◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
この記事のポイント
- FAX受注の費用は、初期費用の5科目と月額の4区分に分けて数えると、見積書ごとの差が読み取れます。
- 初期費用の金額差は、帳票レイアウト登録と基幹システム連携の2科目が決めます。
- 月額は基本料金・従量課金・回線と複合機・保守の4区分で、動くのは従量課金の部分です。
- 見積書に載らない費用は、電子取引データの保存対応・例外処理・取引先への案内の3つです。
- 判断は初期費用へ月額36か月分を足した3年総額で行い、現状の人時コストと比べます。

FAX受注の費用とは
FAX受注の費用とは、FAXで届く注文を受け付けて基幹システムに取り込むまでに必要な、導入時の初期費用と運用中のランニング費用の総体です。金額の大小を比べる前に、この2区分へ分けて並べ直すと、見積書ごとの差が読み取れます。費用が生まれる場所は、受信・仕分け、内容の確認、システムへの入力、照合と差し戻し、出荷指示という5つの工程に散らばっています。どの工程に人手が張り付いているかを先に押さえると、自社の概算レンジをつかめます。
費用を数える前に、対象の範囲を決めてください。FAX受注の費用には、注文が届く入り口だけでなく、基幹システムへの取り込みと受注データの保存までが含まれます。範囲を入り口だけに狭めると、見積もりの段階で連携の費用が抜け落ちます。抜けた分は導入後に追加請求として現れますので、範囲の線引きは最初に文書化しておくと安全です。
初期費用は導入時に一度だけ発生し、ランニング費用は運用が続く限り毎月発生します。前者は5科目、後者は4区分に分かれますので、詳しい内訳は次節以降で1つずつ見ていきます。ここで押さえたいのは、2つの費用が発生する時期も増え方も違うという点です。稟議では初期費用に目が向きがちですが、3年の総額で見ると月額側が上回る場合もあります。
工程ごとに費用の性質も違います。受信・仕分けと内容の確認は人時だけの費用ですが、システムへの入力には手直しの費用も乗ります。照合と差し戻しは取引先とのやり取りが挟まるため、1件あたりの時間が読みにくくなります。出荷指示まで含めた1本の流れで数えると、削減の余地がどの工程にあるかを特定できます。
受注1件あたりの処理コストという物差しを持つと、方式の違いを同じ土俵で比べられます。計算はごく単純で、1か月の費用合計を同じ月の受注件数で割るだけです。仮に1件の転記と確認に5分かかり、月1,000件を受け付けていれば、投入時間は約83時間に達します。この時間へ自社の人件費単価を掛けた額が、現状のやり方を続けた場合の月額コストになります。
先ほどの83時間へ、時給2,000円という単価を当てはめると、月額は約16万6,000円になります。年額に直せば約200万円で、ここに用紙・トナー・複合機のリース料が加わります。単価は自社の給与と法定福利費から算出し、残業で処理している分は割増の単価で数えてください。
紙のまま運用を続けても、費用がゼロになるわけではありません。用紙とトナー、複合機のリース料、原本の保管スペース、転記と確認の人時が毎月積み上がります。入力を1件誤れば、欠品や誤出荷の対応、再配送、取引先への連絡といった後戻りの工数も加わります。比較の起点は導入後の金額ではなく、この現状維持の金額に置いてください。
見積書を読むときは、金額の隣にある単位と条件を必ず確かめてください。同じ月額でも、ユーザー数で決まるのか処理枚数で決まるのかによって、増え方が変わります。税別か税込かの別、最低契約期間、無償サポートの範囲も、金額と同じ重さで確認する対象です。本節では費用の全体像を扱いました。続く2節では、初期費用と月額をそれぞれ科目の単位で分解します。
見積もりを取る前に確認する5点(順位根拠:着手順序の依存関係)
- 対象とする注文書の様式の種類数を数えます。取引先の社数ではなく様式の種類数が、帳票レイアウト登録の費用を左右します。
- 直近12か月の受信枚数を月別に集計します。従量課金は枚数に掛かるため、繁忙月の枚数が月額の上限を決めます。
- 既存の基幹システムとの連携方式を確認します。CSVファイルの受け渡しかAPIかで、開発の範囲と初期費用が変わります。
- 電子取引データの保存への対応方針を決めます。電子取引に当たるデータは、取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できる状態が求められます。
- 現状コストを人時と設備の費用で算定します。この金額が、初期費用へ月額の36か月分を足した3年総額と比べる際の基準になります。
初期費用に含まれる項目
初期費用は、次の5科目に分かれます。
