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製造業のオンライン受発注、受注ミスは本当に減るのか|公的データで見る効果と条件

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 公的統計で確認できるのは受発注業務の時間削減率で、受発注ミスそのものの削減率を示した数値は見当たらない
  • 平成28年度補正の実証事業では、受注側企業の業務時間が全体平均47.3%、中小企業で50.8%削減されている
  • 効果の中身は、注文内容を人が打ち直す工程が減ることなので、社内で入力し直す作業が残れば同じ種類のミスも残る
  • 製造業は調査対象10,296社のうち2021年までに54.7%が電子受発注に対応しており、当面は電話・FAXとの併用を前提に設計する
  • 料金は課金の単位と取引先側の負担を先に確かめ、デジタル化・AI導入補助金2026では補助額50万円以下で会計・受発注・決済のうち1機能以上が要件となる
  • ミスが減ったかどうかは、導入前から工程別・経路別・受注件数つきで記録しておかないと比べられない

Close-up of hands typing on a keyboard in an office setting with clipboard nearby.
▽ 写真の出典元

製造業の受発注業務でミスが起きる仕組みと原因

「10個」と聞いたつもりが伝票では100個になっていた、品番の末尾を一文字読み違えたまま生産に流してしまった——電話やFAXで注文を受けている現場では、聞き取った内容を社内のシステムへ入力し直す工程が必ず一度は挟まります。
その入力のところでつまずいた経験があって、オンライン受発注システムを調べ始めた方が多いはずです。
先に結論を書くと、システムを入れればミスが自動的に消えるわけではなく、公的な統計にも「受発注ミスが何割減ったか」を直接示した数値は見当たりません。
確認できるのは業務時間の削減率のほうで、平成28年度補正の実証事業では受注側企業の業務時間が47.3〜50.8%減っています2。
聞き取りと転記という工程そのものが減った結果と読めますが、同じ効果が自社で出るかは、取引先がオンラインに対応しているか、社内の入力と確認の手順を併せて変えられるかで分かれます。

電話・FAX受発注で起きやすい聞き違い・転記ミス

受注ミスは「担当者が注意していなかったから」と片づけられがちですが、注文が社内に入ってくる道筋を工程に分けると、内容が入れ替わりうる場所はかなり限られます。
電話であれば聞き取り、FAXであれば紙面の読み取りがあり、そのどちらの場合も、そのあとに社内システムへ打ち込む作業が控えています。
中小企業庁の解説でも、電話やFAXによる受発注は経理システムへの手入力での転記が必要なため、ミスが起きたり書類の紛失リスクがあったりすると説明されています1。

たとえば、同じ製品でも色違いや公差違いが品番末尾の記号だけで分かれている部品を受けているとします。
電話で「A2を50」と言われ、手元のメモに書き取り、あとからシステムにA12と打ち込んだとしても、その場で元の指示と突き合わせる相手は誰もいません。
FAXなら紙が手元に残るぶん読み返せますが、読み取りと入力という二つの工程は残ったままです。

ここで押さえておきたいのは、聞き違いと転記ミスは発生する場所も原因も違う、ということです。
聞き違いは受注の瞬間に起きるので、復唱したり注文書の形でやり取りしたりといった受け取り方の工夫が効きます。
一方で転記ミスは、同じ内容を人が二度三度と打ち直すこと自体から生まれるので、注意の呼びかけでは減りにくく、入力の回数を減らす以外に手がありません。
オンライン受発注システムが関わるのは、主に後者のほうです。

手入力による転記が生産・出荷トラブルにつながる流れ

入力された注文内容は、そこで止まらずに生産指示や出荷指示の元データになります。
つまり最初の一回の誤りが、そのあとの工程すべてに同じ姿のまま正しい情報として伝わっていきます。
製造の現場で行う検品は「指示どおりに作れているか」を見る作業なので、指示そのものが間違っている場合には、むしろきれいに通過してしまいます。

そのため誤りに気づく場所が、納品後の取引先からの連絡になりやすいという特徴があります。
その時点では材料も工数も使い終わっているので、手戻りは再生産と再出荷、さらに納期の遅れまで広がります。
受注ミスが一件でも重く感じられるのは、金額よりもこの波及の長さによるところが大きいはずです。

だとすると、再発防止を考えるときの問いは「次から誰がもっと気をつけるか」ではなく、「一件の注文を社内で何回書き写しているか」に置き換わります。
この問いの形にしておくと、次節で出てくる業務時間の数値も、自社に当てはめて読めるようになります。

