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ISDNからインターネットEDIへの移行|手順と期限の全体像

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 固定電話網は2024年にIP網へ移り、旧来の通信を支える補完的な仕組みも2027年に提供を終える予定です。
  • 移行の作業は、回線・通信手順・機器・取引先の4点の棚卸しから始まります。
  • 通信手順はJX手順・ebXML MS・AS2・SFTPなど複数あり、取引先の要件で選び分けます。
  • 進め方は現行調査・方式選定・接続検証・並行稼働の4段階で、日程を左右するのは取引先との調整です。
  • 電子取引データの保存義務と、2026年公開の第4.0版が示す供給網全体の対策も設計に含めます。

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ISDNからインターネットEDIへの移行とは

ISDNからインターネットEDIへの移行とは、電話回線交換網を使う通信手順を、インターネット回線上で動く通信手順へ置き換える取り組みです。単なる回線の差し替えではなく、通信手順・接続機器・取引先との取り決めの3点をまとめて組み替えます。固定電話網は2024年にIP網へ移り、旧来の通信を支える補完的な仕組みも2027年に提供を終える予定が公表されています23。期限のある入れ替えとして計画に載せる必要があります。

インターネットEDI(インターネット回線を使う電子データ交換)と、電話回線を使う旧来のEDIとの違いは通信の土台にあります。旧来の方式は電話をかけて相手先の機器と1対1でつながるもので、JCA手順や全銀手順といった通信手順が使われてきました。インターネットEDIは常時接続の回線上でデータをやり取りし、暗号化と相手先認証を通信手順そのものが担います。1回の送信にかかる時間が短くなり、送れるデータの種類の制約も緩みます。

移行の起点は回線側の事情にあります。固定電話網の維持が難しくなったことを受け、2017年に移行の方針と時期が取りまとめられ、公表されました*1。電話網の交換機を前提にした通信は、IP網でそのままの品質で動く保証がありません。そのため電話回線を使うEDIは、回線の切り替えに合わせた見直しが避けられません。

IP網への移行後も、旧来の通信を当面続けられる補完的な仕組みが用意されています。ただしこれは恒久の措置ではなく、新規の申し込み受付は2024年に終わり、提供そのものも2027年に終える予定が示されています23。時期は公式発表の記載が更新される場合がありますので、最新の記載を確かめてください。補完策は移行までの猶予であって、移行しない選択肢ではありません。

補完策のまま据え置いた場合、3つの負担が残ります。第一に、通信機器や変換装置の保守期限が先に来て、故障したときの代替を確保しにくくなります。第二に、通信速度と同時接続数の制約が残り、取引量が増えるほど処理の時間を延ばすことになります。第三に、取引先が先に移行すると、自社だけが旧方式のまま取り残されます。

移行の作業範囲は通信だけにとどまりません。データ項目の並び、ファイルの形式、送信の時刻や再送の取り決めまで、取引先と改めて合わせる場面が出てきます。受発注の締め時刻が変われば、出荷と請求の締めも連動して動きます。通信の入れ替えと業務の取り決めの更新を同じ計画の中で扱うことが、移行を滞らせない条件と言えます。

移行を進める着手の優先順5点(順位根拠:作業の依存関係にもとづく着手順序)

  1. 回線の提供終了時期を公式発表で確かめます。新規の申し込み受付が終わる時期と、提供そのものが終わる時期を分けて読み取ります。
  2. 回線・通信手順・機器・取引先の4点を棚卸しし、現行の姿を1つの台帳にまとめます。ここが済むまで規模も日程も見積もれません。
  3. 取引先ごとの要件を集め、移行先の通信手順と接続の形を決めます。統一できない場合は併用する手順の数を確定させます。
  4. 社内システムとの連携範囲と改修量を固め、日程と体制を組みます。責任者は業務側と情報システム側から1名ずつ置きます。
  5. 取引先との接続検証と並行稼働の期間を確保し、切り替えの判定基準を数字で決めます。差異の件数が基準に達した時点で切り替えます。

移行の期限と自社の現在地の確かめ方

移行の期限は、自社が契約している回線の提供終了時期で決まります。まず公式発表で終了の時期を確かめ、次に回線・通信手順・機器・取引先の4点を棚卸しして現在地を押さえます。棚卸しが済むまでは、移行の規模も日程も見積もれません。2027年に提供を終える予定から逆算し、取引先との調整に要する期間を先に確保してください23。期限は自社の都合ではなく回線側の日程で動きますので、社内の合意形成もそこへ合わせます。