<ul><li>導入設定・アカウント開設:利用者の登録と権限の割り当て、受信環境の設定にかかります</li><li>帳票レイアウト登録:取引先ごとに異なる注文書の様式を1種類ずつ登録します</li><li>基幹システム連携:読み取った受注データを既存の販売管理システムへ渡す開発費です</li><li>データ移行:取引先台帳、品番マスタ、過去の受注履歴を新しい環境へ移します</li><li>操作研修:役割ごとに内容が分かれ、拠点と人数に応じて回数が増えます</li></ul>
見積書の総額が提示元ごとに開くのは、このうち帳票レイアウト登録と基幹システム連携の2科目が、自社の様式の種類数と既存システムの仕様に左右されるためです。逆に言えば、この2科目の前提条件をそろえない限り、相見積もりの金額は比べられません。
導入設定・アカウント開設は、利用者の登録、権限の割り当て、FAXの受信環境の設定までを指します。受信の入り口を新しい番号へ切り替えるのか、既存の複合機から転送するのかで、作業量が変わります。番号を変えない方式なら取引先への案内が要らず、初期の作業も軽くなります。1拠点だけで始める場合と、複数の拠点を同時に立ち上げる場合でも金額は動きます。
帳票レイアウト登録は、取引先ごとに異なる注文書の様式を1種類ずつ覚えさせる作業です。品番、数量、納期、単価という読み取り項目の位置を指定し、誤読が出る欄は個別に調整します。見積書では1種類あたりの単価で示される場合と、上限の種類数を含んだ一式で示される場合の2通りがあります。数えるべきは取引先の社数ではなく様式の種類数ですので、依頼の前に手元の注文書を並べて分類してください。
基幹システム連携は、読み取った受注データを既存の販売管理システムへ渡す部分の開発費です。自社の品番マスタ、取引先コード、単価の持ち方に合わせて項目を対応づける作業が中心になります。連携の方式は2通りです。CSVファイルの受け渡しと、API(システム同士が決められた手順でデータをやり取りする仕組み)による直接連携です。前者は安く始められる反面、取り込みの時刻が固定されますので、当日出荷の締め時間と合うかを確かめてください。
データ移行は、取引先台帳、品番マスタ、過去の受注履歴を新しい環境へ移す作業です。移す範囲を直近1年に絞るか全期間を持ち込むかで工数が変わりますので、範囲を先に決めてください。操作研修は、受注担当、営業事務、システム管理者という3つの役割ごとに内容が分かれます。拠点が離れていれば、回数と移動の費用も見積書に載ります。
5科目のうち、初期の段階で圧縮しやすいのは帳票レイアウト登録と操作研修の2つです。対象の様式を絞れば登録の件数が減り、研修も対象者を絞って段階的に広げられます。削りにくいのは基幹システム連携で、ここを省くと転記の作業が残り、導入の目的そのものが薄れます。初期費用を下げる交渉は、値引きではなく範囲の調整から入るほうが結果につながります。
自社の商流に合わせた要件整理を進めたい場合は、無料相談で要件を整理するのが近道です。
月額でかかる費用の内訳
月額の費用は、次の4区分で数えます。
<ul><li>基本料金:ユーザー数や拠点数で決まる固定の部分です</li><li>処理量に応じた従量課金:読み取り枚数や受注件数に応じて増減します</li><li>回線と複合機の費用:システムの料金とは別の請求として届きます</li><li>保守サポート:問い合わせ対応やバージョンアップに関わる費用です</li></ul>
この4区分のうち、導入後に金額が動くのは従量課金の部分です。基本料金はユーザー数や拠点数で決まりますので、組織の変更がなければ横ばいで推移します。毎月の請求額を予測したい場合は、4区分を分けて記録し、繁忙期の受注件数を当てはめて試算してください。
基本料金は、1契約あたりの固定額に、ユーザー数や拠点数で加算される額を足す組み立てが一般的です。受注担当だけが使うのか、営業と倉庫まで画面を開くのかで、必要なアカウント数が変わります。閲覧だけの利用者に安い区分を用意している提供元もありますので、権限ごとの単価を確認してください。年間の契約で月額が下がる代わりに、途中解約の扱いが厳しくなる契約もあります。
従量課金は、読み取った枚数や受注の件数を単位として加算されます。基本料金へ含まれる枚数の枠を超えた分に、1枚あたりの単価が乗るという料金体系です。単価の示し方は2通りです。料金ページで公開している提供元と、問い合わせ後に提示する提供元があります。比較の前に自社の月間枚数を確定させてください。月末や期末に受注が集中する事業では、繁忙月の枚数で上限を見積もってください。
回線と複合機の費用は、システムの料金とは別の請求になります。既存の複合機を残して転送する方式なら、リース料と保守料はそのまま続きます。インターネットFAXへ切り替える場合は、月額の回線費用が加わる一方で、用紙とトナーの費用が減ります。どちらが安いかは受信枚数で入れ替わりますので、直近12か月の受信枚数を集めて比べてください。
