発想です。

価格を非公開にする設計では、この役割分担を先に決めておくと迷いが減ります。
定番品はログイン後に下代を表示してその場で注文してもらい、例外は見積りに寄せる。
どこまでを定番品として価格を持たせるかは、注文の件数と、価格を都度判断している割合で決まります。
都度判断が多い商材で無理に価格を登録すると、掲載を直す作業と訂正の連絡がかえって増えます。

会員の承認状態と価格表示の違い
非会員、登録済み承認前、承認済み会員の三つの状態で価格欄の表示が異なることを示した図
見積依頼から見積注文までの流れ
見積依頼、内容確認、見積回答、見積注文の順に処理が進むことを示した図

取引先ごとに下代(仕切り価格)を出し分ける会員ランク管理の仕組み

会員ランク別・取引先別に下代を設定する考え方

承認した法人にだけ価格を見せる仕組みができても、その先に必ず残るのが、取引先ごとに違う下代をどう持たせるかという問題です。
下代は仕切り価格とも呼ばれる、取引先へ卸すときの価格のことで、同じ商品でも取引量や契約の条件によって変わります。
ログイン後に価格を出すところまでは作れても、全員に同じ数字が出るのでは、非公開にした意味が半分しか実現しません。

この出し分けには、価格を持たせる単位を複数用意しておく考え方が使われます。
取引先ごとに異なる下代を設定する機能としては、会員ランク別下代設定と、会員別商品別下代設定があります3。
前者は取引先をいくつかのランクに束ねてランク単位で価格を決める方法、後者は特定の取引先と特定の商品の組み合わせに個別の価格を持たせる方法です。
これらはEC-Rider B2BⅡの標準機能として確認したもので、他のサービスやパッケージでは名称も設定できる粒度も異なります。

実務で効いてくるのは、どちらを主にするかです。
すべてを会員別商品別で持てば一件ずつ思いどおりの価格になりますが、仕入価格が動いて改定するときに、取引先の数だけ更新対象が増えます。
大半をランクで束ねておき、どうしても揃わない組み合わせだけ個別に登録しておけば、改定はランクの設定を直すだけで済みます。
ランクを何で分けるかは、年間の取引量、契約区分、業態など、自社が値付けの根拠にしてきた軸をそのまま使うのが早道です。

価格を金額そのもので持つか、上代に対する掛率で持つかでも、改定時の手間は変わります。
掛率で持てば上代の改定に追随しますが、端数の処理や、掛率では説明できない特価が出たときに例外が増えます。
金額で持てば一件ずつは明確ですが、改定のたびに書き換える対象が広がります。
どちらが合うかは、自社の価格改定がどれくらいの頻度で、どの単位で起きているかで判断できます。

ここで一度立ち止まっておきたいのが、これまで人が判断してきた値付けのうち、どこまでをルールとして書き出せるかという点です。
営業担当の裁量で決めてきた部分が多いほどランクの定義は曖昧になり、結局は個別設定が積み上がります。
なお、取引先によって価格や条件を変える運用そのものの適法性については、本記事で確認した資料の範囲外です。
継続的な取引条件を新たに設計し直す場合は、必要に応じて個別に専門家へ確認してください。

表示切替だけでは実現できない範囲

ここまでを踏まえると、価格の非公開設定は性質の違う二つの決めごとでできていることが分かります。
ひとつは、誰に価格を見せるかという表示の制御。
もうひとつは、見せる相手ごとにいくらを出すかという価格そのものの管理です。
ログイン状態による条件分岐は前者しか担当しないため、それだけを入れると、会員全員に同じ価格が表示される状態になります4。

自社がどちらまで必要かは、取引先の数と価格の違い方で見当が付きます。
全取引先が同じ掛率で、外部に見せたくないだけであれば、表示の制御だけで目的は果たせます。
取引先ごとに掛率が違う、あるいは特定の商品だけ別扱いという条件があるなら、価格を持たせる単位のある仕組みが要ります。
今は一律でも、取引先が増えれば例外は出てきますから、後から単位を足せるかどうかも見ておく価値があります。

もう一点、価格の正本をどこに置くかも決めておく必要があります。
基幹システムの得意先マスタに単価を持っている場合、EC側にも価格を登録すると、同じ情報が二か所に並びます。
どちらを正として、どのタイミングで揃えるのかを決めないと、画面に出ていた価格と請求額が違うという問い合わせが後から出ます。
ここで減らせるのは、受注のたびに単価を確認して転記する作業であり、価格を決める判断そのものは残ります。

