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通販のポイント販促、原資は誰が負担するのか

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 通販のポイント販促は、自社ポイントと共通ポイントで原資の出方が異なり、現金の動き・会計・税務・法規制の扱いが変わります。
  • 自社ポイントは現金が出ない代わりに売上高の一部が繰り延べられ、共通ポイントは運営会社へ現金を支払う点が対照的です。
  • 消費税の扱い・資金決済法の届出義務・景品表示法の射程まで、還元設計を決める前に確認すべき論点を一次資料の数値で整理します。
費用のイメージ
▽ 写真の出典元

原資を負担するのは「ポイントを付与した事業者」である

通販のポイント販促における原資負担とは、顧客に付与したポイントが将来使われることで生じる値引きや支払いを、どの事業者が引き受けるのかという負担の配分です*1。いくら・いつ引き受けるかも合わせて決める必要があります。結論からいえば、原資を負担するのは、還元率を決めて顧客にポイントを付与した事業者にほかなりません。

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原資負担は単一の論点ではなく5つの層に分かれる

ただし「誰が負担するか」という問いは、実は1つの論点ではありません。①誰が現金を出すか、②いつ収益・費用として計上されるか、③消費税が課税か不課税か、という3つの層がまずあります。さらに④発行残高が資金決済法の規制対象になるか、⑤値引きとして扱えるか景品類になるか、という2つの層が加わり、合計5つの層に分かれています。還元率を決める担当者が「原資は自社が持つ」とだけ理解していても、経理・情報システムの担当者が直面する論点はこの5層それぞれに存在します。

特に自社ポイントと共通ポイントでは、原資の出方が根本的に異なります。自社ポイント(自社が発行し自社の店舗でのみ使用できるポイント)は、付与した時点で現金は動きません。一方、共通ポイント(第三者であるポイント運営会社が複数の加盟店にまたがって発行するポイント)は、加盟店が運営会社へ現金でポイント費用を支払う仕組みです*2。次の表で、現金の動き・計上科目・消費税・法規制の観点から両者を対比します。

観点 自社ポイント 共通ポイント
現金の動き 付与時に現金は動かない。
使用時に値引き相当額が実現する。
付与時に加盟店が運営会社へ現金を支払う*2
計上科目 売上の一部を契約負債として繰り延べる*3 ポイント費用(未払金)を計上する*2
消費税 値引きの扱いにより課税仕入れの支払対価が変わる*1 加盟店と運営会社間は対価性がないことを前提に不課税として処理する例がある*2
法規制 対価を得て発行する場合は資金決済法の射程に入り得る*4 運営会社側で前払式支払手段としての届出義務を検討する対象になり得る*4

通販のポイント販促とは、顧客への値引き・還元を「ポイント」という形で先送りし、使用時に現金または収益の減少として実現させる販促手法を指します。次章から、自社ポイントと共通ポイントそれぞれの原資負担を、一次資料の数値で具体的に見ていきましょう。

自社ポイントの原資は費用でなく「契約負債」になる

取引価格を商品とポイントに配分する——設例の91,324円と8,676円

自社ポイントを付与した場合、会計上はポイント分を「費用」として計上するのではなく、売上の一部を将来の履行義務として繰り延べます。企業会計基準委員会(ASBJ、日本の会計基準を設定する民間団体)が公表する企業会計基準適用指針第30号の設例22は、この処理を金額付きで示しています*3

設例では、10円分の購入ごとに1ポイント(1ポイント1円の値引き)を付与するカスタマー・ロイヤルティ・プログラムを提供するA社を想定します。このA社が100,000円の商品を販売し、10,000ポイントを付与した場合です。将来9,500ポイントが使用されると見込み、独立販売価格の比率で取引価格を配分すると、商品分91,324円・ポイント分(契約負債)8,676円に分かれます*3。契約負債とは、収益として認識せず、将来の履行義務として繰り延べた金額を指します。

使用見込みの見積りが原資の額を動かす——9,500ポイントから9,700ポイントへ

この配分は一度決めて終わりではありません。同じ設例では、X2年度末に使用されるポイント総数の見積りを9,500ポイントから9,700ポイントへ更新しています*3。使用見込率が変われば、契約負債として繰り延べる金額も動くということです。

実務上は、失効率や使用率の実績を継続的に観察し、決算のたびに見積りを見直す運用が前提になります。還元率だけを決めて終わりにできない理由は、この見積り更新の作業が決算のたびに発生するからです。

