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LINE受発注で「了解」スタンプが誤認を生む場面と、確定ルール・履歴保存・手段変更の決め方

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 既読・グループの人数表示・送信取消の表示は、注文の確定を示す仕組みではない
  • 確定は、受注側が品目・数量・納期を書いた復唱文に、取引先が決めた一語で返したときに限ると、解釈の余地が減る
  • 履歴の保存期間は手段とプランによって2週間から5年まで幅があり、注文から支払いまでをカバーできるかで見る
  • 個人向けLINEは機種変更で履歴が移らない場合があるため、確定した注文を会社の台帳へ写しておく
  • 取引先には増える手間を先に示し、試行を経て、合意した文面をトークに残す

20代後半の日本人男性が自席でのスマートフォン併用をしている場面

「了解」スタンプが返ってきたとき、注文はどこで確定したと言えるのか

取引先に「了解」のスタンプを返したのに、届いた数量が違うと言われる。
こうした食い違いは、LINEの既読や送信取消が、注文が確定したかどうかを示す仕組みではないことから起きます。
既読は内容を読んだ証拠にならず、送ったメッセージは後から取り消せます。
受注側で変えられるのは、何をもって確定とするかを取引先と決めておくことです。
品目・数量・納期を受注側が書き直して送り、その文面に決めた一語で返事があったときだけを確定にします。
そのうえで履歴がいつまで残るかを確かめ、足りなければ保存期間の長い手段を費用と比べて選びます。

既読は「内容を確認した」証拠にならない

取引先から「品物Aを二十ケース、金曜着でお願いします」とLINEが届き、受注担当のあなたが「了解」のスタンプを返したとします。
あなたは「見ました」という合図のつもりでも、取引先は「二十ケース・金曜着で受けてもらえた」と受け取ります。
あとで在庫を確かめたら十八ケースしかなかった、金曜の配送が組めなかった、という事情が分かると、取引先からは「了解と言ったのに」という話になります。

逆の向きの食い違いもあります。
あなたが「二十ケース、金曜着で手配します」と送り、既読が付いたまま返事がない。
既読が付いたのだから伝わっていると考えて手配を進めたら、取引先は数量を変えるつもりだった、という場合です。

LINEのヘルプセンターは、端末によっては通知を受け取った時点で「既読」になる場合があると説明しています5。
つまり既読は、相手がトークを開いて数量や日付を読んだことまでは示しません。
1対1のトークに出る「既読」は、相手の端末に届いたという以上の意味を持たないものとして扱うほうが安全です。

スタンプも同じ問題を抱えています。
「了解」「OK」「よろしく」のスタンプは、ある取引先にとっては承諾で、別の取引先にとっては受け取った合図にすぎない、ということがあります。
これはLINEの仕様ではなく、使う人の習慣の違いです。
そのため仕組みを調べても答えは出ず、相手のスタンプの選び方から確定かどうかを読み取ろうとする限り、解釈の余地が残ります。

グループでの既読人数と、担当者が曖昧になる問題

取引先の担当者が複数いたり、自社の営業と発送担当が同じグループに入っていたりすると、別の曖昧さが加わります。
グループでは「既読」の横に人数が表示されます5。
既読が三人と出ていても、そのうち誰が注文を受けて手配するのかは画面から分かりません。

たとえば営業担当が「了解です」と返し、発送担当は「営業が受けたなら手配の指示が来るだろう」と待ち、営業担当は「発送担当も読んでいるから手配するだろう」と考える。
全員が読んでいるのに、誰も手配していない状態です。
人数の表示は何人に届いたかを示すだけで、誰の責任で処理するかを示すものではありません。

送信取消と削除で、相手に見える内容が違う

取引先が数量を打ち間違えたとき、直し方は「送信取消」か「削除」のどちらかになります。
この二つは、相手側の見え方がまったく違います。
個人向けLINEの送信取消は、自分と相手の両方のトークからメッセージが消え、相手側には取り消したという表示が残ります4。
削除は自分の画面から消えるだけで、相手のトークには元のメッセージが残ります4。

受注側から見ると、取引先が削除して直したつもりの古い数量が、こちらの画面には残ったままになることがあります。
取引先は訂正済みだと思い、あなたは画面に残った数量で手配する、という流れです。
反対に送信取消をされた場合は、元の内容が分からなくなり、取り消しの表示だけが残ります。
どちらの場合も、画面に残っているものだけでは、最終的な注文がどれなのかを判断できません。

