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発注アプリは飲食店なら無料で足りる?無料の意味・範囲・有料になる条件

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 発注アプリの「無料」は、仕入先が費用を持つ招待型と、自店の利用規模で無料の範囲が決まる書類送信型に分かれる
  • CORECの無料プランは1名・仕入先1社・FAX発注書月5回までで、超えて使うならビジネスプラン月額1,480円(税別)になる
  • TANOMUは発注側の全機能が無料だが、仕入先の卸が導入して自店を招待することが前提になる
  • 仕入先がアプリに未対応でも、FAXやメールで発注書を届ける型なら発注を移せるが、仕入先側の転記は減らない
  • 検品や請求書との照合は発注側の機能として示されておらず、仕入先の運用を導入前に確かめる必要がある

Two couriers organizing boxes in a delivery van, checking inventory.
▽ 写真の出典元

「無料」と書かれた発注アプリは、誰の費用が無料なのか

電話で受けた品名を聞き違えた、FAXの発注書に一品書き漏れた、先月いくつ頼んだかを探すのに手間取った。
こうした困りごとをアプリで減らすのに、飲食店側の費用が必ずかかるわけではありません。
ただし「無料」には二つの意味があります。
自店が発注書を作って仕入先へFAXやメールで送る型では、無料で使える範囲が人数・仕入先の数・送信回数で区切られ、超えると有料プランに移ります。
仕入先の卸が導入して自店を招待する型では、飲食店側は無料でも、仕入先の導入が前提です。
最初に見るべきは、自店の仕入先がどちらに対応できるかです。

受注側が払う型(TANOMU)

発注アプリの料金表に「無料」とあっても、それが誰にとっての無料なのかはサービスによって違います。
飲食店が見落としやすいのは、自店の画面に費用の表示がなくても、取引の反対側にいる仕入先が費用を負担している場合があることです。
この違いは、あとで「有料になるのはどこからか」を考えるときの出発点も変えます。

インフォマートのTANOMU(タノム)は、仕入先が費用を持つ側の例です。
受注側として想定されているのは食肉・水産・青果・酒類などの卸売業者で1、その受注側が初期費用と、受注件数に応じて変わる月額を払う仕組みです2。
発注側の飲食店は受注側の招待によって利用でき、料金ページでは登録から注文まで、すべての機能に費用はかからないと説明されています2。
受注側の具体的な金額は、料金ページには掲載されていません。

飲食店の立場から見ると、自店は申し込んで料金を払う側ではなく、仕入先から招待されて使い始める側になります。
たとえば、毎朝精肉の卸に電話で注文している店で、その卸がTANOMUを導入して招待してくれれば、店は費用をかけずに画面から注文できるようになります。
反対に、その卸が導入に乗り気でなければ、店がいくら使いたくても招待は届きません。
費用の心配が小さい代わりに、使えるかどうかの決め手が自店の外にある型です。

発注側が書類を送る型(COREC)

ラクーンコマースのCOREC(コレック)は、発注側が自分で申し込んで使う型です。
発注側(バイヤー)向けの料金ページでは、無料プランは月額0円・初期費用0円とされ、作った発注書は仕入先にFAXまたはメールで届きます3。
受け取る仕入先は会員登録が要らず、費用もかからないと説明されています3。

こちらは費用を持つ側が逆になります。
仕入先には何も求めない代わりに、無料で使える範囲は自店の使い方の規模で区切られ、それを超えて使うなら自店が有料プランを契約します。
仕入先の都合に左右されにくい反面、自店の発注が増えるほど、費用の判断が自店に戻ってくる構造です。

同じ「無料」でも、TANOMUでは仕入先の導入が条件になり、CORECでは自店の利用規模が条件になります。
どちらが得かという比較より先に、自店の仕入先がどちらの条件を満たせるかを見るほうが、判断を早く進められます。

