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通販の越境EC対応で変わる仕入業務と税務

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 通販の越境EC対応は販売画面の整備だけでは終わらず、仕入先との取り決め・商品情報・税務・在庫計画という仕入側の見直しを伴います。
  • 輸出取引の消費税は免除されますが、それに対応する仕入にかかる消費税の扱いは別の論点として整理する必要があります。
  • 海外への販売と海外からの調達は、すでに同じ企業内で同時に起きている実務です。
通販のイメージ
▽ 写真の出典元

「仕入の4領域」が変わる――通販の越境EC対応の全体像

通販の越境EC対応における仕入対応とは、海外へ売るために仕入の前提を作り直すことを指します。作り直す対象は4点です。仕入先との取り決め(販売できる地域・ライセンス)、仕入先から受け取る商品情報(原産国・HSコード・成分・認証)、消費税の扱い(輸出免税と仕入税額控除、証憑の保存)、そして在庫の持ち方(国内発送か現地在庫か)が挙げられます。最初に確認すべきは機能や物流ではなく、その商品を海外で売ってよいかという仕入先との取り決めです*1。輸出取引は消費税が免除される一方、それに対応する課税仕入れの消費税は仕入税額控除の対象になるという点も見落とせません。ただし証明書類は納税地等に7年間保存する必要があります*1。海外調達は既に一般的であり、ジェトロの調査では主要原材料・部品を海外調達している企業は65.1%にのぼっています(n=3,246)*3

図
通販の越境EC対応で見直しが必要になる仕入の4領域

国内通販のみの場合との差分

越境ECに対応すると、国内通販だけしていた頃と比べて仕入業務の内容が広がります。以下の表は、国内通販のみの場合と越境EC対応後の差分を整理したものです。

項目 国内通販のみ 越境EC対応後 追加で必要になること
販売可能地域の確認 不要(国内一律) 対象国・地域ごとに要確認 仕入先への地域確認*7
商品情報 国内向け表示のみ 原産国・HSコード・成分等が必要 仕入先への情報依頼
必要書類 通常の納品書類のみ 輸出許可書等の証明書類*1 書類区分の把握
消費税の扱い 通常の課税売上 輸出免税、仕入税額控除は別枠で判断*1 帳簿・請求書等の保存*2
証憑の保存 通常の会計保存期間 納税地等に7年間*1 保存担当の明確化
在庫の置き方 国内倉庫のみ 国内発送か現地倉庫かの選択*7 発送パターンの決定
発注リードタイム 国内配送日数で計算 国際輸送・通関の日数を加算 発注タイミングの引き直し
返品 通常の返品対応 返品要望が増える傾向*7 返品前提の在庫計画

この記事が扱う範囲と扱わない範囲

本記事の対象は、通販事業者が越境ECに対応するにあたり、仕入・発注業務の側で追加・変更が必要になることです。出店方法や集客、多言語対応、決済画面の整備といった販売側の論点は扱いません。自社のBtoB ECを海外の買い手に開く際の外為法の該非判定や輸出管理は別テーマであり、詳しくはBtoB ECの海外輸出対応に関する記事で解説しています。仕入サイトの選定基準は仕入サイト選定の記事を、物流の実装は3PL連携の記事をご覧ください。

自社の数字に当てはめて確認したい場合は、無料相談で要件を整理する方法もあります。

海外への販売と海外からの調達は、同じ企業内で同時に進んでいる

ジェトロが2025年11月から12月にかけて実施した「2025年度 第24回 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」は、2026年3月に公表され、有効回答は3,369社です*3。同調査では、ECを利用または検討している企業のうち68.4%が海外向け販売でECを活用または検討していると回答しました(n=1,881)*3。具体的な販売方法として最も比率が高かったのは越境ECの45.5%であり、企業規模別では中小企業の越境ECの割合が47.0%(n=1,694)を占めています*3。この68.4%・45.5%・47.0%はいずれも、ECを利用・検討していると回答した企業を母数とした値であり、全回答3,369社に対する割合ではありません。

同じ調査は、主力製品・サービスにとって必要不可欠な主要原材料・部品の調達についても尋ねています。全体の65.1%が海外調達しており(n=3,246)、企業属性別に見ると輸出企業では59.6%(n=1,761)が海外調達していました*3。つまり、海外へ売っている企業の多くが、同時に海外から仕入れているということです。「海外で売る」と「海外から仕入れる」は別の会社の話ではなく、同じ事業者の中で同時に起きている実務だと言えます。