取り消せる時間も、使っている形態によって違います。
個人向けLINEでは、通常は送信から1時間以内なら取り消せます4。
事業者向けのLINE公式アカウントのチャットでは、送信から24時間以内なら取り消せるとマニュアルに書かれています1。
自社がLINE公式アカウントで受注している場合、自社から送った確認文は翌日まで取り消せるということです。
確定したはずの文面がしばらくは動きうる点は、運用を決めるときに知っておく必要があります。

既読も、人数の表示も、取り消しの表示も、注文の確定を示すための仕組みではありません。
だから確定の合図は、仕様に頼らず、取引先とのあいだで決める必要があります。

画面に出るもの 分かること 分からないこと
1対1の既読 相手の端末に届いたこと 内容を読んだか(通知で既読になる端末がある)
グループの既読と人数 何人に届いたか 誰が注文を受けて処理するか
「了解」などのスタンプ 相手が何か反応したこと 承諾なのか受け取りの合図なのか
送信取消の表示 相手が何かを取り消したこと 取り消す前の内容
個人向けLINEの送信取消と削除で、相手のトークに残るもの
送信取消と削除で、自分と相手のトークの見え方がどう違うかを分けた図

確定の合図・復唱・書式をどう決めるか

確定は復唱文への一語返信に限る

確定の合図を決めるのに、新しい道具は要りません。
ここで提案するのは、確定を「受注側が品目・数量・納期を書き直して送った文面に、取引先が決めた一語で返したとき」に限る決め方です。

  1. 取引先が注文を送る(スタンプや短い文でもかまわない)
  2. 受注側が品目・数量・納期を一つの文面に書き直して送る(復唱)
  3. 取引先が、その文面に決めた一語(例:「確定」)で返す
  4. 受注側は、その一語を受け取った注文だけを手配し、台帳に記入する

復唱を受注側が担うのは、手配する側が自分の言葉で書き直すことで、読み違いがその場で表に出るからです。
「いつもの」「先週と同じ」といった言い方も、復唱の段階で具体的な品名と数に置き換わります。
取引先は自分の注文と見比べるだけで済み、違っていれば一語ではなく訂正を返してくれます。

一語は「確定」「OK」など何でもかまいませんが、日常の相づちと重ならない言葉を選ぶほうが区別しやすくなります。
「了解」は普段の会話でも使うため、確定の合図にすると、結局どちらの意味なのか迷う場面が残ります。

この決め方で減るのは、あのスタンプは承諾だったのかを後から推し量る手間と、電話で確認し直す手間です。
その代わり、復唱文を送る手間が受注側に、一語を返す手間が取引先に増えます。
誤りがどこまで減るかは取引先の数や注文の複雑さで変わり、効果を裏づける数字があるわけではありません。
まず注文の多い数社と期間を区切って試し、訂正が見つかった回数や確認の電話が減ったかを見てから広げるのが現実的です。

スタンプ・絵文字は確定に数えない

ルールを決めても、取引先は慣れたスタンプで返してくるかもしれません。
そのとき受注側の担当者が「たぶん承諾だろう」と手配してしまうと、ルールは形だけになります。
決めておくべきなのは、スタンプや絵文字が返ってきたときに受注側がどう動くかです。

たとえば「スタンプだけの返事は未確定として扱い、受注側から『この内容で確定でよろしければ「確定」とご返信ください』と一度だけ返す」と決めておけば、担当者ごとに判断が分かれません。
締め切りのある注文なら、決めた時刻までに一語がなければ電話で確かめる、という次の手も決めておきます。
そうしておくと、未確定のまま納品日を迎えることを避けやすくなります。

スタンプを禁止する必要はありません。
お礼や受け取りの合図として使うのは自由で、確定の判断材料には数えない、という線を引くだけです。
取引先の普段の使い方を変えずに済むので、ルールを持ちかけたときの抵抗も小さくなります。

品目・数量・納期・希望日の書式を固定する

復唱文の中身が担当者ごとに違うと、取引先は毎回違う形の文を読むことになり、見落としが起きやすくなります。
書式を固定しておけば、取引先は同じ位置にある品名と数字を見比べるだけで済みます。

  • 品名
  • 数量と単位
  • ご希望の納品日(取引先が希望した日)
  • お届けできる日(受注側が答える納期)
  • 納品先
  • 結びの一文:「内容に間違いがなければ「確定」とご返信ください」