オンライン受発注導入の効果:業務時間削減データと企業の実感

中小企業庁の実証事業に見る受注側企業の業務時間削減率

では、転記の工程をなくすとどれくらい変わるのかについて、公的な場で測られた数字を見ていきます。
中小企業庁が選定した12のプロジェクトによる実証事業では、中小企業の受発注業務時間が平均して51.4%削減されたと報告されています1。
これは平成28年度補正で行われた実証の結果で、企業間で注文データをやり取りする仕組みを整えたうえで測られたものです。

同じ実証事業を引用した記事では、6業界12プロジェクトの内訳として、受注側企業の業務時間削減率が全体平均で47.3%、中小企業に限ると50.8%だったと紹介されています2。
注文を出す側ではなく受ける側の数字が分けて示されている点は、電話やFAXで注文を受けている立場からすると見ておきたいところです。
聞き取って書き取って打ち込むという、受注側に集中していた作業が対象になっているからです。

ただし、この数値は実証事業に参加した企業の結果であって、製造業全体の平均ではありません。
参加企業は取引の相手も含めてデータでつながる条件を整えた状態で測っています。
ですから「導入すればこれだけ減る」ではなく、「転記の工程を実際に取り除いたとき、受注側の作業時間がこの程度動いた例がある」という読み方になります。

東京商工会議所調査に見る「ミス防止等」を効果に挙げた企業の割合

時間の数字とは別に、企業側が効果をどう感じているかを尋ねた調査もあります。
東京商工会議所の中小企業のデジタルシフト・DX実態調査では、デジタルシフトの効果として「業務効率化(コスト削減、時間短縮、ミス防止等)」を挙げた企業が81.0%で最も多くなっています3。
この調査は2024年に実施され、郵送とWEBで1,218社から回答を得たものです3。

ここで気をつけたいのは、回答の区分がコスト削減・時間短縮・ミス防止などをひとまとめにしている点です。
81.0%はこの区分全体を選んだ企業の割合であって、ミス防止だけを効果として挙げた企業の割合ではありません。
対象も東京商工会議所の会員等の中小企業で、製造業に限った数字でも、受発注システムに限った数字でもなく、デジタルシフト全般への回答です。

それでも、効果の実感がこの区分に集まっていること自体は読み取れます。
裏を返すと、ミスがどれだけ減ったかを単独で示した公的な数値は、現時点で見当たらないということでもあります。
自社の稟議で「何割減る」と書ける根拠として使える数字ではない、と理解しておくほうが、あとから説明に困りません。

「業務時間削減」と「ミス削減」は別の指標であることの整理

ここまでに出てきた二つの数字は、測っているものが違います。
片方は作業にかかる時間の変化、もう片方は効果があったと感じた企業の割合です。
調査の対象も時期も違うので、足したり、どちらが大きいかを比べたりする使い方はできません。

ただし、仕組みの面ではつながっています。
中小企業庁の解説では、EDI(企業間で注文などのデータを直接やり取りする電子データ交換)の導入により手入力による人為的なミスがなくなり、業務効率化につながるとされています1。
手で打ち直す作業がなくなるから時間が減り、同じ理由で打ち間違いも起きなくなる、という一つの原因の両側面だと読めます。

そうであれば、自社でどれくらいの効果が見込めるかを考えるときは、削減率をそのまま掛け算するより、「どの入力作業が消えるか」を数えるほうが実態に近づきます。
注文一件あたり、受注担当者が打ち込んでいる画面はいくつあるか。
そのうち、取引先からデータで届けばなくせるものはどれか。
消えない入力が多く残るなら、時間も打ち間違いもその分だけ残ります。

対象 業務時間の削減率 測定の範囲
中小企業(実証事業) 51.4% 中小企業庁が選定した12プロジェクトの受発注業務時間
受注側企業(全体平均) 47.3% 6業界12プロジェクトの受注側
受注側企業のうち中小企業 50.8% 6業界12プロジェクトの受注側
数字 測っているもの 調査の対象 この数字では言えないこと
業務時間削減率 47.3〜51.4% 受発注業務にかかる時間の変化 平成28年度補正の実証事業に参加した企業 受発注ミスが何割減ったか
業務効率化を効果に挙げた割合 81.0% コスト削減・時間短縮・ミス防止等をまとめた区分への回答率 2024年調査に回答した中小企業1,218社 ミス防止だけを選んだ企業の割合
電話・FAX受注で注文内容が書き写される場所
注文の受け取りから納品後の判明までを五段階で並べた流れ

効果が出にくいケース:取引先対応と社内運用

取引先がオンライン受発注に対応していない場合

前の節で見た数字は、取引の相手とデータがつながった状態で測られたものでした。
逆にいえば、自社がシステムを導入しても、注文を出してくる側がそれを使わなければ、注文の入り口は電話とFAXのまま変わりません。
受注側が単独で動いても完結しないところが、受発注のデジタル化の面倒なところです。

