◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
この記事のポイント
- 5階層までが、得意先の組織階層に応じて卸価格を切り替えられる範囲です1
- 128.8684兆円が卸売業のBtoB-EC市場規模で、前年比6.3%の増加です4
- 20万円がStandard・Proプランの初期費用、10万円がEC-Rider Primoの初期費用です23
- 7万円が、小規模カスタマイズの月額費用の下限です2
目次

朝の受注が卸価格の照合で止まる
得意先ごとの卸価格とは、取引先ごとに設定する仕入れや販売の単価のことです。得意先ごとの卸価格は、取引先の組織階層に沿って切り替えられます。費用は初期だけで決まりません。5%から15%が、システム開発費に対する年間の保守運用費用の目安です5。『初期費用が安いほう』ではなく、年額へそろえた総額で比べます。
始業前の事務所で、受信を告げるFAXの音が続きます。担当者は届いた注文書を一枚ずつめくり、得意先ごとの卸価格を価格表と照合します。受注の前に挟まる、価格表の照合。得意先が増えるほど価格表の版も増え、『この単価は先月の改定後か』を確かめる時間が積み上がります。
電話での注文も同じです。『いつもの価格で』という一言が、どの版の価格表を指しているかを当てる時間になります。転記が溜まり、商品コードが食い違えば、出荷のあとで訂正の連絡が走ります。紙とExcelのどちらが正なのかが決まらないまま、月末の締めまで持ち越されます。
この照合と訂正にかかる時間は、そのまま毎月の人件費として費用に乗っています。この人件費は保守費用のように契約書には表れず、見積もりの比較からも抜け落ちがちです。5%から15%という保守運用費用の目安と並べて初めて、いま抱えている作業の重さが数字として見えてきます。
得意先ごとの卸価格をどう再現するか
得意先の階層に沿って卸価格を切り替える
ECサイトで得意先ごとの卸価格を再現する手順は、得意先の登録から始まります。次に階層の割り当てを行い、そのうえで卸価格の設定へ進みます。切り替えられる深さには上限があります。5階層までが、得意先の組織階層に応じて卸価格を切り替えられる範囲です1。『本社は一括請求、支店は個別』といった枝分かれのある取引先でも、同じ商品に別の単価を持たせられます。
変わるのは受注の瞬間です。担当者が価格表を選ぶのではなく、ログインした相手に応じて受注画面への表示が切り替わります。『いつもの価格で』という注文が、登録済みの単価とそのまま一致します。価格表の版を数える手間も、受注のたびには起こりません。
type: flow
title: 得意先ごとの卸価格が受注画面へ出るまで
caption: 得意先の登録から受注画面への表示まで、卸価格が切り替わる順序を示す図です。
alt: 得意先の登録、階層の割り当て、卸価格の設定、受注画面への表示と進む手順を並べた図。
desc: 得意先ごとの卸価格を切り替える仕組みは、得意先の登録から始まり、次に階層の割り当てを行い、そのうえで卸価格を設定します。設定が終わると、ログインした得意先に応じて受注画面への表示が自動的に切り替わり、担当者が価格表を選ぶ必要はなくなります。
- label: 得意先の登録
- label: 階層の割り当て
- label: 卸価格の設定
- label: 受注画面への表示
卸売業のBtoB-EC市場規模と成長率
この仕組みを取り入れる動きは、卸売業でも進んでいます。金額で確かめます。128.8684兆円が、卸売業のBtoB-EC市場規模です4。この値は、億円単位で公表された数値を兆円へ換算したものです。前年比では6.3%の増加で、全体の伸びより緩やかな歩みです4。『うちの業界はまだ紙が主流』という感覚と、統計の示す状況は必ずしも重なりません。
514.4兆円が、2024年のBtoB-EC市場規模です4。卸売業はこの中で大きな部分を占めながら、伸びは全体より低い位置にあります。『いつか移す』と置いてきた企業ほど、比べる材料を持たないまま見積もりを受け取ります。
全体の伸びと比べると、開きはさらにはっきりします。10.6%が、2024年のBtoB-EC市場規模の前年比増加率です4。卸売業の6.3%はこの数字の半分に届かず、市場全体を押し上げているのは卸売業以外の業種だとわかります。『卸売業も平均並みに伸びている』という思い込みは、この開きを見落としたまま生まれます。
業種別のBtoB-EC化率にはばらつきがある
業種をまたぐと、電子化の進み方は一様ではありません。まず全体の水準です。43.1%が、BtoB取引に占めるECの割合です4。3.1ポイントが、前年からの上昇幅です4。『同業がまだなら急がなくてよい』という判断は、業種ごとの差を見落とします。