希望日と納期を分けて書くところが要点です。
希望日は取引先が「この日に欲しい」と言った日、納期は受注側が「この日なら届けられる」と答える日です。
二つを一つの「納期」欄にまとめると、取引先は希望が通ったと思い、受注側は調整した日を伝えたつもりでいる、という食い違いが残ります。
同じ日なら同じ日付を二度書けばよく、違うときは差がひと目で分かります。

数量の単位も欄に含めます。
「二十」がケースなのか個なのか、取引先と受注側で前提が違えば、数字だけを復唱しても気づけません。
単位を書く欄があれば、復唱の時点で「二十ケース」と「二十個」の違いが文字として現れます。

グループでは注文の受け手を一人に決める

グループで注文を受けている場合は、合図に加えて、誰が復唱文を送るかを決めます。
受け手が一人に決まっていれば、ほかの人が先に「了解です」と返しても、それは確定でも受注でもないと全員が分かります。

受け手が休むときの代わりも、グループの中で名前を出して決めておきます。
取引先の側も同じで、確定の一語を返せる人を決めてもらうと、営業担当と購買担当が別々に返事をして内容が食い違う、ということを防ぎやすくなります。
人数の表示では分からなかった「誰が処理するか」を、ルールの側で埋める考え方です。

注文を受けてから確定として手配するまでの流れ(編集部の提案)
注文の受け取り、復唱、一語の返信、手配と台帳記入の順を示した流れ図
復唱文で希望日と納期を分けて書く(編集部の提案・模式図)
ご希望の納品日とお届けできる日を、誰が決めた日かで分けた図

言った・言わないになったとき、LINEの履歴で何を根拠にできるか

LINE公式アカウントとLINE WORKSの保存期間

確定のルールを決めても、食い違いに気づくのが納品後や請求の段階になることもあります。
そのときトークをさかのぼれなければ、確定の一語も復唱文も確かめられません。
手段によって、履歴が残る期間には大きな差があります。

LINE公式アカウントでは、メッセージは無料で半年保存され、チャットProオプションを付けると5年保存されます1。
5年保存の対象は2024年以降のやり取りで、それより前の履歴までさかのぼって長く残るわけではありません1。

LINE WORKSでは、トーク履歴の保存はフリープランが2週間でダウンロードはできず、スタンダード以上のプランは6ヶ月でダウンロードできます3。
それより長く残すには、1ユーザーあたり月300円のアーカイブオプションが別に必要です3。

同じようにLINEの名前が付いた業務向けの道具でも、2週間から5年まで幅があります。
ただし、これは各社のプランごとの条件であり、何を保存の対象に数えているかの定義が同じとは限りません。
比べるときは、自社が契約しているプランの説明を見たうえで、注文の確定から請求・支払いが終わるまでの期間をカバーできるかで考えます。
月末締め・翌月払いの取引なら、支払いが終わるころには2週間の保存期間はとうに過ぎています。

画像・ファイルの保存は短い

注文書を写真やPDFで送ってもらっている場合は、もう一つ気をつける点があります。
LINE公式アカウントのマニュアルは、グループや複数人のトークで送られた画像・動画・ファイルについて、メッセージ本文とは別の、より短い保存期間を示しています1。
本文が半年残ることを前提にしていると、画像の注文書だけが先に見られなくなります。

対策は、注文の要点を画像に頼らず文字で残すことです。
前の節の復唱文がそのまま役に立ちます。
注文書の画像を受け取ったら、受注側が品名・数量・日付を文字で書き直して送り、取引先の一語をもらいます。
画像が消えても、文字の復唱文と確定の一語は本文として残ります。
注文書そのものを保管する必要があるなら、受け取った時点で社内の保存場所へ移しておきます。

機種変更で履歴が移らない場合

個人向けLINEで受注している場合に見落としやすいのが、担当者のスマートフォンの入れ替えです。
LINEのヘルプセンターによると、iPhoneとAndroidのように異なるOSのあいだで機種を変えると、移せるトーク履歴は直近14日分です6。
同じOS同士でも旧端末でバックアップを取っていることが前提で、バックアップ用のPINがないと移せない場合があります6。

担当者の個人端末で取引先とやり取りしていると、機種変更をきっかけに、以前の注文の確定がどう返ってきたかを見られなくなるおそれがあります。
担当者の異動や退職で端末ごと手元を離れる場合も同じで、会社としては履歴を持っていない状態になります。
個人向けLINEのトークがどれだけの期間保存されるかは、ここで示した資料からは分かりません。
だからこそ、個人のLINEで続けるなら、確定した内容を会社の側に写す仕組みが必要になります。

