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卸売業のISDN-EDI(JCA手順)はいつまで使える?インターネットEDIへの移行時期と進め方

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • NTT東日本のINSネット64・64ライト・1500は2024年8月31日に新規販売が終了し、2028年12月31日にサービス提供が終了する
  • EDIが使うディジタル通信モードは2024年1月から段階的に終了しており、提供終了日まで同じ条件で使える前提では計画を立てられない
  • 移行先はインターネット回線で動く手順になり、流通BMSはサーバ間にebMS・AS2、クライアント-サーバにJX手順を規定している
  • 自社を切り替えても取引先が旧方式なら接続できないため、新旧の経路が並存する期間を前提に取引先ごとの調整を進める
  • 1取引先あたり1カ月ほどかかった公表事例を目安に、取引先数と避けたい時期を織り込んで最初の打診時期を逆算する

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▽ 写真の出典元

ISDN回線のEDI(JCA手順等)はいつまで使えるのか、なぜ今動くべきか

受発注データを流している回線がISDNのままで、取引先からは切替の打診が届き始めている。
そんな状況でまず必要なのは、いつまでに何が起きるかを押さえることです。
NTT東日本のINSネット64・64ライト・1500は、2024年に新規販売が終了し、2028年にサービス提供そのものが終わると公表されています1。
移行先としては、流通BMSが定めるインターネット回線ベースのebMS・AS2・JX手順などがあります4。
ただし自社側を切り替えても、取引先が旧方式のままではその相手とはつながりません。
期限から逆算しつつ、取引先ごとの対応状況を確かめながら並行して動かすところが、いま手を付けられる部分です。

新規申込は2024年8月末で終了済み、サービス提供終了は2028年末

ISDN回線を使ったEDIに関わる期限は、ひとつではありません。
NTT東日本は「INSネット64」「INSネット64ライト」「INSネット1500」について、2024年に新規販売を終了し、2028年にサービス提供を終了すると公表しています1。
案内ページでも、終了の対象はこれら三つの総合ディジタル通信サービスとして示されています2。
期限が二段構えになっていることが、計画を立てる際の出発点になります。

新規販売の終了は、すでに過ぎた期限です。
いま使っている回線がその日で止まったわけではありませんが、これから先「ISDNを前提に増やす」という選択肢は取れません。
物流拠点をもう一か所増やしてEDI端末を置く、回線が足りずにもう1回線引く、といった対応をISDNで組むことはできない、ということです。
現行の運用を当面維持する方針であっても、拠点や取引量の変化に回線側で追随できない状態には、すでに入っています。

もう一方の2028年12月31日は、通信そのものが終わる期限です1。
この日を過ぎれば、JCA手順や全銀協手順でつないでいた受発注データの送受信は、その回線の上では成立しません。
EDIは日々の発注・出荷・請求のデータが通る経路なので、止まった時点で残る手段は電話やFAX、メール添付といった人手の運用になります。
締め日の前後にそれが起きると、入力と照合の負荷がそのまま現場へ戻ってきます。

なお、ここで挙げた期限はNTT東日本の発表と案内に基づくものです12。
NTT西日本エリアの契約について同等の発表内容は今回確認できていないため、自社の契約先がどちらで、どの案内が適用されるかは、契約書類や請求内容と突き合わせて確かめる必要があります。
複数拠点で契約先が分かれている会社では、拠点ごとに前提が異なる可能性も残ります。

ISDN回線に関する新規販売終了・提供終了・通信モード終了の時期
2024年1月のディジタル通信モード段階的終了開始、2024年8月31日の新規販売終了、2028年12月31日のサービス提供終了を時系列に並べた図

ディジタル通信モードは2024年1月から段階的に終了

期限を確認した次に効いてくるのが、自分たちが使っているのはISDNのどの機能か、という区別です。
ISDNには音声通話に使う通話モードと、データ通信に使うディジタル通信モードがあり、EDIやPOSのデータ送受信で使われているのは後者にあたります。
そしてこのディジタル通信モードは、2024年1月より段階的に終了しているとNTT東日本は説明しています3。

「段階的」という言い方が、実務では厄介な部分です。
サービス提供の終了予定日が2028年12月31日1だからといって、それまで今と同じ条件で通信が続くと読み替えるのは危険で、POSシステムやEDIシステムが影響を受ける可能性があるとされています3。
「期限まで数年ある」ことと「その間ずっと今の接続が無事である」ことは、別の話として扱う必要があります。

