◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
この記事のポイント
- 紙の受発注をオンラインへ移す対象は、見積・注文・注文請け・納品・請求の5工程です。全取引先を一斉に切り替えず、注文件数の多い上位から段階的に広げられます。
- 移行方式は自社のWeb受発注システム、業界標準のEDI、ファクスのデータ化の3つで、負担の置き場所が異なります。
- 電子でやり取りした取引データは電子のまま保存する扱いで、検索の要件は取引年月日・取引金額・取引先の3項目です。
- 企業のクラウド利用は、全社利用と一部の事業所・部門での利用を合わせて80.6%に達しています。
目次

オンライン受発注とは、紙の受発注と何が違うのか
オンライン受発注とは、見積・注文・注文請け・納品・請求という5つの工程を、紙やファクスの受け渡しではなく画面と通信でやり取りする受発注の形です。紙との違いは速さだけではありません。受け取った内容がそのままデータとして残り、転記という工程が消える点に違いが出ます。取り得る手段は、自社のWeb受発注システム、業界標準のEDI、ファクスのデータ化という3つに整理できます。どれを選ぶかによって、社内の負担と取引先の負担の配分が変わってきます。
オンライン受発注が対象とする範囲は、見積から請求までの一続きです。見積では、品目と数量に加えて掛率や特価の条件を示します。注文は、その条件に沿って取引先が数量を確定させる工程です。注文請けでは在庫と納期を引き当て、受けられる数量を返します。納品と請求は、出荷の実績を数量と金額に結び付ける工程になります。
紙・電話・ファクスによる受発注では、届いた注文書を読み、基幹システムへ入力し直す工程が挟まります。同じ注文が、出す側の手元と受ける側の画面で2回入力される形です。オンラインへ移すと、この2回目の入力が消えます。届いた注文が誰の手元で止まっているかを、担当者に尋ねずに追えるようにもなります。
自社のWeb受発注システムは、取引先が画面から注文を入れる方式です。品目コードや掛率、届け先を自社の商習慣に合わせて作り込めます。その分、画面の項目と権限の設計を自社が持つことになり、立ち上げの手数は増えます。取引先の数が多く、注文の内容が自社固有の条件に左右される場合に向く方式でしょう。
業界標準のEDIは、企業間でやり取りする電文の形をそろえた仕組みです8。取引先が同じ標準に対応していれば、個別の取り決めを作らずに接続できます。扱える項目は標準の範囲に収まりますので、独自の条件は別の経路で補う設計になります。大口の取引先が標準へ対応済みの場合に効いてきます。
ファクスのデータ化は、届いたファクスを読み取ってデータに変換し、既存の受注業務へ載せる方式です。取引先の手順は変わりませんので、切り替えの合意を取り付けずに始められます。ただし読み取りの確認は残り、手書きの注記や単位違いの品目では人の目が要ります。紙が残る取引先を抱えたまま、社内の入力だけを減らす選択肢と言えます。
3つの方式に共通するのは、記録の残り方が変わる点です。紙では注文書という現物が残り、探す作業が人に付きます。オンラインでは、いつ誰が何を受けたかがデータとして残り、後から条件で絞り込めます。この差が、制度への対応と社内の引き継ぎの両方に効いてきます。
着手の順に並べた移行前の確認5点(順位の根拠は着手順序の依存関係)
- 受発注の経路を一覧にし、紙・電話・ファクス・メールのどれで何件受けているかを数えます。件数の分布が分からないうちは、対象の絞り込みができません。
- 注文書の帳票を集め、品目コード・数量の単位・掛率の3項目が取引先ごとにどう違うかを整理します。項目の違いは、画面の設計と電文の項目の両方に効いてきます。
- 対象取引先を注文件数の多い順に並べ、上位から切り替える範囲を決めます。工程も注文と注文請けの2工程に限ると、影響の範囲を抑えられます。
- 電子取引データの保存の要件を確かめ、取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できる状態にします。真実性と可視性という2つの要件が示されています。
- 受けた注文を1つの台帳へ集める経路を先に用意します。経路が2つ以上に増えても在庫の引き当てと出荷の指示が一本化されていれば、並行運用が負担になりません。
紙とファクスの受発注が残る理由と現場の負担
