まずは卸売ECを小規模でスタートしたい方へ。リーズナブルなSaaS(ASP)版『EC-Rider Primo(プリモ)』誕生! 詳しくはこちら

スマホ発注を現場・移動中で使う方法|発注先の対応で選び、承認と記録の運用まで

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • スマホ発注は、発注先の窓口を使う、発注側のサービスを使う、メール・チャットで代用する、の三つに分かれ、使える方法はまず発注先の対応で決まる
  • 取り上げた2社の料金は各社の公表料金で相場ではないため、試す発注先の数・拠点の数・スマホの要否を決めてから当てはめる
  • 送信前に数量と単位、納品日と納品場所、発注先の三点を見直し、発注済みを一か所で共有すると、二重発注の電話確認が減る
  • 社内承認の機能が確認できない場合は、事前承認、承認不要の範囲、事後確認を組み合わせて運用で補う
  • 発注の記録は個人の端末に置かず共有の場所へ集め、保存要件は国税庁の一問一答で確かめたうえで、1〜2社の発注先から試す

Warehouse worker sitting on a chair, looking at a smartphone, surrounded by boxes and containers.
▽ 写真の出典元

現場で不足に気づいても事務所に戻るまで発注できない:スマホ発注の選択肢は3系統

現場で在庫の不足に気づいても、発注は事務所のパソコンやFAXに戻ってから、という流れだと、その間に忘れたり、発注先の受付時間に間に合わなかったりします。
スマホ発注に切り替えれば、現場や移動中のその場で注文を送れます。
方法は、発注先が用意した窓口を使う、発注側で受発注サービスを使う、メールやチャットで代用する、の三つです。
どれを使えるかは、まず発注先の対応で決まります。
そのうえで送信前の確認、社内承認、記録の残し方を決め、1〜2社の発注先から試すのが確実な進め方です。

発注先の受注窓口を使う

事務所に戻るまで発注できないのは、注文を送る手段がパソコンやFAX、固定電話といった事務所の設備に結び付いているからです。
スマホ発注は、その手段を持ち歩ける形に置き換えることだと考えると整理しやすくなります。
置き換え方は大きく三つに分かれます。
違いは「注文を受け取る仕組みを誰が用意するか」にあります。

一つ目は、発注先がすでに用意している受注の窓口を使う方法です。
発注先が自社のWeb注文画面や、取引先と共同で使う受発注プラットフォームを持っていれば、発注する側はそこに参加して、スマホから注文を入れます。
インフォマートの「BtoBプラットフォーム 受発注」の買い手向けガイドでは、スマホで商品リストを開き、数量を入力して「注文確認」ボタンへ進む流れが示されています4。
品目を一覧から選んで数字を入れる操作が中心です。
そのため、メールで品名や規格を一から書き起こす場合に比べると、書き方の揺れが入り込む余地は小さくなります。

この方法の前提は、発注先がその仕組みを使っていることです。
同じサービスの買い手向けガイドでは、Web発注をするには取引先がBtoBプラットフォームの利用企業である必要があると説明されています。
発注側がリクエストを送り、取引先が承認して初めて発注できる流れです3。
つまり、発注する側がいくら使いたくても、相手が参加していなければ始められません。
これはインフォマートの場合の条件です。
ただ、発注先の窓口に乗る方法では、程度の差はあっても相手側の対応が入口になります。

発注側のサービスを使う

二つ目は、発注する側が受発注サービスを契約し、自社の発注先と品目を登録して使う方法です。
たとえばCOREC(ラクーングループ運営)の発注側プランには、無料プランとビジネスプランがあります。
商品登録ができる発注先の数は、無料プランで1社、ビジネスプランで無制限と表示されています1。
発注先ごとに品目を登録しておき、そこから選んで注文する作りであることが、この項目から読み取れます。

発注側で準備を進められる反面、注文が発注先にどんな形で届くのか(メール、FAX、相手側の画面など)はサービスの仕様によります。
発注先から見れば、注文の受け取り方が変わる取引先が一社増えることになります。
いつもどおりの手順で受注処理ができるかどうかは、使い始める前に相手と話しておきたい点です。

