
BtoB ECの新規導入やリプレイスをご検討中のお客様から、よく寄せられるご相談の一つに「在庫管理」があります。特に「同じ商品でも、仕入先ごとに在庫の内容や管理方法が異なる」といった複雑な取引形態に対応できるかどうかは、システム選定において重要なポイントです。
今回は弊社サービス「企業間取引に特化したBtoB EC構築システム EC-RiderB2BⅡ」でお客様からのご相談をどう解決してきたか、導入事例を用いてご紹介します。
1.EC-RiderB2BⅡの在庫管理の特長
EC-RiderB2BⅡは、「サプライヤー+商品SKU」の単位で在庫を管理できます。この仕組みを弊社ではマルチサプライヤー機能と呼んでおります。
この機能を利用することで、複数の仕入先や自社倉庫に分散した商品在庫を一元的に管理しつつ、取引先ごとに適切な在庫配分を行い、効率的な販売が可能になります。
たとえば、同じSKUの商品を異なるサプライヤーから仕入れているケースでは、すべての在庫を個別に把握し、在庫数量や仕入価格、取引先とサプライヤーの配送距離などの情報を元に最適な引き当てや販売戦略を柔軟に立てることができます。
この仕組みは、単なる在庫の可視化にとどまりません。取引先毎サプライヤー毎に販売価格・送料・リードタイムを個別設定できるため、商品ごとの価格戦略や販売計画が立てやすくなります。
「同じ商品SKUでも仕入先が異なると条件が異なる」「取引先毎に販売価格が異なる」などの現場の声に、しっかりと対応することができます。
2.お客様の導入事例
大手メーカー様から、一つの倉庫の商品在庫を特定の大口顧客と他の一般顧客に分けて管理しているが、Web受注でも実現したいというご相談をいただきました。
同じ商品SKUの在庫を特定の大口顧客には一定の数を優先的に押え、欠品しないように他の一般顧客と在庫を分けたいという商習慣からくるリクエストでした。
弊社は、EC-RiderB2Bのマルチサプライヤー機能を利用し、一般顧客向けの共有在庫と特定顧客向けの専用在庫をそれぞれサプライヤーとして管理して、取引先(またはグループ)毎にサプライヤーの販路を設定するプランを提案し、お客様のご要望を実現しました。

今回ご紹介した事例のお客様はEC-RiderB2Bの導入から数年たちますが、「マルチサプライヤー機能のおかげで、従来の商習慣と業務運用を変更することなくBtoB ECサイトを導入できたので、切り替え時の混乱もなくスムーズに運用できている。」とご好評をいただいております。
3.まとめ
企業間取引におけるECは、単に「ネットで注文できるようにする」だけでは成り立ちません。現場の商習慣や業務フローにしっかり寄り添った設計が、導入の成否を大きく左右します。
今回はEC-RiderB2BⅡの在庫管理の特長を一例としてご紹介しましたが、他にもEC-RiderB2BⅡならではの「企業間取引に特化」した機能がございますので、順次ご紹介していきます!
電話・FAXでの受注をBtoB ECでの受注に変更したいが、商習慣や運用が世の中のBtoB ECサービスと合わず高額な初期費用がかかるというお悩みはお気軽にご相談ください。
EC-RiderB2BⅡがきっと貴社のお役に立つと思います。