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受注が小口化・多頻度化して件数が増えたときの対応策|増員・フロー見直し・システム化の選び方

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 件数が増えたときの負担は総数だけでなくチャネル別の内訳で見ると、手当てすべき場所が変わる
  • 増員・フロー見直し・システム化は排他ではなく、費用の出方と効く工程が違うため、数えてから順に当てる
  • 実証事業で報告された業務時間の削減率は特定条件での結果であり、自社の効果は転記の回数から見積もる
  • システム化の料金は件数基準と取引額基準があり、小口・多頻度で単価が低い注文ほど両者の有利不利が分かれる
  • 比較は月額を1件あたりに割り戻すと、従量課金や増員の人件費と同じ土俵に乗る

A businessman on a phone call while preparing an online order for shipping in a modern office.
▽ 写真の出典元

注文の小口化・多頻度化で受注処理の負担が増える理由

1回あたりの数量は小さくなったのに、注文が届く回数だけが増えている。
伝票を起こし、在庫を引き当て、出荷指示を出すという一連の作業は1件あたりで変わらないため、件数が増えた分だけ時間がそのまま積み上がります。
この負担は、電話やFAXのように人が聞き取って書き写すチャネルが残っているほど大きくなりやすいところです。
対応策は増員・フロー見直し・システム化の3つがあり、どれが合うかは月間受注件数の規模とコストの許容度で変わります。
システム化を検討する場合、料金は受注件数を基準にする体系と取引額を基準にする体系があり、自社の単価と件数によって有利不利が入れ替わります。
まず自社の月間件数をおおよそ把握してから料金帯を当てはめるのが、判断としては近道になります。

受注チャネルが複数併存する現場の実態

注文が細かくなってきたと感じるとき、増えているのは注文書の枚数だけではありません。
受け取り口がいくつもあると、同じ「1件の注文」でも、社内でやることがそのつど変わります。
ここを分けずに「件数が増えた」とだけ捉えると、対応策の選び方も大づかみになってしまいます。

食品業の受注業務担当者106名を対象に2023年3月に行われた調査では、受注方法として電話を利用するという回答が50%でした2。
電話・FAX・Eメール・受発注システムが併存していて、ひとつのチャネルに集約されてはいない状態です2。
この調査は食品業界の106名分の回答で、実施したのは受発注システムを手掛ける企業です。
そのまま他業種の割合として読むことはできませんが、注文がひとつの経路に集まっていないという状況自体は、受注側であれば思い当たるところではないでしょうか。

チャネルが分かれていること自体より、受け取ったあとの作業が違うことが効いてきます。
電話なら聞き取って復唱し、メモから入力します。
FAXは判読して、かすれて読み取れない箇所は取引先に問い合わせます。
メールは書式が取引先ごとに違うので、どこに品番と数量が書かれているかを探すところから始まります。
受発注システムで届いたものはデータとして入ってくるので、作業の中心は内容の確認になります。

同じ10件でも、内訳によって必要な時間は変わります。
10件すべてが受発注システム経由なら確認が中心ですが、半分が電話とFAXなら、聞き取り・判読・転記が5件分そのまま乗ります。
増えた件数がどのチャネルで増えているのかを分けて見ると、人を増やすべき場面なのか、受け取り方を変えるべき場面なのかが違って見えてきます。

件数増加が確認・転記の手間に与える影響

小口化・多頻度化で変わるのは、1件あたりの数量であって、1件あたりの工程数ではありません。
ここが件数増加の負担を説明するいちばんの理由です。

注文を受け取り、品番・数量・納期・届け先を確認し、伝票を起こし、在庫を引き当て、出荷指示を出して、控えを残す。
この一連は、1件が100個でも1個でも同じ回数だけ走ります。
数量が小さければ確認は多少早く終わりますが、工程そのものが消えるわけではありません。

たとえば、これまで月に4回まとめて届いていた取引先の注文が、週2回・少量ずつに変わったとします。
月の取引金額が同じでも、伝票の起票は4回から8回になります。
1回あたりが小さい分だけ短く済むように見えても、確認・引当・指示は回数分そのまま発生します。
さらに電話やFAXで届くなら、折り返しの待ち時間や判読の問い合わせといった、自分の手が止まる時間も回数に比例して増えていきます。