たとえば、夜間に翌日分の発注データを受信し、朝までに基幹システムへ取り込む運用をしている場合を考えてみます。
受信できていないことに朝の担当者が気づき、取引先へ連絡して別の手段でデータをもらい、手作業で取り込む。
一日で収まればまだしも、それが月末の締めに重なれば、出荷指示と請求の両方が押します。
移行の判断は「期限まで持たせられるか」ではなく、「不確実な状態に置かれる期間をどれだけ短くするか」で考えるほうが、現場の負担に対して素直です。

自社の接続がどのモードで、契約はどのプランなのかは、社内で意外と分からなくなっています。
導入時のベンダーが入れ替わっていたり、回線の契約名義が総務側にあったり、機器の設定を触った記録が残っていなかったりするためです。
契約内容とEDI機器の設定がどの通信方式を使っているかを突き合わせる作業は、移行の計画を立てる前段で一度必要になります。

インターネットEDIに移行すると何が変わるのか―通信手順の違い

J手順・H手順・流通BMSの通信手順の違い(模式図)
J手順、H手順、流通BMSの通信手順を、使用回線と主な特徴で分けた図

JCA手順(J手順)・全銀協手順(H手順)の特徴と制約

移行先を選ぶ前に、いま使っているものが何をしていたのかを押さえておくと、判断の基準が立ちます。
流通システム開発センターの整理では、J手順は電話回線・DDX回線を使い、通信速度は2,400bpsまたは9,600bpsで、漢字の伝送はできません4。
H手順はISDN回線・専用回線を使い、64kbpsの高速通信に対応し、漢字伝送や同報機能などを備えます4。

漢字が送れないという制約は、データ項目の設計に跡を残します。
商品名や届け先の名称をカナやコードで送り、受け取った側が自社のマスタで正式名称に戻す、という運用になるためです。
マスタの整備が追いつかないと、名称の食い違いがそのまま問い合わせや誤出荷の確認作業に変わります。
長く使ってきた仕組みほど、この読み替えの前提が社内の運用や帳票に埋め込まれていて、移行時にあらためて表に出てきます。

通信速度の差も、扱えるデータ量の差として現れます。
2,400bpsや9,600bps4という速度は、送受信できる時間帯が決まっている運用の中で、扱うデータ量が増えると窓に収まりにくくなります。
H手順の64kbps4はその点で余裕がありますが、使用回線がISDN回線・専用回線とされている4以上、回線側の終了とは切り離せません。

つまり今回の場面では、「手順を変える」ことと「回線を変える」ことが、ほぼ同時に起きます。
H手順のままで回線だけ別のものに、という発想ではなく、インターネット回線の上で動く手順に乗り換える話として整理するほうが、検討の手戻りが少なくなります。

流通BMSが採用するJX手順・ebMS・AS2とは

流通BMSでは、サーバ間通信(S-S)に国際標準のebMSとAS2を、クライアント-サーバ間通信(C-S)にSOAP-RPCを用いたJX手順を採用しています4。
名前が三つ並ぶので複雑に見えますが、区別の軸はひとつです。
自社が常時応答するサーバとして構えるのか、必要なときに相手のサーバへ接続しに行くクライアントとして構えるのか、という違いです。

サーバ間の通信は、双方がデータを受けられる状態で待つ形になります。
相手との間でやり取りされる量が大きく、接続先が多い場合に向いた構えです。
これに対してJX手順は、クライアント-サーバ間の通信として位置づけられており4、自社が相手のサーバに接続してデータを受け取ったり送ったりする使い方になります。
どちらを用意するかで、社内に必要な機器や運用の形が変わります。

卸の立場では、この選択が一方向では決まらないことがあります。
小売から発注を受け、メーカーへ発注を出すという流れの中で、相手ごとに自社の立ち位置が変わるためです。
実務では相手側から接続方式を指定されることが多く、片方の手順だけ整えたところで、別の相手とはつながらないという状況が起こり得ます。
移行の検討を始めるときに、取引先の顔ぶれと、それぞれに対して自分がどちら側になるのかを並べておくと、必要な範囲が見えます。

ここで示したのは、流通BMS標準仕様として規定されている通信手順の話です4。
実際に使うEDIソフトやサービスがどの手順に対応しているかは製品ごとに異なり、標準に手順が定められていることと、手元の仕組みがそれを扱えることは別です。
自社のシステム、あるいは運用を委託している先が、必要になる手順をどこまで同時に扱えるのかは、早い段階で確かめておく論点になります。

