◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
この記事のポイント
- 時間外のLINE注文は「受け付けた」と「受注確定」を分け、受領・確認事項・確定の時期を返し、確定は営業時間内に人が行う。
- LINE公式アカウントは応答時間内と時間外で応答方法を選べ、応答メッセージやチャットの送受信は料金プラン上の通数にカウントされない。
- 見落としは担当者設定と「要対応」の絞り込みを使った朝の確認手順で防ぎ、通知オフに頼らない。
- 聞き返しは実際に欠けた項目からひな形を作って減らし、足りなければ回収の型化、転記が重ければ受注管理への連携へ進む。
- 見落とし件数・聞き返しの割合・翌朝の処理時間を、導入前の自社の数字と比べて見直す。
目次

夜間・休日のLINE注文は「受け付けた」と「受注確定」を分けて返す
夜に届いたLINEの注文を翌朝まとめて開き、品目や納期を聞き返したり、トークに埋もれた注文を見落としたりしていないでしょうか。
時間外は「注文を受け付けました。確定は営業時間内にご連絡します」と返し、確定に必要な項目を集めるところまでを仕組みに任せ、受注の確定は人が行う形にすると、翌朝の作業がはっきりします。
LINE公式アカウントなら、応答時間と応答メッセージで自動返信を組めます。
担当者設定と対応状況の管理を使えば、翌朝の漏れも防ぎやすくなります。
件数や注文の複雑さが増えたら、聞き方の型化、受注管理の仕組みへと段階的に進めます。
時間外に返す3点:受領・確認事項・確定の時期
翌朝の困りごとの多くは、夜のうちに「何が届いていて、何が足りないか」が分からないまま朝を迎えることから生まれます。
注文を送った側は、返事がなければ届いたかどうかが分からず、同じ内容を送り直したり、朝いちばんに電話をかけたりします。
受ける側は朝になってから内容を読み、足りない項目を聞き返し、その返事を待つ間に出荷や仕込みの段取りが後ろへずれていきます。
そこで、時間外の返信を「承りました」の一言で済ませず、役割の違う三つの内容に分けて考えます。
- 受領の連絡:メッセージが届いたことを伝える
- 確認事項の回収:品目・数量・納期など、確定に必要な情報のうち足りないものを先に尋ねる
- 確定の時期:受注を確定させる連絡は営業時間内に担当者が行うことと、その目安を伝える
三つを分けると、夜のうちに顧客の側で済ませられる作業、つまり足りない情報の書き足しが先に進みます。
朝の担当者は、そろった情報を見て在庫や納期を判断し、確定の連絡を返すところから始められます。
聞き返しの一往復が夜のうちに済んでいれば、その分だけ朝の待ち時間が短くなります。
受領の文面で要になるのは、「この返信は受付の連絡で、受注の確定ではない」ことと「確定は営業時間内に担当者から連絡する」ことを書き入れる点です。
これは顧客の誤解を防ぐための編集部の提案で、文面に書いたからといって法的な効果が決まるわけではありません。
どの時点で注文が成立したと扱うかは、取引条件や相手との合意によって変わります。
BtoBかBtoCかで確認すべきこと
文面を決める前に分けておきたいのが、注文を送ってくる相手が事業者か、個人の消費者かという点です。
飲食店や小売店から仕入れの注文を受ける卸売業と、一般のお客様から予約の注文を受ける菓子店とでは、同じLINEで受けていても当てはまる決まりが変わりえます。
消費者庁の特定商取引法ガイドは、「営業のために若しくは営業として締結するもの」は特定商取引法の適用除外になると説明しています5。
ただし、その該当性は、取引の種類、利益活動との関連性や目的、必要な設備等の準備の有無などを総合して判断するとされ、相手に利益を得る意思があるというだけでは足りません5。
取引先が事業者だから一律に関係がない、とは言い切れないということです。
個人の消費者からの注文が中心なら、自社の取引条件や表示を、確定前に返す文面とあわせて見直す必要があります。
事業者との取引が中心でも、相手の業態や取引の性質によって判断が分かれる余地があります。
受領と確定を分けるのは運用上の工夫として提案するもので、決まりで求められている手順として示すものではありません。
確定前の文面は自社の取引条件に合わせて決め、扱いに迷う取引があれば専門家に相談したうえで固めると安心です。
LINE公式アカウントで時間外にできること・できないこと
応答時間と応答方法の組み合わせ