法的な扱いは条件付きで考える

スタンプで注文は成立するのか、という疑問もあると思います。
一般論としては、契約は書面がなくても当事者の合意によって成立しうるとされます。
ただ、成立しうることと、後から「その内容で合意した」と示せることは別の問題です。

スタンプ一つでは、何に対して合意したのかが画面からは読み取りにくくなります。
既読や取り消しの仕様も重なると、どの時点のどの内容に合意したのかを示す材料としては弱くなりがちです。
品目・数量・納期を書いた復唱文と確定の一語が残っていれば、少なくとも何に対する返事なのかは明確になります。
個別の取引で成立や証拠としての扱いが争いになったときは、手元の履歴を持って弁護士などの専門家に相談してください。

週次の書き出しと注文台帳への転記

保存期間の短い手段や個人の端末に履歴を預けたままにしないためには、確定した注文を会社の台帳へ写しておくのが確実です。
台帳は表計算ソフトで足ります。
列は復唱文の書式に合わせ、確定の一語を受け取った日時と、誰が受けたかを加えます。

  1. 確定の一語を受け取ったら、その日のうちに台帳へ一行追加する
  2. 週に一度、台帳の行とトークの確定の一語を突き合わせる
  3. LINE WORKSのスタンダード以上のように履歴をダウンロードできる手段では、その週の分を書き出して保存する
  4. ダウンロードできない手段では、確定のやり取りの画面を保存し、台帳の行と対応づける

突き合わせを週に一度にしておけば、保存期間が2週間の手段でも、履歴が消える前に必ず一度は確認が回ります。
毎日の転記は受け手が担い、週次の突き合わせは別の人が見る形にすると、転記漏れに気づきやすくなります。
この仕組みで減るのは、食い違いが起きたときにトークを探し回る手間で、転記そのものの手間は増えます。
その手間が重くなってきたら、手段そのものを見直す時期です。

手段・プラン別のトーク履歴が残る期間(2026年調査時の各提供元の公開情報)
履歴の保存期間を、2週間から5年まで短い順に並べた図
確定した注文を会社の台帳へ写す週次の流れ(編集部の提案)
確定の一語の受け取りから、台帳記入、週次の突き合わせ、保存までを上から順に示した図

LINEのまま続けるか、別手段へ移るか:保存・費用・相手の負担で比べる

比較表:個人LINE/LINE公式アカウント/LINE WORKS

ここまでの確定ルールと台帳への転記は、どの手段でも使えます。
手段を替える意味があるのは、運用では補えない部分、つまり履歴の保存期間と、会社として履歴を持てるかどうかです。
三つの手段を、保存期間・月額費用・取引先側に必要な準備という同じ軸で並べます。

費用の欄は、同じ物差しで並んでいるわけではありません。
LINE公式アカウントの月額は、コミュニケーションプランが0円で無料メッセージ200通、ライトプランが5,000円(税別)で5,000通、スタンダードプランが15,000円(税別)で30,000通と、送るメッセージの数に対する体系です2。
追加でメッセージを送れるのはスタンダードプランだけで、追加分は1通あたり最大3円(税別)です2。
これは配信の料金であり、取引先との個別のチャットで受注するときにどれだけかかるかを直接示すものではありません。
LINE WORKSは、スタンダードが1ユーザーあたり月450円、アドバンストが月800円(いずれも年額契約)で3、使う社員の人数に応じて増えていきます。

保存期間の軸で見ると、判断は分かれます。
注文から支払いまでが半年に収まり、それ以上さかのぼる必要がないなら、LINE公式アカウントの無料の範囲でも足ります。
LINE WORKSのフリープランの2週間は、受発注の確認には短く、使うならスタンダード以上が前提になります。
年単位で残したいなら、チャットProオプションかアーカイブオプションを検討することになりますが、チャットProオプションの料金は契約前に提供元の案内で確かめる必要があります。

LINE公式アカウントには、チャットにタグを付けて整理する機能もあります。
無料では1つのチャットに付けられるタグは1個で、チャットProオプションでは1ユーザーに最大30個まで付けられます1。
タグを「未確定」「確定済み」といった注文の状態の目印に使うなら、無料の1個では状態しか付けられず、取引先の区分も同時に付けたい場合はProが必要になります。

