B2B向けECサイトで売上が上がらない3つの原因

B2Bの ECの市場規模はB2CのEC市場の20倍にも及ぶと言われています。この規模は年々拡大傾向にあり、様々な業種において、「B2B向けECサイト」を開設する企業が増えてきているように思います。
しかし、「張り切って立ち上げてはみたものの、思うように売上につながらない」という悩みを抱えている方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、B2B向けECサイトが売上増加につながらない原因を、3つのポイントに分けてご説明します。

1.集客ができていない

B2B向けECサイトが売上につながらない原因の一つ目は、立ち上げたサイトへの集客施策が不十分であるということです。

ECサイトはしばしば「自動販売機」に喩えられますが、そうは言っても、ただ立ち上げて放置しておけば自動的に商品が売れていくというものではありません。
自動販売機の営業マンは、少しでも人通りの多い場所に自社の自販機を設置するため、設置場所探しに奔走します。都心の街中やオフィスの食堂など、たくさんの人が集まる場所に設置しておけば、商品は黙っていても売れてゆきます。しかし、誰一人通らない山中の小道などに設置してしまったら、年に数本売れるかどうかも怪しいところです。
たくさんの人が通る場所に自販機を設置して始めて、「置いておくだけで商品が売れる」という状況を作ることができるのです。

ECサイトの場合も同様で、苦労して立ち上げても人目に触れなければ意味がありません。
サイトへの訪問者数が極端に少ないようであれば、まずはSEO(Search Engine Optimization/検索エンジン最適化)や広告出稿など、「人通りを増やす」ための施策を打つ必要があります。

2.サイトの作りに問題がある

2つ目は、サイトの構成に問題があるケースです。
訪問者数はそれなりに多いのに、なぜか会員登録や売上に繋がらない…という場合は、サイトの作りに問題があるのではないかと疑ってみましょう。

「サイトの作り」と一口にいっても、実際には様々な要因が絡んでいます。
デザインが問題のケースもあるでしょうし、情報設計がうまくできていない場合もあるでしょう。ECサイトの場合、商材に寄っては商品検索機能の良し悪しが顧客行動に影響を与えることも少なくありません。また、商品購入のための仕組み(ショッピングカート)の使い勝手も重要なポイントです。

Google Analyticsのようなアクセス解析のツールを使用すると、サイト訪問者がどのページにランディング(=最初に訪れる)し、どのようなルートでサイト内を閲覧して、どこで離脱したか(=サイトの閲覧をやめたか)を知ることができます。
こうしたツールで現状を調査した上で、しかるべき対策を取っていくことが大切です。
 

3.運営体制に問題がある

3つ目は、ECサイトの運営体制に問題がある場合。
訪問者数はそれなりにあるし、注文も入るのだが、バックヤードでそれをさばききれず、サイトの運営がうまく流れに乗らないということがあります。

体制を整えて本格的に回せば売上を上げられそうな予感はするが、注文が増えると回らないので、商品の登録頻度を落とすなどして調整したりする。これは、特に卸や製造業などを営む企業が新規事業としてECサイトを立ち上げ、営業担当者が兼任でECサイトを運営しているような場合に、しばしば見られるケースです。

この問題の改善策は「あるべき体制を整える」ということに尽きますが、ここで一つポイントとなるのがECサイトの運営を支えるシステムです。
それほど注文数が多いわけでもないのに受注担当者が「忙しい」「仕事が回らない」とぼやくので、どういうことかと調査をしたら、実は受注システムの使い勝手の悪さが原因だった…という話は枚挙に暇がありません。
このような場合は、システムの見直しや機能改修を含めて運営体制を全体的に検討しなおすことで、事態の改善に繋げられる可能性があります。

以上、B2B向けECサイトが売上に繋がらない原因を3つお話しましたが、細かく見ていくと他にも様々な原因をあげることができるでしょう。
いずれにしても、ただ闇雲に改善に走ろうとするのではなく、まずは現状がどうなっているのかを調査・把握した上で、状況にあった対策を打つことが大切です。

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