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受発注の締め時刻を見直す手順

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 締め時刻は最終便の出発から逆算して決めます。1日の拘束時間は原則13時間・上限15時間、勤務間の休息は継続11時間が基本で下限9時間という基準が、後ろ側の限界を作ります。
  • 現状把握は案内している時刻と実際の受付時刻の差から始めます。電子取引のデータは2024年1月から電子保存が義務で、記録が判定の一次資料になります。
  • 締めのずれは請求まで届きます。支払期日は受領日から60日以内に定める必要があり、出荷が1日ずれれば検収も月をまたぎます。
  • 試行は戻せる条件を先に決め、判定は事前に置いた4つの指標だけで結論を出します。

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▽ 写真の出典元

締め時刻を見直す背景と目的を整理します

受発注の締め時刻とは、その日の注文として受け付ける最終の時点を指し、これを過ぎた注文は翌営業日の処理へ回ります。見直しの目的は、受注機会を広げることと、出荷や配送に必要な作業時間を確保することの折り合いをつける点にあります。トラック運転者の拘束時間や休息期間は国の基準で定められ、2024年4月からは時間外労働に年960時間の上限が加わりました*1。締め時刻は社内の慣習ではなく、下流の作業時間から逆算して決める対象になっています。

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見直しが必要になる理由は、締め時刻の根拠が失われている点にあります。締め時刻は、紙の帳票と電話で受注していた時期に決まったまま据え置かれていることがあります。当時の前提は、手作業の入力速度と最終便の出発時刻でした。前提が変わっても時刻だけが残ると、実際の作業とかみ合わなくなります。

締め時刻を後ろへ動かしにくい事情は、運行側の時間制約から来ています。1日の拘束時間は原則13時間で、延長しても15時間が上限です。宿泊を伴う長距離運送では16時間まで認められますが、週2回が限度と定められています1。勤務と勤務の間には継続11時間の休息期間を与えることが基本で、下限は9時間です1。

案を作る前に、目的を1つへ絞ります。受注機会の拡大、庫内作業の平準化、配送手配の余裕づくり、請求業務の前倒しでは、望ましい時刻の向きが逆になります。受注機会を優先すれば時刻は後ろへ、作業の余裕を優先すれば前へ動きます。目的が2つ以上並んだままだと、案の比較で優先順位が決まらず差し戻しが起きます。

目的が決まったら、成否を測る指標を先に置きます。締め後に届いた注文の件数、当日に出荷できた注文の割合、最終便への積み残し件数が候補になります。指標を後から決めると、都合のよい数値だけが判定に残ります。指標の定義は文書へ書き、集計する担当も同時に決めておきます。

対象の範囲も冒頭で決めます。全経路を一斉に変えるのか、電子データ交換の経路だけを変えるのかで、必要な調整の量は大きく変わります。取引先への周知が要る範囲と、社内だけで完結する範囲は分けて考えます。範囲を広げるほど、切替日を後ろへ置く必要が出てきます。

締め時刻の案を比べる前に確認する5点(順位根拠:後戻りの大きさが大きい順に確認する)

  1. 最終便の出発時刻と運行の時間制約を確認します。1日の拘束時間は原則13時間・上限15時間で、宿泊を伴う長距離運送のみ週2回まで16時間が認められます。
  2. 勤務間の休息期間の確保状況を確認します。休息は継続11時間が基本で、下限は9時間と定められています。
  3. 締め後に動く庫内作業の所要時間を確認します。締め後の割り込みで生じる再作業を含めた実測値で見ます。
  4. 受付経路ごとの到着の遅れ方を確認します。電話、ファクス、電子メール、電子データ交換、注文画面で記録の残り方が違います。
  5. 検収と支払期日への影響を確認します。支払期日は物品を受領した日から60日以内に定める必要があり、出荷日のずれが起算日を動かします。

現在の締め時刻と受発注の流れを洗い出します

洗い出しの出発点は、案内している締め時刻と、実際に受け付けている時刻の差を測ることです。案内では夕方前に締めていながら、特定の取引先からは電話で遅い注文を受けている状態が続くと、見直し案の土台が崩れます。まず受付経路ごとに、注文が届いた時刻と処理が始まった時刻を並べます。電子取引のデータは2024年1月から電子保存が義務づけられました。保存には取引年月日・取引金額・取引先で検索できる要件が定められており、この記録が現状把握の一次資料になります*3