製造業の対応状況としては、調査対象10,296社のうち2021年までに電子受発注へ対応したと回答した企業が54.7%というデータがあります2。
他業種と比べれば進んでいるほうだとされていますが、同時に半数近くはまだ対応していないことになります。
この割合から直接「自社の取引先の何割が対応していない」とは言えませんが、自社だけ導入しても電話やFAXでのやり取りが一定数残る場合はあると考えておくほうが、見込みを外しません。

実務としては、しばらく併用する前提で設計することになります。
併用期間は注文の入り口が二つになり、受注一覧を見る場所も確認の手順も二通りになります。
どちらの経路で来たのかを取り違えて二重に生産指示を出す、といった別種の取り違えが起きることもあります。

自社で見積もるなら、直近数か月の注文を取引先別に数え、経路の内訳を出すところからです。
件数の多い上位の取引先がオンラインに乗るかどうかで、減らせる転記の量はほとんど決まります。
取引先の数が多くても、件数が少ない相手ばかりが対応してくれる形だと、受注担当者の作業はあまり変わりません。

社内の検品・入力ルールを見直さない場合

もう一つ、効果が削られるのは社内側の運用です。
オンラインで受けた注文を、受注システムの画面から基幹システムや生産管理の画面へ手で打ち直していれば、転記の工程は場所を変えて残ります。
この形だと、注文の受け取り方は変わったのに、打ち間違いの起きる場所は温存されます。

例外の扱いも決めておかないと、データと実際の指示がずれていきます。
急ぎの注文だけ電話で入る、仕様の細かい変更が口頭で伝わる、注文書の余白に但し書きが書かれている。
こうした情報をどこに記録し、誰が生産指示に反映するのかを決めないと、システム上は正しいのに現場には別の内容が伝わっている、という状態が生まれます。

入力後の確認作業も、やめるのか残すのかを選ぶ必要があります。
データで受け取るようになると、確認の中身は「聞き取った内容と入力内容が合っているか」から「受け取ったデータと指示の内容が合っているか」へ変わります。
前者のための復唱や読み合わせをそのまま続けても、見ている対象がずれているので手間だけが残ります。
どの確認をやめ、どの確認を残すのかを決めたうえで導入するかどうかで、同じシステムでも結果は変わってきます。

効果が出にくい状況 残ってしまう作業 自社で数えられる手掛かり
取引先がオンライン受発注に対応していない 電話やFAXでの聞き取りと書き取り 取引先別の注文件数と受注経路の内訳
受注データを基幹システムへ打ち直している 画面から社内システムへの手入力 注文一件あたりの入力回数と画面数
急ぎや仕様変更の例外運用を決めていない 口頭連絡の記録と生産指示への反映 例外対応の発生件数と記録している場所
実証事業で示された業務時間削減率の対象ごとの違い(模式図)
中小企業全体・受注側全体平均・受注側中小企業の三つの削減率を並べた図

方式ごとの導入条件とコスト:受発注クラウドと補助金

受発注クラウド型の料金体系の一例

効果が出る条件が見えてきたところで、費用の形も確かめておきます。
受発注のクラウド型サービスの料金がどう組み立てられているかを示す例として、インフォマートの発表があります。
同社の「BtoBプラットフォーム受発注」は2024年8月利用分(9月請求分)から、売り手側の料金を従量制(取引金額の1.2%)または定額制(3万円)の選択制から4段階の従量制(上限15万円)へ変更し、買い手側は店舗あたり一律200円を増額したとしています4。

ここから読み取れるのは、金額そのものよりも課金の単位です。
売り手側は取引金額に、買い手側は店舗数に紐づいており、取引が増えれば費用も動く組み立てになっています。
この条件は同社のサービス固有のもので、他社の受発注クラウドの相場を表すものではありません。
ただ、自社が検討する製品を見るときに「何に対して課金されるのか」を先に確かめるべきだという点は、どの製品でも共通して効いてきます。

もう一つ見ておきたいのが、費用が誰にかかるかです。
受注側だけが払う形なのか、注文を出す取引先にも負担が生じる形なのか。
取引先側に費用や作業が発生する形だと、前の節で見た「相手が使ってくれない」という状態が長引きやすく、転記がいつまでも減らない結果につながります。
料金表を比べる前に、取引先に何を頼むことになるのかを整理しておくと、見積もりの読み方が変わります。