「無料」の裏で費用を持つのは誰か。招待型と書類送信型の関係(模式図)
TANOMUでは卸が費用を払って飲食店を招待し、CORECでは飲食店が自分で利用を申し込み、FAXやメールで仕入先へ発注書を送る関係を示した図
▼ 図の内容を文字で読む
  • 飲食店(発注側)
    • TANOMU:卸から招待を受け、費用なしで注文する
    • COREC:自店で申し込み、無料の範囲を超えるなら有料プランを払う
  • 仕入先(卸・受注側)
    • TANOMU:初期費用と受注件数に応じた月額を払い、飲食店を招待する
    • COREC:FAXまたはメールで発注書を受け取る。会員登録・費用は不要
  • サービス提供会社
    • TANOMU:費用を受注側から受け取る
    • COREC:費用を発注側から受け取る

無料の範囲で、注文・締め時間・履歴・納品確認はどこまで足りるか

無料プランの上限

電話やFAXの発注で困るのは、たいてい「注文を正確に伝える」「締め時間に間に合わせる」「前回何を頼んだかを探す」「届いたかを確かめる」の四つの場面です。
無料の範囲がこのうちどこまでを担えるかは、型ごとに区切り方が違います。

CORECの無料プランで使えるのは、会員登録した1名のみです。
発注書に商品を登録できる仕入先は1社まで、FAX発注書の送信は月5回までとされています3。
たとえば、青果を週1回だけFAXで頼んでいる店なら、1か月の送信はおおむね上限の5回前後に収まります。
同じ仕入先へ週2回送る店では、月の途中で上限に届きます。

1名という制限も、店の体制によっては効いてきます。
店長が一人で発注を担っている店なら問題になりにくいのですが、店長の休みの日に別のスタッフが発注を代わる運用だと、その人の分の利用者は無料の範囲では持てません。
無料プランは、主要な仕入先1社の発注を、決まった1人がアプリに移して試すのに向いた範囲だと考えられます。

TANOMUは、発注側のすべての機能が0円と説明されています2。
飲食店にとっての制約は人数や回数ではなく、注文を送れる相手が、TANOMUを導入して自店を招待した仕入先に限られる点です。

締め時間・履歴・入荷管理

注文を正確に伝える場面では、どちらの型も手書きや口頭を、画面上の入力に置き換えます。
CORECでは発注書を画面で作成して送信し、発注額は自動で集計されます3。
電話で品名と数量を読み上げ、相手が書き取るという流れがなくなるため、聞き違いが入り込む場面そのものが減ります。
ただし、入力した数量が間違っていれば、その間違いはそのまま仕入先に届きます。

締め時間の扱いは、型によって大きく違います。
TANOMUでは注文締切時間の調整や納品不可日の指定ができますが1、締め時間の設定は受注側の月額に含まれる機能として挙げられています2。
つまり締め時間を決めて画面に反映するのは仕入先で、飲食店はその設定に沿って注文する立場です。
口頭の約束やFAXの欄外のメモで締め時間を覚えておく必要は減ると考えられますが、画面にどう表示されるかは導入前に仕入先と確かめておきたい点です。
CORECは仕入先へ書類を届ける型なので、締め時間は従来どおり仕入先との取り決めで決まり、自店がその時刻までに送信する運用が基本になります。

前回何を頼んだかを探す場面には、CORECの一時保存と、履歴からの再発注が対応します3。
途中まで作った発注書を保存しておき、在庫を見てから送る、前回と同じ品目の発注書を呼び出して数量だけ直す、といった使い方です。
FAXの控えを紙の束から探していた作業が、画面で履歴を開く作業に変わります。

届いたかを確かめる場面では、CORECに入荷・未入荷の管理があります3。
送信に失敗した場合は通知され、再送信もできるとされています3。
FAXが本当に届いたかを電話で確かめていた店なら、少なくとも送信の失敗には画面上で気づけるようになります。