現金は出ないのに売上高が減る——販促予算の数字がずれる理由

自社ポイントの原資負担で見落とされやすいのが、「現金は出ないのに売上高が減る」という点です。販促担当が想定する原資は、還元率×想定使用額で計算した概算の値引き額でしょう。しかし会計上は、その値引き額そのものではなく、独立販売価格の比率で配分し直した契約負債の額が損益計算書に反映されます。

そのため、販促予算の稟議で「還元率〇%だから原資は〇円」と単純計算した数字と、決算で実際に売上高から差し引かれる金額は一致しません。この差を経理担当と事前にすり合わせておくことが、稟議の数字が決算で覆らないための前提になります。

共通ポイントの原資は運営会社へ現金で支払う

付与時に「ポイント費用」と未払金が立つ——11,000円の販売で110円

共通ポイントは自社ポイントと異なり、加盟店が現金で原資を支払う仕組みです。国税庁が公表する「共通ポイント制度を利用する事業者(加盟店A)及びポイント会員の一般的な処理例」があります*2。この資料は、100円(税込)の購入ごとに1ポイント(1ポイント1円相当)が付与される制度を前提に、税抜経理方式・税率10%での仕訳例を示しています*2

この処理例によると、加盟店が11,000円(税込)の商品を販売しB社から会員へ110ポイントが付与された場合を想定します。この場合、加盟店の仕訳は「ポイント費用110円/未払金110円」となります*2。付与した時点で、加盟店には運営会社への支払義務(未払金)が生じるということです。

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共通ポイントは加盟店・運営会社・会員の三者間で現金が動く

他社ポイントは売上高から除外する——売上高99円・未払金1円

共通ポイントを会計処理の観点から扱う際は、ASBJ適用指針第30号の設例31(他社ポイントの付与)も参考になります。小売業のA社が第三者B社の運営するポイントプログラムに参加している前提です*3。購入額100円につきB社ポイントが1ポイント付与され、A社がB社に1ポイントにつき1円を支払います*3

この設例でA社は、B社ポイントの付与によって顧客に重要な権利を提供しているわけではなく、B社ポイントを支配していないと結論づけています*3。そのため会計処理は、現金預金100円に対して「売上高99円・未払金1円」となり、第三者であるB社のために回収した1円分を取引価格の算定から除外します*3。共通ポイントの原資は、加盟店の売上高そのものからではなく、いったん切り分けた未払金として計上される点が特徴です。

使用時は未収金で受け取る——「雑収入110円」が立つのは購入者側

逆に、会員が加盟店でポイントを使用した場合、加盟店は使用された分の相当額を運営会社から受領します。前掲の処理例では、220円(税込)の商品を会員が110ポイント使用して購入した場合、加盟店Aの仕訳は「現金等110円・未収金110円/売上200円・仮受消費税20円」となり、後日B社から受領した時点で「現金等110円/未収金110円」と処理されます*2。加盟店にとってポイント使用分は売上の一部として計上され、B社からの入金は未収金の回収にすぎません。同じ処理例では、購入した側が事業者である場合に、ポイント使用分110円を雑収入(消費税不課税)として計上する例も示されています*2。「雑収入」が立つのは加盟店ではなく購入した側である点に注意が必要です。

ただし国税庁の資料自身が「加盟店とポイント制度の運営企業との取引については、対価性がないこと(消費税不課税)を前提とした処理としている。ポイント制度の規約等の内容によっては、消費税の課税取引に該当するケースも考えられる」と留保しています*2。自社が加盟する共通ポイント制度の規約に照らして、この前提が成り立つかどうかは個別に確認が必要です。

現状のポイント運用でどこに現金が出入りしているかを可視化すると、次章の消費税判断がしやすくなります。無料相談で要件を整理するのも一つの近道です。

消費税は「値引き」の扱い方で負担額が変わる

通販のイメージ
▽ 写真の出典元

課税仕入れに係る支払対価の2つの考え方

国税庁のタックスアンサーNo.6480は、事業者が商品購入時にポイントを使用した場合の消費税の仕入税額控除について、2つの考え方を示しています*1。ポイント使用が「商品本体価額の値引き」である場合は、商品対価の合計額からポイント使用相当分を差し引きます。差し引いた金額(値引後の金額)が課税仕入れに係る支払対価になります*1。一方、ポイント使用が「支払うべき価額の値引き」である場合は、商品対価の合計額(全額)が支払対価になります*1