受領の連絡を毎晩手で返す運用は続きません。
LINE公式アカウントには、応答時間を設定し、時間内と時間外で応答の方法を変える仕組みがあります2。
応答時間内は「手動チャット」「手動チャット+応答メッセージ」「手動チャット+AIチャットボット」から、応答時間外は「AIチャットボット」「応答メッセージ+AIチャットボット」から選べます2。
普段は担当者がチャットで手で返していても、応答時間の機能を使えば応答メッセージやAIチャットボットを併用できます2。
営業時間内は人が返し、営業時間を過ぎたら自動の返信に切り替える、という前の節の形をそのまま設定へ移せるということです。
応答メッセージはあらかじめ決めた文面を返すもので、AIチャットボットとは性質が違います。
受領の連絡のように一字一句を自社で決めておきたい内容は応答メッセージの文面で組み立て、AIチャットボットが何を返すかは実際の画面で試してから使う方が、意図しない返答を避けられます。
なお、上の組み合わせは2026年に閲覧したマニュアルに基づくもので、管理画面の表示や選択肢はLINEヤフー側の更新で変わることがあります。
自動応答に任せない範囲
自動応答で返してよいのは、注文の中身を読まなくても言えることに限る、と考えると線が引きやすくなります。
「受け付けた」「確定は営業時間内」「急ぎの場合の連絡先」「確定に必要な項目」は、どの注文にも同じ文面で返せます。
反対に、在庫があるか、希望の納期に間に合うか、値引きや個別の仕様に応じられるかは、注文ごとの判断が要ります。
こうした可否を自動応答に答えさせると、夜のうちに顧客が「通った」と受け取り、朝になって担当者がそれを覆す形になりかねません。
自動応答の文面は受領と案内にとどめ、判断と確定は人が担う、と役割を分けておくのが編集部の提案です。
もう一つ見落としやすいのは、自動応答が返したあとも、注文のメッセージ自体はトークに残ったままだという点です。
受領の連絡が届いているぶん顧客は安心して待ち、事業者側は「返信済み」に見えるトークを開き忘れる、という状態が起こりえます。
自動応答を入れたら、翌朝に誰がそのトークを開くのかを同時に決めておく必要があります。
通数課金の対象になるもの・ならないもの
自動返信を始めるときに気になるのが費用です。
LINE公式アカウントの料金プランでは、LINEチャットの送受信、応答メッセージ、あいさつメッセージ、Messaging APIのReply APIは通数にカウントされないとされています1。
時間外の自動返信や個別チャットのやり取りが増えても、それ自体でプランの通数の枠を使うことはありません。
開設時はコミュニケーションプランに設定され、別のプランを使う場合は開設後にプランを変更します1。
追加メッセージを購入できるのはスタンダードプランだけです1。
受注の受け答えが中心で一斉の配信をあまりしないなら、まず開設時のプランのまま受け方を組み、配信を増やすときにプランを見直す、という順番で考えられます。
料金額は改定で変わることがあるため、判断する時点の料金ページで確かめてください。
| 時間帯 | 選べる応答方法 |
|---|---|
| 応答時間内 | 手動チャット |
| 応答時間内 | 手動チャット+応答メッセージ |
| 応答時間内 | 手動チャット+AIチャットボット |
| 応答時間外 | AIチャットボット |
| 応答時間外 | 応答メッセージ+AIチャットボット |
担当者が複数いるとき、見落としを防ぐ体制をLINE上でつくる
担当者設定と対応状況の使い方
自動応答で受領を返しても、朝にそのトークを開く人が決まっていなければ見落としは残ります。
担当者が二人以上いると、「誰かが見ただろう」という思い込みが起きやすくなります。
LINE公式アカウントのチャットでは担当者を設定でき、未設定のままなら最初にチャットを送信したメンバーが担当者になります3。
また、チャットごとに対応状況を「要対応」「対応済み」「スパム」に振り分け、状態で絞り込めます3。
この二つを、前の節で決めた受領・確認・確定の流れに重ねます。
時間外に届いた注文は朝の確認でまず「要対応」に入れ、確定の連絡まで終えたら「対応済み」に移す、と状態の意味を自社で決めておきます。
こうしておけば、昼に別の担当者が画面を開いても、「要対応」で絞り込むだけで、まだ確定していない注文が一覧で分かります。