手順 使用回線 通信速度 漢字伝送
J手順(JCA手順) 電話回線・DDX回線 2,400bps/9,600bps 不可
H手順(全銀協手順に相当) ISDN回線・専用回線 64kbps 対応
流通BMSの通信手順(ebMS・AS2・JX手順) インターネット回線 資料に記載なし 資料に記載なし

取引先(メーカー・小売等)の対応状況によって進め方は変わる

取引先が旧方式のままだと接続できない

EDIは相手と一対で成立する仕組みです。
自社のシステムをインターネットEDIに切り替え、必要な手順をすべて備えたとしても、相手が旧方式のままなら、その相手との間ではデータが流れません。
回線の期限は自社にも取引先にも同じように効いていますが、対応が進む速さは相手ごとに違います。

たとえば、取引先の小売A社はすでに流通BMSで受け取る準備が整っており、B社はJCA手順のまま、という状態が普通に起こります。
この状況で自社の経路を新方式一本に寄せてしまえば、B社からの発注データを受ける手段がなくなります。
したがって現実には、新旧の経路がしばらく並存する期間を前提に組むことになります。

並行期間に入ると、社内の作業手順が相手ごとに枝分かれします。
どの取引先がどちらの経路か、受信できていないときに誰へ連絡するのか、データの形式が違う相手の分をどこで揃えるのか。
切替が一社進むたびにこの対応関係が変わるため、どこかに一覧として持っておかないと、担当者の記憶に依存した運用になります。
移行中の混乱は、手順そのものより、この管理が追いつかないところから起きやすい部分です。

旧手順と新手順をつなぐ変換や中継の仕組みについては、特定のサービスの有無や条件をここで断定することはできません。
確認の入口としては、自社のEDIソフトや運用を委託している先に、同じ期間に複数の手順を並べて扱えるか、その場合にどんな制約が付くかを問い合わせるところからになります。
並行運用ができるかどうかで、取引先へ切替を打診する順番の自由度が変わります。

自社の切替だけでは完了しない取引先との接続
相手の方式に合わせて新旧の経路を並存させる必要を示す図

事例に見る取引先対応の進み方

取引先の対応がどのくらいの割合で進んでいる状態から調整が始まるのか、公表されている実例があります。
日経クロステックの取材によれば、医薬品や健康食品の製造・販売や卸事業を手掛けるピップグループでは、取引先の小売店約500弱のうち、すでに10%強がIP網に対応した流通BMSやWeb-EDIなどに移行していたとされています6。
これは2016年時点の、取引先約500弱を持つ1社の実績であり、業界一般の現在の割合として読むものではありません。

この数字から受け取れるのは、割合そのものよりも構図のほうです。
一部の取引先が先に移っており、大多数はまだ旧方式に残っている。
つまり自社が動き出した時点で、すべての取引先が準備を終えて待っているわけではなく、多くは自社からの打診を受けてから検討が始まる、という順序になります。

相手が小売である場合、切替の時期を最終的に決めるのは相手側の事情です。
店舗の繁忙期、基幹システムの更改、担当者の人繰り。
こちらの計画通りに全社が並ぶことは想定しにくく、打診の時期を早めに置いておくほど、相手の都合と噛み合う候補日が増えます。

反対に、相手のほうから切替を求められる場面もあります。
その場合はこちらの準備が間に合うかが問われるため、どの手順に対応できる状態にあるかを社内で把握しておかないと、返答そのものができません。
取引先ごとの対応状況を確かめる作業は、相手の進捗を知るためだけでなく、自社がいつ何を答えられるようにしておくかを決めるためのものでもあります。

取引先の対応の進み方と自社の対応(模式図)
既に移行済みの取引先、大多数を占める旧方式に残る取引先、相手から切替を求めてくる取引先の3通りを分けた図

移行にどれくらいの期間・体制が必要か

1取引先あたりの調整期間の目安

取引先ごとの調整にどのくらい時間がかかるかについても、同じ取材の中に目安があります。
ピップグループでは、事前調整から利用開始までは1取引先あたり1カ月ほどかかったとされています6。
こちらも2016年時点の1社の実績であり、取引先の数や自社システムの規模によって動く数字です。

1カ月という幅が何に使われるのかを分解すると、見積もりが立てやすくなります。
接続に必要な情報のやり取り、テストデータの送受信と結果の確認、データ項目の突き合わせ、本番切替日の合意、切替直後の立ち会い。
どれも相手の返答を待つ工程が挟まるため、こちらの作業時間だけを足しても実際の期間にはなりません。
待ち時間が含まれているという点が、この目安を読むうえで重要なところです。