デジタル化・AI導入補助金2026で使える費用軽減の条件

導入費用の一部を補助金で軽くできる場合もあります。
中小企業基盤整備機構のデジタル化・AI導入補助金2026のインボイス枠(インボイス対応類型)では、補助額が50万円以下の場合は対象ソフトウェアが「会計」「受発注」「決済」のうち1機能以上、50万円超350万円以下の場合は2機能以上を有することが機能要件とされています5。
中小企業・小規模事業者等を対象とした制度で、補助の対象は要件を満たすソフトウェアの導入費用です。

この要件の読み方としては、受発注の機能を備えたソフトは1機能として該当しうる一方、補助額の区分が上がると会計や決済を含む複数の機能が必要になる、ということになります。
受注の仕組みだけを入れたい場合と、会計までまとめて入れ替えたい場合とで、申請できる形が変わってくるわけです。
どの製品を選ぶかより先に、自社が何をどこまで置き換えるつもりなのかが決まっていないと、要件に当てはめられません。

なお、申請は公募ごとに要領が示され、対象として登録されたツールであることが前提になります。
検討している製品が該当するかどうかは制度側の情報で確認する必要があり、ここで挙げた機能要件だけで採択の可否が決まるものではありません。
費用の見通しを立てる順番としては、課金単位の確認、取引先側の負担の確認、そのうえで補助制度の要件の確認、という流れになります。

区分 公表されている内容
売り手側(改定前) 従量制(取引金額の1.2%)または定額制(3万円)の選択制
売り手側(2024年8月利用分から) 4段階の従量制(上限15万円)
買い手側(2024年8月利用分から) 店舗あたり一律200円の増額
二つの数字が測っている内容と言えないことの違い(模式図)
業務時間削減率と業務効率化を挙げた割合を三つの観点で分けた図

導入後にミス削減の効果を自社で確認する方法

ミスの種類・件数を導入前後で記録する視点

ここまでで分かるのは、公的な数値で確かめられるのは時間のほうであって、ミスがどれだけ減ったかは自社で測るしかない、ということです。
この節は確認できた一次資料にある手順ではなく、前の節までの原因の整理を踏まえた進め方の提案として読んでください。
やること自体は難しくなく、導入前から記録の形を決めておけるかどうかで決まります。

記録の分け方は、発生した工程で分けるのが実態に合います。
聞き取りの段階で違っていたのか、社内システムへの入力で違ったのか、仕様の伝達で落ちたのか、出荷指示の段階だったのか。
これに受注の経路(オンラインか電話・FAXか)を添え、分母として同じ期間の受注件数を残しておきます。
件数だけを数えていると、受注量が減った月に「ミスが減った」と見えてしまい、比べる材料になりません。

比べる相手は導入前の自社なので、導入前の数か月を同じ分け方で記録しておく必要があります。
導入してから記録を始めると、減ったかどうかが印象の話になり、続けるか見直すかの判断もできなくなります。
併用の期間が長くなる見込みなら、その間も同じ区分で数え続けておくと、経路ごとの違いが見えてきます。

この記録で分かるのは、オンライン経由の注文で転記に由来するミスが実際に減っているか、残っているミスが電話・FAX経由に偏っていないか、という点です。
オンライン経由でも同じ種類のミスが残っているなら、社内で打ち直している工程がまだあるという手掛かりになります。
これは事故が起きなくなることを保証する仕組みではありません。
どの転記がなくなり、どの確認作業が残っているのかを、感覚ではなく件数で見分けられるようにするための記録です。

オンライン化しても転記や確認が残る状況の整理(模式図)
残ってしまう作業と自社で数えられる手掛かりを三つの状況で並べた図

自社の受注のうち何件が電話・FAX経由で、注文一件あたり社内で何回打ち直しているかは、外部の統計では決まらず、取引先ごとの事情と社内の手順を並べてみないと見えてきません。

現在の受注経路と転記が起きている箇所を一緒に書き出し、オンライン化でなくなる作業と、そのあとも残る確認作業を切り分けるところからご相談いただけます。無料相談で要件を整理する

要点の整理

公的に確認できる数値 受注側企業の業務時間削減率(全体平均47.3%、中小企業50.8%、実証事業全体で51.4%)
確認できなかった数値 受発注ミスそのものの削減率を単独で示した公的統計
効果の前提(社外) 取引先の対応状況。製造業は調査対象10,296社のうち2021年までに54.7%が対応
効果の前提(社内) 受注データを基幹システムへ打ち直す工程と、例外の口頭連絡の扱いを見直せるか
費用の見方 課金が何に紐づくか、取引先側に負担が出るか、補助金の機能要件に当てはまるか
効果の確認 導入前から工程別・経路別・受注件数つきでミスを記録し、同じ区分で比べる
課金の単位が分かる料金体系の一例(模式図)
売り手側の改定前後と買い手側の料金区分を並べた図
ミスの記録を導入前後で比べる進め方
導入前・併用期間・導入後の三段階で記録と比較の作業を並べた図