設定した後に続く作業も、最初に洗い出しておくと運用が落ち着きます。
新規の会員登録を誰がいつ承認するか、承認と同時にどのランクへ入れるか、価格改定のときに個別価格をどう扱うか、取引が止まった会員のログインをどう閉じるか。
これらは機能があるかどうかとは別に、社内で決める部分です。

決めたいこと 担当する仕組み これだけでは残ること
非会員に価格を見せない ログイン状態による表示の条件分岐 会員全員に同じ価格が出る。承認前の会員にも見える
取引先ごとに違う下代を見せる 会員ランク別下代設定・会員別商品別下代設定 誰をどのランクに置くか、例外をどこまで個別登録するかの運用ルール
掲載外の品目や個別条件に答える 見積依頼から回答・見積注文までの機能 回答の基準、担当の分担、回答までにかける日数の目安
下代を管理する単位の重なり(模式図)
商品ごとの基準価格、会員ランク別下代、会員別商品別下代の三層で価格の管理単位が重なることを示した図
表示の制御と価格の管理という二つの課題(模式図)
誰に価格を見せるかという表示の制御と、いくらを出すかという価格の管理が別の課題であることを示した図

卸売業でBtoB-EC化が進む背景と非公開設定の位置づけ

卸売業のBtoB-EC市場規模とEC化率

非公開の設定を検討する会社が増えている背景には、卸売の受発注そのものがWebへ移ってきた流れがあります。
経済産業省の調査によれば、2024年の卸売業のBtoB-EC市場規模は128兆8,684億円で、前年比6.3%増、BtoB-EC化率は40.3%に拡大しています2。

この数値は卸売業という区分の市場規模とEC化率であって、各社が卸売価格を公開しているか非公開にしているかを示すものではありません。
ただ、区分全体の四割ほどがEC経由という状況は、取引先の側がログインして価格を見て発注するという手順に、すでに慣れてきていることを示しています。
会員登録しないと価格が見えないサイトに対して、取引先が特別な抵抗を感じにくくなっている、という読み方はできます。

裏を返せば、残りはまだ電話やファクス、メールでの受発注ということでもあります。
既存の取引先のうち、どこがWebでの発注に移れるかは、相手の社内の手順にも左右されます。
価格を非公開にする設計と並行して、ログインしてまで見に来てもらえる状態になっているか、初回の案内を誰がするのかは決めておく必要があります。

また、非公開にしたことで新規の引き合いまで止まらないよう、価格以外に何を出すかは考えどころです。
取扱品目、対応できる加工、最小ロット、納品までの目安といった、金額を出さなくても伝えられる情報は残ります。

非公開設定の検討が続く背景

価格の非公開設定は、一度作って終わる設定ではありません。
取引先が増えればランクの当てはめが要りますし、仕入価格が動けば下代を見直します。
担当者が交代すれば、どの取引先がどの条件で登録されているかを引き継ぐ必要があります。
掲載する品目を広げるときも、その商品を全ランクに出すのか、特定の取引先だけに見せるのかを決めることになります。

こうした判断が繰り返し発生することを前提にすると、先に文書として残す値打ちがあるのは、会員を承認する基準、ランクの定義と割り当て方、個別価格を登録してよい場面、見積りに回す品目の線引き、回答までにかける日数の目安といったところです。
いずれも設定画面ではなく、社内の取り決めとして持つ内容です。
ここが決まっていれば、設定作業は決めたことを写すだけになり、担当が替わっても同じ判断が続きます。

逆に、決めないまま個別対応を重ねると、同じ商品に取引先ごとの価格が積み上がり、誰がいつ何の理由でその価格にしたのかが分からなくなります。
価格改定のたびに一件ずつ確認する作業が戻ってくるため、非公開にしたこと自体より、その後の維持のほうが負担になります。

最後に、法律面の前提だけもう一度押さえておきます。
事業者間の取引として卸売価格を非公開にすること自体は、特定商取引法の通信販売規制との関係で問題になりません1。
残るのは、誰を承認し、どの単位で価格を持ち、答えられない依頼をどこで受けるかという、自社の線引きの設計です。

項目 2024年の値
卸売業のBtoB-EC市場規模 128兆8,684億円
前年比 6.3%増
BtoB-EC化率 40.3%
非公開設定後に社内で決めておく項目
会員承認の基準からランクの定義、個別価格の扱い、見積りの線引き、回答までの日数目安まで五つの項目を並べた図

価格を隠すところまでは実装の話で済みますが、承認済みの会員だけに見せる、取引先ごとに下代を変えるとなると、自社の取引先区分がそのまま設定の単位になるかを確かめる必要があります。