同資料の記帳例では、①のケース(値引き)は消耗品費530円(8%対象)・539円(10%対象)で現金1,069円という区分経理が示されています*1。②のケース(値引きでない)は消耗品費540円・550円と雑収入(消費税不課税)21円という区分経理です*1。どちらの型かによって、課税仕入れの金額そのものが変わるということです。

即時充当は商品対価の合計額が変わらない

店頭でポイントを即時に充当する方式(即時充当。購買時に直ちにポイント等相当額を充当する方法)については、「商品対価の合計額が変わるものではない」として、②のケースと同様に扱うとされています*1。還元設計を「即時値引き型」にするか「後日還元型」にするかで、税務処理の枠組みが変わり得るという点は、還元方式を決める段階で経理と共有しておくべき論点です。

帳簿と適格請求書の保存、レシート表記からの判断

国税庁の資料は、商品購入時に発行されるレシートには「課税仕入れに係る支払対価の額」がポイント使用の態様に応じて表示されていると考えられるとしています*1。そのため、購入した事業者はレシートの表記から支払対価の額を判断してよいとしています*1。ただし消費税の仕入税額控除の適用を受けるには、区分経理に対応した帳簿および適格請求書等の保存が必要です*1

BtoB通販では、取引先の経理が仕入税額控除のためにレシートや請求書の表記を確認します。自社の還元方式が①・②のいずれに該当するかを請求書・領収書の表記にどう反映するかまで、還元設計の段階で決めておく必要があります。税率区分と端数の扱いをシステム側でどう持つかは、BtoB ECの消費税・端数処理の設定と同じ設計判断になります。

有償ポイントを発行するなら資金決済法を見る

対価を得て発行するかどうかが分かれ目

ポイントを無償で付与するだけでなく、対価を得て有償で発行する場合は、資金決済に関する法律(前払式支払手段を規律する法律)の射程に入る可能性があります。同法第3条第1項は、前払式支払手段を、記録される金額に「応ずる対価を得て発行される」証票等であって、代価の弁済のために使用できるものと定義しています*4。無償で付与するポイントは通常この定義に該当しませんが、有償で販売するポイントは検討が必要です。

自家型のみの発行なら基準日ごとに残高を見る

発行者およびその密接関係者の店舗でのみ使用できる前払式支払手段は「自家型前払式支払手段」と呼ばれます*4。同法は、毎年3月31日および9月30日を「基準日」と定め、基準日における未使用残高の合計額(基準日未使用残高)を計算する仕組みを設けています*4

財務省関東財務局の案内によると、自家型前払式支払手段のみを発行する者は、基準日未使用残高が基準額(1,000万円)を初めて超えたときに届出義務を負います*5。具体的には、基準日の翌日から2か月以内に発行保証金の供託または保全契約等の締結を行い、供託書等の写しを添付した「発行届出書」と「前払式支払手段の発行に関する報告書」を提出します*5。届出書の提出だけでは足りず、基準日未使用残高の2分の1以上に相当する額の発行保証金を供託する必要がある点*4が、資金繰りに直接効いてきます。複数の自家型前払式支払手段を発行する場合は、それらの基準日未使用残高を合計した額で判断します*5。1,000万円という金額は政令で定める基準額であり、法律の本文は「基準額」とのみ規定している点にも留意が必要です*4

BtoB通販の前受金・預り金運用と交錯する箇所

BtoB通販では、前受金・預り金の運用と有償ポイントの残高管理が交錯する場面があります。掛売り・締め請求を前提とした既存の受発注システムに有償ポイントの発行機能を載せる場合、基準日ごとの未使用残高を自動で集計できる仕組みが必要になるでしょう。この集計を手作業に頼ると、基準日から2か月という届出期限に間に合わない事態を招きかねません*5

景品表示法はポイントを「値引き」でなくすことがある

次回以降の支払いに充当できるポイントは値引きと認められる

消費者庁の「景品に関するQ&A」Q39は、取引通念上妥当と認められる基準に従い、取引の相手方に対し支払うべき対価を減額することについて述べています*6。これは正常な商慣習に照らして値引と認められる経済上の利益であり、景品類には含まれず景品規制の対象にならないとしています*6。次回以降の自店での買い物の支払いの一部に充当できるポイントは、この値引きに該当すると整理されています*6