担当者の決め方は、取引先ごとに固定する、曜日で当番を回すなど、人数と注文の量に合わせて選べます。
注意したいのは、未設定のまま運用すると最初に返信した人が担当になる点です。
朝いちばんに手が空いた人がとりあえず返信した注文が、そのままその人の受け持ちになり、偏りが出ることがあります。
朝の確認で先に担当を決めてから返信する順番にすれば、この偏りを避けられます。
通知設定の落とし穴
チャットには「通知オフ」の設定があり、オフにすると受信しても通知されません3。
夜間の通知が煩わしくてオフにした結果、昼間に届いた注文にも気づかなくなる、という形で見落としが起きえます。
時間外の通知を受けたくないなら、通知を切って済ませるより、時間外は自動応答に任せて朝の確認手順で拾う、という組み立ての方が漏れを生みにくくなります。
通知に頼らず一覧で確かめる手順があれば、通知の設定が誰かの手で変わっていても、拾い漏れに朝のうちに気づけます。
履歴の保存期間とメンバー権限
LINEのトークを注文の記録として残すつもりなら、保存期間も見ておく必要があります。
チャット履歴の保存は、無料版で半年間、チャットProオプションに加入すると5年間で、5年間の保存は2024年以降の履歴が対象です3。
ノートとタグは、無料版でそれぞれ1件・1個まで、Proで1000件・30個まで付けられます3。
請求の照合や、同じ品目の再注文で以前の内容を確かめる場面があるなら、半年という保存期間は短く感じるかもしれません。
トークだけに頼らず、確定した注文を自社の台帳や受注の記録へ転記しておけば、保存期間を過ぎても内容をたどれます。
この転記の手間が重くなってきたら、それは仕組みを一段進めるかどうかを考える合図にもなります。
複数の担当者で運用する場合、1アカウントに100人までメンバーを登録でき、メンバーリストから権限の種類を変更できます4。
担当者それぞれをメンバーとして登録しておけば、担当者設定を人ごとに使い分けられます。
どの権限でどの操作ができるかは、割り当てる前に管理画面の説明で確かめておくと、チャットに返信できない担当者が出るといった食い違いを防げます。
聞き返しを減らす:LINE注文の「聞き方」を型にする
最初の返信に入れる確認項目
朝の聞き返しは、たいてい確定に必要な項目のどれかが欠けていることから起きます。
「いつもの分で」「この前と同じで」「明日欲しい」といった書き方は、送る側には十分でも、受ける側には品目や数量、届け先がはっきりしません。
そこで、時間外に返す応答メッセージに、注文に必要な項目のひな形を入れておきます2。
顧客がそれをコピーして記入し、送り返す形にすれば、朝に担当者が開いたときに、項目のそろった注文が届いている見込みが高まります。
ひな形に入れる項目の例は次のとおりです。
- 品目(商品名や規格)
- 数量
- 希望の納期
- 届け先
- 個別の要望
項目は、自社の注文で実際に聞き返している内容から選ぶのが近道です。
過去のトークを見返して、どの項目で聞き返したかを拾えば、ひな形に入れるべき項目が分かります。
項目を増やしすぎると記入の手間が増えて、ひな形を使わずに送ってくる顧客も出てくるため、聞き返しの多い項目から絞って入れます。
このひな形で聞き返しがどれだけ減るかは確かめられた数字がないため、導入の前後で聞き返しの回数を数え、効果は自社で確認します。
ひな形で足りないときの見分け方
ひな形が効きやすいのは、品目が限られ、毎回ほぼ同じ形の注文が届く場合です。
反対に、見積もりが必要な注文、仕様が案件ごとに変わる注文、図面や写真のやり取りが要る注文は、項目を埋めてもらうだけでは確定まで届きません。
見分ける手掛かりは、ひな形どおりに記入された注文でも、まだ聞き返しが続くかどうかです。
ひな形の範囲は埋まっているのに聞き返すなら、項目を足せば済むのか、そもそも人との相談が必要な注文なのかを分けて考えます。
項目を足せば済むなら、ひな形を育てるか、入力欄の決まった注文フォームへ誘導する形が候補になります。
相談が必要な注文は、時間外には受領と相談の日時の調整だけを行い、中身は営業時間内に詰める、と最初から分けておく方が顧客も迷いません。
| 注文の形 | ひな形で足りるか | 時間外に進められること |
|---|---|---|
| 品目が限られ毎回ほぼ同じ形 | 足りやすい | 項目をそろえて送ってもらう |
| 項目は決まっているが数が多い | 項目の追加やフォームで補う | 入力欄に沿って記入してもらう |