移行を考える条件

運用で防げるのは、何が確定なのか分からないという問題までです。
次のような状態が出てきたら、運用の工夫を重ねるより、手段そのものを見直す段階です。

  • 注文から支払いが終わるまでの期間に、いまの手段の保存期間が届かない
  • 取引先とのトークが担当者の個人端末にあり、異動・退職・機種変更のたびに履歴が途切れる
  • 取引先や社内の担当者が増え、受け手を一人に決めても回らない
  • 週次の転記と突き合わせに、毎週まとまった時間を取られている
  • 未確定の注文がどれかを、メモではなくチャットの目印で管理したくなってきた

個人向けLINEから移るときに最も大きく変わるのは、履歴を会社のアカウントとして持てることです。
LINE公式アカウントは、取引先が普段使っているLINEのままやり取りできるので、相手の準備が少なくて済みます。
LINE WORKSは、ユーザーごとの料金で、スタンダード以上ならダウンロードできる履歴を持てますが、外部の取引先とどうつなぐかを導入前に確かめておく必要があります。

取引先ごとの品目が多く、注文の形そのものを固めたい場合は、専用の受発注システムという選択肢もあります。
この場合は取引先に画面での入力をお願いすることになり、相手の手間が大きく変わります。
費用だけでなく、取引先が受け入れられるかどうかを合わせて比べることになります。

手段 履歴の保存期間 月額費用 取引先側に必要な準備
個人向けLINE 保存期間は未確認(異なるOS間の機種変更で移せるのは直近14日分) 個人利用は無料 新たな準備はない
LINE公式アカウント 無料で半年・チャットProオプションで5年(2024年以降の履歴) コミュニケーション0円・ライト5000円・スタンダード15000円(税別・配信数に応じた体系) 自社の公式アカウントとトークを始める
LINE WORKS フリー2週間(ダウンロード不可)・スタンダード以上6ヶ月(ダウンロード可) スタンダード450円・アドバンスト800円(1ユーザー/月・年額契約)・長期保存はアーカイブオプション300円 外部の取引先とのつなぎ方を提供元の案内で事前に確かめる
移行先の手段ごとに取引先側へ加わる準備や手間(本文の整理・模式図)
三つの移行先について、取引先側に必要になることを分けた図

取引先にルール変更や手段の移行をどう切り出し、合意を取るか

相手の負担を先に示す

ルールも手段も、取引先が受け入れて初めて動きます。
切り出すときは、自社が楽になるという話より先に、相手の手間がどれだけ増えるかを具体的に示すほうが、受け入れる側は判断しやすいはずです。

確定のルールなら、取引先に増えるのは、復唱文を見て一語を返すことだけです。
書式は受注側が書くので、取引先の手間は増えません。
LINE公式アカウントへ移るなら、自社のアカウントとトークを始め、今後はそちらに注文を送ってもらうことが加わります。

伝える文面は、たとえば次のような形です。
「数量や納品日の行き違いを防ぐため、ご注文をいただいたら、こちらから品名・数量・納品日をまとめてお送りします。
内容に間違いがなければ「確定」とひと言だけご返信ください。
スタンプのみの場合は、念のため改めて確認させていただきます。」

発注する側として、仕入れ先に同じ仕組みを持ちかける場合も形は変わりません。
注文を送ったあと、仕入れ先から品名・数量・納期を書いた返事をもらい、それに一語で確定を返す、という順をお願いします。
仕入れ先には復唱の手間が増えるので、注文をこちらで書式に沿って送り、書き直しが少なく済むようにするのが負担を下げる工夫になります。

試行期間を置く

いきなりすべての取引先に適用せず、注文の多い数社と期間を区切って試します。
試行中に見るのは、スタンプだけの返事が何回あったか、一語の返事が来るまでどれだけ待ったか、復唱で訂正が見つかったか、の三つです。

一語が返ってこないまま締め切りを迎える取引先があるなら、確認の電話を入れる時刻を早める、一語を相手が普段使う言葉に寄せる、といった形でルールの側を直します。
試行の結果を取引先と共有すると、なぜこの形を続けるのかの説明にもなります。

合意した文面を最初の確認メッセージに残す

合意したルールは、電話や口頭で済ませず、トークの中に文面で残します。
最初の復唱文の前に「今後のご注文は、こちらからの確認文に「確定」とご返信いただいた時点で承ります」と一度送り、取引先から了承の返事をもらいます。