市場側の数字も押さえておく必要があります。経済産業省は「令和6年度電子商取引に関する市場調査」を2025年8月26日に公表しました*4。2024年の日本国内のBtoC-EC市場規模は26.1兆円(前年比5.1%増)で、EC化率は9.8%となっています*4。同調査は越境ECについて「消費者向け市場動向」を調査対象と明記しています*4。中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は2兆6,372億円で、前年比8.5%増となりました*4。いずれも消費者向け(BtoC)の取引を対象とした数値であり、企業間取引(BtoB-EC)の市場規模とは区別して読む必要があります*4。本調査は年度ごとに更新されるため、引用にあたっては出典元の最新版を確認してください。

領域1|「海外で売ってよいか」を仕入先へ最初に確認する

越境ECの検討で最初に手をつけたくなるのは、多言語対応や決済画面の整備といった見える部分です。しかし仕入先との取り決めを先に確認しないまま出品を進めると、後から「この商品は海外での販売許諾がない」と分かり、在庫や広告費が動かせなくなる事態が起こり得ます。機能や物流の検討より先に、その商品を海外で売ってよいかという取り決めを確認することが、手戻りを避ける前提になります。

後戻りしにくい順に確認する4点――販売可能地域・ライセンス・商標・再販条件

仕入先に確認する優先順4点/順位根拠:後から変更しにくい順

  1. 販売可能地域の確認――対象国・地域で当該商品を販売してよいかを仕入先に確認します。
  2. ライセンス品の海外展開可否――キャラクター商品等は海外展開可能なライセンスの有無によって扱いが変わります*7
  3. 商標・意匠の権利関係の確認――模倣品リスクは事前の権利取得が前提になるとされています*7
  4. 再販条件の確認――販売価格や販売方法に条件がないかを仕入先とすり合わせます。

この4点を仕入先に確認するステップは、次の図のように進めると整理しやすくなります。

図
仕入先への確認は5つの段階で進めると漏れが少なくなる

仕入先が非協力的だった場合でも、越境ECそのものが成立しないわけではありません。取り扱う商品の種類を絞り、まずは自社企画品(ライセンスや商標の権利関係が自社で完結している商品)から始めるのも一つの順序です。この場合、仕入先との調整が不要な商品から着手できるため、確認事項が少ない範囲で越境ECの立ち上げを進めやすくなります。なお、輸出者としての責任は物流代行業者に委ねても自社に残る点には注意が必要です。外為法上の該非判定やキャッチオール規制といった輸出管理の詳細は、BtoB ECの海外輸出対応に関する記事で扱っています。

領域2|仕入先から受け取る商品情報が増える

仕入のイメージ
▽ 写真の出典元

越境ECに対応すると、仕入先から受け取る商品情報の種類が増えます。国内通販だけの場合には不要だった情報が、海外への販売では必須になるからです。

原産国・原産地――特恵税率を使う場合は原産性を裏づける資料が必要になる

相手国で経済連携協定(EPA、複数国間で関税の低減等を取り決める協定)の特恵税率を使う場合、原産品の判定が必要になります。日本商工会議所は、専用システム「特定原産地証明書発給システム」から「原産品判定依頼書」を入力し、日本商工会議所に提出する手続きを案内しています*5。財務省税関も、EPAに基づく特恵税率の適用を受けるための通関手続の案内ページを設けています*6。特恵税率を使う場合、仕入先から原産性を裏づける資料の提供を受ける必要が生じるという構造を理解しておくことが実務の出発点になります。必要書類の具体的な項目は品目と協定によって異なるため、個別の運用は税関または日本商工会議所への確認が前提になります。

HSコード――輸出入の品目分類に用いる番号を誰が持つか

HSコード(輸出入する際の品目分類に用いる番号)は、税関手続きや関税率の判定に用いられます。この番号を仕入先が把握しているか、自社で確認する必要があるかを先に決めておくことが、出品準備の手戻りを減らす近道です。具体的な分類や税率は品目ごとに異なるため、最終的な確定には税関への確認が必要です。