保守サポートの費用は、基本料金へ含まれる型と、別建ての型の2通りです。含まれる場合でも、問い合わせの窓口が平日の日中に限られることがあります。締め時間の直前に読み取りが止まれば出荷が遅れますので、対応の時間帯と復旧の手順を契約の前に確かめてください。バージョンアップの費用も、無償の範囲と有償の範囲を分けて確認する対象です。
月額の比較は、単月ではなく3年の総額で並べると判断しやすくなります。初期費用を含めた総額を36で割れば、1か月あたりの負担額が出ます。この数字を、現状の転記に費やしている人時のコストと突き合わせてください。差が小さい場合でも、入力の誤りによる手直しが減る分を別に数えると、判断の材料が増えます。
仮に初期費用が60万円、月額が3万円であれば、3年の総額は168万円となり、1か月あたりは約4万7,000円です。この金額が前述の約16万6,000円を下回るなら、人時の削減だけで差額が埋まる計算になります。件数が伸びる見通しがある場合は、従量課金の増加分を上乗せして再計算してください。
前節が導入時に一度だけ生じる費用であるのに対し、本節は運用が続く限り毎月生じる費用です。両者を1枚の表にまとめ、初期費用の欄と月額の欄を分けて記載すると、稟議の場で説明が通りやすくなります。次節では、この2つの費用がどのようなかたちで現れるかを、方式ごとに並べます。
導入方式ごとの費用構造の違い
導入の方式は、クラウドサービス、読み取り自動化ツール、入力業務の外部委託、自社開発の4つに大別できます。4方式は費用のかたちが異なり、クラウドサービスと読み取り自動化ツールは月額が中心、入力業務の外部委託は件数の単価が中心、自社開発は初期費用が中心です。どれが安いかは受注件数と様式の種類数で入れ替わりますので、方式の名前ではなく費用のかかり方で選んでください。
クラウドサービスは、受信から基幹システムへの引き渡しまでを1つの契約でまかなう方式です。初期費用は設定と帳票の登録が中心となり、月額は基本料金と従量課金で構成されます。自社でサーバーを持たないため、更新や障害への対応の費用が月額に含まれます。反面、自社の運用に合わない部分は、用意された設定の範囲でしか調整できません。
読み取り自動化ツールは、AI-OCR(手書きや印字の文字を機械が読み取る仕組み)を軸に、既存の業務へ差し込む方式です。仕組みと精度の考え方は、<a href="/column/ai-ocr/">AI-OCRの仕組みと読み取り精度を高めるポイント</a>で詳しく扱っています。受注の画面は今のまま残し、転記の部分だけを置き換えられます。料金は読み取り枚数の従量制が中心で、公式の料金ページで単価を公開している提供元もあります。既存システムの改修を小さく抑えられる一方、読み取った後の確認作業は自社に残ります。
入力業務の外部委託は、届いた注文書の入力そのものを外部へ渡す方式です。費用は1件あたりの単価と、締め時間や納期の条件で決まります。設備への投資が要らないため、繁忙期だけ件数を増やす使い方に向きます。ただし件数が伸びるほど費用も比例して伸びますので、受注が増える計画がある場合は3年分の総額を試算してください。
自社開発は、要件を自由に決められる代わりに、初期費用と保守の負担が自社へ集まります。読み取りの精度の調整、様式の追加、法令の改定への対応が、そのまま社内の工数になります。担当者が異動すれば知識が途切れますので、引き継ぎの手順まで費用に数えてください。既製の方式で足りない要件がいくつあるかを先に洗い出すと、選択の判断が早まります。
4つの方式は排他ではありません。取引先の一部をWebの受発注へ移し、残るFAXをクラウドサービスで受けるという組み合わせも採れます。切り替えの手順は、<a href="/column/web-jyuchu/">FAX受注をWeb受発注へ切り替える進め方</a>で紹介しています。FAXの件数そのものが減れば、従量課金の月額も下がります。3年後の受注件数の見通しを置いてから、方式の組み合わせを決めてください。
見積もりで見落としやすい費用
見積書に載りにくい費用は、次の3つです。
<ul><li>電子取引データの保存要件に対応する費用:保存と検索ができる状態を整える作業です</li><li>例外処理や問い合わせ対応に残る人的工数:機械の判断だけでは終わらない注文へ対応します</li><li>取引先へ展開する際の案内・支援にかかる費用:通知や説明を自社の担当者が担います</li></ul>
3つとも自社側の作業として扱われるため、提示された金額の欄には現れません。稟議の前にこの3つを自社の工数で見積もっておけば、導入後の追加請求や残業の増加を避けられます。