食品業では水準が大きく違います。81.3%が、2024年の食品業のBtoB-EC化率です4。41.6兆円が同じ年の市場規模で、前年比17.0%の増加です4。こちらも、億円単位で公表された数値を兆円へ換算した値です。扱う商材が食品に近いほど、得意先側の受注がすでに電子化されている場面に出会います。
81.3%は、全体のBtoB-EC化率である43.1%を大きく上回ります4。同じ『BtoB取引』という括りでも、業種によって電子化の前提がこれほど違うということです。自社の主要な得意先がどちらの水準に近いかで、移行の緊急度が変わり、その費用を見極める段階に移ります。
400万円という小規模カスタマイズの初期費用2は、いまの照合と転記を人手で続ける年間の人件費と並べて初めて、高いか安いかが決まります。
| 区分 | 全体との関係 |
|---|---|
| 卸売業 | 全体の伸びより緩やかな歩み |
| 食品業 | 全体を大きく上回る水準 |
| 全体 | 業種ごとの伸びを比べる基準 |
初期費用とプラン別の内訳
Standard・Proプランの初期費用
プランごとの初期費用は、公開されている料金表で確かめられます。まず入口の金額です。20万円が、Standard・Proプランの初期費用です2。加えて8万円が、全プラン共通で初回のみかかる初期費用です2。『初期費用一式』とまとめられた見積もりでは、この二つが分かれているかを確かめてください。
2026年に公開されている条件で、いずれも導入時に一度だけ発生します。継続してかかるのは月額費用と保守費用で、初期費用は総額の一部にすぎません。『初期費用が安い』という比較だけでは、稼働後の負担が見えないままです。
EC-Rider Primoの初期費用と月額費用
小さく始める選択肢もあります。10万円が、EC-Rider Primoの初期費用です3。8.8万円がその月額費用で、いずれも税抜の表示です3。標準のプランを選ぶか、まず一つの得意先群だけで試すかは、移行する取引先の数で決まります。『全社で一斉に』と決める前に、扱っている価格表の本数を数えてください。
ここまでの初期費用を並べると、10万円のPrimo3から20万円のStandard・Proプラン2、400万円の小規模カスタマイズ2、1500万円の大規模カスタマイズ2まで、幅は大きく開きます。この幅のどこに位置するかは、得意先の階層をどこまで再現するかと、基幹システムとの連携をどこまで求めるかで決まります。金額だけを見て高い安いを判断する前に、自社が必要とする範囲を先に言葉にしておく必要があります。
保守費用は何%を見込むべきか
システム開発費に対する保守費用の割合の目安
保守費用は、開発費に対する割合で見積もられます。目安には幅があります。5%が、システム開発費に対する年間の保守運用費用の割合の目安です5。15%まで上がるのは、大規模で複雑な場合です5。『開発が終われば費用も終わる』という前提で予算を組むと、稼働した翌年から足りなくなります。
この目安は2025年に公開された相場のもので、契約する保守の範囲によって位置は変わります。障害への対応だけを含める契約もあれば、法改正や得意先の追加まで含める契約もあります。『保守は毎年同じ』と置かずに範囲を書き出してから割合を当てると、同じ数字でも中身の違いが見えます。
小規模・大規模カスタマイズの月額費用
カスタマイズの規模で、費用の出発点が変わります。重い側を先に見ます。1500万円が、大規模カスタマイズの初期費用の下限です2。小規模カスタマイズであれば、先に挙げた月額の下限から運用できます。自社の取引先数と基幹システムとの連携の有無を数えてから、どちらの帯に入るかを確かめてください。『とりあえず全部入り』は、保守費用まで含めて重くなります。
保守費用の割合は、どの初期費用を基準にするかによって重みが変わります。20万円のStandard・Proプランを基準にした保守費用と、1500万円の大規模カスタマイズを基準にした保守費用とでは、同じ5%から15%でも支払う額の桁が違います25。契約前にこの基準を確かめたうえで、次は初期費用と月額費用を合わせた総額で比べます。

初期と月額を合わせた総額で比べる
選ぶ基準は、必要な卸価格の設定を先に固めることから始まります。得意先の組織階層をどこまで再現するか、基幹システムとの連携を初期の範囲に含めるかを決めます。そのうえで初期費用と月額費用に保守費用を足し、年額へそろえて並べます。標準のプランで足りるのか、連携まで作り込むのかで総額の桁が変わります。『見積もりの合計』ではなく、年額へそろえた数字を横に並べてください。

