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仕入先の費用対効果はどう比較する?費用内訳の見方と切り替え時の注意点

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 仕入先の費用対効果は、想定発注量と納品条件をそろえた総額で比べる
  • 費用内訳は商品原価、物流費・送料、手数料、最低ロットに伴う在庫コストの四つの欄に分けて書き出す
  • 単価が下がっても、不良や欠品の対応に人手が割かれれば費用対効果は改善しない
  • 切り替えには検証や登録など一度だけの費用がかかるため、年間の削減見込みと並べて回収期間を見る
  • 免税事業者との取引や海外仕入れでは、制度に伴う確認と税・通関の費用を内訳に加えて判断する

Two architects selecting marble tile samples on a desk in an
▽ 写真の出典元

仕入先選びで費用対効果を判断する最初の基準

仕入先の費用対効果は、商品単価ではなく、送料・手数料・最低ロットまで含めた総費用を同じ取引量と納品条件でそろえ、品質と納期の安定度と並べて判断します。切り替える場合は検証や登録にかかる一度きりの費用も加えて比べます。

仕入先の費用対効果とは、支払った総額に対して、必要な品質の商品が必要な時期に必要な量だけ届いたかという成果の比です。
そのため最初に見るのは商品の単価ではなく、一定の期間に実際に出ていく金額の合計です。
単価が低くても、送料や手数料、最低ロットに合わせて抱える余分な在庫が加われば、手元に残る現金は増えません。

比較の出発点は、候補どうしの条件をそろえることです。
取引量、期間、納品先、納品頻度、支払条件がばらばらの見積を並べても、どちらが有利かは判断できません。
年間または半期の想定発注量を先に決め、その量を同じ納品条件で仕入れた場合の総額を、候補ごとに同じ欄で書き出すところから始めます。

そのうえで、判断は三つの段階に分けると整理しやすくなります。
第一に条件をそろえた総費用、第二に品質と納期の安定度、第三に仕入先を変える場合に一度だけ発生する切り替えの費用です。
総費用が下がっても、欠品や不良の対応に人手が割かれれば、その分は別の費用として戻ってきます。

なお、これから新しく仕入先を選ぶ場合と、すでに契約や継続取引がある場合では、確かめる順序が変わります。
新規であれば候補の条件を横に並べて選べますが、既存の取引がある場合は、まず現在の仕入れにかかっている費用を項目ごとに分解し、どの欄が重いのかを特定するほうが先になります。
重い欄が物流費であれば配送頻度の見直し、手数料であれば決済方法の見直しというように、仕入先の変更以外の打ち手が見つかることもあります。

仕入先の費用内訳をそろえる際に見る項目(商品原価・物流費・手数料など)

商品原価

商品原価は、仕入先に支払う商品そのものの代金です。
見積を比べるときは、記載された単価が税抜か税込か、どの数量を前提とした価格か、値引き後の価格かをそろえます。
数量の段によって単価が変わる建て付けであれば、自社が現実に発注する量の段の単価で比べないと、実際には適用されない安値を前提に判断することになります。

もう一つ確認しておきたいのは、その価格がいつまで有効かという点です。
原材料の相場や為替の動きに応じて改定する取り決めがある場合、提示された単価は当面の価格にすぎません。
改定の条件と通知の方法を先に確認しておけば、切り替えた直後に価格が動いて比較の前提が崩れる事態を避けやすくなります。

物流費・送料

物流費は、配送1回あたりの送料、送料が無料または割引になる下限の金額や数量、配送先の地域による差で構成されます。
同じ送料でも、月に4回発注する場合と2回にまとめる場合とでは年間の負担が変わるため、発注頻度と組み合わせて計算します。
比較の際は単価と送料を別々に見ず、想定する年間の発注回数を掛けた合計で並べます。

納品の形も費用に関わります。
車上渡しで自社が荷降ろしをするのか、指定の場所まで運び入れてもらえるのか、時間指定や休日の配送に対応するのかによって、現場の人手の使い方が変わります。
急ぎで届けてもらう場合に追加の便を仕立てられるか、その際の費用がどう計算されるかも、条件として先に確認しておきます。