電子取引データの保存要件は、注文書の受け取り方によって扱いが変わります。紙で出力された注文書を受け取る場合と、複合機やインターネットFAXでデータのまま受け取る場合では、保存の考え方が異なります。電子取引に当たるデータについては、取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できる状態が求められます。税務上の個別の判断は、所轄の税務署や税理士へ確認してください。
電子取引データを電子のまま保存する義務は、2年間の宥恕措置を経て2024年1月1日から本格的に適用されています。相当の理由があると認められる場合の猶予措置も定められていますので、国税庁が公開する電子帳簿保存法のパンフレットで現行の取り扱いを確かめてください。要件の全体像は、<a href="/column/denshichobo-hozonho/">電子帳簿保存法における電子取引データの保存要件</a>で解説しています。制度は数年おきに改正されますので、確認した時期も記録に残しておくと安全です。
保存の期間も費用に影響します。法人の帳簿書類は原則7年の保存が必要で、欠損金額が生じた事業年度については10年に延びます。受注のデータを保管する容量が増えれば、保管の料金も積み上がります。判定期間の売上高が5,000万円以下である場合など、検索の要件が緩和される取り扱いも定められていますので、自社が当てはまるかを確かめてください。
例外の注文と差し戻しの工数は、導入した後も残ります。手書きの備考、値引きの指示、納期の変更、押印の漏れといった注文は、機械の判断だけでは処理が終わりません。読み取りの精度が上がっても、確認して直す人の作業は残りますので、担当者を置く前提で工数を数えてください。1日あたりの例外の件数を1週間記録すれば、必要な人数の見当がつきます。
問い合わせへの対応も見落としがちです。受注の内容を取引先へ確かめる電話、社内の営業からの照会、出荷の状況の確認は、導入した後も毎日発生します。初期の数か月は、操作に関する社内からの問い合わせが加わります。窓口を1つに決め、回答の型を用意しておくと、増えた分を吸収できます。
取引先へ利用を広げる場合は、案内と支援の費用が要ります。送信先の番号が変わるなら、書面での通知、担当者への説明、変更後の確認までが自社の作業です。Webの受発注へ移ってもらう場合は、操作の案内資料と問い合わせ窓口の用意も加わります。対象の取引先が増えるほど期間が延びますので、社内の担当者の工数を月の単位で確保してください。
本節では、見積書に現れない自社側の費用を扱いました。前節が方式ごとの金額のかたちであるのに対し、ここで並べたのは金額の外に残る工数です。次節では、この3つを含めた総額を下げるための順序を示します。

費用を抑えるための進め方
費用を抑える道筋は3段階です。対象帳票の絞り込み、支援制度の確認、試算の組み立てという順に進めると、値引きの交渉に頼らずに総額が下がります。先に対象を絞れば初期費用の登録の件数が減り、次に制度を確認すれば自己負担の部分が変わります。最後に試算をそろえれば、稟議の場で3年の総額を根拠として示せます。
対象帳票の絞り込みは、帳票の棚卸しから始めます。直近12か月の注文書を様式ごとに分類し、件数の多い順に並べてください。上位の様式だけを先に登録すれば、初期費用を抑えたまま効き目の大きい部分から自動化できます。取引先の選定も同じ考え方で、件数が多く様式が安定している先から着手します。
支援制度の確認は、公募要領の確認と事業スケジュールの確認の2つに分かれます。中小企業向けのIT導入関連の補助制度では、対象となる経費の区分、補助率、上限額、締切が公募要領で定められます。制度の正式名称や補助率、上限額の具体値は年度ごとに変わります。中小企業庁や補助金事務局の公式ページで、最新の回次の公募要領を確認してください。申請を検討するなら、公表されている要領で自社の経費が対象に当たるかを1件ずつ照らしてください。締切の回次は事業のスケジュールとして公表されますので、見積もりを取る時期を逆算して押さえます。
制度を使う場合は、手続きの順序にも注意が要ります。交付の決定より前に契約や発注をすると、補助の対象から外れる取り扱いが定められている制度があります。旧称で案内されている情報が残っている場合もありますので、現行の名称の公式ページで最新の要領を確かめてください。申請の書類を整える工数も、社内の負担として見積もっておきます。
試算の組み立ては、現状コストの算定と3年総額の比較の2本立てです。現状コストは、転記と確認に費やす人時へ人件費の単価を掛け、用紙・トナー・複合機の費用を足して求めます。3年総額の比較は、初期費用へ月額の36か月分を足し、方式ごとに並べる形です。両者の差額を1か月あたりに直せば、投資の回収に要する期間が出ます。
この一連の作業を内製だけで進める場合、要る知識は次の4領域です。