紙とファクスの受発注が残る理由は、自社の都合というより取引先の事情と商習慣にあります。注文の単位が小さく品目が多い取引ほど、電話とファクスで済ませたほうが出す側の手数は減ります。負担は受け手の側へ寄り、転記、読み取りの確認、保管と検索という3つの作業が受注担当者に積み上がります。繁忙期にはこの3つが同時に増え、担当者の経験に頼る受け方が固定されていきます。
残る理由の一つ目は、取引先の都合です。注文を出す側にとって、使い慣れたファクスは手順が少なく、新しい画面を覚える手間もありません。二つ目は商習慣で、掛率や特価、単位違いの品目が注文書の余白に手書きで添えられる取引では、決まった入力欄に収まりません。三つ目は少量多品種であり、1件あたりの金額が小さい注文ほど、切り替えの手間に見合わないと判断されやすくなります。
受け手の側では、届いた注文書を見ながら基幹システムへ入力し直す作業が挟まります。品目コードが書かれていない注文書では、品名から社内のコードを引き当てる作業も加わります。ケースとバラのように単位が違う注文では、数量の換算を挟むため、入力の手数がさらに増えます。1件の注文に対して、読む、換算する、入力するという3つの動作が並ぶわけです。
読み取りの確認も負担になります。手書きの数字はかすれや癖で判別しにくく、受注担当者が電話で問い合わせる場面が生まれます。問い合わせが重なると、注文を受けてから注文請けを返すまでの時間が延びます。行き違いのまま出荷まで進んだ場合、数量違いの納品として返品や再配送につながるでしょう。
受注の取り違えは、出荷・請求・在庫の3か所へ同時に影響します。誤った数量で出荷すれば、返品の引き取りと再出荷の運賃が生じ、請求の訂正も必要になります。在庫の引き当ても実態とずれますので、次の注文で欠品を招きます。紙の注文書は控えが1枚だけの運用になりやすく、どこで取り違えたかを後から追いにくい点も響きます。
属人化も進みます。取引先ごとの略号や省略した品名は、長く受けている担当者の記憶に支えられています。その担当者が休むと、注文の受け方そのものが止まります。引き継ぎの資料を作ろうとしても、判断の根拠が注文書の余白と口頭のやり取りに散っているため、書き起こす作業に時間がかかります。
保管と検索の負担も残ります。過去の注文を確かめるには、綴じた注文書をたどる作業が要ります。取引年月日・取引金額・取引先の3項目で絞り込める状態にしておけば、この作業は画面の操作へ置き換わります5。紙のまま抱え続けると、保管の場所と探す時間の両方が積み上がっていきます。

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移行を後押しする制度と環境の変化
移行を後押ししている変化は3つあります。第一に、電子でやり取りした取引データは電子のまま保存する扱いが定着し、紙へ出力して残す運用が前提ではなくなりました5。第二に、取引の適正化に関する法が2026年に施行され、支払いの方法や書面の渡し方に関する定めが変わります67。第三に、企業のクラウド利用が広がり、全社利用と一部の事業所・部門での利用を合わせた割合は80.6%に達しています2。
電子取引データの保存では、真実性と可視性という2つの要件が示されています5。検索の要件は、取引年月日・取引金額・取引先の3項目でデータを絞り込めることです5。基準期間の売上高が5,000万円以下で、税務調査の際にデータのダウンロードの求めに応じられる場合、検索の要件は不要とされています5。一問一答は改訂が重なりますので、引用する際は最新版の年月と問番号を特定してから社内の運用へ落としてください5。
ファクスの扱いは、受け取り方で分かれます。紙へ出力して受け取った注文書と、複合機などで電子データのまま受け取った注文書とでは、保存の考え方が変わります5。自社がどちらで受けているかを経路ごとに整理しないと、保存の要件を満たしているかを判断できません。判断の根拠は所管官庁の一問一答に置き、最新版の記載で確かめる進め方が確実です5。
取引の適正化に関する法は2026年に施行され、手形による支払いの禁止などが定められています6。委託の内容を示す書面は、電磁的方法による提供も認められています7。自社が委託する側か、受託する側かで影響の出方が変わりますので、条文と対象取引を原典で確かめる必要があります6。受発注の記録が電子で残っていれば、書面の交付と保存の両面で対応の手数が減るでしょう。