もう一つ見落としやすいのが、スマホで使えるかどうかがプランで分かれる場合があることです。
CORECのプラン表では、スマートフォン対応はビジネスプランのみの機能として表示されています1。
「無料で試せる」ことと「現場のスマホで試せる」ことは、別の条件として分けて考える必要があります。

メール・チャットで代用する

三つ目は、新しい仕組みを入れずに、メールやチャット、発注先が受け付けている連絡手段で注文を送る方法です。
発注先に新たな登録を頼む必要がなく、スマホに入っているアプリだけで始められます。
現場や移動中に注文を送れるという点では、これもスマホ発注の一つの形です。

弱いのは、注文の形が送る人に任されることです。
品名、規格、数量、納品日、納品場所を毎回文章で書くため、どれかが抜けたり、同じ品物を人によって違う名前で書いたりしやすくなります。
送った記録も各自のメールボックスやチャットに残るので、事務所の担当者が後から全体を見渡すのは難しくなります。
社内の承認を経たかどうかも、画面からは分かりません。

三つの方法は、どれか一つに統一しなければならないものではありません。
窓口を持つ発注先には一つ目、自社で品目を管理したい発注先には二つ目、どちらにも当てはまらない発注先には三つ目、というように発注先ごとに組み合わせるのが現実的です。
その組み合わせを決める手掛かりが、発注先の対応状況です。

スマホ発注の3つの方法と、それぞれの前提(模式図)
注文を受け取る仕組みを誰が用意するかで3つの方法を分けた図

自分の発注先で使えるのはどれか:発注先の対応が最初の分かれ目

発注先が窓口に対応しているかの確かめ方

方法を選ぶときに迷いやすいのは、自社で使いたいサービスを先に決めてから、発注先に合わせてもらおうとする順番です。
一つ目の方法は相手の対応が前提なので、先に発注先の側から洗い出したほうが手戻りが少なくなります。

洗い出しは次の順で進めます。
<ol><li>発注している先を、発注の回数が多い順に並べる</li><li>各社がいま受け付けている注文の方法(Web注文、受発注プラットフォーム、メール、FAX、電話など)を書き出す</li><li>窓口やプラットフォームを持つ先については、自社が参加するための手続きを確かめる</li><li>窓口がない先は、発注側のサービスで扱うか、メール・チャットで代用するかを決める</li></ol>

このとき、「承認」という言葉の意味を取り違えないようにしてください。
インフォマートのガイドにある承認は、発注側が送ったリクエストを取引先が承認することです3。
社内の上長が発注内容を認める承認とは別のものです。
取引関係を結ぶ段階で相手の手続きが入るため、使い始めたい時期があるなら、そこから逆算して早めに発注先へ相談しておくほうが安心です。

発注先に聞いておきたいのは、窓口の有無だけではありません。
スマホから入った注文でも受付の締め時間や処理の流れが変わらないか、どの形で注文が届くと処理しやすいか、といった点も確かめておきます。
そうしておくと、相手の受注担当者に余計な問い合わせの手間をかけずに済みます。

品目・頻度・承認の有無での選び分け

発注先ごとに使える方法が見えたら、次は品目と頻度、社内承認の有無で絞り込みます。
同じ発注先でも、何をどのくらいの間隔で頼むかで、向いている方法は変わります。

毎週のように同じ消耗品を補充する発注は、一覧から選んで数量を入れる形と相性が良い発注です。
品目が決まっているので一覧を作る手間が一度で済み、現場では数字を入れるだけになります。
一つ目や二つ目の方法が使える発注先なら、まずこうした定期の発注から載せていくと、効果を確かめやすいでしょう。

反対に、現場ごとに寸法や仕様が変わる資材のように、発注のたびに中身が違うものは、一覧を作っても使い回しが利きません。
写真や図面を添えて伝えたほうが早い場面も多く、メールやチャットのほうが向くことがあります。
その場合も、品名、規格、数量、納品日、納品場所を書く順番を決めた定型文を用意しておくと、抜けや書き方の揺れを減らせます。