<ul><li>帳票の設計と読み取り項目の定義:どの欄を機械に読ませるかを決めます</li><li>既存の基幹システムの項目の仕様:品番や取引先コード、単価の持ち方を把握します</li><li>電子取引データの保存要件:保存と検索の条件を自社の受け取り方に照らします</li><li>取引先への案内の進め方:通知の文面と問い合わせ窓口を用意します</li></ul>
受注部門と情報システム部門の担当者が、通常の業務と並行して期間を通じて関わる前提になります。要件の整理を誤れば連携の開発をやり直すことになり、初期費用が二重に発生します。
外部の支援を使う場合との差は、やり直しの回数に現れます。様式の種類数と取引先の条件を先に整理しておけば、見積もりの前提がそろい、相見積もりの比較も短い期間で済みます。自社の様式の種類数、月間の受信枚数、既存システムの連携方式という3点を持ち込めば、概算の試算まで一度で進みます。
ここまでの内容を3点に整理します。1つ目は、費用を初期費用と月額の2区分へ分けたうえで、見積書に現れない自社の工数を別に数えることです。2つ目は、判断軸を3年の総額に置き、現状を維持した場合の費用との差で比べることです。3つ目は、対象帳票の絞り込み、支援制度の確認、試算の組み立てという順に進めることです。
FSOLでは、この3点を進めるための支援をご用意しています。要件の整理、基幹システムとの連携開発、取引先への展開までを一貫して担います。ご相談の際は、自社の様式の種類数と月間の受信枚数をお手元にご用意ください。
よくある質問
見積書の金額は税別と税込のどちらで示されますか。
書式によって分かれますので、初期費用と月額の双方について税の扱いをそろえてから比べてください。従量課金の1枚あたりの単価も税の扱いが分かれます。単価の欄に記載がなければ提示元へ確認し、稟議の書類には同じ基準で記載すると、比較の誤りを防げます。
最低契約期間や解約するときの費用はどこを見ればよいですか。
契約書の期間と解約の条項を先に読んでください。年間の契約で月額が下がる代わりに、途中で解約すると残りの期間分の支払いが必要になる契約があります。初期費用は返還されない扱いが通例ですので、蓄積した受注データの返却の形式と、その作業に費用がかかるかも合わせて確かめます。
補助金は初期費用のどこまでが対象になりますか。
対象となる経費の区分は年度ごとの公募要領で定められ、枠によって扱いが異なります。2026年度に検討する場合は、デジタル化・AI導入補助金2026の要領で自社の経費を1件ずつ照らしてください。交付の決定より前の契約が対象外となる取り扱いもありますので、手続きの順序も確認します。
既存の複合機をそのまま使えますか。費用は変わりますか。
既存の複合機から転送する方式を選べば、番号を変えずに始められます。この場合はリース料と保守料が続き、そこへシステムの月額が上乗せになります。インターネットFAXへ切り替えると用紙とトナーの費用が減る一方で回線の月額が加わりますので、直近12か月の受信枚数で比べてください。
FAXで受け取った注文書は紙のまま保存しても問題ありませんか。
受け取り方によって扱いが分かれます。紙で受け取った書面と、複合機などでデータのまま受け取った電子取引データでは、保存の要件が異なります。電子取引に当たるデータは取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できる状態が求められ、法人の保存期間は原則7年です。個別の判断は所轄の税務署や税理士へ確認してください。
- *1 出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026(中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金)通常枠」(2026) 経路
- *2 出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026 事業スケジュール」(2026) 経路
- *3 出典:国税庁「電子帳簿保存法関係(法令・通達・一問一答等の掲載ページ)」(2026) 経路
- *4 出典:株式会社インフォマート「発注書AI-OCR 利用料金」(2026) 経路
- *5 出典:株式会社スプレッド「SP-FAX AI OCR 料金」(2026) 経路
- *6 出典:株式会社インフォマート「BtoBプラットフォーム 受発注 料金(金額は問い合わせ制)」(2026) 経路
画像の出典元
- A row of individuals dressed in white suits and sneakers sta/Photo by cottonbro studio on Pexels
- Close-up of a hand using a calculator on documents in an off/Photo by Mikhail Nilov on Pexels