費用の課金単位や補助制度の要件は資料で読めても、取引先にどこまで協力を求められるか、併用の期間をどう設計するかは、自社の取引構成に当てはめて判断する部分が残ります。 取引先別の注文件数の内訳をもとに、どの範囲から移行すると転記が減るのか、導入前後で何を記録しておけば効果を比べられるのかを具体的に整理できます。

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よくある質問

オンライン受発注システムを導入すれば発注ミスはゼロになりますか

ゼロになるとは言えません。
公的な統計で確認できるのは業務時間の削減率で、平成28年度補正の実証事業では受注側企業が全体平均47.3%、中小企業では50.8%の削減とされています2。
受発注ミスそのものの削減率を示した公的な数値は見当たりませんでした。
減るのは、注文の内容を人が打ち直す工程に由来するミスです。
オンラインで受けた注文を社内システムへ手で入力し直している場合や、仕様変更が口頭で伝わっている場合は、同じ種類のミスが残ります。

EDIと受発注クラウド型サービスはどちらを選べばよいですか

方式ごとの初期費用の相場を示す原典は今回確認できなかったため、金額の目安として比べることはできません。
判断材料になるのは、取引先がどの仕組みで注文を出せるのか、料金が何に対して課金されるのか、取引先側に負担が生じるのかの三点です。
注文件数の多い取引先が使える形でなければ、どちらを選んでも電話とFAXが残り、転記の工程も減りません。
製品の機能を比べる前に、上位の取引先に何を頼むことになるのかを確かめる順序をおすすめします。

取引先がオンライン受発注に対応していない場合はどう進めればよいですか

当面は併用する前提で考えることになります。
製造業では調査対象10,296社のうち2021年までに電子受発注へ対応したと回答した企業が54.7%で、半数近くは未対応という状況です2。
まず直近数か月の注文を取引先別に数え、どの相手から何件来ているかを出します。
件数の多い上位の取引先が移行するかどうかで、減らせる転記の量はほぼ決まります。
併用期間は注文の入り口が二つになるため、どちらの経路で受けた注文かを区別して扱う手順も先に決めておくと、取り違えを防ぎやすくなります。

導入費用を補助金で軽減できる条件はありますか

中小企業・小規模事業者等を対象とした制度があります。
デジタル化・AI導入補助金2026のインボイス枠(インボイス対応類型)では、補助額50万円以下の場合は対象ソフトウェアが「会計」「受発注」「決済」のうち1機能以上、50万円超350万円以下の場合は2機能以上を有することが機能要件とされています5。
受発注の機能を備えたソフトは1機能として該当しうる一方、補助額が上がると複数機能が必要になります。
対象として登録されたツールであることや公募ごとの要領の確認が前提になるため、制度側の情報で個別に確かめてください。

導入後、ミス削減の効果が出ているかをどう確認すればよいですか

導入前から同じ形で記録を残しておくことが前提になります。
ミスを発生した工程(聞き取り・社内システムへの入力・仕様の伝達・出荷指示)で分け、受注の経路と、分母としての受注件数を添えて数えます。
件数だけでは受注量の増減に左右されるため、割合で見られるようにしておきます。
導入後に経路別で比べると、オンライン経由で転記由来のミスが減っているか、残りが電話・FAX経由に偏っているかが分かります。
オンライン経由でも同種のミスが残るなら、社内で打ち直している工程がまだあるという手掛かりになります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

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  1. 1 出典:中小企業庁「企業間のデータ連携で、受発注の業務コストを削減する!(ミラサポplus)」(2020年/実証は平成28年度補正、12プロジェクト)
  2. 2 出典:オリックス・レンテック株式会社「受発注のデジタル化は製造業にどんなメリットをもたらすか(中小企業庁 平成28年度実証事業を引用)」(実証:平成28年度補正)
  3. 3 出典:東京商工会議所「中小企業のデジタルシフト・DX実態調査 集計結果」(2024年調査/2025年公表)
  4. 4 出典:株式会社インフォマート「『BtoBプラットフォーム 受発注』料金改定のお知らせ」(2024年)
  5. 5 出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「デジタル化・AI導入補助金2026 インボイス枠(インボイス対応類型)」(2026年度)

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  1. Close-up of hands typing on a keyboard in an office setting with clipboard nearby./Photo by Yan Krukau on Pexels

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◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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