社内承認が必要な発注は、方法そのものより、承認の段取りを先に考える必要があります。
現場の担当者がスマホで送れる状態になっても、上長の了承をどこで取るかが決まっていなければ、結局は事務所に戻って確認することになるからです。
CORECの公式プラン表には承認機能の記載がありません1。
インフォマートについても、参照した買い手向けガイドの範囲では、社内承認の機能は確認できません。

ここまでの条件を、公式資料で確認できた2社とメール・チャットで並べると次のようになります。
2社は代表例として選んだものではなく、公式資料で条件を確かめられた例として挙げています。

表で判断が分かれるのは、始める条件とスマホでの発注の行です。
インフォマートは相手の参加が入口になり、CORECは自社の契約で始められる一方、スマホで使うには有料プランが前提になります。
承認と記録の行に「確認できず」が並んでいるのは、機能が無いという意味ではなく、導入前に提供元へ確かめる項目だということです。
そして確かめた結果がどうであれ、社内承認の取り方や記録の置き場所には、自社で決める部分が残ります。

項目 インフォマート「BtoBプラットフォーム 受発注」 COREC 発注側 メール・チャット
始める条件 取引先が利用企業で、発注側のリクエストを承認すること 発注側で契約し発注先と商品を登録(無料プランは1社まで) 発注先の連絡先があれば始められる
スマホでの発注 商品リストから数量を入力し注文確認へ進む ビジネスプランのみ対応と表示 端末のアプリで送れる
社内承認の機能 参照したガイドでは確認できず 公式プラン表では確認できず なし(運用で補う)
発注記録の保存 参照したガイドでは確認できず 公式プラン表では確認できず 各自のメール・チャットに分かれて残る
費用 買い手に店舗ID使用料(2024年8月利用分から1店舗200円増額。総額は見積もりで確認) 無料プランあり。ビジネスプラン月額1,480円(税抜) 新たな利用料なし
発注先の対応を洗い出す順序
発注先を回数順に並べてから、窓口の有無ごとに方法を決める流れ
品目・頻度・承認の有無による選び分け(模式図)
発注の種類ごとに向く方法と先に決めることを分けた図

小さく始めるときの費用:無料枠と月額の見方

無料枠でできる範囲

費用を比べる前に、試す範囲を決めておくと見積もりがぶれません。
決めておくのは、試す発注先の数、発注する店舗や拠点の数、そして現場のスマホで発注することが必須かどうか、の三つです。
この三つで、当てはまる料金プランが変わります。

CORECの無料プランでは、商品登録ができる発注先は1社です1。
発注先を1社に絞って試すなら入口として使えそうに見えますが、スマートフォン対応はビジネスプランのみの機能と表示されています1。
現場でスマホから発注できるかを確かめたいなら、無料プランの範囲では肝心の部分を試せないことになります。
無料で確かめられるのは、発注先や品目の登録、注文の流れといった、スマホ以外の環境で試せる部分だと考えるのが妥当です。

有料にすると増える機能

CORECのビジネスプランは月額1,480円(税抜)です1。
商品登録ができる発注先が無制限になり、スマートフォン対応が加わります1。
2社以上の発注先で、現場からスマホで発注することまで試すなら、このプランが前提になります。

インフォマートの「BtoBプラットフォーム 受発注」では、買い手側に店舗IDごとの使用料がかかります。
2024年8月利用分から、この店舗ID使用料が1店舗あたり一律200円増額され、本部の料金は変更されていません2。
ここで示されている200円は改定による増額の幅で、現在の月額の総額ではありません。
実際にいくらかかるかは、自社の店舗数と契約条件で見積もりを取って確かめる必要があります。