これを取引先の数だけ繰り返すことになりますが、必ずしも一社ずつ直列に進める必要はありません。
待ち時間が長い工程が多いぶん、複数社を並行して進める余地があります。
ただし何社まで同時に扱えるかは、対応できる人数と、テストのたびに基幹システム側に手を入れる必要があるかどうかで決まります。
ここは公表された目安がないため、自社の条件で見積もる部分になります。

現実的な進め方としては、まず数社で実際に通してみて、自社での所要期間を測るところからです。
最初の数社は手順が固まっていないぶん時間がかかりやすく、その経験を踏まえて以降の見積もりを直すほうが、計画の精度が上がります。
先行した数社との間で使った資料や確認項目は、次の相手への説明にそのまま使えます。

1取引先あたりの調整期間に含まれる工程(取引先約500弱を持つ卸売業の事例による参考値)
接続情報のやり取りから切替後の立ち会いまでの工程を順に並べた図

期限から逆算した着手時期の考え方

逆算の起点は、サービス提供が終了する2028年1です。
ただし実務上の締切は、その時点そのものではありません。
最後の一社の切替が終わったところで完了なので、取引先の数と、一社あたりに必要な期間、そして同時に進められる本数から、最初の打診をいつ出すかが決まります。

そこに避けたい時期が重なります。
年末年始や期末、繁忙期には、自社側も取引先側も切替の作業枠を取りにくくなります。
基幹システムの更改や棚卸しと重なる月も同様です。
実際に切替を置ける月を先に絞ってから逆算すると、使える枠が想像より少ないことに気づくはずです。

期限が近づくほど、取引先側も同じ時期に多くの切替を抱えている可能性が高くなります。
相手の作業枠が埋まっていれば、こちらの希望日では組めません。
早く動くことの利点は、単に余裕があることではなく、相手の予定と噛み合わせる候補が多いことにあります。

前倒しの理由はもうひとつあります。
新規販売はすでに終了しているため1、拠点を増やすときにも、機器や回線に不具合が出たときにも、ISDNで組み直す道は残っていません。
「2028年まで現状維持」という計画は、その間に何も変わらないことを前提にした計画です。
取引量や拠点、システムに変更の予定があるなら、その変更のタイミングを移行の起点として使うほうが、二度手間を避けられます。

期限と手順、取引先調整の見通しはここまでで揃います。
残るのは、自社の受発注業務のどこがこの回線に依存しているかという、社内側の切り分けです。

サービス提供終了日から着手時期を逆算する検討の順番
サービス提供終了日を起点に、取引先の確認、調整期間の見積もり、切替可能な月の絞り込み、最初の打診時期の決定へと進む流れ図

期限と通信手順の全体像が分かっても、自社のどの業務がISDN経由のデータに依存しているかは、社内の受発注の流れを見ないと切り分けられません。

取引先から届いたデータがどの画面と担当者を通って基幹システムに入っているかを一緒に洗い出し、移行後も人手で残る確認作業と、取引先へ打診する順番を決める材料を整理できます。無料相談で要件を整理する

流通BMS(インターネットEDI)の普及はどこまで進んでいるか

流通BMS協議会が公表する卸・メーカーの累計導入企業数という同一指標の時点値をもとに整理したもので、製品や通信手順の優劣を並べたものではありません。

  • 流通BMSを導入した卸・メーカーは、2025年6月1日時点の推計で21,600社以上とされ、直前の半年間で700社以上増えている5
  • この数は卸・メーカー側の累計導入企業数であり、小売を含む取引先全体がどこまで対応したかを示す数ではない
  • 半年で700社以上という増加は、移行がいま現在も進行中であることを示している5
  • 業界全体として採用が積み上がっていても、自社の取引先一社ずつがどの方式に対応しているかは、この数からは分からない
  • 判断の材料になるのは全体の社数ではなく、相手から提示される接続手順の指定と、その相手の切替予定時期

自社の計画に落とすときは、この全体数ではなく、取引のある相手ごとの対応状況と切替希望時期を並べた一覧に置き換えて見ます。

要点の整理

軸 基準
いつまで使えるか NTT東日本のINSネット64・64ライト・1500は2028年にサービス提供終了。新規販売は2024年に終了済み
先に起きている変化 EDIが使うディジタル通信モードは2024年1月から段階的に終了している
移行先の手順 流通BMSはサーバ間にebMS・AS2、クライアント-サーバにJX手順を採用
旧手順の制約 J手順は漢字伝送不可で2,400/9,600bps、H手順は64kbpsだがISDN回線・専用回線が前提
進め方 自社の切替だけでは完結せず、新旧の経路が並存する期間を前提に取引先ごとに調整する
逆算の材料 1取引先あたり1カ月ほどかかった公表事例があり、繁忙期を避けた切替可能月から着手時期を決める