会員ランク別下代設定や会員別商品別下代設定、見積依頼から見積注文までの流れを実際の画面で見ながら、いまの価格表と取引先区分がどの単位で載るかを確認できます。無料相談で要件を整理する

要点の整理

判断すること 記事での基準
非公開にしてよいか 事業者間取引は法26条で通信販売規制の適用除外。相手が事業者で営業として締結する前提
どう隠すか ログイン状態ではなく、承認済みの会員かどうかを表示の条件にする
価格が出る場所 商品ページだけでなく、数量欄・カート・合計金額・履歴まで同じ条件をかける
出し分けの単位 大半をランクで束ね、説明できない組み合わせだけ個別価格にする
価格を出せない依頼 掲載外品目・加工・条件変動は見積りに寄せ、回答基準と日数を決めておく
設定後に残る作業 承認、ランク割当、改定時の個別価格の扱い、取引終了時のログイン停止

設定の粒度と、承認やランク割当を誰が担当するかが決まらないまま運用を始めると、個別価格と例外対応が積み上がり、価格改定のたびに一件ずつ確認する状態に戻ってしまいます。 現在の価格表と取引先の区分、見積りで対応している品目を持ち込めば、どこまでランクで束ねられ、どこから個別設定や見積りに回すのが妥当かを具体的に確かめられます。

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よくある質問

会員登録前の見込み客にも卸売価格の目安を見せたい場合はどうすればよいか

公開した情報は誰でも見られる前提になるため、目安であっても掲載すれば競合も参照できます。
それでも入口の情報がないと問い合わせが来ない、という事情があるなら、金額そのものではなく、取扱品目や対応できる加工、最小ロット、納品までの目安といった条件面を出す方法があります。
価格欄は会員登録を促す案内に差し替える実装例が紹介されており4、条件を聞いてから答えたい引き合いは見積依頼として受ける形にできます3。
目安を出す場合は、どの数量・どの仕様で成立する金額なのかを併記しないと、後の商談で条件の食い違いが起きます。

取引先によって価格だけでなく支払条件も変える場合はどう管理するか

価格と支払条件は、変わる理由も改定の頻度も違う情報なので、同じ器にまとめないほうが後で困りません。
本記事で確認した範囲では、取引先ごとに異なる下代を設定する仕組みとして会員ランク別下代設定と会員別商品別下代設定があります3が、支払条件をどう持つかは製品ごとに扱いが異なるため、ここでは一般化しません。
実務としては、契約書や基幹システムの得意先マスタを支払条件の正本とし、EC側は誰がどの取引先に属するかを一意に保つ、という分け方が整理しやすくなります。
ランクの定義に価格と支払条件を同居させると、片方だけ例外が出たときに新しいランクを作り続けることになります。

非公開価格が万一流出した場合、どこまでリスクを抑えられるか

画面に出た価格は取引先の担当者の手元に残るため、仕組みだけで流出を止めきることはできません。
できるのは、見える相手を絞ることと、見えた経路をたどれるようにしておくことです。
ログインセッションの有無で表示を切り替える方式は実装しやすい一方、厳密な権限管理ではないと説明されています4ので、承認済みの会員かどうかを判定条件に含める、IDを取引先内で共有させない、取引が終わった会員のログインを閉じる、といった運用側の手当てが要ります。
価格の取り扱いについて取引の契約でどう定めるかは、システムとは別に確認しておく論点です。

見積り依頼が増えた場合の対応工数はどう見積もればよいか

見込み件数と、一件あたりに必要な確認の手間を掛け合わせて考えるのが基本になります。
本記事の資料には所要時間の数値がないため、目安の時間は示せませんが、工数の内訳は分解できます。
依頼内容を読み取る時間、条件を聞き返す往復、金額を決める判断、回答を作って送る作業、注文への転記です。
依頼の入力項目が決まっていれば聞き返しが減り、回答から見積注文までWeb上で完結すれば転記の工程がなくなります3が、金額を決める判断そのものは人が行うため、そこは件数に比例して残ります。
回答までの日数の目安と担当の分担を先に決めておくと、件数が増えたときに滞留する場所が見えやすくなります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

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  1. 1 出典:消費者庁「特定商取引法ガイド(通信販売)」(2026年)
  2. 2 出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年)
  3. 3 出典:株式会社イーシー・ライダー「EC-Rider B2BⅡ 機能紹介」(2026年)
  4. 4 出典:個人技術ブログ(s-oj.com)「EC-CUBEで会員のみに価格を表示する方法」(2026年)

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

監修確認日:

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