| 見積もりや個別の仕様が要る | 足りない | 受領と相談の日時の調整 |
件数と複雑さで選ぶ:LINE機能の運用・フォーム回収・受注の仕組みへの連携
段階1〜3の比較表
ここまでの受け方を、どこまで仕組みに任せるかという視点で並べ直します。
受領の自動応答、担当者と対応状況の管理、応答メッセージに入れるひな形のように、LINE公式アカウントの機能と社内の決めごとで回すのが段階1です。
注文情報の回収を、入力欄の決まったフォームなどで型にするのが段階2、受け取った注文を受注管理の仕組みへつないで転記を減らすのが段階3です。
表のうち、判断が分かれやすいのは「合う件数」と「人が残る作業」の行です。
段階1でも、注文が朝に一覧で目を通せる量なら十分に回ります。
ところが、確定した注文をトークから台帳や伝票へ書き写す作業が増えてくると、見落としよりも書き写しの誤りの方が問題になってきます。
段階2はその書き写しの元になる情報の形をそろえる段階で、段階3は書き写しそのものを減らす段階、と考えると違いがつかみやすくなります。
段階を上げる目安
どの段階が合うかは、件数の多さだけでは決まりません。
目安にしたいのは、翌朝の処理にかかる時間、聞き返しや見落としの件数、そして注文に触れる担当者の人数です。
何件を超えたら次へ、という一律の基準はなく、自社のいまの数字と比べて判断します。
たとえば、朝の処理時間が長い理由が聞き返しの往復にあるなら、段階2で回収の形を整える方が効きます。
聞き返しは少ないのに、確定後の転記と照合に時間を取られているなら、段階3を検討する理由になります。
見落としが中心なら、段階を上げる前に、段階1の担当者設定と朝の確認手順が実際に守られているかを見直す方が先です。
仕組みを増やしても、誰が朝に一覧を開くかが決まっていなければ、同じ見落としが別の画面で起きるだけだからです。
費用の面では、段階1で使う自動応答や個別チャットは料金プラン上の通数にカウントされないため1、やり取りが増えても通数の枠を圧迫しません。
LINEの機能の範囲で始める分には費用の負担を抑えやすく、段階2と段階3は、それとは別に手段ごとの費用や連携の方法を見積もる必要がある、という整理になります。
公的実証のデータ連携効果の読み方
受注の仕組みへの連携まで進んだ場合については、公的な実証の例があります。
中小企業庁のミラサポplusは、平成28年度補正の12の実証プロジェクトに参加した中小企業で、EDI(企業間で受発注のデータを電子的にやり取りする仕組み)の導入により受発注業務時間が平均51.4%削減されたと紹介しています6。
これは発注側と受注側の企業がデータをつないだ実証の平均で、LINEでの受け付け方を改善した効果ではありません。
段階3の先にこうした選択肢があり、データ連携が転記そのものを減らす段階の手段だと知る材料にはなりますが、自社のLINE運用で同じだけの削減を見込む根拠にはなりません。
| 比べる軸 | 段階1 LINE機能と運用ルール | 段階2 注文情報の回収を型にする | 段階3 受注管理の仕組みへ連携 |
|---|---|---|---|
| 主に行うこと | 時間外の自動応答・担当者設定・対応状況の管理・ひな形 | 入力欄の決まったフォームなどで注文を受け取る | 受け取った注文を受注の記録へつなぎ転記を減らす |
| 合う件数 | 朝に一覧で目を通せる程度 | 一覧で追うと抜けや書き写しの誤りが出てくる | 転記と照合が日々の作業を圧迫している |
| 注文の複雑さ | 品目が限られ定型的 | 項目は決まっているが数が多い | 定型の注文が継続して多い |
| 担当者数 | 少人数でも回る | 複数人で同じ形式を共有したい | 複数人や複数部署で同じ情報を使う |
| 人が残る作業 | 内容の確認・確定・台帳への転記 | 確定と例外への対応 | 例外への対応と取引条件の判断 |
LINE注文の時間外ルールの周知と、誤注文・重複・緊急依頼の扱い
周知の順序
受け方を決めても、注文を送る顧客がそれを知らなければ、夜のうちに確定したと思い込まれたり、急ぎの依頼がLINEに埋もれたりします。
周知は、顧客がLINEに触れる場面の順に置くと抜けが出にくくなります。
- あいさつメッセージ:友だち追加の時点で、受付時間と時間外の扱いを伝えます。