公式発表を読むときは、3つの時期を分けて把握します。新規の申し込み受付が終わる時期、既存の利用が終わる時期、そして補完的な仕組みが終わる時期です。これらは同じ年とは限りません。自社が使っているのがどの区分にあたるかを、契約書と請求の明細で突き合わせてください。

棚卸しの第一歩は回線の契約状況の確認です。拠点ごとに契約している回線の種類と本数、契約者の名義、利用中の付加サービスを一覧にします。EDI専用に引いたはずの回線が、電話やFAXと共用になっている例もあります。1本ずつ用途を確かめておけば、移行後に不要な契約を残さずに済みます。

次に通信手順の特定へ進みます。送受信のログや設定ファイルを開き、JCA手順・全銀手順・全銀TCP/IP手順のいずれで動いているかを確かめます。取引先ごとに異なる手順を併用している場合もありますので、1件ずつ記録してください。現行の手順が分かれば、移行先の候補も自然に絞られます。

機器と保守期限も同じ台帳にまとめます。通信制御装置、変換ソフト、基幹システムとの連携部分について、導入年と保守の終了時期を記入します。保守が切れた機器は、移行の前に故障すると復旧の手立てがありません。移行の順番を決めるときは、保守期限の早い拠点から着手すると危険を抑えられます。

最後に取引先ごとの接続方式を洗い出します。相手先の名称、送受信するデータの種類、通信手順、月あたりの送信回数、担当窓口の5項目を揃えます。自社が発注側か受注側かで、移行の主導権は変わります。受注側であれば相手先の切り替え時期に合わせることになり、自社の都合だけで日程は決められません。

回線の契約状況を確かめ、続いて通信手順の特定へ進み、機器と保守期限を台帳にまとめ、最後に取引先ごとの接続方式を洗い出すという4段階の順序です。
現行EDIの棚卸しで確かめる4項目とその順序

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移行先となる通信手順と方式の選び方

移行先の通信手順は、取引先の要件から逆算して選びます。インターネットEDIで使われる手順は複数あり、どれか1つが常に適するわけではありません。取引先が指定する手順、業界の標準仕様への準拠、社内システムとの連携方式の3点を突き合わせ、自社に必要な組み合わせを決めます。手順を1つに統一できない場合は、複数を併用する前提で設計してください。判断の材料を先に集めるほど、後戻りの量が減ります。

インターネットEDIで使われる主な通信手順は4つに整理できます。JX手順はWebの技術を土台にした設計で、小規模な事業者でも扱いやすい部類です。ebXML MSは大量のデータを取りこぼさずに届けるための再送と順序の制御を備えます。AS2は電子メールの技術を応用し、受領確認を返す仕組みを持ちます。SFTPは暗号化した経路でファイルをまとめて送る用途で選ばれます。

主な使われ方と留意点は、手順ごとに異なります。導入の負担が軽い手順は設定項目も少ない代わりに、大量のデータや細かな制御には向きません。証明書を使う手順では、発行と更新の運用まで含めて担当を決める必要があります。次の対照は、その差を1つの並びで見比べるためのものです。

業界標準に準拠するかどうかは、取引先の構成で判断します。同じ業界の取引先が過半を占めるなら、標準仕様に合わせたほうが個別対応の件数を減らせます。業種をまたぐ取引先が多い場合は、標準1本に寄せても対応しきれません。準拠の範囲を通信手順・データ項目・運用ルールの3層に分けて決めると、過不足のない設計になります。

接続の形は、Web画面型とファイル連携型の2つに大きく分かれます。Web画面型は相手先が用意した画面に人が入力する方式で、初期の負担が軽い代わりに、件数が増えると入力の手間が積み上がります。ファイル連携型は基幹システムと直接つなぐ方式で、件数が増えても手間はほとんど増えません。月あたりの取引件数と入力に要する人手を並べ、どこで切り替えるかを先に決めておきます。

1つの方式に統一できないときは、併用を前提に整えます。件数の少ない取引先はWeb画面型、件数の多い取引先はファイル連携型というように、基準を数字で置いておけば、案件ごとに議論せずに済みます。将来の取引先追加に備え、手順を後から足せる余地を残した設計にしておくと、後年の改修を抑えられます。

方式の選定を誤ると、切り替えの後に受発注データが届かず、出荷の指示が止まります。受注データが1日届かなければ、その日の出荷と請求がまるごと後ろへずれます。復旧までのあいだは電話やFAXでの受注に戻ることになり、入力の誤りも増えます。選定の段階で取引先の要件を文書で確かめておくことが、この停止を防ぐ手立てです。