成分・認証・海外に送れない品目の確認

電化製品や化粧品、食品、医薬品類、中古品、酒類など、製品認証等を要する品目があります*7。また、各国の法令に抵触する商品は海外へ発送できません*7。化粧品・食品・医薬品類は、相手国の認証・規制の対象になりやすい品目です。効能や成分の表示可否は相手国の法令によって判断が分かれるため、出品前の個別確認が欠かせません。英文の商品情報を誰が作るか(仕入先か自社か)も、早い段階で決めておくべき事項です。これらの情報は最終的に、原産国・HSコード・成分・認証情報・販売可能地域として、商品マスタのどこに持たせるかという受発注・商品管理の設計問題に行き着きます。

領域3|輸出免税と仕入税額控除、そして証憑の保存

国税庁のタックスアンサーNo.6551「輸出取引の免税」によると、国内からの輸出として行われる資産の譲渡等は消費税が免除されます*1。これは、内国消費税である消費税は外国で消費されるものには課税しないという考え方に基づいています*1。ここまでは競合の複数の記事が触れている内容ですが、実務で見落とされやすいのはその先です。

免税でも、対応する課税仕入れの消費税は仕入税額控除の対象になる

国税庁は「輸出取引は消費税が免除されますが、それに対応する課税仕入れには消費税および地方消費税の額が含まれています」と明記しています*1。この課税仕入れの金額には、商品などの棚卸資産の購入代金のほか、その輸出取引するために必要な事務用品の購入や交際費、広告宣伝費などの経費も含まれます*1。そのため、輸出の場合には、課税仕入れに含まれる消費税および地方消費税の額は申告の際に仕入税額の控除をすることができます*1。「売上が免税だから仕入の消費税も関係ない」という理解は、この構造を取り違えています。

図
輸出免税と仕入税額控除は別の論点として整理する

控除を受けるための要件は法定事項が記載された帳簿および請求書等の保存

仕入税額控除の適用を受けるためには、法定事項が記載された帳簿および請求書等の保存が要件とされています*2。この請求書等には、適格請求書(インボイス制度における法定要件を満たした請求書)、適格簡易請求書、仕入明細書等およびそれらの電磁的記録が含まれます*2。なお、一定規模以下の事業者が行う1万円未満の課税仕入れについては、経過措置として帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合があります*2。この経過措置を原則の扱いとして読み替えることはできません。適格請求書等保存方式(インボイス制度)そのものの解説は、インボイス制度対応の記事で扱っています。越境ECの仕入側で押さえるべき接続点は、輸出取引に対応する課税仕入れにも適格請求書等の保存が要るという一点です。

証明書類は7年間保存、郵便物は20万円が書類区分の分岐点

免税の適用を受けるためには、輸出許可書、税関長の証明書、または輸出の事実を記載した帳簿や書類を整理し、納税地等に7年間保存する必要があります*1。輸出の許可を受ける貨物や、郵便物で資産価額(FOB価格)が20万円を超える場合は輸出許可書が必要になります*1。郵便物で20万円以下の小包郵便物・EMS郵便物では、日本郵便株式会社から交付を受けた引受けを証する書類および発送伝票等の控えが必要です*1。20万円を超えるかどうかの判定は、原則として郵便物1個当たりの価額で行います*1。ただし同一受取人に2個以上に分けて差し出す場合は、それらの合計額で判定される点に注意が必要です*1。越境ECは小口・郵便物での発送が多いため、この20万円という分岐点は実務上の判断が発生しやすい箇所です。なお、輸出許可書等に係る電磁的記録も証明書類に含まれます*1。電子帳簿保存法上の保存要件そのものは、電子帳簿保存法対応の記事で整理しています。

海外から仕入れる場合――保税地域からの引取りとEPAの特恵税率

海外から仕入れる場合は、保税地域(輸入貨物を関税・消費税等が確定するまで一時的に置く区域)からの課税貨物の引取りが発生します。この引取りにあたっては、引き取った年月日、課税貨物の内容、引取りに係る消費税額および地方消費税額を帳簿に記載する必要があります*2。EPAの特恵税率を利用する場合は、前述のとおり原産性を裏づける資料の提供を仕入先から受ける必要が生じます*5*6。相手国の関税や間接税に関する制度は変更されることがあるため、取引を始める時点で当該国の税関当局が公表している最新情報を確認してください。