棚卸しは受付経路ごとに分けて進めます。電話、ファクス、電子メール、電子データ交換、注文画面では、到着時刻の記録の残り方が違います。記録が残らない経路は、受付台帳へ時刻を手で書き留めるところから始めます。ここを省くと、後の判定で「体感では遅い注文が多い」という話に戻ってしまいます。

時刻とあわせて、締め後に動く工程を分解します。受付、与信の確認、在庫の引き当て、出荷指示、ピッキング、梱包、積み込み、最終便の出発という順に並べ、各工程の所要時間を実測します。実測には受注担当、倉庫担当、配車担当の3者が立ち会う必要があります。机上の聞き取りだけでは、工程の間に挟まる待ち時間が抜け落ちます。

例外運用は、件数と発生日を数えて記録します。締め後の受付を誰の判断で通したのか、代わりに何の作業が後ろへずれたのかまで残します。例外が特定の曜日や月末に偏るなら、締め時刻そのものではなく業務の山谷が原因です。原因の切り分けをここで済ませておくと、案の数を絞れます。

同時に、運行側の実績も集めます。連続運転は4時間が上限で、2日を平均した運転時間は9時間以内と定められています*1。現状の締め時刻でこの範囲に収まっているかを、繁忙日の実績で確かめます。平常日だけを見ると、余裕があるという誤った読みになります。

集めた数値は、期間をそろえてから比べます。月初と月末、曜日ごとの偏りがあるため、異なる週の数値を単純に並べても比較になりません。同じ曜日、同じ月内の位置で、少なくとも1サイクル分をそろえます。そろえられない数値は、参考として分けて扱います。

1 実際に受け付けている時刻の差 案内の締め時刻と実際の受付時刻を並べて測ります。 2 受付経路 電話やファクスなど経路ごとに到着時刻の記録を確かめます。 3 締め後に動く工程 受付から最終便の出発までの所要時間を実測します。 4 例外運用 件数と発生日、後ろへずれた作業まで記録します。 5 運行側の実績 繁忙日の運転時間が定めの範囲に収まるか確かめます。 6 集めた数値 同じ曜日、同じ月内の位置でそろえてから比べます。
受付経路ごとの現状把握と締め後工程の洗い出しの順序

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締め時刻がずれることで生じる支障を確認します

締め時刻がずれると、遅れは受注部門では止まらず、出荷と運行、そして請求までつながって現れます。締め後の割り込みが1件入るだけで、確定していた出荷指示の組み替えが起き、ピッキングの順序が崩れます。運行側では、1日の拘束時間の上限15時間や、勤務間に継続11時間の休息を確保する基準に触れる場面が生じます*1。基準に触れれば出発を遅らせるほかなく、翌日の到着が1日後ろへ動きます。

最初に現れる支障は、庫内の再作業です。確定済みの出荷指示に追加が入ると、梱包済みの荷を開けて数量を直す手戻りが発生します。1件の割り込みが、同じ便に載る他の注文の作業も止めます。作業者の増員では吸収できず、便の出発そのものが遅れます。

次に運行へ波及します。連続運転の上限は4時間、2日を平均した運転時間は9時間以内で、宿泊を伴う長距離運送でも拘束時間16時間は週2回までです1。積み込みの開始が遅れた分は、この範囲の中でしか吸収できません。時間外労働には年960時間の上限があるため、遅れの穴埋めを残業へ寄せる手も使えません1。

三番目に、検収と支払の期日へ響きます。支払期日は、物品を受領した日から60日以内に定めなければなりません*2。出荷が翌日へずれれば受領日も動き、月内に収める予定だった検収が翌月へ回ります。請求と入金の照合も同じ幅でずれ、経理側の締め作業が押し出されます。

四番目に、記録の側でほころびが出ます。締め後の受付を電話や口頭で通すと、電子取引のデータとしての保存が抜け、後から取引の時刻をたどれなくなります*3。記録が欠けた期間は、見直しの判定材料から外すしかありません。調査をやり直す手間が、そのまま追加の工数になります。