二つを並べると、料金の数え方が違うことが分かります。
CORECは発注側のプランを単位に月額が決まり、インフォマートの買い手の費用には店舗ごとに数える部分があります。
店舗ごとに数える部分は、拠点や店舗が増えればその数に応じて増えます。
現場が一か所の会社と、店舗を何十と持つ会社とでは、同じ料金表でも負担の見え方が変わります。
自社の拠点数を当てはめて比べることが欠かせません。

料金を読むときの注意

ここで挙げた金額は2社が公表している料金で、スマホ発注にかかる費用の相場を示すものではありません。
ほかのサービスが、まったく異なる料金体系をとっていることも十分ありえます。
比べるときは金額そのものより、何を単位に料金が数えられているか(発注先の数、店舗の数、利用者の数など)を見たほうが、自社の規模を当てはめやすくなります。

月額以外にかかる手間も、試す範囲を決める材料になります。
発注先と品目の登録、現場の担当者への使い方の説明、発注先との調整は、金額には表れませんが、発注先を一度に増やすほど膨らみます。
1〜2社から始めるのは、費用を抑えるためだけでなく、こうした手間を小さく保ったまま確かめるためでもあります。

メールやチャットで代用する方法は、新たな利用料がかからない代わりに、定型文をそろえる、記録を一か所に集めるといった手作業が残ります。
費用を比べるときは、月額の有無と、残る手作業の量を一緒に見ておくと、後から「無料だったはずが手間が増えた」とならずに済みます。

試す範囲 当てはまるプラン 理由
発注先1社・スマホを使わない 無料プラン 商品登録できる発注先が1社まで
発注先1社・現場のスマホで発注 ビジネスプラン(月額1,480円・税抜) スマートフォン対応はビジネスプランのみ
発注先2社以上 ビジネスプラン(月額1,480円・税抜) 商品登録できる発注先が無制限

誤発注・二重発注・承認漏れを防ぐ運用の組み方

発注前の確認ステップ

現場からその場で注文を送れるということは、確かめないまま送れてしまうということでもあります。
移動中や作業の合間は画面が小さく、注意も分散しています。
たとえば10と100の打ち間違い、箱とバラの単位の取り違え、納品場所を事務所のままにしてしまう、といった誤りは、急いで入力するときに見落としやすい種類のものです。

インフォマートのスマホ画面では、数量を入力したあと「注文確認」ボタンへ進む段階があります4。
送信する前に内容を見直す場面が、画面の流れに組み込まれているということです。
ただし、確認の画面は見直す機会をつくるもので、そこで何を見るかは使う人に委ねられています。
確認画面があるだけで誤りがなくなるわけではないので、見る項目は運用で決めておくと確実です。

見る項目は、多すぎると現場で守られなくなります。
送信前に見るのは、数量と単位、納品日と納品場所、発注先、の三点に絞るのが一つの案です。
確認画面を持たないメールやチャットでも、定型文の末尾にこの三点を置いておけば、送信前に目が留まりやすくなります。

二重発注は、確認の不足とは別のところで起きます。
現場の担当者がスマホで注文した品物を、在庫表を見た事務所の担当者も発注してしまう、というように、発注したことが他の人から見えないのが原因です。
防ぐには、発注したら共有のチャットに一行で投稿する、品目ごとに発注する担当を決める、といった形で、発注済みかどうかを確かめる場所を一つにまとめます。
これで減るのは、事務所から現場へ「もう頼んだか」と電話で確かめるやり取りです。

承認を運用で補う方法

前の節で見たとおり、参照した2社の公式資料では社内承認の機能を確認できませんでした。
金額や品目によって上長の承認が必要な会社では、その部分を運用で補うことになります。
案として、次の三つの組み合わせが考えられます。

一つ目は事前承認です。
発注の前に、品目と数量、金額の目安を上長へチャットで送り、了承の返信を受けてから注文します。
返信がそのまま承認の記録になるので、事務所に戻って口頭で了承を得る必要がなくなります。