個別の還付可否や還付額は、課税売上割合や申告内容によって変わります。本記事で示したのは「〜の場合は仕入税額控除の対象になる」という条文どおりの条件であり、実際の申告にあたっては税務署または税理士への相談が必要です。自社の取引を当てはめて確認したい場合は、無料相談で要件を整理することもできます。

領域4|発送パターンで在庫と発注の前提が変わる

海外へ売る場合は、商品をどこから発送するかによって、在庫の持ち方や発注のタイミングが変わります。

国内在庫から発送する場合――手続きとリードタイムが増える

国内から発送するパターンでは、在庫は国内に保管したまま、注文が入った際に日本から購入者へ直接発送します。初期投資がかからず容易に始められる一方、注文ごとに税関手続きを自社で行う必要があり、配送日数も比較的長くなる傾向があります*7

現地倉庫に在庫を置く場合――出荷は速いが在庫コストと売れ残りリスクを負う

現地の倉庫から発送するパターンでは、注文から発送までスピーディーに対応できます。しかし在庫管理に係るコストが割高になることに加え、売れ残りリスクも生じます*7。どちらの発送パターンを選ぶかは、扱う商品の販売量や単価、リードタイムへの要求水準によって変わるため、一方が常に優れているとは言えません。現地倉庫を含む物流の実装については、3PL連携の記事で詳しく解説しています。

返品前提の在庫計画――実物を見ずに買う越境ECの特性

この販売形態では、購入者が実物を見ずに商品を購入するため、手元に届いた後にイメージと異なるといった理由で返品要望が多くなる傾向があります*7。この傾向は、在庫計画の前提に織り込んでおくべき要因です。需要が読みにくい局面での在庫確保の設計そのものは、予約販売の在庫確保に関する記事やセール期間の在庫確保に関する記事で扱っています。ここでは、返品率の高さという越境固有の要因を在庫計画に織り込む点を押さえておきます。

為替と発注リードタイムの引き直し

仕入は円で行い、売上は外貨で受け取ることが多くなります。為替変動を誰が吸収するかは、価格設定や在庫計画に先立って決めておくべき論点です。加えて、発注のリードタイムは国内配送だけを前提にした従来の計算では合わなくなります。国際輸送や通関にかかる日数を織り込み、発注タイミングを引き直してください。

仕入側の着手順――扱う商品と相手国を絞ることから始める

在庫のイメージ
▽ 写真の出典元

越境ECへの対応は、4つの領域すべてを同時に整えようとすると着手が遅れがちです。実務上は、次の段階を踏んで進めると整理しやすくなります。

仕入側の着手順4段階/順位根拠:手順(実施順序)

  1. 段階0:扱う商品と相手国を絞ります。対象を絞ることで、必要な許諾・認証・規制の確認量が決まります。
  2. 段階1:既存の仕入先に販売可能地域と商品情報を確認します(領域1・2)。
  3. 段階2:税務と証憑の運用を決めます。証明書類を誰が7年間保存するかを明確にします(領域3)*1
  4. 段階3:在庫と発注の計画を引き直します(領域4)。

「4つの領域すべてが揃うまで始めない」という判断は、着手そのものを先延ばしにしてしまいます。まず対象を絞り、段階を踏んで進める方が、実際に越境ECを立ち上げるまでの時間は短くて済むはずです。導入プロセス全体の進め方はBtoB EC導入の進め方に関する記事で整理しています。

仕入側でよくある失敗と回避策

越境ECへの対応で仕入側が陥りやすい失敗には、共通したパターンがあります。

販売許諾を確認せずに出品し、仕入先から取引停止を求められる

販売可能地域やライセンスの確認を後回しにして出品を進めると、仕入先から取引の停止や条件変更を求められることがあります。これが、領域1(仕入先との取り決め)を最初の段階に置く理由です。

「売上が免税だから仕入の消費税も関係ない」と思い込む

輸出取引は消費税が免除されますが、それに対応する課税仕入れの消費税は仕入税額控除という別の手続きで扱われます*1。売上側の免税と仕入側の控除を同一の話として片づけてしまうと、控除できる消費税を申告で反映できなくなる可能性があります。