環境の側も動いています。企業のクラウドサービスの利用は、2025年に公表された白書で80.6%と示されました2。この値は、全社で利用している企業と、一部の事業所・部門で利用している企業を合わせたものです2。企業の規模別・業種別の内訳は、調査の統計表と報道資料で確かめられます13。
取り組みの進み方には国ごとの差があり、日米独の3か国を比べた調査も公表されています4。ただし、この調査と通信利用動向調査は、対象・調査方法・母集団が異なります。数値を並べて単純に比べることはできませんので、それぞれの調査の中の内訳として読む扱いが妥当です。自社の判断に使う際は、母集団が自社の規模と業種に近いかを先に見てください。
業界の標準も整ってきました。消費財の流通では、企業間でやり取りする電文の標準が公開されており、仕様の版と対象業界は公式ページで確かめられます8。標準に沿うと、取引先ごとに個別の取り決めを作る手間が減ります。制度・環境・標準の3つがそろってきたことが、紙のまま据え置く判断の分岐点になっています。
紙からオンラインへ移行する手順
紙からオンラインへの移行は、棚卸し・絞り込み・並行運用・全面移行という4つの段で進めます。全取引先を一斉に切り替える必要はありません。注文件数の分布を確かめ、上位の取引先と定番の品目から順に対象を広げる進め方が現実的でしょう。各段には終わりの目安を決めておき、次の段へ進む条件を先に合意しておくと、途中で止まりにくくなります。
最初の段は棚卸しです。受発注経路の一覧化から始め、紙・電話・ファクス・メールのどの経路で何件受けているかを数えます。あわせて帳票の様式の整理を進め、注文書の項目名・並び順・単位の書き方の違いを一覧にします。ここで数えた件数が、この後のすべての判断の土台になります。
二つ目の段は絞り込みです。対象取引先の選定では、注文件数の多い順に並べ、上位から切り替えの範囲を決めます。対象品目の限定では、定番品から始め、特価の品目や単位違いの品目は後の段へ回します。工程も同時には広げず、注文と注文請けの2工程から着手すると、影響の範囲を抑えられます。
三つ目の段は並行運用です。紙の受付の継続を前提に置き、切り替えた取引先とそうでない取引先を同時に扱います。ここで効いてくるのが入力の一本化で、経路が2つでも受注の台帳は1つに保ちます。台帳が分かれると、在庫の引き当てと出荷の指示が二重になり、並行運用そのものが負担へ変わります。
四つ目の段は全面移行です。例外処理の削減では、並行運用の間に出た例外を件数とともに数え、様式の側へ取り込めるものから減らします。保存要件の点検では、電子取引データの保存の要件を確かめ、取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できる状態にします5。残る紙の受付は、経路ではなく例外として位置づけ直します。
途中で止まる型は決まっています。棚卸しを飛ばして方式の選定から入ると、件数の裏付けがないまま対象が広がります。並行運用の期限を決めずに始めた場合、二重の運用が常態になります。段ごとに、何が満たされたら次へ進むかを数字で置いておくと、判断が担当者の感覚に寄らずに済みます。
社内の巻き込みも段に合わせて進めます。棚卸しの段では受注の担当者、絞り込みの段では営業の担当者、並行運用の段では出荷と経理の担当者が関わります。関わる部署が増えるほど、決めごとの数も増えていきます。段ごとに決める事柄を分けておけば、一度に合意を取り付ける範囲が狭くなり、前へ進みやすくなるでしょう。
移行方式の選び方と比較の観点
移行方式は3つで、自社のWeb受発注システム、業界標準のEDI、ファクスのデータ化です。3つの違いは機能の多さではなく、負担をどこへ置くかにあります。自社が画面と項目を決める方式では社内の設計の手数が増え、標準に接続する方式では取引先ごとの擦り合わせが減ります。ファクスのデータ化は取引先の手順を変えずに済む代わりに、読み取りの確認が残ります。判断の観点は、立ち上げの主体・取引先の負担・商習慣の反映・導入後の運用という4つで並べると比べやすくなります。
立ち上げの主体は、方式の違いが出やすい観点です。自社のWeb受発注システムでは、画面の項目・権限・通知の内容を自社が決めます。業界標準のEDIでは、電文の形が標準として公開されており、その仕様に自社を合わせます8。ファクスのデータ化では、読み取りの設定と例外の扱いを自社の受注業務に載せる形になります。