手数料

手数料には、決済にかかるもの、取引の枠組みに対するもの、個別の作業に対するものがあります。
振込手数料の負担がどちらにあるか、代金引換や後払いに手数料が付くか、受発注システムの利用料や会費が月額で発生するかを確認します。
一件あたりは少額でも毎月・毎回発生する項目は年間では積み上がるため、必ず年額に直して比べます。

作業に対する手数料としては、指定の梱包や値札付け、店舗別の仕分け、返品時の送料負担などがあります。
これらを仕入先に任せれば請求額は増えますが、自社で行えば人件費として別の欄に移るだけで、負担そのものが消えるわけではありません。
どちらが有利かは自社の作業体制によって変わるため、金額と作業時間の両方を書き出して比べます。

最低ロットによる在庫コスト

最低発注数量や最低発注金額は、単価と同じくらい総額に影響します。
必要量が少ないのに最低ロットが大きければ、当面使わない在庫を先に買うことになり、その分の資金が動かせなくなります。
保管場所の確保や棚卸の手間、賞味期限や流行のある商品であれば値下げや廃棄が生じる可能性も、費用として見込んでおく必要があります。

判断の目安になるのは、想定する販売の速さで在庫がどれだけの期間で回るかです。
最低ロットが数か月分に相当するのであれば、単価が下がってもその差額より在庫の負担のほうが大きくなることがあります。
逆に回転が速く、欠品がそのまま売り逃しにつながる商品であれば、まとめて持てること自体が利点になります。

商品原価、物流費・送料、手数料、最低ロットに伴う在庫コストの四つを縦に並べた図
仕入費用の内訳をそろえる四つの欄

単価以外に費用対効果を比較する軸(品質・納期・取引条件)

同じ総費用でも、届いた商品がそのまま使えなければ費用対効果は下がります。
単価以外に確かめるのは、品質の安定度、納期の確からしさ、取引条件の三つです。
いずれも請求書には金額として現れませんが、対応に割かれる人手や、欠品を避けるために抱える在庫という形で費用に変わります。

品質については、一度のサンプルだけで判断せず、複数回の納品で同じ状態が続くかを見ます。
規格から外れたものが混ざる割合、外装や梱包の状態、指定した仕様との相違が起きたときに交換や返金に応じるかどうかが確認の中心になります。
不良が出るたびに自社で検品や手直しをするのであれば、その作業時間も仕入費用の一部として見積もっておきます。

納期は、標準の日数だけでなく、ばらつきと欠品時の対応まで含めて見ます。
発注から納品までが短くても、在庫切れが頻発して実際には届かないのであれば、自社は安全在庫を厚く持つことになり、保管と資金の負担が増えます。
繁忙期に発注が集中したときの供給余力、急ぎの出荷に対応できるか、その場合に追加費用がかかるかを契約前に文書で確認しておくと、後の判断が早くなります。

取引条件は、支払の締め日と支払日、支払方法、返品や検収の取り決め、価格改定の連絡方法などを指します。
支払までの期間が長ければ手元の資金は回しやすくなりますが、その代わりに単価が高く設定されていることもあり、条件と価格は切り離さずに見ます。
なお、後払いでの取引が当然に認められるとは限らず、新規の取引先では前払いや与信の審査を求められる場合もあるため、支払条件は候補ごとに確認します。

取引量・事業規模によって有利になる仕入先の条件

同じ商品でも、どれだけの量をどの頻度で仕入れるかによって、有利になる仕入先の条件は変わります。
一度に多くを仕入れられる場合は、数量に応じた単価の段や、まとめ配送による物流費の低減が効きやすくなります。
一方、少量を短い間隔で仕入れる場合は、単価よりも最低発注量の低さや配送1回あたりの負担、欠品時の融通のほうが総額に響きます。

注意したいのは、卸売業者、商社、産地からの直接取引、海外からの仕入れといった仕入形態のどれが安いかを、一般論として順位づけできるわけではない点です。
同じ形態でも、取り扱う品目や取引量、配送地域によって条件は大きく変わります。
自社の発注量と納品条件を当てはめて総額を出したうえで初めて、どちらが有利かを言えます。

