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製造業のBtoB EC事例|公表資料で確認できる4類型

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

受発注のイメージ
▽ 写真の出典元

この記事のポイント

  • 製造業のBtoB EC事例を、企業の公式発表やIR資料など一次情報で確認できるものだけに絞り、4つの型に整理してご紹介します。
  • 事例は「載せる対象」で分類でき、部品・見積・取引先条件・データ提供のどこから着手しているかが型の違いを生みます。
  • 制度と人手の両面から、製造業の受発注デジタル化を後押しする外部要因が重なっている時期であることもあわせて解説します。

製造業のBtoB EC事例は、企業の公式発表やIR資料で確認できるものだけに絞ると、載せる対象によって4つの型に整理できます。本記事で扱うのは、サービスパーツ型、受注生産・即時見積型、代理店受発注型、需要側牽引型の順に、確認できた企業名と公表日を明示しながら解説していく構成です。あわせて、2026年1月施行の取適法や人手の制約など、この動きが今進んでいる背景も整理します。

製造業のBtoB ECとは:定義とBtoCとの違い

製造業のBtoB ECとは、部品や製品の見積・受注・在庫や納期の照会を、電話やFAXに代えてWeb上で完結させる仕組みです。BtoB-EC市場は514.4兆円、EC化率は43.1%まで伸びています*1

①部品型 補修部品 ②見積型 受注生産 ③代理店型 取引先条件 ④牽引型 取引先主導
製造業のBtoB EC事例における4つの型(載せる対象で分類)

BtoCのECと違い、取引先ごとに条件が変わる

BtoBの受発注には、BtoCのECには少ない条件が伴います。取引先ごとに異なる価格や掛売による後払い、与信(取引先の支払い能力に応じて信用を供与する仕組み)の枠、最小ロット、社内承認フローなどです。同じ商品でも、取引先が変われば見える価格や決済方法が変わることは珍しくありません。

この違いを踏まえずにBtoC型のECを想定すると、標準機能だけでは対応しきれない場面に直面しやすくなります。次章以降で扱う4つの型は、いずれもこの商習慣をどう吸収するかという論点を含んでいます。

数字で見る差:EC化率はBtoB 43.1%、BtoC 9.8%

経済産業省の令和6年度電子商取引に関する市場調査によると、2024年のBtoB-EC市場規模は514.4兆円、EC化率は43.1%でした*1。同じ調査のBtoC-ECは市場規模26.1兆円、EC化率9.8%です*1。企業間取引の電子化は、消費者向け取引よりすでに4倍以上進んでいます。ただし同調査のEC化率は、BtoC-ECでは物販系分野を、BtoB-ECでは業種分類上「その他」以外の業種を算出対象としており*1、分母が同一ではない点には留意が必要です。

市場規模の推移や算出方法の詳細は、別記事にまとめています。

なぜ今、製造業の事例が増えているのか:市場・制度・人手の3要因

製造業でBtoB EC事例が増えている背景には、市場の伸長、法制度の後押し、人手の制約という3つの外部要因が重なっています。単独の要因ではなく、3つが同時に動いている点が2026年時点の特徴です。

市場:BtoB-EC市場は前年比10.6%増、EC化率は3.1ポイント増

経済産業省の調査では、2024年のBtoB-EC市場規模は514.4兆円で、前年の465.2兆円から10.6%増加しました*1。EC化率も43.1%となり、前年比で3.1ポイント上昇しています*1。企業間取引の電子化は、足踏みしている段階ではなく伸び続けている段階にあります。

制度:2026年1月、下請法が「取適法」へ改正された

2026年1月1日、下請代金支払遅延等防止法(下請法)が改正・改称され、中小受託取引適正化法(取適法)として施行されました*2。改正では、発注内容を記載した書面等の交付について、中小受託事業者の承諾の有無にかかわらず、電子メールなどの電磁的方法により提供できるようになりました*2

これまで発注書面の電子化には、取引先ごとの個別同意が実務上の前提でした。取適法の施行により、この障害が制度の側から外れています。あわせて、支払期日を60日以内とする規定も維持されています*2