取引先の負担は、切り替えが進むかどうかを左右します。Web受発注システムでは、取引先が画面の操作を覚える必要があります。EDIでは取引先の側にも接続の準備が要りますので、対応済みの取引先から順に広げる進め方になります。ファクスのデータ化では取引先の手順が変わりませんので、合意を取り付ける手間はほとんど生じません。
商習慣の反映では、掛率・特価・単位違い・届け先の指定という4つの条件をどこまで扱えるかが分かれます。自社で作る方式なら項目を足せますが、その分だけ設計と検証の手数が増えます。標準に接続する方式では、扱える項目が標準の範囲に収まります。範囲を超える条件は、別の経路で補うか、取引の条件そのものを見直す判断になるでしょう。
導入後の運用も観点に入れます。自社で作る方式では、改修の判断と費用を自社が持ち続けます。標準に接続する方式では、仕様の改定に合わせて更新の手数が生じます8。ファクスのデータ化では読み取りの確認が残りますので、注文の件数が増えるほど確認の人手も増えていきます。
3つは択一ではありません。大口の取引先はEDI、中小の取引先は自社のWeb受発注システム、切り替えが進まない取引先はファクスのデータ化という組み合わせも取れます。組み合わせる場合は、受注の台帳を1つに保つことが前提になります。経路が3つに増えても、後段の在庫の引き当てと出荷の指示は一本化しておきます。
費用の比べ方は、初期の費用だけでは足りません。画面や接続の準備に加えて、取引先への案内、社内の教育、仕様の改定に伴う更新までを並べて見ます。公開されている価格表がある製品では、その記載の範囲で比べられます。確かめられない数値を前提に置くと後から判断が揺れますので、自社の件数と経路の数に当てはめて比べてください。
| 観点 | Web受発注システム | 業界標準EDI | ファクスのデータ化 |
|---|---|---|---|
| 立ち上げの主体 | 画面と項目を自社が決めます | 公開された仕様に合わせます | 自社の受注業務に載せます |
| 取引先の負担 | 画面の操作を覚えます | 接続の準備が要ります | 紙のまま続けられます |
| 商習慣の反映 | 掛率や特価を作り込めます | 標準の項目の範囲で扱います | 帳票の様式に依存します |
| 導入後の運用 | 改修の判断を自社が持ちます | 仕様の改定に合わせ更新します | 読み取りの確認が残ります |

取引先に定着させる進め方と移行後の運用
取引先に定着させる段では、案内の作り方と窓口の準備が結果を分けます。説明資料の配布、操作案内の用意、問い合わせ窓口の設置という3つを、切り替えの日程より前にそろえます。定着したかどうかは、オンライン化率の測定で見ます。紙で受ける注文が残る間は例外として扱いを決めておき、基幹システム連携の見直しと合わせて後段の運用を整えていきます。
説明資料の配布では、切り替えの範囲と、変わらない部分を先に示します。取引先が気にするのは、注文の締め時間・納期の返し方・価格の見え方という3点です。この3点が変わらないのであれば、変わらないと明記します。変わる場合は、いつから何が変わるかを1枚に収め、取引先の担当者が社内で回覧できる形にします。
操作案内の用意では、画面の手順を注文1件の流れに沿って並べます。想定される問い合わせは、初回のログイン、品目の探し方、数量の単位、注文の取り消しという4つに集まります。この4つを先回りして書いておけば、窓口への問い合わせが減ります。紙の注文書と画面の項目の対応表を添えると、切り替えの初期の戸惑いが小さくなるでしょう。
問い合わせ窓口の設置では、受付の担当と時間帯を決め、案内に明記します。切り替えの直後は問い合わせが集中しますので、受注の担当者だけで抱えない配置にします。届いた問い合わせは内容ごとに数え、案内の書き直しへ戻します。同じ問い合わせが3件続いたら案内の不足と見なす、といった目安を決めておくと、改善が回り始めます。
紙を続ける取引先には、並行運用のまま例外として扱いを決めます。受け付ける経路、受け付ける時間、入力の担当を明文化し、例外の件数を月ごとに数えます。件数が減らない取引先には理由を聞き取り、様式の側で吸収できるかを確かめます。紙を使い続ける取引先を切り離すのではなく、こちらの受け方を合わせる判断も残しておきます。
オンライン化率の測定は、オンラインで受けた注文の件数を、全体の注文件数で割った割合で見ます。金額ではなく件数で見るのは、受注の手数が件数に比例するためです。取引先別・品目別に分けて見ると、次に切り替える対象が見つかります。例外処理の件数と問い合わせの件数を並べれば、定着の度合いを3つの数字で追えます。