事業の規模が小さい段階では、まとめ買いによる単価の低下より、在庫を抱えないことのほうが効く場面があります。
資金が在庫に固定されると、売れ行きが想定を下回ったときに値下げや廃棄という形で損失が出るためです。
取引量が増えて販売の見通しが立つようになってから、数量をまとめる条件へ移すという順序も選べます。

複数の店舗や拠点がある場合は、拠点ごとに別々に発注しているか、まとめて発注しているかで条件が変わります。
発注をまとめれば数量の段に届きやすくなる一方、拠点ごとの配送が増えれば物流費は積み上がります。
受注の窓口が一本化されていても請求が拠点ごとに分かれることはあるため、請求の単位と配送の単位を分けて確認します。

A warehouse worker arranging inventory on metal shelves in a
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仕入先を切り替える際の追加コストと注意点

切替の初期費用・品質検証コスト

仕入先を切り替えると、毎月の費用とは別に、一度だけ発生する費用がかかります。
候補先の商品を少量取り寄せて確かめる費用、受入検品の基準を作り直す手間、社内の商品コードや発注システムへの登録、担当者への説明などです。
年間で見込める削減額とこの一度きりの費用を並べ、何か月で取り返せるのかを見てから決めると、判断がぶれにくくなります。

品質の検証は、一回の納品で終わらせないことが要点です。
商品や取引の内容によって必要な回数や期間は変わるため一律には言えませんが、少なくとも複数のロットで同じ状態が再現されるか、繁忙期を含む時期にも納期が守られるかを見る設計にします。
検証の間は現在の仕入先との取引を完全には止めず、一部だけを新しい先に切り替えて並行させると、欠品の危険を抑えながら比較できます。

切り替えを決める前に、現在の取引に残っている制約も確認します。
最低取引額や契約期間の定め、専用什器や販促物の貸与、返品可能な在庫の扱いなどがあれば、清算が必要になることがあります。
取引を終える際の連絡の時期や方法についても、契約書に定めがあるかを見ておきます。

インボイス制度をきっかけにした見直しの実態

仕入先の見直しは、費用の比較だけでなく制度の変更をきっかけに起きることもあります。
日本商工会議所が2025年に会員企業へ行った調査では、今後、免税事業者との取引価格や仕入先の見直しを行う本則課税事業者は42.3%、価格を維持したまま取引を継続する本則課税事業者は21.5%でした1
ここでいう免税事業者とは消費税の納税義務が免除されている事業者、本則課税事業者とは原則の方法で消費税額を計算する課税事業者を指します。

同じ制度の下でも、見直しに動く事業者と条件を変えずに続ける事業者に分かれていることが読み取れます。
ただしこの調査は商工会議所の会員企業2,710者からの回答であり、全業種・全規模を代表する数値ではありません。
制度の変更が仕入先を見直す材料の一つになっている例として受け取り、自社の判断は自社の取引内容に当てはめて行う必要があります。

自社で確認するなら、取引先ごとの年間仕入額を一覧にし、適格請求書(インボイス)を発行できる登録を受けた事業者かどうかで分けるところから始めます。
登録の有無と金額の両方で並べれば、どの取引から条件を確かめるべきかの優先順位が見えます。
消費税の計算上どのような扱いになるかは自社の課税方式によって変わるため、金額の試算は税務の専門家や所管官庁の案内で確認したうえで行います。

費用を抑えつつ品質・納期を維持する交渉・選定の工夫

費用を抑える方法は、単価を下げてもらうことだけではありません。
発注のロットと頻度を組み替える、配送先をまとめる、支払方法を変えて手数料を減らすなど、自社の側で調整できる欄があります。
仕入先にとっても配送回数の多さや小口の処理は負担になるため、自社の発注を整えること自体が条件を見直す材料になります。