128.8684兆円という卸売業のBtoB-EC市場規模や、81.3%という食品業のBtoB-EC化率は、自社が置かれている位置を測る物差しになります4。市場の伸びが速い業種ほど、価格設定を後回しにする猶予は短くなります。総額を比べる作業は、金額の大小だけでなく、この市場の動きと合わせて進める必要があります。
ここから先は、確かめる順序と、規模ごとに分かれる費用の帯を条件別に見ていきます。
卸価格の階層をどこまで再現するかと保守費用の範囲は、自社の価格表と得意先の一覧を見ないと総額まで詰められません。
現在の価格表の本数と得意先の階層を持ち込めば、初期費用と月額費用のどちらに寄る構成になるかが分かります。無料相談で要件を整理する
卸価格と費用で先に確かめること
- 初期費用と月額費用に保守費用を足し、年額へそろえた総額で比べる
- 得意先の組織階層に卸価格の切り替えが対応できる深さを確かめる
- 基幹システムとの連携を初期の範囲に入れるか後回しにするかを決める
- 保守の範囲に何が含まれるかを、契約の前に一行ずつ書き出す
- 得意先ごとに分かれた価格表の版を一つに統合してから移行する
この並びに優劣の順序はありません。
どの規模に当てはまるかで金額の帯が変わるため、次の表で自社の状況に近い行から確かめてください。
規模で分かれる卸価格の設定と費用
| 自社の状況 | 卸価格の設定 | 費用のかかり方 |
|---|---|---|
| まず一つの得意先群で試す卸売業 | 標準の価格設定をそのまま利用 | 初期を抑え、月額で継続する |
| 標準のプランで卸価格を切り替える卸売業 | 得意先の組織階層に沿って切り替え | 初期は一度きり、月額は継続する |
| 基幹システムとの連携を一部だけ加える卸売業 | 既存の価格体系に合わせて調整 | 初期が跳ね、月額も上がる |
| 複数拠点と深い階層をまとめて移す卸売業 | 得意先ごとの個別条件まで作り込み | 初期と保守の双方が重い |
一つの得意先群から試す場合の卸価格と費用
得意先の数が限られ、価格表の本数も多くない卸売業では、全社への一斉導入まで踏み込む必要がありません。主要な得意先だけをECへ移し、残りは電話とFAXの受注を並行させる進め方が取れます。『全部を置き換えてから』と構えるほど、着手が遅れます。
この場合に先に見るのは、月額費用が試す期間に見合うかどうかです。移行する得意先を絞れば保守の範囲も狭く、初期の作り込みはほとんど発生しません。表の条件を見て、自社の価格表が標準の設定のままで足りるかを確かめてください。難易度は低く、工数は価格表の整理と得意先の登録が中心です。
得意先の業種が食品に近い場合は、この試みがさらに進めやすくなります。81.3%という食品業のBtoB-EC化率が示すとおり、取引先側もすでにECでの受注に慣れているためです4。得意先の業種を見てから、試験導入の相手を選ぶという判断もできます。
| 確かめる項目 | この場合の目安 |
|---|---|
| 月額費用 | 8.8万円(税抜、EC-Rider Primo)3 |
| 卸価格の設定 | 標準の価格設定をそのまま利用する |
| 向く状況 | 移行する得意先が限られ、価格表の本数が少ない |
移行する得意先を絞る進め方では、どこまでを標準の設定で賄えるかの範囲が、月額費用の見込みを左右します。
試す得意先の一覧を見せれば、標準の設定のままで卸価格を再現できるかどうかの見当を持ち帰れます。無料相談で自社の条件を持ち込む
標準のプランで卸価格を切り替える場合
得意先ごとの卸価格が価格表で管理できていて、基幹システムとの連携を急がない卸売業であれば、標準のプランの範囲で運用へ入れます。『既存の価格表をそのまま載せるだけ』と考えると、版の食い違いが後から出ます。登録の前に、改定履歴のある価格表を一つへ統合しておきます。
この場合の分かれ目は、初期費用の大小ではありません。月額費用と保守費用を年額へ換算し、総額で見たときに運用が続けられるかを確かめます。次の順序で費用をそろえてから、プランを決めてください。難易度は中ほどで、工数は価格表の統合と得意先の階層の整理に寄ります。
得意先の組織階層が5階層に収まる卸売業であれば、標準のプランの対応範囲内で完結します1。それを超える枝分かれのある取引先を抱えている場合は、次の段階のカスタマイズを検討する必要が出てきます。
type: vflow
title: 費用を総額でそろえる順序
caption: 初期費用の確認から総額での比較まで、費用をそろえる順序を縦に示す図です。
alt: 初期費用の確認、月額費用の年額換算、保守費用の上乗せ、総額での比較と続く縦の流れの図。
desc: 初期費用だけを見て判断すると、稼働後に続く月額費用や保守費用の負担を見落としてしまいます。まず初期費用を確認し、次に月額費用を年額へ換算し、そこへ保守費用を上乗せしたうえで、総額として比較する順序を示します。