支障が積み上がると、締め時刻の運用が特定の担当者の判断に依存します。誰がどこまで通せるのかが暗黙のままでは、担当者の不在時に受付の可否が変わります。取引先から見れば、同じ注文が日によって通り、日によって断られる状態です。信頼を損ねる原因は時刻の設定ではなく、この揺れにあります。

見直し案を作り、関係する部署とすり合わせます

見直し案は1本にせず、動かせない制約を先に固定してから複数案を並べます。固定するのは最終便の出発時刻、勤務間に必要な休息期間、庫内作業の実測時間の3つです。休息期間は継続11時間が基本で、下限は9時間と定められています*1。この3つから逆算した時点が、締め時刻の後ろ側の限界になります。限界を先に示すと、部署間の話し合いは希望の交換から条件の調整へ移ります。

逆算は出発時刻から遡って進めます。最終便の出発時刻から、積み込み、梱包、ピッキング、出荷指示、在庫の引き当て、与信の確認の所要時間を順に引きます。残った時点が、後ろへ動かせる限界の締め時刻です。実測値がない工程は、逆算に含めず先に測り直します。

案は方向の違うものを3つ作ります。現状の時刻を保ったまま例外運用をやめる案、時刻を前へ動かして作業の余裕をつくる案、時刻を後ろへ動かし受付から出荷指示までを自動処理へ寄せる案です。3案とも、得られる効果と引き換えに失うものを一組で書きます。自動処理を前提にする案では、システム側の改修に要する期間を別に見積もります。

すり合わせは、受注、倉庫、配車、経理、営業の順に回します。倉庫と配車には作業時間の実測値を、経理には受領日と支払期日の起算のずれを、営業には取引先への説明文の案を渡します。相手ごとに渡す材料を変えると、同じ会議を何度も開かずに済みます。反対意見は、制約の読み違いか目的の食い違いかに分けて記録します。

合意した内容は、口頭で終わらせず注文の取扱い条件として文書へ落とします。適用開始日、対象の受付経路、例外を認める条件、承認する役割を1枚にまとめます。文書化を省くと、試行の途中で解釈が分かれ、判定できない数値だけが残ります。

案作りを内部だけで進める場合、受発注の業務、倉庫の作業設計、運行の法令要件、会計の期日管理という4領域の知識が要ります。1人で全部を見るのは難しく、部署をまたぐ調整役が別に必要になります。外部の支援を入れるかどうかは、この調整役を確保できるかで分かれます。手戻りの幅を抑える目的で、逆算と判定の設計だけを外に委ねる進め方もあります。

1 動かせない制約 最終便の出発時刻、休息期間、庫内作業の実測時間の3つを固定します。 2 逆算 出発時刻から各工程の所要時間を引き、後ろの限界を求めます。 3 複数案 方向の違う3案に、効果と失うものを一組で書きます。 4 すり合わせ 受注、倉庫、配車、経理、営業の順に材料を変えて回します。 5 注文の取扱い条件 適用開始日、受付経路、例外の条件、承認する役割を1枚にまとめます。
制約の固定から文書化までの見直し案づくりの順序

試行期間を設けて新しい締め時刻を運用します

試行は、元へ戻せる形で始めます。対象を1つの受付経路か1地域に絞り、期間中は判定に使う指標を変えません。指標は締め後に届いた注文の件数、当日に出荷できた注文の割合、最終便への積み残し件数、勤務間の休息期間を確保できた日数の4つを基本にします。休息期間の基準は継続11時間で、下限は9時間です*1。戻す条件も先に決め、どの数値がどこまで悪化したら中断するのかを書いておきます。

期間は、月次の締めを1度越える長さに取ります。月末の集中と月初の閑散を両方含めないと、平常時の数値が取れません。繁忙期の直前に始めるのは避けます。期間を短く切り上げると、判定が印象論に流れます。

試行中は、旧来の締め時刻での処理を併走させません。2つの基準が並ぶと現場の判断が迷い、どちらの結果を測っているのか分からなくなります。代わりに、例外の受付経路を1つへ限定し、通した件数を必ず記録します。承認できる役割も1つに固定しておきます。