取引先ごとの対応状況が揃わない期間は新旧の経路が並存し、社内の処理手順が相手ごとに枝分かれします。 どの相手をどの順に切り替えると社内の手戻りが少ないか、並行期間中に転記や照合が残る箇所はどこかを、現在の受発注の流れに沿って確かめられます。

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よくある質問

INSネット64ライトなど契約プランが違っても終了時期は同じか

NTT東日本の案内では、終了の対象は「INSネット64」「INSネット64ライト」「INSネット1500」の総合ディジタル通信サービスとされています2。
これらについて、新規販売の終了が2024年8月31日、サービス提供の終了が2028年12月31日と公表されています1。
プラン名が違っても、この対象に含まれていれば同じ期限が示されている、という読み方になります。
ただしこれはNTT東日本の発表に基づくもので、西日本エリアの契約について同等の内容は今回確認していないため、自社の契約先とサービス名を契約書類や請求内容で突き合わせてください。

2024年8月31日を過ぎてから新規にISDN回線を契約することはもうできないのか

新規販売は2024年8月31日をもって終了と公表されています1。
既存の回線を使い続けることと、新しく引くことは別の話で、後者の道は閉じている前提で計画を組む必要があります。
拠点の新設や回線の増設をISDN前提で設計できないため、「今の運用を提供終了まで維持する」という方針であっても、その間の変更に耐えられない点は見込んでおくところです。

流通BMS以外にWeb-EDIなど別のインターネットEDIの選択肢はあるか

IP網に対応したEDIとしては、流通BMSのほかWeb-EDIなどが挙げられています6。
流通BMSは標準仕様として通信手順を規定しているため4、対応している相手とは同じ土台で接続できます。
一方、Web-EDIは相手が用意した画面を通じてやり取りする方式を指すことが多く、相手ごとに操作や出力の形式が異なると、自社の基幹システムへ取り込む部分に人手の作業が残りやすくなります。
どちらになるかは相手からの提示に左右されることが多いため、自社で一本に揃えられるとは限らない前提で考えるところです。

取引先がまだISDNのままの場合、自社だけ先にインターネットEDIへ切り替えてよいか

自社側の準備を先に進めること自体は可能ですが、相手が旧方式のままであれば、その相手との接続は従来の経路を残す必要があります。
新旧が並存する期間が生じる前提で、どの取引先がどちらの経路かを管理できる状態を作ってから切替を始めるほうが、現場の混乱が少なくなります。
旧経路を一斉に止める計画にすると、未対応の相手との受発注がその時点で途切れます。

JX手順とebMS・AS2はどう使い分けるのか

流通BMSでは、サーバ間通信にebMSとAS2、クライアント-サーバ間通信にSOAP-RPCを用いたJX手順が採用されています4。
自社が常時受け付けるサーバとして構えるのか、相手のサーバへ接続する側になるのかで、必要になる手順が変わります。
卸の立場では、小売に対してもメーカーに対しても接続するため、相手ごとに立ち位置が変わる可能性があり、片方の手順だけで足りるとは限りません。
実際にどの手順を用意するかは、相手からの指定と、自社のシステムがどこまで対応できるかを突き合わせて決めることになります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

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  1. 1 出典:東日本電信電話株式会社(NTT東日本)「「INSネット」の新規申込受付終了及びサービス提供終了について」(2024年)
  2. 2 出典:東日本電信電話株式会社(NTT東日本)「INSネット サービス終了案内ページ」(2026年)
  3. 3 出典:東日本電信電話株式会社(NTT東日本)「ISDN(INSネット)に関する公式解説ページ」(2025年)
  4. 4 出典:一般財団法人流通システム開発センター(GS1 Japan)「通信制御手順(EDI標準化活動)解説ページ」(2026年)
  5. 5 出典:一般財団法人流通システム開発センター(GS1 Japan)/流通BMS協議会「卸・メーカーの流通BMS導入企業数推計(第28回)」(2025年)
  6. 6 出典:日経クロステック(xTECH)「ISDN移行のハードルは業界によって様々、EDIなどは早期対応が必要」(2016年)

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  1. switch, technology, industry, server, technical school, router, ethernet, connection, network, server, server, server, server, server, router, router, router/lrobertson on Pixabay

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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