交渉では、値下げの要望だけを伝えるより、どの量をどの頻度で、どのくらいの期間発注する見込みかを示すほうが話が進みやすくなります。
年間の想定発注額、納品先の数、発注のタイミングをまとめた資料を用意し、そのうえで単価、送料の扱い、支払条件のどれを調整してほしいのかを具体的に伝えます。
すべてを同時に有利にすることは難しいため、自社にとって効く欄の優先順位を先に決めておきます。

主たる仕入先と副の仕入先を併用する形も選べます。
通常の発注は条件の良い先に集約し、欠品や急ぎの場合に対応できる先を確保しておけば、価格と供給の安定を両立しやすくなります。
ただし取引先を増やせば発注や検品、請求書の確認といった事務も増えるため、どこまで分散するかは処理できる体制と合わせて決めます。

ここまで挙げた費用の欄と取引条件は、候補を比べる前の確認欄として一覧にできます。
次の一覧で、費用の欄と取引条件の欄を分けて確かめます。

仕入先の費用対効果は、条件をそろえた総費用、品質と納期の安定度、切り替えに一度だけかかる費用という三つを同じ表に並べることで、感覚ではなく金額と条件で比べられるようになります。

Overhead view of charts and graphs with magnifying glass and
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費用内訳をそろえる作業は、自社の発注データや請求書の様式に合わせて欄を決める必要があり、社内だけで進めると条件がそろわないまま比較してしまうことがあります。

現在の仕入れにかかっている費用をどの欄に分けて集計すればよいか、候補先の見積のどこをそろえれば同じ条件で比べられるかを、実際の取引条件に当てはめて確かめられます。無料相談で要件を整理する

仕入先を比較する前にそろえる確認欄

同じ取引量と同じ納品条件で見積をそろえるという前提で、費用そのものの欄と取引条件の欄に分けて挙げています。

  • 想定発注量と期間をそろえた商品原価の合計
  • 配送1回あたりの送料、送料が無料・割引になる下限、年間の発注回数
  • 振込・決済・システム利用など、年額に直した手数料
  • 最低発注数量や最低発注金額と、それに伴う在庫・保管の負担
  • 不良や欠品が生じたときの返品・補充の条件と費用の負担先
  • 発注から納品までの日数のばらつきと、急ぎの場合の追加費用
  • 締め日・支払日・支払方法と、前払いや与信審査の有無
  • 請求書の様式と、経理で処理する際に必要な確認の手間

取引先が免税事業者である場合や海外から仕入れる場合は、この確認欄に制度上の項目が加わります。

取引・調達条件別に見る仕入費用の内訳と判断

取引の条件 費用内訳に加わる欄 判断の目安
免税事業者を含む仕入先と継続取引する場合 取引価格の見直しに関する協議、請求書の確認と経理処理の手間 取引先ごとの年間仕入額と登録の有無を把握し、価格と実務の負担を合わせて見る
海外から仕入れる場合 運賃・保険料等を含むCIF価格、関税、消費税、通関代行料、国内運送料 商品代金ではなく、輸入して引き取るまでの総額で国内仕入れと比べる

免税事業者との取引を続ける場合に費用へ織り込む欄

継続している取引の規模を先に把握する

インボイス制度の導入後も免税事業者から仕入等を行う本則課税事業者は43.7%で、そのうち57.6%は仕入額が100万円以上でした1
免税事業者からの仕入を続けている事業者では、その半数を超える割合で、仕入額が100万円以上という一定の規模に達していることになります。
この調査は商工会議所の会員企業への調査であり全体の代表値ではありませんが、免税事業者との取引が少額の付き合いだけとは限らないことを示しています。

自社の場合も、取引先を登録の有無だけで分けるのではなく、年間の仕入額と合わせて並べます。
金額が大きい取引ほど、条件が変わったときの影響も大きくなるためです。
金額の小さい取引を一つずつ見直すより、上位の取引から条件を確認するほうが、かけた手間に対する効果は得やすくなります。

価格と実務の負担を合わせて判断する

前半で見たとおり、制度の下でも条件を変えずに取引を続ける事業者と、価格や仕入先の見直しに動く事業者に分かれています1
どちらを選ぶかは、代替できる仕入先があるか、その商品の品質や納期を他で同じように確保できるかによって変わります。
代わりが見つかりにくい取引であれば、切り替えより条件の調整を先に検討する順序になります。