確認できなかった機能

CORECのこれらの機能のうち、どれが無料プランで使え、どれがビジネスプランに限られるのかは、料金ページの説明からは読み取れません3。
無料プランの上限として示されているのは人数・仕入先数・FAX回数で、機能ごとの可否ではないためです。
試用するときは、一時保存・再発注・入荷管理を実際に操作して、無料のまま使えるかを確かめるのが確実です。

納品後の検品や、届いた請求書との突き合わせは、どちらの型でも発注側の機能としては示されていません。
TANOMUで納品書・請求書の発行が挙がっているのは、受注側の機能としてです2。
仕入先が発行した納品書や請求書を飲食店がどう受け取り、どう照合できるかは仕入先の使い方次第になります。
検品と請求の照合までアプリだけで済ませられる前提では考えず、導入前に仕入先へ流れを聞いておくほうが安全です。

発注書の作成から再発注までの一巡(模式図)。各機能が無料プランに含まれるかは、試用時に操作して確かめる
発注書の作成と一時保存、送信、送信失敗時の再送信、入荷管理、履歴からの再発注が輪になってつながり、次の発注の作成へ戻る図
▼ 図の内容を文字で読む
  1. 発注書を作成・一時保存する
  2. FAXまたはメールで仕入先へ送信する
  3. 送信に失敗したら通知を受けて再送信する
  4. 入荷・未入荷を管理する
  5. 履歴から次回分を呼び出して再発注する

有料になるのはどんな条件か。費用は何で決まるのか

CORECのビジネスプラン

CORECで有料を考えるのは、無料の上限である1名・1社・月5回のどれかを超えて使いたくなったときです。
有料のビジネスプランは月額1,480円(税別)で、担当者は何名でも追加でき、商品を登録できる仕入先の社数にも制限がなくなり、FAX発注書の無料送信は月200回になります3。

三つの条件は、店で起きる変化に置き換えると分かりやすくなります。

  • 人数:発注を店長以外のスタッフにも任せる、複数の担当者で分担する
  • 仕入先の数:青果に加えて、精肉や酒販の発注書もアプリで作りたい
  • FAXの回数:同じ仕入先へ週に何度も送る、複数の仕入先へ送る

どれが先に来るかは、店の仕入先の数と発注の頻度で決まります。
仕入先を2社以上アプリに移そうとすると、送信回数に余裕があっても社数の上限に当たります。
反対に、1社だけでも発注回数が多い店では、回数の上限が先に来ます。
どの上限に当たったかが分かれば、有料に移る理由もはっきりします。

1,480円(税別)は、あくまでCORECの発注側向けビジネスプランの価格です。
発注アプリ全般の相場ではなく、他のサービスの有料プランがこの水準だという意味でもありません。

TANOMUで費用を決めるもの

TANOMUでは、料金ページの説明上、飲食店側に有料の区分はありません。
発注側は登録から注文まですべての機能が無料で2、費用の話は受注側にあります。
受注側の月額は受注件数に応じて変わり、締め時間設定、代理受注、納品書・請求書の発行、FAX-OCRなどが含まれます2。
FAX-OCRは、FAXで届いた注文書の文字を読み取ってデータにする仕組みのことです。

受注側は、電話・FAX・LINEで受けた注文をまとめて管理できるとされています1。
仕入先にとっての導入の目的は、取引先ごとにばらばらな受け方をひとつにまとめることにあり、費用もその受注の量に結び付いています。

飲食店から見ると、TANOMUでの「有料の分かれ目」は自店の規模ではなく、仕入先が費用を払って導入するかどうかです。
受注側の金額は公開されていないため、仕入先が導入を判断するには、提供会社に見積もりを取る必要があります。
飲食店が導入を頼むときに「無料だから」と伝えても、それは自店側の話で、仕入先には別の費用判断が要ります。
この前提を踏まえて頼むほうが、話は進めやすくなります。

二つの型を並べると、費用の分かれ目は別々の軸にあります。
書類送信型では自店の運用規模、招待型では仕入先の導入の有無です。
これは二つのサービスの料金の仕組みから言えることで、他の発注アプリにもそのまま当てはまるとは限りません。