件数が増えるほど確認と転記の手間が積み上がる構造なので、確認漏れや入力違いが起きる余地も広がると考えられます。
ただし、件数の増加がどの程度ミスや遅延につながるかを示す数値は、今回参照した資料からは確認できていません。
ここは工程の構造から言えることにとどまります。
そのため、「ミスが増えそうだから」を理由に対応策を決めるより、どの工程が月に何回走っているかを数えて判断したほうが、あとで振り返れる根拠になります。

数える対象は、ひとまず3つで足ります。
直近数か月の月間受注件数、チャネル別の内訳、そして1件あたりのおおよその処理時間です。
この3つが出ていれば、増員・フロー見直し・システム化のどれを軸に議論するかの土台ができます。

受注チャネル 受け取ったあとに人が行う作業
電話 聞き取り・復唱・メモからの入力
FAX 判読・読み取れない箇所の問い合わせ・入力
メール 取引先ごとの書式の読み取り・入力
受発注システム 届いたデータの内容確認

件数増加への対応策にはどんな選択肢があるか(増員・フロー見直し・システム化)

増員・フロー見直し・システム化それぞれの特徴

3つの選択肢は、どれかを選んだら他を捨てるという関係ではありません。
違うのは、費用がどう出るかと、どの工程に効くかです。

増員が効きやすいのは、取引先ごとの例外が多く、その場の判断が要る処理が多い場合です。
手順書にしづらい部分は人が抱えるほうが早く、繁忙が読めない時期の受け皿にもなります。
一方で費用は人数に紐づくため、件数が増え続けるかぎり積み上がります。
受注処理は取引先ごとの癖を覚えるまでに時間がかかる仕事でもあるので、採用してすぐ同じ速度で回せるとは限らない点も見込んでおく必要があります。

フロー見直しは、追加の支払いを抑えながら工程そのものを減らす方向です。
入力している項目のうち、後工程で誰も参照していないものを外す。
受付の締め時刻を決めて、その時点までの分をまとめて処理する。
取引先から送ってもらう書式の記載順をそろえて、探す時間を減らす。
いずれも、いまの人数のままで手を付けられる部類の手当てです。

ただし、効果は運用改善の範囲にとどまります。
取引先の書き方や送り方に関わる部分は相手の合意が要るため、自社の裁量だけでは動きません。
また、削れる工程を削り切ったあとにさらに件数が増えれば、同じ頭打ちがもう一度来ます。

システム化は、転記の回数そのものを減らす選択です。
届いた内容を受注データとして取り込めれば、聞き取ったメモや紙から打ち直す工程が減ります。
その代わり月額の費用が発生し、自社の運用に合わせる設定と、現場で使い方が定着するまでの期間が必要になります。

順序としては、まず件数とチャネル別の内訳を数え、フロー見直しで削れる工程を削る。
それでも残る転記が件数に比例して積み上がる見通しなら、システム化の月額費用と、増員の人件費を同じ土俵に並べて比べる。
この順で考えると、費用をかける前に効果の出どころがはっきりします。

システム化の効果とデジタル化を進める際の壁

システム化でどれくらい楽になるのか。
ここが最も知りたいところですが、公開されている数値は条件付きで読む必要があります。
オリックス・レンテックの記事は、中小企業庁が平成28年度に行った実証事業(6業界12プロジェクト)を引用して、受注企業で47.3%の業務時間削減効果があったと紹介しています3。
これは特定の実証事業で報告された結果であり、どの企業でも同じ削減率になることを示すものではありません。

効果の出方が自社でどうなるかは、いま何回転記しているかに左右されます。
すでに大半の注文がデータで届いているなら、もともと削れる転記が少ない状態です。
逆に電話とFAXの比率が高ければ削れる余地は大きいものの、その削減は取引先がデータで送ってくれるかどうかに依存します。

同じ記事は、中小企業庁「令和3年度取引条件改善状況調査」(全22,757社回答)を引用して、2021年までに電子受発注へ対応したと回答した受注側企業は48.5%だとしています3。
この数値は引用記事を通じて確認したもので、原典のページには直接あたれていません。
半数近くが対応済みという一方で、残りは従来のやり取りが続いている段階ということでもあります。
自社がシステムを入れても、取引先の側の事情で電話やFAXの受け口は当面残る前提で設計しておくほうが、現実に近い見通しになります。

進めるときに引っかかりやすいのは、費用と担当者です。
東京商工会議所が2024年10〜11月に実施した調査では、デジタルシフト・DXの課題としてコスト負担を挙げた企業が31.9%で最も多く、旗振り役が務まるような人材がいないが31.0%と続いています1。
受注処理は毎日止まらずに動いている業務なので、切り替えの期間は新しいやり方と従来のやり方が並走します。
その間の負荷を誰が引き受けるかが決まっていないと、導入そのものが途中で止まります。