値引きと景品類を選ばせると景品類になる

同Q&AのQ49は、ポイントの使用方法として「次回以降の買い物の際に値引として使用する」と「景品類の提供を受ける」のいずれかを選択できる場合を扱っています*6。この場合は同一の企画において値引と景品類の提供を併せて行うことになるため、そのポイントは値引とは認められず景品類に該当するとしています*6。ただし同Q&Aは、景品類に該当するとしても、(1)の次回以降の買い物で値引として使用する場合は「自己の供給する商品又は役務の取引において用いられる割引を約する証票」と認められ、正常な商慣習に照らして適当と認められるものであれば総付景品の規制は適用されないとしています*6。一方(2)の景品類の提供を受ける場合は総付景品の規制の対象となり、必要なポイントを得るために行う商品の購入額を取引の価額として、その10分の2までに景品類の価額を収める必要があります*6。値引きとして設計したつもりのポイントでも、選択制にした瞬間に「景品類」の枠組みへ入る一方、実際に上限規制がかかるのは景品類を選んだ側だけという二段構えを押さえておく必要があります。

抽選で付与すると懸賞になる——「一般消費者」向け規制という射程

Q46は、対価の減額であっても懸賞による場合は値引とは認められず、景品類に含まれることとなり、一般懸賞の規制の対象になるとしています*6。抽選形式のポイント付与キャンペーンを企画する場合は、この懸賞規制を踏まえた設計が求められます。

ここで重要なのは、参照されている告示が論点ごとに異なる点です。Q49は「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」、Q46は「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」を参照しています*6。いずれも一般消費者向けの取引を念頭に置いた景品規制であり、事業者間(BtoB)取引にそのまま及ぶとは限りません。BtoB通販でポイント販促を設計する際は、自社の取引が一般消費者向けか事業者間かを踏まえたうえで、規制の適用範囲を個別に確認する必要があります。

BtoB通販でポイント原資を設計する5ステップ

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BtoB通販でポイント原資を設計するには、キャッシュ・会計・税務・資金決済法・景品表示法という5層の論点を、実務の手順に落とし込む必要があります。ここまで見た一次情報を踏まえ、次の5ステップで検討を進めていきましょう。

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ポイント原資の設計は5ステップで検討する

ポイント原資を設計する優先順5点/順位根拠:着手順序の依存関係

  1. 還元の目的と対象取引を決めます。新規開拓を狙うのか、リピート発注の平準化を狙うのかで、還元率や対象商品の設計が変わります。
  2. 自社ポイントか共通ポイントかを選びます。現金が出ない自社ポイント*3か、現金で原資を支払う共通ポイント*2かは、資金繰りへの影響が異なるため先に決める必要があります。
  3. 使用見込率と失効の考え方を経理と合意します。契約負債の見積りは決算のたびに更新されるため*3、経理と合意した見積り方針が必要です。
  4. 消費税の扱い(値引きか否か)を決め、帳票の表記に落とし込みます。区分経理と適格請求書等の保存が前提になります*1
  5. 付与・使用・失効のログ要件を受発注システムの要件として定義します。決算・監査で説明できる取引単位の記録が必要です。

受発注システム側に必要な要件——締め請求・掛売り・単価マスタとの整合

BtoB通販は、消費者向けECと異なり、掛売り・締め請求・取引先別単価があらかじめ運用されています。ポイント機能を後から載せる場合、請求金額とポイント値引きの整合が崩れないようにする必要があります。そのためには、単価マスタ・締め処理・請求書出力のロジックにポイントの付与・使用・失効を組み込みます。締め処理そのものの設計は締め請求・支払サイトのEC対応で整理しています。

この設計を内製で行うには、性質の異なる3領域の知識が同時に必要です。受発注システムの単価計算ロジック、消費税の区分経理の知識、そして資金決済法・景品表示法の該当性判断です。いずれか1つでも欠けると、決算時に契約負債の見積りが説明できない、あるいは請求書の表記が税務調査で指摘されるといった事態につながりかねません。

販促設計・リベート運用との切り分け

ポイント原資の設計は、販促企画そのものの設計と、取引条件としてのリベート・割戻の設計と混ざりやすい領域です。還元の企画設計はBtoB ECの販促キャンペーン設計、取引条件としての事後値引は卸売のリベート・割戻のEC管理で扱う論点です。本稿の原資負担は、この2つを決めたあとに「誰の帳簿にいくら乗るか」を確定させる工程にあたります。