対象の取引先には、試行であることと期間、期間中の問い合わせ先の役割を伝えます。相手側の注文作成の手順が変わる場合は、変更点を注文画面と帳票の両方へ反映します。電子データ交換で受け取る注文は、業界で共有されているメッセージ標準の項目に沿って運用手順を直します*4。手順書と画面の表示がずれると、問い合わせが一気に増えます。

記録は毎日同じ形式で残します。日付、受付経路、締め後受付の件数、遅延した出荷の件数、運行側の拘束時間の実績を並べます。締め後受付は、通した理由を分類して数えます。分類は3種類程度に抑え、迷ったものは1つの区分へ寄せます。

途中で気づいた不具合は、締め時刻を動かして対処しません。時刻を動かすと、その前後の数値が比較できなくなります。運用の手順や承認の経路で吸収し、時刻の変更は判定のあとへ回します。中断の条件に触れた場合だけ、記録を残して元の時刻へ戻します。

運用の結果を振り返り、締め時刻を確定します

確定の判定は、試行前に決めた指標だけで進めます。締め後受付の件数が減り、当日出荷の割合が保たれ、勤務間の休息期間が基準内で確保できていれば、その時刻を採用します。1日の拘束時間は原則13時間、上限15時間が基準であり、これを超える日が残るなら時刻の側を戻します*1。判定の場で新しい指標を持ち出せば、試行そのものがやり直しになります。

比較は、条件をそろえた同士で比べます。試行期間と前年同月のように性質の違う期間を並べても、差の原因は分かりません。同じ曜日、同じ月内の位置で対応させ、対応が取れない数値は判定材料から外します。外した数値も理由を添えて残し、次の見直しで使えるようにします。

数値がそろっても、下流へ負担が移っただけの場合があります。当日出荷の割合が保たれた裏で、積み込みの開始が遅れて拘束時間が伸びていないかを確かめます。連続運転4時間、2日平均9時間という運転時間の範囲に収まっているかも見ます*1。運行側の実績が悪化していれば、受注側の改善は成果として数えられません。

期日の側も点検します。受領日が動いたことで、支払期日を受領日から60日以内に収める運用が崩れていないかを確かめます*2。締めのずれが月をまたぐと、検収と請求の締切が連鎖して動きます。経理の締め作業に無理が出ていないかは、担当者の残業実績で確認できます。

確定にあわせて、例外の扱いを文書へ固定します。何を例外とし、誰が承認し、通した件数を誰が集計するのかを書きます。例外を認めないという選択も1つの結論で、その場合は断り方の文面まで用意します。文面がないと、現場が個別に判断して例外が復活します。

確定までの作業量は、受付経路の数と取引先の数で決まります。時刻の再設計、電子データ交換の項目確認、注文画面と帳票の修正、周知文の作成が並行し、それぞれ別の担当が要ります。内部の人手だけで抱えると、判定の記録づけが後回しになります。記録が欠けると、次の見直しで同じ調査をもう一度することになります。

1 確定の判定 試行前に決めた指標だけで採否を決めます。 2 比較 同じ曜日、同じ月内の位置で対応させます。 3 運行側の実績 拘束時間や運転時間の範囲に収まるか確かめます。 4 支払期日 受領日から60日以内に収まるかを点検します。 5 例外の扱い 承認と集計の役割を文書へ固定します。
試行後の判定から締め時刻の確定までの確認の順序

確定した締め時刻を関係先へ周知し、定着させます

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周知は、いつから、どの受付経路の注文に、何時が適用されるのかの3点を一文で伝えます。順序は社内、物流の委託先、取引先の順です。社内が答えられない状態で外へ出すと、問い合わせが受注担当へ集中します。伝える媒体は注文画面、帳票、電子データ交換の運用手順書をそろえ、どこを見ても同じ時刻が書かれている状態にします。

切替日は、月次の締めと重ならない日に置きます。月末や月初は取引先の締め処理と重なり、問い合わせへの対応が遅れます。連休の直前も避け、切替後に平常の営業日が続く位置を選びます。切替日と適用開始の時刻は、同じ文面のなかで一度だけ示します。

取引先へは、変更点と相手側の作業への影響を分けて書きます。時刻が変わることと、注文の作成をいつまでに終える必要があるかは、別の情報です。電子データ交換で結んでいる相手には、標準のメッセージ項目のどこへ影響が及ぶかまで示します*4。影響がない場合も、影響しない旨を明記すると確認の往復が減ります。