二つ目は、承認なしで発注できる範囲をあらかじめ決めておく方法です。
定番の消耗品で、決めた数量や金額の範囲に収まる発注は現場の判断で送ってよい、それを超えるものは事前承認に回す、と線を引きます。
承認待ちで止まる発注が減り、上長が見るのは判断が必要な発注だけになります。

三つ目は事後確認です。
発注後に、その週の発注をまとめた一覧を上長が見返します。
承認の代わりにはなりませんが、数量の誤りや重複に早く気づけるので、一つ目や二つ目と組み合わせると抜けを拾いやすくなります。

どの案も、誤発注や承認漏れを完全になくすものではありません。
変わるのは、誰がいつ了承したかが後から分からない状態と、了承を得るために事務所へ戻る手間です。
社内規程で承認の残し方が決まっている場合は、その形式に合わせて案を調整してください。

不足に気づいてから発注を共有するまで(運用の一例)
発注済みの確認と送信前の見直しを含む、現場での発注の流れ

発注の記録をどう残すか:方法別の保存の考え方

サービス内の履歴

記録が問題になるのは、たとえば届いた数が注文と違うとき、請求額が想定と合わないとき、発注を担当していた人が異動したときです。
そこで「いつ、誰が、どの発注先に、何を、いくつ」頼んだかを辿れるかどうかが、記録を残す意味になります。

受発注サービスを使う場合、注文はサービスの画面から送られるので、データはサービス側に残る作りになっています。
ただ、どこまで過去に遡って見られるか、一覧として書き出せるか、解約した後にデータがどうなるかは、サービスごとの仕様です。
前の節で取り上げた2社についても、公式資料の範囲では履歴の保存期間や書き出しの機能までは確かめられていません。
導入を決める前に、提供元へ直接問い合わせておきたい項目です。

メール・チャットの記録

メールやチャットで発注すると、記録は送った人のメールボックスやチャットの中に分かれて残ります。
本人がいるうちは探せても、異動や退職、端末の紛失があると、とたんに辿れなくなります。
現場の担当者が個人のスマホで発注している場合は、なおさら事務所からは見えません。

対策としては、発注専用の共有メールアドレスや共有のチャットチャンネルに送り先をまとめ、個人宛てのやり取りで発注を済ませないことが基本になります。
件名や冒頭に発注先、日付、品目を決まった順で書くと、後から検索しやすくなります。
月に一度、発注の一覧を表計算ソフトに転記するか、少なくとも発注先と日付の索引を付けておけば、請求書と突き合わせるときに一件ずつメールを開いて探す手間が減ります。

表で差が大きいのは、後から辿れる人の欄です。
個人のメールやチャットだけに頼る形では、発注した本人以外は記録に手が届きません。
どの方法を選んでも、記録を個人の端末やアカウントの中だけに置かないことが、後の確認を楽にします。

保存要件の確認先

メールやチャット、受発注サービスでやり取りした注文データを、税務上どの形で、どれだけの期間保存すべきかは、電子帳簿保存法に関わる論点です。
国税庁が「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」で考え方を示しています。
保存の方法を決める前にこの資料を確かめ、経理担当者や顧問税理士と自社の運用をすり合わせてください。
保存の要件は、記録の置き場所の選び方にも影響します。

現場の担当者の側で先に決めておけるのは、発注のデータを消さないこと、個人の端末だけに置かないこと、の二点です。
この二点が守られていれば、保存の要件を確かめた後で、置き場所や整理の仕方を合わせるだけで済みます。
逆に、発注の記録が各自のスマホに散らばったままだと、後から集め直す作業が発生します。

置き場所 後から辿れる人 注意点
受発注サービス内の履歴 アカウントを持つ社内の担当者 遡れる期間・書き出し・解約後の扱いを提供元に確認
発注専用の共有メールアドレス 共有アドレスを見られる担当者 件名の書き方をそろえないと検索しにくい
共有のチャットチャンネル チャンネルの参加者 雑談と混ざらないよう発注専用にする
個人のメール・チャット 送った本人のみ 異動・退職・端末紛失で辿れなくなる
方法別の記録の残し方と注意点(模式図)
記録の置き場所ごとの残し方と注意点を分けた図