- label: 初期費用の確認
- label: 月額費用の年額換算
- label: 保守費用の上乗せ
- label: 総額での比較
| 確かめる項目 | この場合の目安 |
|---|---|
| 初回のみの初期費用 | 8万円(全プラン共通)2 |
| 卸価格の切り替え | 得意先の組織階層に沿って設定する |
| 確かめること | 価格表の版を一つに統合できるか |
価格表の版が複数あるまま標準のプランへ移すと、卸価格の切り替えが噛み合わず、稼働後の修正が費用として積み上がります。
手元の価格表をそのまま渡せば、統合が必要な範囲と初期費用の見込みまで確かめられます。無料相談で自社の条件を持ち込む
連携を一部だけ加える場合の費用の動き
受注データを基幹システムへ取り込む処理だけを加えたい卸売業では、標準のプランの範囲を越えます。『連携は一項目だけ』と聞いていても、得意先コードや単価の持ち方が違えば、変換の作業が付いてきます。連携したい項目を挙げ、受注データの照合をどこで行うかを先に決めます。
この場合の判断は、初期費用の大きさよりも、月額費用が継続して払える水準に収まるかどうかです。連携する処理が増えるほど、保守の対象も増えます。表の下限を出発点として、追加したい項目ごとに積み上げてください。難易度は高く、工数は連携する項目の洗い出しと受注データの照合に集中します。
連携を加えた分だけ、保守費用の算定基準となる開発費も膨らみます。5%から15%という保守運用費用の割合は、連携の範囲を広げるこの段階でこそ重く効いてきます5。追加する項目を決めるときは、月額費用だけでなく保守費用の伸びも合わせて見ておく必要があります。
| 確かめる項目 | この場合の目安 |
|---|---|
| 初期費用の下限 | 400万円(小規模カスタマイズ)2 |
| 月額費用の下限 | 7万円2 |
| 連携の範囲 | 受注データの取り込みなど一部に限定する |

連携する処理をどこまで初期の範囲へ入れるかで、初期費用も毎月の保守費用も動きます。
連携したい受注データの項目を挙げれば、小規模の範囲に収まるかどうかが見えてきます。無料相談で自社の条件を持ち込む
複数拠点と深い階層をまとめて移す場合
拠点ごとに価格表が分かれ、得意先の組織階層も深い卸売業では、移行そのものが大きな作業になります。『一度にすべて動かす』と決めると、価格表の移行と連携の確認が同じ時期に重なります。要件の棚卸しから運用開始までを段階に分け、段階ごとに確かめる範囲を決めておきます。
この場合の基準は、初期費用ではなく保守費用の見込み方です。開発費に対する割合で効いてくるため、初期の見積もりが大きいほど毎年の負担も増えます。保守の範囲を契約の前に確定させ、月額費用の確定まで含めて稟議へ載せてください。難易度は最も高く、工数は要件の棚卸しから運用開始までの各段階に分かれて積み上がります。
複数拠点をまとめて移すような卸売業は、43.1%という全体のBtoB-EC化率をすでに超えている場合もあります4。その水準に達している企業ほど、今回の移行は追いつくためではなく、遅れをこれ以上広げないための投資になります。
type: stage
title: 大規模な移行で進む段階
caption: 要件の棚卸しから運用開始までの段階と、各段階で扱う作業を示す図です。
alt: 要件の棚卸し、価格表の移行、連携の確認、運用開始という段階と主な作業を並べた図。
desc: 複数拠点と深い階層を移す場合の段階を示します。まず要件の棚卸しで得意先の区分と価格表の本数を確認します。次に価格表の移行で卸価格と階層を設定します。続いて連携の確認で受注データの照合を行い、最後に運用開始で保守の範囲と月額費用を確定します。
- label: 要件の棚卸し
cards:
- 得意先の区分
- 価格表の本数
- label: 価格表の移行
cards:
- 卸価格の設定
- 階層の割り当て
- label: 連携の確認
cards:
- 受注データの照合
- 基幹システムとの連携
- label: 運用開始
cards:
- 保守の範囲
- 月額費用の確定
| 確かめる項目 | この場合の目安 |
|---|---|
| 初期費用の下限 | 1500万円(大規模カスタマイズ)2 |
| 保守費用 | 開発費に対する割合で見込み、上振れを想定する |
| 進め方 | 段階を分けて移行する |
拠点と階層をまとめて移す計画では、保守費用が開発費に対する割合で効いてくるため、初期費用だけの検討では判断が足りません。
拠点数と得意先の階層の深さを伝えれば、段階を分けた場合の初期費用と保守費用を試算できます。無料相談で自社の条件を持ち込む
要点の整理
| 費用の項目 | 見込み方 |