脱FAXの具体的な進め方は、別記事にまとめています。

人手:製造業就業者は減少し、中小製造業の人手不足感は強い

2026年版ものづくり白書によると、製造業の就業者数は2024年の1,046万人から2025年は1,033万人へ減少しています*7。中小企業の製造業における従業員数過不足DI(従業員数が「過剰」と答えた企業の割合から「不足」と答えた企業の割合を引いた指数。中小企業庁「中小企業景況調査」を四半期平均したもの)は、2025年にマイナス17.9となりました*7。マイナスは不足超過を意味し、白書は新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する以前(2019年)に近い水準と評しています*7

受発注の人手をこれ以上増やせないという制約は、人手不足感の強い中小製造業にとって現実の課題です。市場の伸長と制度の後押しに加え、この人手の制約が製造業のEC化を後押しする3つ目の要因になっています。

事例の読み方:どの事例なら自社の判断に使えるか

製造業のBtoB EC事例を検索すると、ベンダーの顧客紹介ページや、出典を示さない「○%削減」といった数値が数多く見つかります。自社の判断材料として使えるかどうかは、事例の発信主体と公表日、数値の測り方が示されているかで見分けられます。

確認できる事例と確認できない事例の見分け方

確認できる事例とは、企業自身が公式サイトやIR資料、プレスリリースで発信し、公表日が明示されているものを指します。反対に、発信主体がベンダーの顧客紹介ページのみで、数値の測定方法が書かれていない事例は、確認できない事例として扱います。

導入事例には選定バイアスがある

導入事例として公開される案件は、うまくいった案件に偏りやすい性質があります。効果が出なかった案件や中断した案件は、性質上、事例として公開されにくいものです。事例を読む際は、この選定バイアスを前提に置いておく必要があります。

本記事の採用基準:公式発表・IR資料・公的機関の公表資料のみ

本記事が扱うのは、企業の公式発表・IR資料・公的機関の公表資料で確認できる事例だけです。各事例には企業名・公表日・確認済みURLを本文と出典欄に明記しました。次章からは4つの型に沿って、確認できた事例を順に見ていきましょう。

類型①サービスパーツ型:補修部品の受発注をWebへ

発注のイメージ
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類型①は、既存の製品ユーザー向けに、補修部品や消耗品の見積から発注までをWeb化する型です。製品を長期に使ってもらう業態で、部品点数が多く型式特定に手間がかかる会社に向いています。

事例:ヤンマーエネルギーシステム「Eneffy」

ヤンマーエネルギーシステム株式会社は2026年1月26日、サービスパーツ専用のBtoBサイト「Eneffy(エネフィー)」の開設を発表しました*3。開設日は2026年2月2日です*3。公表されている機能は、パーツカタログの閲覧・選定(カート機能)、価格・在庫照会及び見積です*3。あわせて過去の注文履歴の確認・再注文、発注(掛売・銀行振込・クレジットカード決済の選択が可能)にも対応します*3。PC及びスマートフォン・タブレットから利用できます*3

掛売については「当社が定める取引条件(与信、限度額、支払条件)を満たす得意先様にて可能」と明記されています*3。掛売の可否を一律ではなく、取引先ごとの与信条件で分岐させる設計です。掛売・与信の実装方法は、別記事にまとめています。

この型が向く会社:部品点数が多く型式特定に手間がかかる会社

この型が向くのは、製品を長期に使ってもらい、補修部品の問い合わせが多い会社です。部品点数が多く、型式の特定自体に手間がかかっている場合、カタログでの型式特定から在庫・価格照会、再注文までを一続きにする効果が大きくなるでしょう。

類型②受注生産・即時見積型:図面から見積・調達をデジタル完結

類型②は、一品一様の受注生産品について、図面や設計データから見積までをデジタルで完結させる型です。「商品」ではなく「見積のルール」をWeb上に載せる点が、類型①との大きな違いになります。

事例:ミスミグループ本社「meviyマーケットプレイス」

株式会社ミスミグループ本社は2024年9月25日、「meviyマーケットプレイス」を発表しました(リリース日は2024年9月24日)*4。設計データをアップロードすると、AIによるマッチングで製造パートナーが自動でリコメンドされます*4。見積回答は最短15分、最短1日目出荷です*4。材料・表面処理などの組み合わせは1万種類以上、対応サイズは4,000mmまで、数量は1個から量産まで対応するとされています*4

meviyは2019年に切削(角物)・板金から本格展開を始め、2022年に切削(丸物)、2023年に溶接を追加しました*4。2024年9月の発表時点で、製造業のエンジニアにおける利用数は17万ユーザーを超え、設計データの累計アップロード件数は3,000万件を超えています*4