現場・移動中に使えるか確かめ、1〜2社の発注先で試す

現場での試し方

ここまでで、発注先ごとに使える方法、費用の見方、確認と承認の段取り、記録の置き場所が決まりました。
あとは、それが実際の現場や移動中に回るかどうかを、少ない発注先で確かめます。

試す発注先は1〜2社に絞ります。
選ぶなら、発注の回数が多く品目が決まっている先が向いています。
2社目を加えるなら、1社目と方法の違う先にすると比べやすくなります。
たとえば1社目が窓口を持つ先なら、2社目はメールやチャットで代用する先にすると、どちらの方法が自社の現場に合うかが見えてきます。

試す前に、アカウントの持ち方、承認の取り方、記録の置き場所を決めておきます。
試しながら決めると、うまくいかなかったときに、ルールのせいなのか方法のせいなのかが分からなくなるからです。

試行中は、従来の発注方法にいつでも戻せる状態を残しておきます。
ただし、同じ注文をスマホと電話の両方で送ると、それ自体が二重発注になります。
発注ごとにどちらの手段で送ったかを決め、事務所と共有しておいてください。

発注先の受注担当者にも、届いた注文が処理しやすかったか、内容に不明な点はなかったかを聞いておくと、送る側だけでは気づけない問題が見えてきます。

確認項目のチェックリスト

現場で試すときに確かめたいのは、次の四つです。
<ul><li>通信:実際に発注する場所(倉庫の奥、地下、屋外の現場など)で送信まで完了するか。
電波が弱いときに入力した内容が消えないか、送信できたかどうかが画面で分かるか</li><li>操作:立ったまま、片手で、作業用の手袋をしたままでも、品目を探して数量を入れられるか</li><li>端末を紛失したとき:アカウントは個人ごとか共有か、紛失したら誰に連絡し、誰がパスワードの変更や利用停止を行うか</li><li>記録:試した注文が決めた置き場所に残り、事務所から後で辿れるか</li></ul>

電波や操作のしやすさは、事務所で試しても分かりません。
実際に発注する場所、発注する時間帯、作業中の格好で通してみることで、はじめて現場で使えるかどうかが判断できます。

結果を見て問題がなければ、発注先を少しずつ増やします。
CORECのように発注先の数でプランが分かれるサービスでは、無料プランで始めた場合、2社目を加える時点でプランの見直しが必要になります1。
問題が出た発注先は、方法を変えるか、その先だけ従来の手段に戻すこともできます。
すべての発注先を一度に切り替えないのは、こうした調整を一社ずつ行えるようにするためです。

現場で試すときの4つの確認項目(模式図)
通信・操作・端末紛失時・記録の4項目で、現場で確かめる内容を分けた図

発注先ごとに対応している注文方法も品目の性質も違うため、どの方法をどの発注先に当てるかは、自社の取引先の一覧を前にしないと決めにくいからです。

相談では、発注先ごとに使える方法の整理と、どの先から試すか、承認と記録をどこに置くかを一緒に確かめられます。無料相談で要件を整理する

要点の整理

軸 基準
最初の分かれ目 発注先が受注の窓口やプラットフォームに対応しているか
方法の選び分け 品目が決まった定期の発注は一覧から選ぶ形、都度中身が変わる発注は定型文を決めたメール・チャット
費用の見方 試す発注先の数・拠点の数・スマホの要否を決め、料金の数え方の単位に当てはめる
誤発注・二重発注 送信前に数量と単位・納品日と納品場所・発注先を見直し、発注済みを一か所で共有
社内承認 機能が確認できなければ、事前承認・承認不要の範囲・事後確認を組み合わせる
記録 個人の端末に置かず共有の場所へ。保存要件は国税庁の一問一答で確認
試し方 1〜2社で、通信・操作・端末紛失時・記録の四つを確認