Hand holding smartphone calculator over tax documents on desk.
▽ 写真の出典元

仕入先がアプリに対応していないとき、発注はどう成り立つか

書類送信型の場合

飲食店の仕入先には、地元の青果店や長く付き合っている酒販店のように、新しいシステムを入れる予定のない相手が含まれることがあります。
こうした相手とアプリで発注を続けられるかは、製品の型で決まります。

CORECは、仕入先が何も導入していなくても発注が成り立つ型です。
発注書はFAXまたはメールで届き、仕入先の会員登録は要りません3。
仕入先から見れば、これまでFAXで受けていた注文書が、手書きから画面で作られた書類に変わるだけです。
受け取り方を変えてもらう必要がないため、仕入先へのお願いも「書式が変わります」と伝える程度で済みます。

その代わり、仕入先側の作業はほとんど変わりません。
届いた書類を見て、仕入先が自社の伝票や受注の仕組みに打ち直す流れは残ると考えられます。
飲食店側の書き漏れや聞き違いは減っても、仕入先側の転記まで減らす仕組みではありません。
CORECの前提は、仕入先がFAXかメールで受け取れることです。

招待が前提の型の場合

TANOMUは、受注側が導入して発注側を招待することが前提です2。
飲食店側から申し込んで、未導入の仕入先へ注文を送る使い方は料金ページの説明になく、使えるのは導入済みの仕入先との取引だと考えておくのが無難です。

仕入先が導入している場合は、事情が反対になります。
受注側は電話・FAX・LINEで受けた注文も含めて一括管理し、受注データをCSVで出力して基幹システムに取り込めます1。
飲食店の注文がデータのまま仕入先に届くため、仕入先側の転記も減らせる形です。
飲食店の側では、仕入先が設定した締め時間や納品不可日に沿って注文できます1。

取引先の対応が効果を左右するのは、この二つのサービスに限った話ではありません。
EDIは、企業間で受発注などのデータを電子的にやり取りすることを指します。
中小企業庁のミラサポplusが紹介する中小企業共通EDI標準は、2018年に初版が公開された受発注データの共通の仕様で、発注側と受注側の双方が対応するサービス提供会社と契約し、その会社が情報を変換する仕組みです4。
ここでも、効果を出すには取引先との連携が必要だとされています4。
注文を書く側だけを電子化するのか、受け取る側まで含めて電子化するのかで、減らせる手間の範囲が変わるということです。

観点 書類送信型(COREC・発注側) 招待型(TANOMU・発注側)
誰が費用を払うか 飲食店。無料プランは月額0円・初期費用0円 卸(受注側)が初期費用と受注件数に応じた月額を払う
飲食店の無料の範囲 1名・仕入先1社・FAX発注書月5回まで 発注側のすべての機能が0円
有料になる条件 上限を超えて使う場合。ビジネスプラン月額1,480円(税別) 飲食店側の有料区分は示されていない
仕入先に求めること FAXかメールを受け取れること。会員登録・費用は不要 TANOMUを導入し、飲食店を招待すること
仕入先側の受け取り方 書類として届く。取り込みは仕入先の運用次第 注文がデータで届き、CSVで基幹システムに取り込める
注文が仕入先に届くまでと、届いたあとの違い(模式図)
CORECとTANOMUで、発注側の操作、仕入先への届き方、仕入先側の取り込みがどう違うかを段ごとに並べた図
▼ 図の内容を文字で読む
  • 発注側の操作
    • COREC:画面で発注書を作る
    • TANOMU:招待を受け、画面から注文する
  • 仕入先への届き方
    • COREC:FAXまたはメールの書類で届く
    • TANOMU:注文がデータのまま届く
  • 仕入先側の取り込み
    • COREC:自社の伝票に打ち直す流れが残ると考えられる
    • TANOMU:CSVで出力し基幹システムに取り込める