価格の調整を話し合う場合は、自社の一方的な決定ではなく、双方の合意として条件を確認し、内容を書面に残します。
そのうえで、請求書の様式の確認や経理での処理の分岐といった事務の手間も、費用対効果の一部として見込みます。
取引金額の削減だけを見て、毎月発生する確認作業が増える形になっていないかを、切り替え後に一度点検します。

Two workers handle a package in a spacious warehouse surroun
▽ 写真の出典元

海外から仕入れる場合の費用内訳(関税・消費税・通関費用)

関税・消費税の計算の考え方

海外から仕入れる場合、商品代金だけを国内の見積と比べると、実際に支払う金額を大きく下回る試算になります。
輸入時の関税は、取引価格に運賃や保険料等を加えたCIF価格を課税標準とし、これに関税率を適用して計算されます2
消費税は、CIF価格に関税額を加えた額に対して課されます2

つまり、運賃が上がれば関税の計算のもとになる金額も上がり、その関税を含めた額にさらに消費税がかかるという積み上げの構造です。
商品代金が国内の仕入先より安く見えても、運賃・保険料や税が積み上がった後の金額で比べなければ、費用対効果の判断にはなりません。
適用される関税率は品目によって異なるため、輸入しようとする商品がどの分類に当たるかを先に確認したうえで総額を試算します。

通関業者委託時の費用

輸入の通関手続きは輸入者本人が行うこともできますが、通関業者に委託する方法もあります。
委託する場合の費用については、ジェトロの案内に「費用には通関代行料と国内における運送料などが含まれます」と記されています2
この二つは商品代金や税とは別に発生するため、内訳では独立した欄として見積もります。

本人が手続きする場合と委託する場合で、どちらがいくら安くなるかという金額の比較は、確認できた資料には示されていません。
そのため費用の多寡だけで決めるのではなく、書類の作成や品目の分類の判断にかかる自社の手間、誤りがあった場合の修正の負担も含めて選びます。
初めて輸入する品目や、継続して輸入するかがまだ固まっていない段階では、委託して手順を確認しながら進め、取引量が安定してから見直すという進め方もあります。

加えて、海外からの仕入れは支払う通貨と支払う時点によって円建ての金額が変わります。
見積の時点と実際に支払う時点で為替が動けば、想定した単価との差が出るため、総額の試算には一定の幅を見込んでおきます。
国内仕入れと比べるときは、この幅を含めた上限側の金額でも採算が成り立つかを確認すると、判断が安全側に寄ります。

費用の欄 内容
商品代金(取引価格) 仕入先に支払う商品そのものの代金
運賃・保険料等 課税価格であるCIF価格に含まれる運賃や保険料など
関税 CIF価格を課税標準として関税率を適用して計算される
消費税 CIF価格に関税額を加えた額に対して課される
通関代行料 通関業者に手続きを委託する場合に発生する
国内運送料 国内の引き取り先まで運ぶための費用
取引価格からCIF価格、関税、消費税、通関代行料・国内運送料へと費用が積み上がる流れを示した図
海外仕入れで商品代金に積み上がる費用の流れ

要点の整理

基準
比較の前提 想定発注量・期間・納品条件をそろえてから総額で比べる
費用内訳 商品原価、物流費・送料、手数料、最低ロットに伴う在庫コストの四つの欄に分けて書き出す
単価以外の軸 品質の安定度、納期のばらつきと欠品時の対応、支払や返品の条件を合わせて見る
取引量・規模 まとめ買いの単価と在庫の負担を比べ、回転の速さから最低ロットの妥当性を判断する
切り替え 検証・登録・社内説明など一度だけの費用を、年間の削減見込みと並べて回収期間を見る
免税事業者との取引 年間仕入額と登録の有無で取引先を並べ、価格と経理処理の手間を合わせて判断する
海外仕入れ CIF価格に関税と消費税が積み上がり、委託時は通関代行料と国内運送料も加わる