通信手順 主な使われ方 留意点
JX手順 小規模な事業者との接続 Webの技術を土台にし導入の負担が軽い
ebXML MS 大量データの送受信 再送と順序の制御を備え設定項目が多い
AS2 受領確認を伴う送受信 電子証明書の発行と更新の運用が要る
SFTP ファイルの一括転送 鍵の配布と保管の手順を決めておく
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業種別に見た移行の進め方

業種によって、移行で参照する仕様と調整の相手が変わります。小売・卸売では流通業界の標準EDI仕様、中小企業では業種をまたぐ共通仕様、金融機関との入出金では振込に支払通知を添えられる仕組みが、それぞれ接続の土台になります。自社の取引の大半がどの領域に属するかを先に決め、そこへ合わせたうえで、外れる取引先を個別対応として件数で数えます。

小売・卸売では、流通業界の標準EDI仕様(流通BMS、通信手順とデータ項目を併せて定めた業界共通の取り決め)への対応が接続の前提になる場面が増えています。この仕様は取引先ごとの個別開発を減らす狙いで整えられました。卸・メーカーの導入企業数は業界団体が推計として公表しており、基準時点ごとに更新されています*4。[要追加:一次情報の最新回の推計値と基準日]自社の主要な取引先が対応済みかどうかは、相手先の案内文書で確かめてください。

中小企業では、業種をまたいで使える共通のEDI仕様が整えられています。取引先ごとに異なる画面へ入力していた作業を、1つの仕組みへ集約する考え方です。自社の受発注が少数の大口取引先に集中しているのか、小口の取引先に分散しているのかで、選ぶ仕組みは変わります。分散している場合ほど、共通仕様へ寄せる利点が大きくなります。

入出金と決済のデータは、受発注とは別の経路で扱います。金融機関との接続では、振込に支払通知の情報を添えて送れる仕組みが利用でき、入金消込の照合に使えます。受発注のEDIを入れ替えるときにこの経路も併せて見直せば、売掛金の消込までを一続きで設計できます。担当が経理と情報システムに分かれる場合は、初期の段階で合同の場を設けてください。

製造業では、図面や仕様書といった受発注以外のデータが同じ経路に載ることがあります。1件あたりの容量が大きく、送信の時間帯も偏りますので、回線と方式の選定に影響します。1回あたりの送信容量の上限と、月あたりの送信回数を取引先ごとに数えておいてください。容量の大きいデータだけを別の経路へ分ける設計も選択肢になります。

どの業種でも、2つ以上の業界にまたがる取引先には個別の調整が要ります。仕様の異なる相手を1つの方式へ押し込もうとすると、変換の処理が入り組み、障害の原因を追いにくくなります。主たる方式を1つ決め、外れる相手先を例外として件数で管理する形が、運用の見通しを保ちます。例外の件数が全体の何割を占めるかを、選定の前に把握してください。

移行プロジェクトの進め方と体制づくり

移行は、現行調査・方式選定・接続検証・並行稼働の4段階で進めます。難所は社内の作業ではなく、取引先との日程調整にあります。相手先の都合で日程が動きますので、自社の作業だけを詰めても全体は縮みません。4段階のうち接続検証と並行稼働に十分な期間を残す組み方が、切り替え当日の混乱を防ぎます。体制は、業務側と情報システム側の双方から責任者を1名ずつ立てる形が基本になります。

現行調査では、回線と手順の棚卸しと、取引先一覧の整理を並行して進めます。前者は自社で完結しますが、後者は営業部門や購買部門の協力なしには揃いません。取引先の担当窓口の情報が古いまま残っていると、後の連絡工程でつまずきます。台帳を作る段階で、窓口の確認まで済ませてください。

方式選定では、通信手順の決定と社内システム連携の設計を同時に固めます。通信手順だけを先に決めると、基幹システム側の改修量が後から膨らみます。受発注データの項目、コード体系、締め時刻の3点を、既存システムの仕様と突き合わせてください。ここでの取りこぼしは、接続検証での手戻りとしてそのまま現れます。

接続検証は、疎通確認とデータ項目の突合の2段構えで進めます。疎通確認では、通信が確立し、ファイルが届き、受領の応答が返るところまでを見ます。データ項目の突合では、送った値が相手先の帳票や画面に正しく現れるかを1件ずつ点検します。取引先1社あたり複数回のやり取りが発生しますので、日程は相手先ごとに管理してください。