自店の状況別:無料で始めてよい場合と、有料や別の方法を考える場合

仕入先1社・担当者1人

ここまでの条件を、自店の状況に当てはめてみます。
判断の手掛かりになるのは、仕入先がTANOMUを導入済みか導入に前向きか、アプリに移したい仕入先は何社か、発注する人は何人か、の三つです。

主要な仕入先が1社で、発注を店長1人が担っている店なら、CORECの無料プランで試せる範囲に収まります。
たとえば、毎週決まった曜日に青果をFAXで頼んでいる小さな店が、その発注書だけをアプリで作るようにする場合です。
月の送信が上限の5回以内なら、費用をかけずに、発注書の作成から履歴の再発注までを一通り試せます。
無料プランで使える機能の範囲は、試しながら確かめることになります。

この段階で仕入先に頼むことはほとんどありません。
届く書類の見た目が変わることと、FAXかメールのどちらで送るかを伝えておけば足ります。

複数の仕入先・担当者

青果・精肉・酒販など複数の仕入先を一つのアプリにまとめたい、あるいは店長が休みの日に副店長が発注する、といった状況では、CORECの無料プランの上限に当たります。
この場合はビジネスプランを検討することになり、費用は月額1,480円(税別)です3。
担当者と仕入先の社数に制限がなくなるため、仕入先ごとに発注書を作り分けたり、交代で発注したりする運用に合います。

複数店舗では、店舗ごとに発注する人が別なら、それだけで1名の制限を超えます。
店舗数によって料金が変わるのかどうかは料金ページの説明から読み取れないため、店舗ごとに契約するのか、一つの契約で複数店舗を扱えるのかは、提供会社に問い合わせて確かめる必要があります。

仕入先が複数あり、それぞれが導入してくれるかどうかも分からない段階なら、書類送信型から始めるのが現実的です。
仕入先の対応を待たずに、自店側の聞き違いや書き漏れ、履歴の探しにくさから先に手を付けられるからです。

卸がすでに導入している場合

仕入先の卸がすでにTANOMUを導入している、あるいは導入に前向きなら、その卸から招待を受けることで、飲食店側は費用なしで使えます2。
この場合は、自店の人数や発注回数で有料に移る心配もありません。

迷いやすいのは、仕入先の一部だけがTANOMUを導入している場合です。
導入済みの卸とはTANOMUで注文し、未導入の仕入先とは電話やFAX、または書類送信型で注文する、という使い分けになります。
注文の窓口が分かれると、発注の記録も分かれます。
使い分けが続くと「先週の精肉はどちらで頼んだか」を探す手間が新たに生まれるため、仕入先ごとにどの方法で頼むかを決めて、店の中で共有しておくと混乱が減ります。

TANOMUを使いたいと考えたら、まず主要な仕入先に、導入済みか、導入の予定があるかを聞くところから始まります。
導入の判断と費用は仕入先側にあるため、飲食店が決められるのは「頼むかどうか」までです。

自店の状況から始め方を決める流れ(模式図)。他のサービスには当てはまらない場合がある
仕入先の導入状況、移したい仕入先の数、発注者の人数と送信回数を順に確かめ、招待を受ける、無料プランで試す、ビジネスプランを検討するのいずれかに分かれる流れ図1主要な仕入先はTANOMUを導入済み、または導入に前向きか2アプリに移したい仕入先は1社か3発注する人は1人で、FAX発注書は月5回以内か

▼ 図の内容を文字で読む
  1. 主要な仕入先はTANOMUを導入済み、または導入に前向きか
    • はい:招待を受け、費用なしで使う
    • いいえ・分からない:書類送信型のCORECを検討する
  2. アプリに移したい仕入先は1社か
    • 1社:無料プランの範囲
    • 2社以上:ビジネスプランを検討する
  3. 発注する人は1人で、FAX発注書は月5回以内か
    • どちらも収まる:無料プランで試す
    • どちらかを超える:ビジネスプランを検討する