|---|---|
| 初期費用 | 導入時に一度だけ発生する。共通分と各プランの分が分かれているかを確かめる |
| 月額費用 | 稼働のあいだ継続する。年額へ換算して総額へ足す |
| 保守費用 | 開発費に対する年間の割合で見込み、大規模で複雑なほど上振れを想定する |
| 卸価格の設定 | 得意先の組織階層に沿った切り替えが必要かどうかで規模が変わる |
| 基幹システムとの連携 | 初期の範囲に含めるかどうかで、初期費用と月額費用の帯が変わる |
本文の冒頭で触れた、価格表の照合に追われる朝の作業も、この整理に沿って費用を組み立てれば減らせます。初期費用と月額費用、保守費用を年額へそろえて比べる姿勢が、最初の一歩になります。
卸価格の階層設定と保守費用は、公開されている料金表だけでは自社の取引条件へ当てはめられません。 自社の得意先と価格表を前提にした費用の内訳を、稟議へそのまま載せられる形で残せます。
よくある質問
得意先ごとの卸価格をExcelで管理していますが、そのまま移行できますか
価格表が得意先ごとに分かれ、改定のたびに版が増えている場合は、統合の作業が先に必要です。『どれが最新か』を人が判断している状態のまま移すと、ECサイト側でも同じ食い違いが起きます。得意先の一覧と価格表の本数を数え、統合できる範囲から着手してください。
保守費用には何が含まれますか
契約によって範囲が変わります。障害への対応だけを含める契約もあれば、法改正への対応や得意先の追加まで含める契約もあります。『保守一式』とまとまった見積もりを受け取ったら、対応できる回数の上限と連絡できる時間帯、追加の作業が別料金になる条件を確かめてください。
同業がまだ動いていない場合、急いで移行する必要はありますか
10.6%が、BtoB-EC市場規模の前年比の増加率です4。『同業を見てから』という判断は、得意先側の変化を見落とします。発注する側が電子化を進めれば、対応できない取引先から順に見直しの対象になります。自社の得意先のうち、電子発注を求めてきた先を数えてください。
卸価格の階層は、稼働したあとで増やせますか
対応できる上限の範囲であれば、運用しながら階層を足す進め方が取れます。ただし『あとで考える』として登録を始めると、途中で単価の持たせ方を変えることになります。本社と支店と店舗のどこで卸価格を分けるかを、得意先の登録の前に決めておいてください。
見積もりは税抜と税込のどちらでそろえるべきですか
公開されている料金には税抜で示されるものがあり、そのまま足すと比較がずれます。『合計金額』の欄だけで比べる前に、税の扱いをそろえて年額へ換算してください。初期費用と月額費用で表示が違う場合もあるため、見積もりの注記まで確かめます。最後に効いてくるのは、そろえ方の統一。
- 1 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider B2B(BtoB向けECサイトで取引先ごとに卸価格を切り替える)」(2026年) 経路
- 2 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider(BtoB EC受発注システム)料金プラン・費用ページ」(2026年) 経路
- 3 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider Primo サービス紹介ページ・料金プラン条件」(2026年) 経路
- 4 出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」(2025年) 経路
- 5 出典:システム幹事「システム開発の保守費用相場・内訳具体例とコスト削減のポイント」(2025年) 経路
画像の出典元
- Vector illustration of modern tablet with check marks placed/Photo by Monstera Production on Pexels
- Crop unrecognizable female in loose hoodie showing healthy g/Photo by Andres Ayrton on Pexels
- Server with electronic switches and connectors with yellow a/Photo by Brett Sayles on Pexels
- Illustration of man with money in circle above static graph of world economic growth/Photo by Monstera Production on Pexels