証明書類の保存担当を決めずに運用を始める

輸出許可書等の証明書類は納税地等に7年間保存する必要があります*1。担当部署や担当者を決めずに運用を始めると、保存期間の途中で書類が散逸するリスクが高まる点に注意が必要です。

消費税の「インボイス」と貿易書類の「commercial invoice」を混同する

越境ECの実務では、消費税の適格請求書等保存方式(インボイス制度)*2と、貿易書類としての商業送り状(commercial invoice、輸出入時に用いる商品明細付きの送り状)が、どちらも「インボイス」と呼ばれます。両者は別の概念であり、初出の段階で区別しておくことが必要です。インボイス制度そのものの解説はインボイス制度対応の記事で扱っています。

輸出者としての責任を物流代行業者に委ねた気になる

発送作業を物流代行業者に委託しても、輸出者としての責任は自社に残ります。詳しい輸出管理の要件はBtoB ECの海外輸出対応に関する記事で確認できます。

まとめ――仕入側で整える4つの判断軸

本稿では、通販事業者が越境ECに対応する際に仕入側で見直すべき事項を整理しました。判断軸は、本文で扱った4つの領域にそのまま対応します。第一に、機能や物流より先に確認すべきなのは、仕入先との取り決め(販売可能地域・ライセンス・商標・再販条件)です。第二に、原産国・HSコード・成分・認証といった商品情報について、誰が集めて商品マスタのどこに持たせるかを決めておきます。第三に、輸出取引の消費税免除と、それに対応する課税仕入れの仕入税額控除は別の論点であり、証明書類の7年間保存を誰が担うかまで含めた設計が必要です*1。第四に、発送パターンの選択に合わせて、在庫の持ち方と発注リードタイムを引き直します。この4点は、販売画面を整えるだけでは解決しない、仕入・発注業務の設計課題だと言えるでしょう。


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よくある質問

今の仕入先から仕入れた商品を、そのまま海外へ販売してよいですか。

仕入先との取り決めによって異なるため、販売可能地域やライセンス、商標の権利関係を最初に確認する必要があります。確認前に出品すると、仕入先から取引停止や条件変更を求められる可能性があります。

海外向けの売上に消費税はかかりますか。仕入で払った消費税はどうなりますか。

輸出取引は消費税が免除されます*1。一方、それに対応する課税仕入れの消費税は仕入税額控除の対象になります*1。売上側の免税と仕入側の控除は別の手続きとして整理する必要があります。

越境ECのために保存しておくべき書類と、その期間はどれくらいですか。

輸出許可書や税関長の証明書、輸出の事実を記載した帳簿・書類を、納税地等に7年間保存する必要があります*1。郵便物の場合は資産価額20万円を境に必要書類が変わります*1

HSコードや原産国は、仕入先に聞けば教えてもらえますか。

仕入先が把握している場合もありますが、教えてもらえるとは限りません。誰が確認し、誰が商品マスタに保持するかを自社側で先に決めておくことが実務上の対応になります。

海外向けの在庫は、国内に置くべきですか、現地に置くべきですか。

国内発送は初期投資が小さい一方、注文ごとの税関手続きと配送日数が増えます*7。現地倉庫は出荷が速い一方、在庫コストと売れ残りリスクを負います*7。扱う商品の販売量や単価に応じて選ぶ必要があります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. *1 出典:国税庁「タックスアンサー No.6551 輸出取引の免税
  2. *2 出典:国税庁「タックスアンサー No.6497 仕入税額控除のために保存する帳簿及び請求書等の記載事項
  3. *3 出典:日本貿易振興機構(ジェトロ)「2025年度 第24回 日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」(2026年3月)
  4. *4 出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」(2025年8月26日)
  5. *5 出典:日本商工会議所「原産品判定依頼
  6. *6 出典:財務省税関「経済連携協定(EPA)に基づく特恵税率の適用を受けるための通関手続について
  7. *7 出典:日本商工会議所「越境EC/海外販売の基礎知識」(2022年7月時点の情報。制度・実務の枠組みのみ引用)

画像の出典元

  1. 通販のイメージ/Photo by CHUTTERSNAP on Unsplash
  2. 仕入のイメージ/Photo by Alberto Rodríguez on Unsplash
  3. 在庫のイメージ/Photo by Luke Heibert on Unsplash

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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