この4段階のうち、最初の2つは費用をかけずに進められます。
そして、この2つの結果がないまま料金表を眺めても、どのプランが妥当かは判断できません。
件数と転記の内訳が出てから料金を見ると、次の節で扱う体系の違いが自社の数字として意味を持ちはじめます。

対応策 効きやすい場面 費用の出方 残りやすい課題
増員 例外対応や判断を伴う処理が多い 人数に応じて人件費が積み上がる 教育の期間と、繁閑差に合わせにくいこと
フロー見直し 使っていない入力項目や手戻りが残っている 追加の支払いを抑えられる 取引先の運用に関わる部分は自社だけで完結しない
システム化 同じ内容を何度も転記している 件数や取引額に応じた月額費用 設定と定着の手間、切り替え期間の並走
受注チャネルごとに異なる、受け取ったあとの作業(模式図)
電話・FAX・メール・受発注システムの4つの区分と、それぞれで人が行う作業を並べた図

自社の受注件数の規模に応じた選び方

月間受注件数の目安からプランを検討する

受注管理のサービスでは、月にどれくらいの件数を処理するかでプランが分かれている形がよく見られます。
助ネコEC管理システムの料金表(2026年時点で確認)では、毎月の受注件数が300件前後の場合は月額2,100円、1,700件前後の場合は月額21,000円、2,000件以上の場合は月額42,000円という目安が示されています(いずれも税別)6。
これは一社の特定プランの例であり、市場全体の相場を表すものではありません。

この刻み方から読み取れるのは、件数が数倍になると月額も段階的に上がるということです。
つまり、判断に使うべきは「いまの件数でいくらか」だけではありません。
小口化と多頻度化が進んでいる最中であれば、半年後、1年後の件数でどの段階に入るかまで見ておかないと、導入した直後に段階が上がることになります。

相場の目安としては、受注管理システムを手掛ける事業者が複数社の料金を比較した記事で、月額3,000円〜20,000円前後が挙げられています4。
同じ記事では、従量課金型の場合に受注1件ごとに5円〜35円程度が加算されるとしています4。
この比較記事は運営元自身が受注管理システムの提供事業者でもあるため、目安として参照しつつ、実際の金額は各社の料金表で確かめる前提で読むのが妥当です。

比べ方としては、定額のプランを自社の月間件数で割り戻して1件あたりに直すと、従量課金型の1件あたりの単価と同じ土俵に乗ります。
増員と比べるときも同じで、追加1人分の人件費を月間件数で割ると、1件あたりいくらの処理にしているかが見えます。
金額の絶対値ではなく、1件あたりに揃えてから並べると、件数が伸びたときにどちらが先に不利になるかが判断しやすくなります。

一方で、件数がまだ少ない段階では、月額の安いプランであっても、設定や運用の切り替えにかかる手間のほうが重く感じられることがあります。
この見極めは料金表だけでは決まりません。
いま1件にどれくらい時間がかかっていて、そのうち何分が転記なのかという実測があってはじめて、月額と手間を天秤にかけられます。

件数基準と取引額基準、2種類の料金体系の違い

もうひとつの決まり方が、取引した金額に応じて費用が変わる体系です。
インフォマートの「BtoBプラットフォーム 受発注」では、売り手すなわち受注側の使用料が2024年8月利用分から改定され、定額制30,000円と従量制(取引金額の1.2%)を組み合わせた従来の体系から、上限15万円の4段階従量制へ変わっています5。
同社が示す例では、月間受領金額が1,000万円の場合の月額使用料は57,500円(税別)とされています5。

違いを一言でいえば、件数基準は何回処理したかに、取引額基準はいくら取引したかに連動します。
この違いが効いてくるのが、まさに小口化・多頻度化している状況です。
1回あたりの数量が小さく単価も高くない注文が細かく積み重なる形だと、件数は伸びるのに取引金額はそれほど伸びません。
この場合、件数で段階が決まる体系では上の段に上がりやすく、取引額に連動する体系では相対的に増え方が緩やかになります。

逆に、単価が高い商材を少ない件数で扱っているなら、関係は反転します。
件数基準なら下の段にとどまる一方で、取引額に一定の率がかかる体系では金額の伸びがそのまま費用に乗ります。
取引額基準の側に上限が設けられている場合は、取引が伸びても使用料の天井が読めるという見方もできます5。

