ECサイトと基幹システムのデータ連携を行う上で検討すべき3つのポイント

ECサイトの運営には、様々な「情報」が関与します。
サイトで販売する「商品」の情報や「在庫」情報、サイトを利用する「取引先」の情報、や顧客から出される「見積」・「注文」に関する情報などもあるでしょう。
Eコマース以外にも事業を営んでいる企業の場合、ECサイトと社内の基幹システム、あるいは既存の別システムとの間で、こうした情報を連携する必要が生じることが少なくありません。適切なタイミングで必要なデータをやりとりすることで、情報の一元管理が可能となります。
この記事では、ECサイトと基幹システムとのデータ連携を行う上で必ず検討しておくべきポイントを、3つに分けて説明します

1. 連携するデータの範囲を明確にする

データ連携について検討する際にまず考えなくてはいけないのは、連携するデータの範囲です。一般にB2B向けのECサイトでは、「商品」「取引先」「注文」「見積」といった情報を扱いますが、こうしたうちのどの情報を相手システムと連携させるのかを、既存業務の流れとECサイト導入後のあるべき姿を比較した上で明らかにしておきます。

たとえば、ECサイトを既存の取引先に利用してもらう場合は、サイトオープン前に基幹システム上からECサイト側に取引先情報を取り込んでおく必要が生じるかもしれません。また、既存業務で取り扱っている商品をそのままECサイトで販売する場合、基幹システムとECシステムの間で商品情報を共有する必要が出てきます。在庫を一元管理するのであれば、在庫情報も共有しなくてはなりません。

逆に、ECサイトでは既存業務とは全く異なる商品を販売し、経理処理も別立てで行うということであれば、商品や在庫の連携は不要となる場合もあるでしょう。ECサイトを含めて自社の業務全体を俯瞰し、必要十分な情報について過不足なく連携を検討することが重要です。

2.連携するデータの量と連携のタイミングについて考える

システム間連携について考える際には、連携するデータの量も重要なポイントとなります。一度にやり取りするデータは何件くらいで、容量にしてどの程度のサイズになるのか、これを事前に可能な範囲で見積もっておくことが大切です。

また、データ連携を行うタイミング(頻度)も、データ量と同様に重要な要素です。商品の入れ替えが年に一度しかないのであれば、商品情報の連携は年に一度だけ行えばよいですが、在庫情報をリアルタイムに連動させる必要がある場合は、数分おきにデータ連携を行わなくてはなりません。

どのようなデータをどんなタイミングで連携させるべきかについては、ある程度決まったパターンがありますが、最終的には自社の業務を踏まえて慎重に決定することが大切です。

3. データ連携の方式を決定する

連携させるデータの種類、量、連携のタイミングとあわせて、データ連携の方式も重要なポイントとなるところです。

一口にデータ連携といっても、実際には様々な方法があります。極端な例をあげれば「片方のシステムで生じたデータを手作業でもう一方にコピーする」というのも一種のデータ連携と呼べないことはありません。しかし、このような方法では人的コストがかかる上、情報のリアルタイム性を確保しづらいというデメリットがあります。また、入力ミスなどによる誤登録のリスクも高まるでしょう。そうした人の手によるアナログなデータ連携を回避するため、システム間に自動、あるいは半自動のデータ連携の仕組みを実装するケースが多いといえます。

データ連携には大きく分けて下記の三つの方法があり、状況に応じて、いずれか適切なものを選択します。

①データベース連携

相手システムのデータベースに直接アクセスしてデータをやり取りする方式です。ホスト系の基幹システムではWebシステムからのアクセスが許可されないケースが多く、この方式が用いられるシーンは限定的だといえます。

②API連携

データを受け取る側のシステムでデータをやり取りするためのAPI(インタフェース)を準備し、これを利用してデータの送受信を行う方式です。

③ファイル連携

送信側のシステムからデータをCSVファイル等の形で出力し、受信側のシステムが何らかの方法で取り込みを行う方式です。

いずれの方式にも長所と短所があり、どの方法を選ぶべきかは一概には言えません。また、システムの制約上、いずれかの方式を選択することが叶わない場合もあるでしょう。

連携させるECシステムと基幹システムの制約を把握した上で、適切な方式を選択することが大切です。

BtoB通販事業に役立つ「BtoB ECコラム」

法人と法人とが取引する「BtoB通販事業」を成功させるために役立つビジネスのノウハウや、BtoB ECシステムの活用方法など、EC Rider B2BのEコマースソリューションを軸に、売上げアップや、業務効率向上に役立つ情報(コラム)をお届けします。

  • 「EC-RiderB2BⅡ」の強化ポイントをご紹介

    株式会社フライトソリューションズは2024年6月21日に新たなEC-RiderB2Bをリリースいたしました。今回は強化されたポイントを2つご紹介いたします。 1.セキュリティを強化 EC-RideB2Bの使用インフラは政 […]

  • 顧客満足度向上の鍵は未来在庫オプションにあり!

    近年、ECサイトが急速に普及し、今では企業間取引でもECサイトでの仕入れが当たり前となっています。ECサイトで商品の販売をするには実在庫を管理する必要がありますが、倉庫に納品されるまでに時間かかる商品や季節商品で入荷時期 […]

  • コロナ禍2年経ってみて、変わったこととは?!

    新型コロナウイルス感染症が、日本や世界各地で猛威を振るい始めて早くも約2年が経過しました。そこで、今回は“コロナ禍になり2年経って変わったこと”について筆者目線で感じたことや思ったことを書きます。 新型コロナウイルスの影 […]

  • サブスクリプションの事例

    前回、「倉庫・運送業の事例」をご紹介しました。 今回は、近年増加傾向にあるサブスクリプション※1形態で提供するサービスを弊社製品「EC-RiderB2B」でWeb化することに成功した事例を紹介させていただきます。 ※1. […]

  • 倉庫・運送業の事例

    今回は倉庫・運送を生業とする企業様が、弊社製品「EC-RiderB2B」で”マーケットプレイス※1“を実現した事例を紹介させていただきます。 ※1.マーケットプレイスとは、インターネットを介して売り手と買い手を結びつける […]

  • 「EC-RiderB2B」のASP契約

    「EC-RiderB2B」をご利用いただくためにパッケージプランとASPプランをご用意しています。契約実態としては、現在ご利用いただいているお客様の9割がASPプランでご利用いただいています。 ※ パッケージプランとAS […]

    BtoB EC(通販)サイト構築システム「EC-Rider B2B Ⅱ」のお問い合わせはこちら

    資料ダウンロード

    ご連絡先情報をご登録いただくと、詳しい資料をダウンロードいただけます。
    ※ダウンロード資料は「EC-Rider B2B」の内容になります。 「EC-Rider B2BⅡ」については電話かメールでお問い合わせください

    ダウンロードはこちら

    電話でお問い合わせ

    今すぐ電話で問い合わせをしたい方はこちら。
    (受付 平日10:00~18:00)

    フリーダイヤル 0120-41-1714

    メールでお問い合わせ

    営業の訪問依頼や、機能についての質問などメールでのお問い合わせはこちら。

    お問い合わせフォームへ

    見積もり依頼

    概算の金額を知りたい方は、必要事項を入力のうえ、見積もり依頼をしてください。

    見積もり依頼フォームへ