試行で電波や承認待ち、記録の散らばりといった問題が出たとき、運用を変えるか仕組みを変えるかの判断は、現場の事情と発注先の状況を合わせて見る必要があるからです。 相談では、試行の結果をもとに、次に広げる発注先の順番と見直すべき運用を確かめられます。

BtoB通販システムのご相談

貴社の商習慣に合わせたご提案をいたします。

無料相談はこちら

よくある質問

発注先がスマホ発注のサービスに登録していないときは、どうすればよいですか。

インフォマートの「BtoBプラットフォーム 受発注」のように、取引先がそのサービスを利用していることが前提の仕組みでは、発注する側だけでは始められません3。
選択肢は、発注先に参加を相談する、発注側で契約するサービスを使う、メールやチャットで代用する、の三つです。
参加を求める場合は相手にも登録や運用の手間が生じるので、すぐに対応できない先は、定型文を決めたメール・チャットで始めるのが現実的です。

承認機能のないサービスで、上長の承認をどう残せばよいですか。

発注前に品目・数量・金額の目安をチャットで上長に送り、了承の返信を受けてから注文すると、返信がそのまま承認の記録になります。
定番の消耗品など承認なしで発注できる範囲を決め、それを超えるものだけ事前承認に回すと、承認待ちで止まる発注を減らせます。
社内規程に承認の残し方の定めがあれば、その形式に合わせてください。

メールやチャットで出した発注は、記録として保存が必要ですか。

税務上の保存の要否や方法は、電子帳簿保存法に関わるため、国税庁の「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」で確かめ、経理担当者や顧問税理士と決めてください。
実務の面では、納品数や請求額の突き合わせに使うので、個人の端末だけに置かず、発注専用の共有アドレスやチャンネルにまとめておくと後から辿れます。

電波の弱い現場や、オフラインのときはどうすればよいですか。

電波が弱いときに入力内容が保持されるか、送信の成否がどう表示されるかはサービスや端末によって異なります。
試行の段階で、実際に発注する場所から送信まで通して確かめてください。
送れない場所が多い現場では、入力は現場で行い、送信は電波の届く場所で行って送信完了の表示を確かめる、と決めておく方法があります。

現場の担当者が端末をなくした場合、アカウントはどう管理すればよいですか。

アカウントを複数人で共有すると、紛失時に誰の操作かが分からなくなるため、可能なら個人ごとに分けます。
紛失したら誰に連絡し、誰がパスワードの変更や利用停止を行うかを、使い始める前に決めておきます。
サービス側でどのような停止や変更ができるかは、導入前に提供元へ確かめておくと安心です。

無料プランから有料プランに変える目安は何ですか。

サービスごとに条件は違いますが、CORECの発注側プランの場合、スマートフォン対応はビジネスプランのみで、無料プランで商品登録できる発注先は1社です1。
現場のスマホで発注したい、または発注先を2社以上にしたい、のどちらかに当てはまる時点が切り替えの目安になります。
ビジネスプランは月額1,480円(税抜)です1。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

> プロフィールの詳細を見る

  1. 1 出典:COREC(ラクーングループ運営)「料金プラン(発注側)」(2026年)
  2. 2 出典:株式会社インフォマート「『BtoBプラットフォーム 受発注』料金改定のお知らせ」(2024年)
  3. 3 出典:株式会社インフォマート「BtoBプラットフォーム 受発注 買い手向けガイド(Web発注したい取引先を登録する)」(2026年確認)
  4. 4 出典:株式会社インフォマート「BtoBプラットフォーム 受発注 買い手向けガイド(スマートフォンから発注する)」(2026年確認)

画像の出典元

  1. Warehouse worker sitting on a chair, looking at a smartphone, surrounded by boxes and containers./Photo by pierre matile on Pexels

Photos provided by Pexels

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

監修確認日:

記事内容に関するお問い合わせ:お問い合わせフォーム

BtoB EC(受発注)サイト構築システム「EC-Rider B2B Ⅱ」への
各種お問い合わせ

ページTOPへ戻る
無料相談を予約 お見積
平日10:00~18:00
page
top