基幹システム連携の見直しでは、受けた注文が在庫・出荷・請求へ流れる経路を1本に整えます。この作業には、受発注業務の理解、帳票と項目の設計、標準の電文の読み解き、保存の要件の把握という4つの知見が要ります58。社内でそろわない場合、経路の設計だけを外部へ委ねる形も取れます。内製と委託の差は速さではなく、取り違えを見つける仕組みを先に持てるかどうかに出ます。
よくある質問
取引先が紙をやめてくれない状態でも、移行を進められますか
進められます。切り替えた取引先と紙のままの取引先を同時に扱う並行運用を前提に置き、受注の台帳だけを1つに保つ設計にします。紙が残る取引先は経路ではなく例外として扱い、受け付ける時間と入力の担当を決めて件数を月ごとに数えます。件数の推移を見ながら、様式の側で吸収できる条件から順に減らしていく進め方が現実的です。
移行の費用と期間は、どのくらいを見ておけばよいですか
公開された出典で裏づけられる相場の数値はありませんので、金額や月数を先に置く進め方は避けてください。比べる際は、初期の準備に加えて、取引先への案内、社内の教育、仕様の改定に伴う更新という3つの継続費用を並べます。公開されている価格表がある製品は、その記載の範囲で比べられます。自社の注文件数と経路の数に当てはめて見積もる形が確実です。
ファクスで受けた注文書も、電子取引データの保存の対象になりますか
受け取り方で分かれます。紙へ出力して受け取った注文書と、電子データのまま受け取った注文書とでは、保存の考え方が変わります。自社がどの経路でどちらの形で受けているかを一覧にし、経路ごとに判断してください。所管官庁の一問一答は改訂が重なりますので、最新版の年月と該当する問番号を特定したうえで社内の運用へ落とし込みます5。
業界標準のEDIと自社のWeb受発注システムは、併用できますか
併用できます。標準へ対応済みの大口の取引先はEDI、対応していない取引先は自社のWeb受発注システムという分け方が取れます。前提となるのは、経路が2つ以上になっても受注の台帳を1つに保つことです。台帳が分かれると在庫の引き当てと出荷の指示が二重になり、経路を増やした分だけ確認の手数が増えていきます。
移行が定着したかどうかは、何で判断しますか
3つの数字で追います。オンラインで受けた注文の件数を全体の注文件数で割ったオンライン化率、例外として紙で受けた件数、取引先からの問い合わせの件数です。件数で見るのは、受注の手数が金額ではなく件数に比例するためです。取引先別・品目別に分けて見ると、次に切り替える対象と、案内の書き直しが要る箇所が見つかります。
- 1 出典:総務省「令和6年通信利用動向調査の結果(報道資料)」(2025) 経路
- 2 出典:総務省「令和7年版 情報通信白書「クラウドサービス」」(2025) 経路
- 3 出典:総務省(政府統計の総合窓口 e-Stat)「令和6年通信利用動向調査 統計表(企業編ほか)」(2025) 経路
- 4 出典:独立行政法人情報処理推進機構「DX動向2025(日米独比較で探る成果創出の方向性)」(2025) 経路
- 5 出典:国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」(引用時に最新版の年月を要確認) 経路
- 6 出典:公正取引委員会「取適法(中小受託取引適正化法)特設ページ」(2025) 経路
- 7 出典:経済産業省 中小企業庁(ミラサポplus)「受注者を守る法!手形払い禁止など「取適法」がもたらす変化」(2025) 経路
- 8 出典:流通システム標準普及推進協議会(一般財団法人流通システム開発センター)「流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)公式ページ」(2025) 経路
画像の出典元
- Sleek office desk setup featuring a laptop, glass of water,/Photo by EVG Kowalievska on Pexels
- Overhead view of an office desk with laptop, payment termina/Photo by Mikhail Nilov on Pexels
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