手段を移す場合は、新しい手段での最初のやり取りとしてこの文面を送ります。
そうすれば、ルールそのものも、そのあとの注文と同じ場所に、同じ保存期間で残ります。
前の手段の履歴は保存期間のうちに台帳へ写し終え、移行の日付を取引先と決めておくと、どちらの手段で受けた注文かを後から区別できます。

確定の合図や復唱の書式は決められても、取引先の数や注文の流れによって、どの時点を確定とし、誰が受け手になるかは社内だけでは決めきれないことがあります。

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要点の整理

軸 基準
確定の合図 復唱文に対する決めた一語だけ。既読・スタンプは数えない
復唱の書式 品名・数量と単位・希望日・納期・納品先を固定する
グループ 受け手とその代わりを決め、取引先側にも一語を返す人を決めてもらう
履歴の保存 注文から支払いまでを保存期間がカバーできるか
台帳 確定の都度転記し、週に一度は別の人が突き合わせる
手段の見直し 保存期間の不足、個人端末への依存、転記の負担が出てきたとき

LINEのまま続けるか手段を替えるかは、保存期間・費用・取引先の準備が絡み合い、どれを優先するかで答えが変わります。 取引先の数と残したい履歴の期間から、運用の見直しで足りるのか、手段の変更を検討する段階なのかを確かめられます。

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よくある質問

スタンプで返ってきた注文は、契約として成立したと言えるのか

一般論としては、契約は書面がなくても当事者の合意で成立しうるとされます。
ただ、スタンプ一つでは何に合意したのかが画面から読み取りにくく、後から内容を示す材料としては弱くなりがちです。
品目・数量・納期を書いた復唱文に対する確定の一語であれば、何への返事かは明確になります。
個別の取引で争いになったときは、履歴を持って弁護士などの専門家に相談してください。

個人LINEで受けた注文の履歴は、担当者が機種変更しても残るか

異なるOSのあいだで機種を変えると、移せるトーク履歴は直近14日分です6。
同じOS同士でも旧端末でのバックアップが前提で、バックアップ用のPINがないと移せない場合があります6。
確定した注文は、その日のうちに会社の台帳へ写しておくと、端末の入れ替えに左右されません。

LINE公式アカウントの無料プランで、注文のやり取りを続けられるか

コミュニケーションプランは月額0円で、無料メッセージは200通です2。
この料金はメッセージ配信の数に対する体系で、追加メッセージを送れるのはスタンダードプランだけです2。
取引先との個別のチャットがどう数えられるかは、利用前に提供元の説明で確かめる必要があります。
メッセージの保存は無料で半年、チャットに付けられるタグは1個です1。

グループトークで複数の担当者がいるとき、誰が注文を確定するのか

グループの既読人数は何人に届いたかを示すだけで、誰が処理するかは示しません5。
受注側では復唱文を送る受け手と、その代わりを名前で決めます。
取引先側にも確定の一語を返せる人を決めてもらうと、別々の返事で内容が食い違うことを防ぎやすくなります。

取引先がLINE以外を使いたがらない場合の運用は?

LINEのまま、復唱文と確定の一語、スタンプを確定に数えない扱い、台帳への転記を組み合わせます。
担当者の個人端末に履歴が偏るのを避けたいなら、取引先が普段のLINEのままやり取りできるLINE公式アカウントへ移すと、相手の準備を抑えながら会社のアカウントとして履歴を持てます。

注文書の画像やファイルはいつまで見られるのか

LINE公式アカウントのマニュアルでは、グループや複数人のトークで送られた画像・動画・ファイルは、メッセージ本文より短い期間しか保存されないと示されています1。
画像の注文書を受け取ったら、品名・数量・日付を文字で復唱して確定の一語をもらい、注文書そのものは受け取った時点で社内の保存場所に移しておきます。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

> プロフィールの詳細を見る

  1. 1 出典:LINEヤフー株式会社「LINE公式アカウント マニュアル(チャット)」(2026年)
  2. 2 出典:LINEヤフー株式会社「LINE公式アカウント 料金プラン」(2026年)
  3. 3 出典:ワークスモバイルジャパン株式会社「LINE WORKS 利用料金ページ」(2026年)
  4. 4 出典:LINEヤフー株式会社「LINEヘルプセンター:メッセージの取り消し(送信取消)と削除」(2026年)
  5. 5 出典:LINEヤフー株式会社「LINEヘルプセンター:送信済み・既読の確認」(2026年)
  6. 6 出典:LINEヤフー株式会社「LINEヘルプセンター:トーク履歴の引き継ぎ」(2026年)

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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