当てはめる順序としては、まず直近数か月の月間受注件数と月間の取引金額を並べて出します。
次に、繁忙月と閑散月でその数字がどれだけ振れるかを確認します。
そのうえで、件数基準と取引額基準のそれぞれに自社の数字を入れ、月額ではなく年額で比較します。
最後に、増員した場合の人件費と、いまのフローのまま残業で吸収した場合の費用を同じ年額で並べると、どこで逆転するかが見えます。

ここで挙げた金額は、いずれも特定のサービスの特定プラン・特定条件での実例です。
税別の表示か、改定後の体系か、どの機能まで含むかによって見え方が変わります。
拠点数や扱う項目、既存の仕組みとのつなぎ方でも金額は動くため、最終的には自社の受注内容を示したうえで各社の見積もりを取って確かめる必要があります。
その前段として、件数と取引金額、そしてチャネル別の内訳が手元にあれば、見積もりの前提をこちらから指定できるようになります。

ここまでで、どの対応策を軸に検討するかと、費用をどう並べて比べるかは絞り込めます。
あとは、実際に動き出したときに社内で引っかかりやすい点を先に押さえておくと、検討が途中で止まりにくくなります。

月間受注件数の目安 月額基本料金(税別)
300件前後 2,100円
1,700件前後 21,000円
2,000件以上 42,000円
料金の決まり方 確認できた例 費用が増える要因 自社の注文特性との相性
件数基準(段階制) 月300件前後で2,100円、1,700件前後で21,000円、2,000件以上で42,000円(税別) 月に処理する受注件数 小口・多頻度で件数が伸びる注文は段階が上がりやすい
件数基準(従量課金) 受注1件ごとに5〜35円程度が加算 受注1件ごとの積み上げ 月ごとの件数の増減に追随しやすい
取引額基準(従量制) 月間受領金額1,000万円で月額57,500円(税別)、上限は15万円 受け取った取引金額 単価が低い注文は件数が伸びても金額が伸びにくい
注文1件あたり毎回繰り返される処理の順序(模式図)
受け取りから控えの保管までの5つの工程を順に並べた図

件数の数え方と、どの工程が転記でどこから判断が要るのかの切り分けは、毎日その処理を回している当事者ほど手が回りにくいところです。

直近の受注件数とチャネル別の内訳をお持ちいただければ、フロー見直しで削れる工程がどこまで残っているか、その先でシステム化を検討する意味があるかを一緒に整理できます。無料相談で要件を整理する

中小企業がデジタルシフト・DXを進める際に挙げた課題(回答割合の高い順)

東京商工会議所が2024年10〜11月に実施した調査で、デジタルシフト・DXの課題として挙げられた回答の割合が高い順に並べています。

  • コスト負担 31.9%
  • 旗振り役が務まるような人材がいない 31.0%
  • 従業員がITを使いこなせない 26.4%
  • 業務内容に合ったデジタルツール・サービスが見つからない 22.4%
  • 導入の効果が分からない、評価できない 22.1%

自社では費用と担当者のどちらが先に詰まるかで、着手する順番が変わります。

増員・フロー見直し・システム化の比較(模式図)
増員・フロー見直し・システム化の3つの対応策について、効きやすい場面と残る課題を並べた図

要点の整理

軸 基準
どの対応策を検討するか 月間受注件数と、電話・FAXを含むチャネル別の内訳
フロー見直しで足りるか 後工程で使っていない入力項目と、打ち直している工程を特定できているか
システム化の効果をどう見るか 公開されている削減率は特定の実証事業の結果として扱い、自社の転記回数から見積もる
料金体系の選び方 費用が件数で伸びるか取引額で伸びるかを、自社の単価と件数に当てはめる
費用の比較単位 月額を件数で割り戻し、従量課金や増員の人件費と1件あたりで並べる
導入前に決めること 切り替え期間に新旧のやり方が並走する間の担当と期間
システム化を検討する際に自社の数字で確かめる段階(模式図)
件数を数える、工程を切り分ける、料金を当てはめる、並走の負荷を決めるの4段階と各段階の確認項目を並べた図
件数基準と取引額基準、費用が連動する対象の違い(模式図)
件数基準(段階制・従量課金)と取引額基準(従量制)について、費用が増える要因と自社の注文特性との相性を並べた図
料金体系を比較する際に自社の数字を当てはめる手順(模式図)
件数と取引金額を出す、振れ幅を確認する、年額で比較する、増員費用と並べるの4段階を順に並べた図