あいさつメッセージはオフにすると保存していても配信されない2ため、設定がオンになっているかを確かめておきます。 - 応答メッセージ:時間外に送ってきた顧客に、受領したこと、確定の時期、急ぎの場合の連絡先を毎回伝えます2。
- 取引先への個別連絡:継続して取引のある相手には、受付時間と確定までの流れを個別に知らせ、相手側の発注担当者にも共有してもらいます。
取引先と受付時間や締め時間をすでに取り決めている場合は、その合意が優先します。
応答メッセージの文面が個別の取り決めと食い違うと、顧客はどちらを信じればよいか迷います。
「お取引条件で別に定めている場合は、そちらに従います」という一文を添えておけば、共通の文面のままでも矛盾を避けられます。
誤注文・重複・緊急の扱い
トラブルが起きたときは、受領・確認・確定の流れのどこで起きたかを見ると扱い方が決まります。
- 誤注文:確定前なら、確認事項を返す段階で顧客に訂正してもらえば足ります。
確定後に分かった場合は、取引条件に沿って変更や取り消しの扱いを決め、その経緯をトーク上に残します。 - 重複注文:同じ内容が二度届いた場合、確定前であれば、確認の連絡で一件にまとめるかを顧客に尋ねます。
受領の文面に「同じ内容の注文を確認した場合は1件として扱い、確定時にご連絡します」と入れておく方法も考えられます。 - 緊急の依頼:時間外のLINEは営業時間内まで確定しないと伝えている以上、急ぎの依頼には別の窓口が要ります。
電話など、時間外でも誰かが受けられる連絡先を応答メッセージで案内します。
いずれも編集部の整理で、業界の決まりや法的な要請ではありません。
重複を一件として扱う文面は、顧客が本当に二回分を頼んだ場合に取りこぼすおそれもあるため、確定の連絡で品目と数量を復唱して確かめる手順と組み合わせます。
緊急の窓口を設けられるかどうかは自社の体制次第です。
設けられないなら、「急ぎのご注文は営業時間内にお電話ください」と、時間外には急ぎに応じられないことをはっきり書く方が、顧客の期待とのずれを防げます。
LINE注文の運用を始めた後、何を見て見直すか
数える3つの指標
受け方を変えたら、効果があったかを自社の数字で確かめます。
見る項目を増やすと記録が続かないため、次の三つに絞ります。
- 見落とし件数:確定の連絡が遅れた、または漏れた注文の数
- 聞き返しが発生した注文の割合:時間外に届いた注文のうち、確定までに聞き返しが必要だったものの割合
- 翌朝の処理にかかる時間:時間外の注文を確定し終えるまでにかかった時間
比べる基準は、新しい受け方を始める前の自社の数字です。
始める前の数週間分を記録しておき、変えた後の同じ長さの期間と比べます。
注文の形や件数は事業者ごとに違うため、外の目安と比べるより、自社の前後を比べる方が判断に使えます。
集計は手作業でも始められます。
朝の確認で「要対応」に入れた件数と、そのうち聞き返しが必要だった件数をメモするだけでも変化は追えます3。
ノートやタグも注文の状態の目印に使えますが、無料版ではそれぞれ1件・1個までなので3、無料版のままなら集計は別の表にとる方が扱いやすくなります。
次の段階へ進める判断
三つの数字が出そろうと、どの段階のどこへ手を入れるかが見えてきます。
見落としが減らないなら、担当者設定と朝の確認手順が実際に守られているかを先に見ます。
聞き返しの割合が下がらないなら、ひな形の項目を見直すか、段階2の回収の型化を検討します。
処理時間の多くを転記と照合が占めているなら、段階3へ進む理由になります。
数字を見たら、文面・手順・段階のどれかを変え、また同じ三つを数えます。
この繰り返しで、時間外の受け方は自社の注文の形に合ったものへ近づいていきます。
時間外の受け方をLINEの機能と運用ルールで整えるか、回収の型化や受注管理への連携まで進めるかは、注文の件数や形、取引先との取り決めによって変わり、社内だけでは判断の基準を置きにくいところです。
いまのLINE注文の流れと朝の作業を一緒に整理し、どこに手を入れると聞き返しや転記が減りそうか、どの段階から始めるのが自社に合うかを確かめられます。無料相談で要件を整理する
要点の整理
| 軸 | 基準 |
|---|---|
| 時間外の返信 | 受領・確認事項・確定の時期に分け、確定は営業時間内に人が行う |
| 自動応答の範囲 | 注文の中身を読まずに言えること(受領・案内・確認項目)まで |
| 見落とし対策 | 担当者設定と「要対応」の絞り込みを朝の手順に組み込み、通知に頼らない |