ミスミグループ本社の公表によれば、同社の調査で、新規取引先1社あたりの探索・選定に80時間、契約手続等に320時間かかっていました*4。これに仕様擦り合わせの80時間を加えた合計480時間を要していたとしています*4。マーケットプレイスではこれが0.5時間で完了し、トータルのリードタイムを99%削減できるとしています*4。これは同社の自社調査として公表されている数値であり、業界一般の統計ではありません。なお、meviyを含む同社のFA事業の売上高は160,498百万円(前年同期比18.2%増)で、連結売上高441,383百万円(前年同期比9.8%増)の一部を占めます*5。この型が企業の主力事業として運営されている規模感の目安になります。

この型が向く会社:見積そのものがボトルネックの受注生産

この型が向くのは、一品一様の受注生産で、見積そのものが業務のボトルネックになっている会社です。図面の受け取りから見積回答までを人が担っている限り、受注量は見積担当者の人数で頭打ちになります。要件定義の考え方は、別記事にまとめています。

類型③代理店・特約店の受発注型:取引先別の条件をそのままWebへ

類型③は、新規顧客の獲得ではなく、既存の代理店・特約店との日常的な受発注をWeb化する型です。取引の相手が変わらないため、既存の取引を置き換える形になり、中抜きの懸念とは性質が異なります。

単独の代表企業事例は未確認、要件は掛売条件から読み取れる

単独の代表企業による公表事例は確認できていません。ただし、Eneffyは掛売・銀行振込・クレジットカードを選択可能としています*3。掛売を与信・限度額・支払条件を満たす得意先に限っている点は*3、この型に典型的な設計と言えます。取引先ごとに決済条件を分ける仕組みが、代理店・特約店の受発注をWebに載せる際の要になります。

制度面の裏づけ:取適法は「明示と保存の仕組み」でもある

取適法では、発注に当たって給付の内容、代金の額、支払期日、支払方法等を書面又は電磁的方法により明示する義務があります*2。取引記録は、書類又は電磁的記録として2年間保存する必要があります*2。ECは注文を受ける道具であると同時に、明示と保存の義務を果たす仕組みでもあります。

可視化した判断軸を自社の商習慣で確かめるには、無料相談で要件を整理するのが近道です。取引先別の価格をシステムでどう実現するかは、別記事にまとめています。

類型④需要側牽引型:取引先のECに合わせてデジタル化が進む

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類型④は、自社が主体的にECを立ち上げるのではなく、取引先(流通・ネット通販側)のECに商品データを提供する形でデジタル化が進む型です。「ECをやるかどうか」ではなく「データを出せるかどうか」が先に問われます。

事例:トラスコ中山株式会社

この型はデータを出す側の動きとして確認できます。トラスコ中山株式会社は機械工具を扱う卸売業であり製造業ではありませんが、取引先のECへ商品データを供給する側の実例として参照できます。同社の通期決算説明会(2026年2月18日)によると、eビジネスルートの売上高は769億6,000万円です*6。前年比プラス12.9%でした*6。約418万アイテムに及ぶ商品のデータベースを整備し、得意先のECサイトでの納期短縮・精度向上に取り組んでいるとされています*6。参考として、ファクトリールートの売上高は2,112億2,300万円(前年比プラス7.2%)です*6

製造業にとっての意味:最初の一歩は商品データベースの整備

自社がECを持たなくても、取引先のECに商品を載せるために、在庫や納期のデータ提供を求められる場面が増えています。最初の一歩は、型式・寸法・画像・納期といった商品データベースの整備です。在庫連携の設計は、別記事にまとめています。