件数基準と取引額基準のどちらが自社に有利かは、単価と件数を実際に入れてみて初めて差が見えます。 月間の受注件数と取引金額をもとに、それぞれの体系で費用がどう伸びるか、繁忙月と閑散月でどこまで振れるか、切り替え後に手作業として残るのは何かを確認できます。

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よくある質問

受注処理をアウトソーシング(外部委託)する選択肢もありますか

件数が増えたときの受け皿としては候補になります。
ただし外に出せるのは手順が決まっている部分で、取引先ごとの例外や、数量・納期の判断が必要な問い合わせは自社に残りやすいところです。
費用の出方は増員に近く、処理する件数に応じて積み上がる形になりやすいため、件数が増え続ける見通しなら、転記そのものを減らす方向と並べて比べることになります。
繁忙期だけ膨らむ増え方であれば、通年の固定費を増やさずに吸収できる点は利点です。
委託できる範囲も料金も委託先ごとに異なるため、自社の受注内容と例外の頻度を示したうえで見積もりを取って判断するのが確実です。

受注管理システムを導入する際、既存の在庫管理・会計システムとの連携は必要ですか

必ず必要とは限りません。
判断の基準は、いま同じ内容を何回入力しているかです。
受注を登録したあとに在庫の台帳へ品番と数量を打ち直し、さらに請求のために金額を打ち直しているなら、その打ち直しの回数が連携によって減ります。
逆に、後工程が別部署で別の作業として完結しているなら、連携の優先度は下がります。
なお、システムにデータが入っていることと、そのデータを他のシステムへ渡す機能が用意されていることは別の話です。
対応する形式や項目はサービスごとに異なるので、渡したい項目を具体的に挙げて確認してください。

フロー見直しだけで対応する場合、まず何から着手すればよいですか

数えることからです。
直近数か月の月間受注件数、チャネル別の内訳、1件にかかるおおよその時間。
この3つが出ると、どの工程に時間が集まっているかが見えます。
次に、入力している項目のうち後工程で誰も参照していないものを外します。
受付の締め時刻を決めてまとめて処理する、取引先に送ってもらう書式の記載順をそろえる、といった手当ても追加の支払いなしで着手できる部類です。
ただし取引先の書き方に関わる部分は相手の合意が要るため、自社で完結する工程から先に手を付けると進みやすくなります。

受注件数が季節によって変動する場合、料金プランはどう考えればよいですか

変動の幅を先に出したうえで、どの体系が自社の波に合うかを見ます。
件数で段階が決まる体系は、繁忙月に合わせるとその分の月額が通年でかかり、閑散月に合わせると繁忙月に足りなくなります。
受注1件ごとに5円〜35円程度が加算される従量課金型は、件数の増減にそのまま追随します4。
取引額に応じた従量制は金額に連動し、上限が設けられている場合は取引が伸びても天井が読めます5。
年単位の契約は月ごとの振れを吸収しにくい面があるので、繁忙月と閑散月の両方を当てはめ、年額に直して比べるのが実務的です。

電話・FAXなど複数の受注チャネルは一本化すべきですか

受け取り口をどうするかは取引先の都合も絡むため、自社だけで決められない部分があります。
相手先によっては従来のやり取りが続く前提で考える必要があり、一律に閉じるとかえって問い合わせが増えることもあります。
現実的なのは、外側の受け取り口は複数のまま残しつつ、社内で処理する入口を一つにそろえる方向です。
電話で聞いた内容もFAXで届いた内容も、同じ書式・同じ画面にいったん集めてから先の工程へ流すと、確認する場所が一箇所になり、どこまで処理したかも追いやすくなります。
そのうえで、データで送ってもらえる取引先から順に切り替えを打診していく形になります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

> プロフィールの詳細を見る

  1. 1 出典:東京商工会議所「中小企業のデジタルシフト・DX実態調査」(2025年)
  2. 2 出典:株式会社ハンモック「食品業の受注業務に関する実態調査」(2023年)
  3. 3 出典:オリックス・レンテック株式会社「受発注のデジタル化は製造業にどんなメリットをもたらすか」(2024年)
  4. 4 出典:GoQSystem「受注管理システムの料金相場に関する解説記事」(2025年)
  5. 5 出典:株式会社インフォマート「『BtoBプラットフォーム 受発注』料金改定のお知らせ」(2024年)
  6. 6 出典:株式会社アクアリーフ「料金表(助ネコEC管理システム公式サイト)」(2026年)

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◆この記事について

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年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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