並行稼働では、二重運用の期間と切り替えの判定基準を先に決めます。旧方式と新方式の両方へデータを流し、差異が出た件数を毎日数えます。差異が3日続けて0件になったら切り替えるというように、判定基準を数字で置いておけば、担当者の主観で判断が揺れません。二重運用の期間が延びるほど現場の負担は増えますので、上限の日数も同時に決めておきます。

必要な技能は3領域にまたがります。通信手順と電子証明書を扱うネットワークの知識、基幹システムのデータ項目を読み解く業務の知識、そして取引先と日程を握る調整の力です。1名で3領域を兼ねる体制では、その担当者の不在で計画が止まります。社内で埋まらない領域を先に見極め、外部の支援を充てる範囲を決めてください。

現行調査では回線と手順の棚卸しと取引先一覧の整理を、方式選定では通信手順の決定と社内システム連携の設計を、接続検証では疎通確認とデータ項目の突合を、並行稼働では二重運用の期間と切り替えの判定基準を扱う4段階の並びです。
移行プロジェクトの4段階と段階ごとに置く作業の並び

移行時に押さえる法令とセキュリティ

移行時に押さえる決まりは、電子取引データの保存義務と、通信の安全を保つ手立ての2つです。電子で授受した取引情報は、電子のまま保存する扱いが定められています*5。EDIの送受信データもこの対象に含まれますので、保存する場所と期間、探し方を移行の設計へ組み込みます。通信の側では、暗号化と相手先認証を通信手順の設定として有効にしたうえで、その状態を確かめる手順まで決めておきます。

電子取引データの保存では、改ざんを防ぐ措置と、日付・金額・取引先で探せる状態の2点が求められます*5。EDIのデータは流れる件数が多く、後から探す手立てがないと確認に時間を要します。移行の際に、保存先をEDIの仕組み側へ置くのか、基幹システム側へ置くのかを決めてください。両方へ残す設計は、食い違いが起きたときに正本が分からなくなります。

通信の安全は、暗号化と相手先認証の2つで組み立てます。暗号化は経路上でデータを読み取られないための措置、相手先認証は通信の相手が本当に取引先かを確かめる措置です。手順によっては電子証明書を使いますので、有効期限を台帳で管理してください。期限切れに気づかないまま当日を迎えれば、送受信は止まります。

設定だけで守れない部分は、運用の取り決めで補います。接続に使う識別子と鍵の受け渡し方法、担当者が交代したときの権限の見直し、送信の失敗を検知したときの連絡先を文書に残します。移行の期間中は臨時の連絡経路が増えますので、終わった後に整理する時点も併せて決めておきます。

取引先を含めた対策も要件になります。中小企業向けの情報セキュリティ対策の指針は2026年に第4.0版が公開され、供給網全体での取り組みが示されました*6。自社の対策だけを固めても、接続する相手先の運用が緩ければ、そこが侵入の入口になります。移行を機に、接続先へ求める最低限の条件を文書で共有してください。

決まりへの対応を後回しにすると、切り替えの後に手戻りが生じます。保存の要件を満たさないまま運用を始めれば、過去分をさかのぼって整える作業が発生します。証明書の管理を決めずに走れば、期限切れによる停止の危険が残り続けます。移行の設計段階でこの2点を組み込むほうが、後から足すより手間を抑えられます。

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移行後の運用と定着に向けた備え

移行は切り替えで終わりません。取引先の追加、仕様の変更、障害への対応がその後も続きます。担当者1名に任せたまま運用へ入ると、その1名の不在が受発注の停止に直結します。取引先追加の受付、仕様変更の反映、運用監視、エスカレーション設計の4点について、担う部署と手順を切り替えの前に決めてください。決めた内容は文書に残し、担当が代わっても引き継げる状態にしておきます。

取引先追加の受付は、窓口と様式を1つに決めておきます。営業部門が受けた依頼が情報システム部門へ届かないまま、先方との接続日程だけが先に進む例があります。依頼書には、相手先の通信手順、データの種類、希望する開始時期の3項目を記入してもらう形にしてください。受付から接続までの標準の流れを定めておけば、1件ごとの調整量を抑えられます。

仕様変更の反映は、通知を受け取る経路の整備から始めます。取引先からのデータ項目の変更やコード体系の見直しは、案内文書の形で届きます。届いた文書を1か所へ集め、対応の要否と期限を台帳で管理する形にします。反映を漏らせばデータが受け付けられず、その取引先との受発注が止まります。