4類型の比較:自社はどれに当たるか

ここまでの4つの型を1つの表に整理します。載せる対象と最初に整える情報が、型によってはっきり異なることが分かります。

載せる対象 主な相手 最初に整える情報 代表例(公表日)
①サービスパーツ型 補修部品・消耗品の見積〜発注 既存の製品ユーザー 部品カタログと型式データ ヤンマーエネルギーシステム「Eneffy」(2026年1月26日発表)*3
②受注生産・即時見積型 設計データからの見積・調達 新規〜既存の発注元 自動見積できる範囲の定義 ミスミグループ本社「meviyマーケットプレイス」(2024年9月25日発表)*4
③代理店・特約店の受発注型 取引先別条件つきの日常発注 既存の代理店・特約店 取引先別の価格・与信条件 Eneffyの掛売条件*3と取適法*2
④需要側牽引型 取引先のECに載せる商品データ 流通・ネット通販側の取引先 型式・寸法・画像・納期のデータベース トラスコ中山株式会社(2026年2月18日発表)*6

判定の目安:3つの問い

自社の型を判定する3つの問い(順位根拠:確認しやすい順)

  1. 売った後に補修部品が出続けるか。出るなら類型①が近い型です*3
  2. 見積が都度必要で、仕様が毎回変わるか。該当するなら類型②が近い型です*4
  3. 取引先が先にEC化しているか。該当するなら類型④が近い型です*6

複数の型にまたがる場合の考え方

1社が1つの型だけに収まるとは限りません。ミスミグループ本社のmeviyマーケットプレイスは、見積のデジタル化という点で類型②を軸にしています。同時に、AIによる製造パートナーのマッチングという点では、類型④に近い性格も併せ持ちます*4。自社がどの型に当たるかを考える際は、主軸となる型を1つ決めたうえで、他の型の要素が混ざっていないかを確認するとよいでしょう。

事例から逆算した進め方:5つのステップ

4つの型を確認したうえで、実際に着手する際の流れを5ステップに整理します。各ステップの詳細は関連記事に譲り、ここでは進め方の骨格だけを示します。

STEP1 型を判定 STEP2 範囲を絞る STEP3 条件を分岐 STEP4 明示と保存 STEP5 連携を決定
事例から逆算した進め方の5ステップ

事例から逆算した進め方5点(順位根拠:手順・実施順序)

  1. 型を判定します。「4類型の比較:自社はどれに当たるか」で示した3つの問いを使い、自社が近い型を絞り込みます。
  2. 載せる範囲を絞ります。確認できた事例の多くは、補修部品や見積など一部の範囲から始めています*3*4
  3. 取引条件の分岐を決めます。掛売の可否を与信で分ける設計が典型です*3
  4. 明示と保存の要件を満たします。取適法が求める4つの明示事項と2年間の保存が対象です*2
  5. 既存システムとの連携範囲を決めます。受注データを基幹システムへどう渡すかを確定させます。

取引条件の分岐を後回しにすると、稼働直前になって掛売や与信の設計が定まらず、公開時期が遅れることがあります。ステップの詳細は、導入の進め方と基幹システム連携の記事で扱っています。

事例が語らないこと:導入前に確かめる4点

見積のイメージ
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公表資料には、企業が語らない領域もあります。ここでは、事例を読むだけでは見えてこない4つの論点を整理します。

公表資料に効果の数値がないことは珍しくない

Eneffyの発表は機能の告知であり、受発注業務の削減率などの効果は公表されていません*3。数値が公表されていないことは、効果が出ていないことを意味しません。発表の性質が機能紹介なのか効果報告なのかを、区別して読む必要があります。

EC以前の工程デジタル化が先の場合がある

受発注の外側にも投資先はあります。三行合成樹脂株式会社は、二次元コードを活用したトレーサビリティ管理や製造工程のリアルタイム監視に取り組んでいます。この取り組みにより、DXセレクション2026において新潟県初の準グランプリを受賞しました(2026年5月28日発表)*8。受発注のEC化より先に、製造工程側のデジタル化から着手する会社もあります。

現場の定着には案内と問い合わせ窓口が要る

システムを構築しても、取引先の担当者が使い方に戸惑えば、電話・FAXへ戻ってしまいます。案内文や操作手順書、問い合わせ窓口をセットで用意することが、定着の前提です。移行の締め切りを設けずに並行運用を続けると、電話・FAX対応とシステム運用の両方のコストがかかり続け、EC化の効果が薄まります。