無料で試すときの確認項目と、有料へ切り替える目安

試行で確かめる項目

無料で試すなら、主要な仕入先1社の発注を、期間を決めてアプリに移してみる方法が分かりやすいでしょう。
期間は、一度は月をまたぎ、前回分の再発注を何度か試せる長さがあると判断しやすくなります。
始める前に、いまの電話やFAXの発注で何に困っているかを書き出しておくと、試した結果と比べられます。

確かめたいことは、冒頭の困りごとに対応させると次のとおりです。

  • 締め時間:仕入先が受け付ける時刻までに、発注書を作って送れたか
  • 聞き違い・書き漏れ:届いた品目と数量が、頼んだ内容と合っていたか
  • 履歴:前回の発注書を呼び出し、数量を直して再発注できたか
  • 到達:仕入先に届いたか。
    送信に失敗したとき、通知に気づけたか
  • 仕入先の受け止め方:書類が読みやすいか、確認の問い合わせが増えていないか

最後の項目は見落とされやすいところです。
自店の作業が楽になっても、仕入先が新しい書式に戸惑って確認の電話をかけてくるようなら、手間が仕入先側へ移っただけになります。
仕入先の担当者に感想を聞いておくと、他の仕入先へ広げるときの判断材料になります。

試している間に、無料プランでは使えない機能に当たったら、それも記録しておきます。
一時保存や入荷管理が有料の範囲だった場合、ビジネスプランに移る理由が回数の上限ではなく機能になるからです。

切り替えの目安

有料への切り替えを考える目安は、無料の上限である1名・1社・月5回に当たったときです3。
具体的には、2社目の仕入先も同じ方法で頼みたくなったとき、別のスタッフにも発注を任せたくなったとき、FAXの送信回数が月の途中で尽きるようになったとき、の三つです。

上限に当たること自体は、アプリを使う範囲が広がっているしるしでもあります。
試行で聞き違いや探す手間が減り、範囲を広げたくて上限に当たったのか、それとも回数が足りないだけで手間は減っていないのか。
前者なら切り替える理由ははっきりしていますが、後者なら月額を払う前に、使い方や型の選び方を見直す余地があります。

TANOMUを使っている場合は、飲食店側に切り替えはありません。
その代わり、TANOMUを導入していない仕入先とのやり取りをどうするかが次の判断になります。
未導入の仕入先が多いなら、書類送信型との併用か、主要な仕入先への導入の相談を考えることになります。

共通EDIの実証値の読み方

受発注を電子化したときに手間がどれくらい減るかについて、公的な資料に数字があります。
中小企業庁のミラサポplusでは、中小企業共通EDIの実証事業12プロジェクトで、中小企業の受発注業務の時間が平均51.4%減ったと紹介されています4。

この数字は共通EDIの実証の結果で、ここで取り上げた発注アプリの効果ではありません。
減ったのは業務時間で、費用の削減率でもありません。
実証は発注側と受注側の双方がつながる仕組みで行われたもので、取引先との連携が前提とされています4。

この前提は、飲食店が発注アプリの型を選ぶときにも手掛かりになります。
自店だけで発注書を電子化する書類送信型は、仕入先の対応を待たずに始められる一方で、仕入先側の転記まで減らす仕組みではありません。
仕入先とデータでつながる型は、仕入先の導入が必要な代わりに、双方の手間を減らせる余地があります。
どちらが自店に合うかは、仕入先との関係と、その仕入先の事情で決まります。

仕入先ごとに対応状況や発注の頻度が違うと、どの型から始めるか、どの上限に先に当たるかを自店だけで見積もるのは手間がかかります。

相談では、いまの仕入先・発注の頻度・担当者を整理し、書類送信型と招待型のどちらから始めるか、無料の範囲で試せるかを確かめられます。無料相談で要件を整理する

要点の整理

軸 基準
誰が費用を払うか 招待型(TANOMU)は仕入先、書類送信型(COREC)は自店
CORECの無料の範囲 1名・仕入先1社・FAX発注書月5回まで
CORECの有料 ビジネスプラン月額1,480円(税別)。人数・社数の制限なし、FAX無料送信月200回
TANOMUの条件 仕入先が導入し、自店を招待すること。発注側は全機能無料
仕入先が未対応 FAX・メールで発注書を届ける書類送信型なら発注できる
切り替えの目安 2社目・2人目・送信回数のいずれかで上限に当たったとき
残る確認 検品・請求との照合は仕入先の運用を事前に確かめる
A businesswoman writes notes in a notebook with a laptop, glasses, and mug in view.
▽ 写真の出典元