請求と決済の側も合わせて整えます。振込に添える取引情報は、従来の20桁の欄から可変長の電文へ拡張され、2018年から利用できる仕組みが用意されています*5。締めの時刻が動くと入金の照合日も動くため、照合の担当と手順を先に決めます。照合の遅れは、次の受注の与信判断にも跳ね返ります。

定着したかどうかは、締め後受付の件数で見ます。周知の直後は減っても、四半期の締めを1度越えたところで戻る場合があります。同じ指標を同じ形式で取り続け、戻った経路だけへ手を入れます。全体の時刻を再び動かすのは、最後の手段です。

決めた経緯も残します。逆算に使った所要時間、判定に使った数値、例外の条件を1か所へまとめます。電子取引のデータは保存の要件が定められており、取引年月日・取引金額・取引先で検索できる状態を保ちます*3。次に見直すときの出発点が、この記録になります。

締め時刻の見直しは、時刻を1つ決める作業に見えて、法令の要件と作業設計と取引先調整が同時に動きます。手戻りを小さくするには、逆算の前提と判定の基準を最初に文書へ固定することです。前提を自社だけで固定しきれない場合は、受発注と物流の両側を見た経験のある相手と組み立てるほうが、後戻りの幅を抑えられます。

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よくある質問

締め時刻は取引先ごとに別々に設定してもよいですか

設定はできますが、例外の管理にかかる手間が増えます。受付経路と時刻の組み合わせが増えるほど、誰の注文をいつまで通すかの判断が担当者に依存します。分けるのは配送のリードタイムが実際に違う地域や便に限り、同じ便に載る取引先は同じ時刻へそろえるほうが運用しやすくなります。

締め時刻を後ろへ動かせるかは、どこから確認しますか

最終便の出発時刻と、運行側の時間制約から確認します。1日の拘束時間は原則13時間で上限15時間、勤務の間には継続11時間の休息が基本とされ、下限は9時間です*1。この範囲に収まる出発時刻から、庫内作業の実測時間を引いた時点が後ろへ動かせる限界になります。

変更はどのくらい前に取引先へ伝えるとよいですか

相手側の注文作成の手順と社内承認の回り方が変わるため、月次の締めを1度越える余裕を見て伝えます。内容は適用開始日、対象の受付経路、新しい時刻の3点に絞ります。電子データ交換で結んでいる相手は運用手順書の改定も伴うので、情報システムの担当を含めた確認の時間を別に取ります。

締め後に届いた注文は、すべて断るべきですか

一律に断る必要はありませんが、通す経路を1つへ限定します。誰が承認し、代わりにどの作業が後ろへずれたのかを記録に残せば、例外の件数と原因が見えます。件数が特定の曜日や月末に偏る場合は、締め時刻を動かすより業務の山谷を平すほうが先になります。

電子データ交換の締めと注文画面の締めは、そろえるべきですか

同じ便に載る注文であれば、そろえたほうが例外は減ります。経路ごとに時刻が違うと遅い経路へ注文が流れ、締め後の割り込みが常態化します。そろえられない場合は、経路ごとの時刻を注文画面と帳票の両方へ明記し、業界で共有されているメッセージ標準の運用手順書にも同じ時刻を書きます*4

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「FSOL B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. *1 出典:厚生労働省「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)」(2022年改正・2024年4月適用) 経路
  2. *2 出典:公正取引委員会「下請代金支払遅延等防止法」(支払期日は受領日から60日以内) 経路
  3. *3 出典:国税庁「電子帳簿保存法関係」(電子取引データの保存要件・2024年1月適用) 経路
  4. *4 出典:一般財団法人流通システム開発センター「流通ビジネスメッセージ標準(流通BMS)」 経路
  5. *5 出典:一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク「全銀EDIシステム(ZEDI)」(2018年稼働) 経路

画像の出典元

  1. large warhause/Photo by Ruchindra Gunasekara on Unsplash
  2. brown cardboard boxes/Photo by Reproductive Health Supplies Coalition on Unsplash
  3. standing man in orange t-shirt holding white box/Photo by Reproductive Health Supplies Coalition on Unsplash

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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