| 聞き返し対策 | 実際に聞き返した項目からひな形を作り、足りなければ回収を型にする |
| 段階の上げ方 | 処理時間・聞き返し・見落とし・担当者数を、導入前の自社の数字と比べて決める |
数え始めた見落とし・聞き返し・処理時間の数字をどう読み、次にどこへ手を入れるかは、自社の取引条件と合わせて考える必要があります。 記録した数字をもとに、文面や手順の見直しで足りるのか、注文の回収や受注管理の仕組みを検討する時期なのかを確かめられます。
よくある質問
時間外の自動返信は、注文を受けたことになりますか。
自動返信がどの時点で注文の成立につながるかは、取引条件や相手との合意、取引の形態によって変わるため、一律には言えません。
誤解を避けるには、自動返信の文面に「受付の連絡であり、受注の確定ではないこと」と「確定は営業時間内に担当者から連絡すること」を明記し、確定の連絡は人が別に返す運用にします。
文面は自社の取引条件と照らして決め、扱いに迷う取引があれば専門家に相談してください。
個人のLINEで受けている注文は、どう公式アカウントへ移せばよいですか。
移すときに困りやすいのは、顧客がどちらへ送ればよいか分からなくなる期間です。
切り替える日を決めて取引先へ個別に知らせ、公式アカウントを友だち追加してもらったうえで、以後の注文はそちらへ送ってもらうよう伝えます。
切り替えの前後は、個人のLINEに届いた注文もいったん受け付けたうえで、次回から公式アカウントへ送るよう案内すると取りこぼしを防ぎやすくなります。
公式アカウント側では担当者と対応状況を管理できる3ため、移した後は朝の確認手順に乗せて運用します。
取引先ごとに受付時間が違う場合、応答メッセージはどう作ればよいですか。
取引先ごとに文面を出し分けられることを前提にせず、共通の文面に「お取引条件で別に定めている受付時間や締め時間がある場合は、そちらに従います」と入れておく方が扱いやすくなります。
取引先ごとの締め時間は、確定の連絡を返す担当者が把握しておき、確定のときに反映させます。
同じ注文が二重に届いたとき、どちらを正としますか。
確定前なら、事業者の側でどちらかに決めてしまわず、確認の連絡で一件か二件かを顧客に尋ねるのが確実です。
受領の文面に重複したときの扱いを書いておき、確定の連絡で品目と数量を復唱すれば、思い込みによる取り違えを減らせます。
取引先と別にルールを決めている場合は、それに従います。
緊急の注文は、時間外にどの窓口へ案内すればよいですか。
時間外のLINEでは確定しない運用にしているなら、急ぎの依頼は電話など、時間外でも受けられる人がいる窓口へ案内します。
その窓口を設けられない場合は、時間外は急ぎに応じられないことを応答メッセージに明記し、営業時間内の連絡先を案内する方が、顧客の期待とのずれを防げます。
LINE公式アカウントの無料プランで、注文対応はどこまでできますか。
開設時はコミュニケーションプランに設定されます1。
応答メッセージやチャットの送受信は料金プラン上の通数にカウントされない1ため、時間外の自動返信や個別のやり取りが増えても通数の枠は減りません。
一方、チャットProオプションに加入していない無料版では、チャット履歴の保存が半年間、ノートとタグがそれぞれ1件・1個までです3。
半年より前の注文を見返す必要があるなら、確定した注文を自社の記録へ転記しておくか、オプションへの加入を検討します。
- 1 出典:LINEヤフー株式会社「LINE公式アカウント 料金プラン」(2026年)
- 2 出典:LINEヤフー株式会社「LINE公式アカウント 応答設定マニュアル」(2026年)
- 3 出典:LINEヤフー株式会社「LINE公式アカウント チャットマニュアル」(2026年)
- 4 出典:LINEヤフー株式会社「LINE公式アカウント 権限設定マニュアル」(2026年)
- 5 出典:消費者庁「訪問販売等の適用除外に関するQ&A(特定商取引法ガイド)」(2026年)
- 6 出典:中小企業庁(ミラサポplus)「企業間のデータ連携で、受発注の業務コストを削減する!」(2020年)
画像の出典元
- Close-up of a businessman in a suit using a smartphone at an office desk./Photo by Towfiqu barbhuiya on Pexels