一部の仕入先だけが導入している状態では、注文の窓口と記録が分かれ、納品や請求の照合の流れも仕入先ごとに変わります。 相談では、仕入先ごとの注文方法の使い分けと、納品・請求の照合をどこで行うかを、受発注の実務に沿って整理できます。

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よくある質問

仕入先が1社だけアプリを使っていない場合、その1社だけ電話のままでもよいですか。

運用としては問題ありません。
ただし注文の記録がアプリと電話に分かれるため、その仕入先の分は別に記録を残す必要があります。
他の仕入先とはTANOMUで取引し、未導入の1社だけCORECで発注書を送る組み合わせなら、仕入先側の登録なしにFAXかメールで届けられ3、商品を登録できる仕入先が1社までという無料プランの範囲にも収まります。

無料プランのまま、複数店舗で使えますか。

CORECの無料プランは使えるのが1名のみなので3、店舗ごとに発注する人が別なら無料の範囲を超えます。
店舗数によって料金が変わるかどうかは料金ページから読み取れないため、提供会社への確認が必要です。
TANOMUは発注側のすべての機能が無料ですが2、各店舗がどう招待されるかは仕入先の登録の仕方によるため、仕入先に確かめてください。

FAX発注書の月5回の上限を超えるとどうなりますか。

CORECの料金ページで分かるのは、無料プランの上限が月5回で、ビジネスプランでは無料送信が月200回になることまでです3。
上限を超えたときに送れなくなるのか、別の扱いになるのかは説明から読み取れません。
同じ仕入先へ週2回以上送る店では月の途中で上限に届くため、試行を始める前に提供会社へ扱いを確かめておくと安心です。

仕入先にTANOMUの導入を頼むとき、何を伝えればよいですか。

飲食店側は無料で使えることに加え、仕入先側にとっての内容を伝えると判断しやすくなります。
受注側は電話・FAX・LINEの注文を一括管理でき、受注データをCSVで基幹システムに取り込めます1。
月額には締め時間設定、納品書・請求書の発行、FAX-OCRなどが含まれます2。
受注側の費用は初期費用と受注件数に応じた月額で、金額は公開されていないため、仕入先自身が提供会社に見積もりを取る必要があります2。

CORECの無料プランで、履歴からの再発注や入荷管理は使えますか。

CORECには一時保存、履歴からの再発注、入荷・未入荷の管理などの機能がありますが3、それぞれが無料プランで使えるかは料金ページの説明から区別できません。
無料で試す期間中に実際に操作して確かめ、使えない機能があれば、それが有料に移るかどうかの判断材料になります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

> プロフィールの詳細を見る

  1. 1 出典:株式会社インフォマート「TANOMU(タノム)公式サイト」(2026年)
  2. 2 出典:株式会社インフォマート「TANOMU 料金プラン」(2026年)
  3. 3 出典:株式会社ラクーンコマース「COREC 発注側(バイヤー)向け料金ページ」(2026年)
  4. 4 出典:中小企業庁(ミラサポplus)「企業間のデータ連携で、受発注の業務コストを削減する!」(2020年)

画像の出典元

  1. Two couriers organizing boxes in a delivery van, checking inventory./Photo by Artem Podrez on Pexels
  2. Hand holding smartphone calculator over tax documents on desk./Photo by Polina Tankilevitch on Pexels
  3. A businesswoman writes notes in a notebook with a laptop, glasses, and mug in view./Photo by MART PRODUCTION on Pexels

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◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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