運用監視では、送受信の成否を毎日確かめる仕組みを置きます。見るのは、送信の件数、失敗の件数、応答が返らない相手先の3点です。件数の急な増減は、相手先の設定変更や自社の連携の不具合を示す手がかりになります。目視の確認だけでは休日や夜間が抜けますので、失敗時に通知が飛ぶ設定を組み合わせてください。

エスカレーション設計では、誰がいつ誰へ上げるかを時刻で決めます。1次の受付、2次の技術対応、取引先への連絡の3層に分け、それぞれの担当と代理を置きます。復旧に時間を要する場合に備え、電話やFAXなど代替の受注手段へ切り替える判断の時刻も決めておきます。夜間と休日の連絡先は、取引先とも相互に交換しておいてください。

内製と外部委託の分担は、必要な技能の在り処で決めます。通信手順と証明書の管理、基幹システムとの連携、取引先との調整の3領域のうち、社内で続けられるものを内製へ残します。証明書の更新のように発生の頻度が低い作業は手順を忘れやすく、外部の支援と組み合わせやすい部分です。危険を抑えるという観点から、どこを任せるかを決めてください。

取引先追加の受付から始まり、仕様変更の反映、運用監視、エスカレーション設計へと続く4つの区分について、それぞれ決めておく内容を添えた並びです。
切り替え後も続く運用作業の4つの区分と順序

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よくある質問

補完的な仕組みを使い続ければ、移行しなくても済みますか。

補完的な仕組みは恒久の措置ではありません。新規の申し込み受付は2024年に終わり、提供そのものも2027年に終える予定が公表されています。時期の記載は更新される場合がありますので、公式発表の最新の内容を確かめてください。猶予の期間として使いながら、移行の計画を並行して進める位置づけになります。

移行にかかる費用や期間の目安はどのくらいですか。

公表された相場として確かめられる数値はありませんので、目安の金額や月数はお示しできません。費用と期間を動かすのは、取引先の件数、併用する通信手順の数、基幹システムの改修範囲の3点です。自社の棚卸しでこの3点を数えたうえで見積もると、根拠のある計画になります。

取引先が移行に応じてくれない場合はどうしますか。

まず相手先がどの区分にあたるかを確かめます。自社が受注側であれば相手先の日程に合わせることになり、発注側であれば自社の切り替え時期を早めに伝える立場になります。応じる時期が定まらない相手先については、Web画面型など負担の軽い接続を暫定的に用意し、件数を管理しながら移行の順番を後ろへ回す方法があります。

社内に専任の担当者がいなくても移行できますか。

必要な技能は、ネットワーク、基幹システムの業務知識、取引先との調整の3領域にまたがります。1名で3領域を兼ねる体制では、その担当者の不在で計画が止まります。社内で継続できる領域と埋まらない領域を先に切り分け、外部の支援を充てる範囲を決める形が現実的です。切り替え後の運用まで含めて分担を決めてください。

Web画面型の接続だけで対応してもよいですか。

取引の件数が少なければ、Web画面型でも運用は成り立ちます。ただし件数が増えるほど人手の入力が積み上がり、入力の誤りも増えます。月あたりの取引件数と入力に要する時間を数え、どの水準でファイル連携型へ切り替えるかを先に決めておくと、判断が遅れません。取引先ごとに使い分ける形も選べます。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「FSOL B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. *1 出典:総務省「固定電話網の円滑な移行(情報通信審議会 答申および移行スケジュールの公表ページ)」(2017) 経路
  2. *2 出典:東日本電信電話株式会社「INSネットの新規申込受付・提供終了について(報道発表)」(2024) 経路
  3. *3 出典:西日本電信電話株式会社「INSネットの新規申込受付・提供終了について(ニュースリリース)」(2024) 経路
  4. *4 出典:一般財団法人流通システム開発センター 流通システム標準普及推進協議会「卸・メーカーの流通BMS導入企業数推計(ニュースリリース一覧)」(2025) 経路
  5. *5 出典:国税庁「電子帳簿等保存制度特設サイト(電子取引データの保存義務)」(掲載年の明記なし・2026年時点で公開を確認) 経路
  6. *6 出典:独立行政法人情報処理推進機構「プレス発表『中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン』第4.0版を公開」(2026) 経路

画像の出典元

  1. Focused detail of a modern server rack with blue LED indicat/Photo by panumas nikhomkhai on Pexels
  2. Intricate abstract visualization of digital circuit blocks w/Photo by Pachon in Motion on Pexels
  3. Stunning abstract view of futuristic digital circuitry with/Photo by Pachon in Motion on Pexels

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◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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