まとめ:通販のポイント原資負担を判断する3つの軸

本稿では、通販のポイント販促における原資負担を、キャッシュ・会計・税務・資金決済法・景品表示法という5層に分けて整理しました。要点を3つに集約すると次のとおりです。第一に、自社ポイントは現金が動かず売上の一部を契約負債として繰り延べます*3。一方、共通ポイントは加盟店が運営会社へ現金で原資を支払うという違いがあります*2。第二に、消費税の扱いは「値引き」の性質によって課税仕入れの支払対価が変わるため、還元方式を決める段階で経理との合意が欠かせません*1。第三に、有償ポイントの資金決済法上の届出義務と、一般消費者向けに限定される景品表示法の射程は、それぞれ別の基準で確認する必要があります*4*6

ただし、国税庁の資料自身が「ポイント制度の規約等の内容によっては、消費税の課税取引に該当するケースも考えられる」と留保しています*2。この留保のとおり、実際の結論は自社のポイント制度の規約と個別の事実関係によって変わります。本稿の内容は一般的な処理例・考え方の整理であり、個別の判断は税理士や所轄の税務署に確認することをおすすめします。


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よくある質問

自社ポイントの原資は販促費として計上するのですか。

いいえ、自社ポイントの原資は販促費(費用)ではなく、売上の一部を契約負債として繰り延べる処理になります。ASBJ適用指針第30号の設例では、取引価格100,000円のうち8,676円をポイント分の契約負債として配分しています*3

共通ポイントの加盟店が支払う原資に消費税はかかりますか。

国税庁の処理例では、加盟店とポイント運営企業との取引は対価性がないことを前提に不課税として処理されています*2。ただし同資料自身が、規約の内容によっては課税取引に該当するケースも考えられると留保しています*2。自社が加盟する制度の規約を個別に確認する必要があります。

失効したポイントはどう扱うのですか。

自社ポイントの契約負債は、使用されると見込むポイント総数の見積りに基づいて配分されます*3。失効率が見積りと異なれば、決算のたびに使用見込総数を更新する必要があり、これは設例でも9,500ポイントから9,700ポイントへの更新として示されています*3

BtoBの卸売取引でもポイント還元に景品規制はかかりますか。

消費者庁の景品規制が対象とする告示は「一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限」であり、一般消費者向けの取引を前提としています*6。事業者間(BtoB)取引にそのまま適用されるとは限らないため、自社の取引実態に照らして個別に確認することをおすすめします。

ポイントを有償で販売すると届出が必要になりますか。

対価を得て発行するポイントは、資金決済法上の前払式支払手段に該当し得ます*4。自家型前払式支払手段のみを発行する場合、基準日(毎年3月31日・9月30日)の未使用残高が基準額(1,000万円)を初めて超えたときに届出義務が生じます*5。基準日の翌日から2か月以内に、発行保証金の供託または保全契約等の締結を行ったうえで、供託書等の写しを添付した発行届出書等を提出します*5。供託額は基準日未使用残高の2分の1以上です*4

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. *1 出典:国税庁「タックスアンサー No.6480 事業者が商品購入時にポイントを使用した場合の消費税の仕入税額控除の考え方」(令和7年4月1日現在法令等)
  2. *2 出典:国税庁「共通ポイント制度を利用する事業者(加盟店A)及びポイント会員の一般的な処理例」(法令解釈に関する情報)
  3. *3 出典:企業会計基準委員会「企業会計基準適用指針第30号 収益認識に関する会計基準の適用指針(設例22・設例31)」(2019年10月30日公表、最終改正2026年7月17日)
  4. *4 出典:e-Gov法令検索「資金決済に関する法律」(現行・令和8年法律第64号による改正を反映)
  5. *5 出典:財務省関東財務局「前払式支払手段(商品券・プリペイドカード等)関係」(最終更新2026年6月25日)
  6. *6 出典:消費者庁「景品に関するQ&A「景品類ではないもの」Q39・Q46・Q49

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  1. 費用のイメージ/Photo by Jakub Żerdzicki on Unsplash
  2. 通販のイメージ/Photo by Compagnons on Unsplash
  3. 決済のイメージ/Photo by salomo Jefry on Unsplash

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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