免税事業者との取引や海外からの仕入れは、費用の欄だけでなく、請求書の確認手順や通関手続きの委託先といった運用の設計まで関わるため、判断の順序を外から点検する意味があります。 どの条件なら現在の仕入先を続け、どの条件なら切り替えを検討するのか、自社の発注量と処理体制に照らして基準を確かめられます。

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よくある質問

免税事業者との取引を続ける場合、仕入先を変えずに費用面で対応する方法はありますか。

取引価格や取引条件について話し合う方法があります。実際に、今後見直しを行う本則課税事業者が42.3%である一方、価格を維持したまま取引を継続する事業者も21.5%おり、対応は分かれています1。価格以外にも、発注をまとめてロットあたりの物流費を下げる、配送頻度を調整する、請求書の受け取りから経理処理までの手順を決めて確認の手間を減らすといった調整が考えられます。いずれも自社の一方的な決定ではなく双方の合意として確認し、内容を書面に残しておくと、後の行き違いを防げます。

海外仕入れで為替変動のリスクは、どのように費用の見積もりへ織り込めばよいですか。

見積の時点のレートだけで総額を出さず、社内で用いる基準のレートに一定の幅を上乗せした金額でも採算が取れるかを確かめる方法があります。確認しておきたいのは、契約の通貨、代金を支払う時点、支払方法の三点です。これらによって円建ての金額が確定する時期が変わります。CIF価格が変われば関税と消費税の計算のもとになる金額も動くため2、商品代金だけでなく税を含めた総額で幅を見ておくと、国内仕入れとの比較が安定します。

仕入先の切り替え時に、品質の検証はどのくらいの期間や費用を見ておくべきですか。

商品の性質や取引量によって変わるため、一律の期間や金額は示せません。目安としては、一度の納品で判断せず、複数のロットで同じ状態が再現されるかを見る設計にします。費用としては、試験的に取り寄せる商品の代金と送料、受入検品にかかる自社の作業時間、社内の商品コードや発注システムへの登録の手間を見込みます。検証の間は現在の仕入先との取引を全部は止めず、一部を新しい先に切り替えて並行させると、欠品の危険を抑えながら比較できます。

少量多品種の仕入れでも、費用対効果よく交渉する方法はありますか。

品目ごとの単価ではなく、年間の取引額や発注回数といったまとまりを単位にして話すことが出発点になります。配送の回数をまとめる、発注日を決めて小口の出荷を減らす、取扱品目を絞って一品目あたりの数量を増やすといった自社側の調整は、仕入先の負担を減らすため条件の見直しにつながりやすくなります。それでも条件が合わない品目については、主たる仕入先と副の仕入先を併用し、少量の品目だけ別の先から調達する形も選べます。

候補先の見積が同じ条件になっていない場合は、どう比べればよいですか。

提示された見積をそのまま並べず、自社の想定発注量と納品条件に置き換えて計算し直します。数量の段で単価が変わる場合は自社が実際に発注する量の段を使い、送料は年間の発注回数を掛けた合計にし、月額の会費やシステム利用料は年額に直します。最低発注数量が異なる場合は、超過した分が在庫として何か月分になるかも書き添えます。条件を書き換えた前提は候補先にも伝え、その前提での見積を出し直してもらうと、比較の精度が上がります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「FSOL B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. 1 出典:日本商工会議所「中小企業におけるインボイス制度等に関する実態調査」(2025年) 経路
  2. 2 出典:日本貿易振興機構(ジェトロ)「貿易・投資相談Q&A『輸入税額の計算方法:日本』『輸入通関手続きを輸入者本人が行う場合と通関業者に委託する場合の留意点:日本』」(2026年) 経路

画像の出典元

  1. Two architects selecting marble tile samples on a desk in an/Photo by https://kaboompics.com/ on Pexels
  2. A warehouse worker arranging inventory on metal shelves in a/Photo by cottonbro studio on Pexels
  3. Overhead view of charts and graphs with magnifying glass and/Photo by RDNE Stock project on Pexels
  4. Two workers handle a package in a spacious warehouse surroun/Photo by Tiger Lily on Pexels

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◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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