内製で進める場合に必要な知識と外部パートナーとの違い

自社だけで4類型のどれに当たるかを判定し、取引条件の分岐や連携範囲まで設計するには、受発注実務とシステム連携の両方の知識が要ります。人手が限られる会社では、型の判定はできても条件分岐の設計で作業が止まりやすいのが実情です。BtoBの商習慣に沿った実装知見を持つ外部パートナーを介すると、標準機能で吸収できる範囲を設計の早い段階で洗い出しやすくなります。

まとめ:事例は「真似る対象」ではなく「自社の型を決める材料」

本記事では、公表資料で確認できる製造業のBtoB EC事例を4つの型に整理しました。要点は3つに集約できます。第一に、BtoB-EC市場は514.4兆円、EC化率は43.1%で、算出対象の違いに留意しつつ見てもBtoCの9.8%を大きく上回ります*1。第二に、事例は「載せる対象」で4つの型に分かれ、多くはサービスパーツや見積など一部の範囲から始めています*3*4。このうち類型③については、公表資料で確認できる単独の代表企業事例が本記事の執筆時点では見つからず、掛売条件と法制度から要件を再構成しました*2*3。第三に、2026年1月施行の取適法により、発注書面の電磁的交付が取引先の承諾なしに可能になりました*2。最初に整えるべきは、商品データと取引条件の2つです。


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よくある質問

製造業のBtoB EC事例は、どこで確認できますか。

企業の公式発表やIR資料、公的機関の公表資料で確認できます。本記事はこの基準で事例を選び、公表日と確認済みのURLを本文と出典欄に明記済みです。ベンダーの顧客紹介ページのみに基づく事例は、本記事では扱っていません。

受注生産で毎回見積が必要ですが、ECにできますか。

できます。類型②のように、図面や設計データから見積・調達までをデジタル完結させる型があります。ミスミグループ本社の公表によれば、meviyマーケットプレイスは見積回答が最短15分で、材料・表面処理の組み合わせは1万種類以上に対応するとされています*4

Webでの発注は正式な発注として認められますか。

認められます。2026年1月1日に施行された取適法では、発注内容の明示を電磁的方法で行うことが、中小受託事業者の承諾の有無にかかわらず可能になりました*2。ただし取引記録は、書類又は電磁的記録として2年間保存する必要があります*2

取引先ごとに価格が違っても運用できますか。

運用できます。類型③のように、既存の代理店・特約店の受発注をそのままWeb化する型があり、掛売の可否を取引先ごとの与信条件で分岐させる設計が典型です*3。取引先別価格の実現方法は、別記事にまとめています。

補修部品だけ先にECへ載せてもよいですか。

問題ありません。ヤンマーエネルギーシステム株式会社のEneffyのように、補修部品の見積・受発注からWeb化を始めた事例が確認できます*3。全商品を一度に載せる必要はなく、範囲を絞って始める進め方が一般的です。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. *1 出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」(2025年8月26日公表・対象は2024年)
  2. *2 出典:公正取引委員会「2026年1月から『下請法』は『取適法』へ!(取適法リーフレットNo.01)」(令和7年8月・施行2026年1月1日)
  3. *3 出典:ヤンマーエネルギーシステム株式会社「サービスパーツ専用BtoBサイト『Eneffy(エネフィー)』開設のご案内」(2026年1月26日発表・開設2026年2月2日)
  4. *4 出典:株式会社ミスミグループ本社「「meviyマーケットプレイス」発表に関するニュースリリース」(2024年9月25日発表・リリース日2024年9月24日)
  5. *5 出典:株式会社ミスミグループ本社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年4月30日)
  6. *6 出典:トラスコ中山株式会社「令和7年(2025)12月期 通期決算説明会」資料(2026年2月18日)
  7. *7 出典:経済産業省・厚生労働省・文部科学省「2026年版ものづくり白書 概要」(令和8年5月)
  8. *8 出典:新潟県「三行合成樹脂株式会社がDXセレクション2026において、新潟県初の『準グランプリ』を受賞しました!」(2026年5月28日)

画像の出典元

  1. 受発注のイメージ/Photo by 2H Media on Unsplash
  2. 発注のイメージ/Photo by Vitaly Gariev on Unsplash
  3. 受注のイメージ/Photo by Lucas on Unsplash
  4. 見積のイメージ/Photo by maks_d on Unsplash

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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