◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
この記事のポイント
- 接客と発注をどちらも途切れさせずに同時進行させるのは難しく、時間をずらす・気づく仕組み・担い手・優先の決め方で対処する
- 発注枠は自店の空き時間ではなく取引先の締切から逆算して決める。受付時間を過ぎると発注できない例があり、後回しには限界がある
- 在庫アラートは在庫水準の低下を知らせる仕組みで、締切時刻の管理は一覧やアラームなど別の手段で持つ必要がある
- 権限設定で操作できる範囲は分けられるが、今日の発注を誰が担うかは運用の取り決めで決める
- 重なったときは、締切超過と在庫切れが差し迫っている場合だけ発注を先にし、それ以外は接客を優先する
目次

接客中に発注が重なるとまず何が起きるか
接客の途中で「この商品、今日中に発注しないと間に合わない」と思い出し、手元のタブレットに視線を落としたまま会話が途切れてしまう。
少人数で店を回していると、こうした場面は避けようがありません。
接客と発注をどちらも途切れさせずに同時進行させる方法はありませんが、変えられることはあります。
発注に手をつける時間を客足の薄いところへ寄せ、在庫の減りをシステムの通知で拾い、発注操作を任せられる人を増やしておく。
この三つを組み合わせれば、対応漏れや発注の遅れはかなり減らせます。
ただし仕入れ先の受付時間には締切があり、後回しにできる範囲には限りがあります。
レジ前でお客様の質問に答えている最中に、カウンターの奥に置いたタブレットが視界の端に入る。
「そういえば、あの商品をまだ発注していない」と思い出しても、目の前の会話を途中で止めるわけにはいきません。
接客と発注がぶつかったときに最初に起きるのは、どちらかが遅れることよりも先に、注意が二つに割れることです。
接客には相手がいます。
こちらの都合で中断すれば、その分はお客様の時間を使うことになりますし、話の流れも切れます。
対して発注は、画面の向こうに締切があるだけで、遅らせてもその場で誰かに何か言われるわけではありません。
だから多くの場合、後ろへ回されるのは発注のほうです。
判断としては自然ですが、後ろへ回した瞬間に、発注は「覚えていなければならない仕事」に変わります。
発注という作業が一続きでないことも、重なりを厄介にしています。
棚や冷蔵庫の残りを確かめ、どれをどれだけ頼むか決め、画面に入力し、送信して受け付けられたことを確認する。
このうち途中で止まると、再開したときに「どこまで数えたか」からやり直しに近い状態になります。
接客が一度入るだけで、短時間で終わるはずの作業が何倍にも伸びることは珍しくありません。
覚えたまま接客を続けると、次に起きやすいのが操作のつまずきです。
会話の合間に画面へ戻り、途中まで入力していた数量を思い出しながら打ち直す。
ケース単位とバラ単位を取り違える、名前の似た商品の行に数字を入れる、確定したつもりで送信まで至っていない。
どれも操作そのものが難しいわけではなく、中断と再開を繰り返すことで生じる種類のミスです。
そして影響が大きいのが、発注そのものが抜けることです。
閉店後の片付けや翌朝の検品で「入ってきていない」と気づいたときには、受付が閉じていて手の打ちようがない場合があります。
在庫が切れれば売場が空き、飲食店なら提供できないメニューが出ます。
接客を優先したこと自体は間違っていなくても、結果として失われるのは別の日の売上です。
タブレットであれば、レジから離れて売場で在庫を見ながら発注できます。
一方で、画面を見ている姿勢は、お客様からは「今は話しかけないほうがよさそう」にも「手が空いている」にも見えます。
声をかけられれば応じますし、応じれば入力は止まる。
持ち運べることは利点ですが、それ自体が接客と発注の境目を曖昧にしている面もあります。
では、接客をしながらタブレットで発注することは、そもそも両立できるのでしょうか。
どちらも途切れさせずに同時進行させるという意味では、無理があります。
人は片方に注意を向ければもう片方が薄くなりますし、接客の途中で数量を決めるような判断は、誤りが出やすい状態で行うことになります。
現実的なのは、そもそも重ならないように時間をずらし、重なったときに備えて気づく仕組みと代われる人を用意し、それでも重なった場合の優先を先に決めておくことです。
つまり接客中の発注で困るのは、時間の奪い合いだけではありません。
注意が分散して操作が雑になること、後回しにした仕事を記憶だけで管理していること、そして手をつけられる人が実質的に一人しかいないこと。
裏を返せば、変えられる余地は、発注に手をつける時間帯、思い出すきっかけ、操作できる人の数、そして重なったときの優先の決め方にあります。
発注のタイミングを客足の薄い時間帯に寄せる際に見ておくべき締切
「空いている時間にまとめて発注すればいい」という考え方自体は理にかなっています。
ただし、店が空く時間と仕入れ先が注文を受け付けている時間は、まったく別の事情で決まっています。
先に押さえるべきなのは自店の暇な時間帯ではなく、相手側の締切のほうです。
締切には性質の違いがあります。
多少遅れても受け付けてもらえるものの納品が翌日以降にずれるものもあれば、時間を過ぎるとその回はそもそも注文を出せないものもあります。
後者は、担当者に頼めば何とかなるという話ではなく、注文を受け付ける画面自体が時間で閉じる形になっていることがあります。
卸ごとに異なる締切時刻の例
実際の例を見てみます。
八面六臂株式会社の案内では、水産や青果などの生鮮品は決められた時間帯のみ発注を受け付け、それ以外の時間は掲載が終了して発注できないと説明されています。
締切までに出した分は、同社の営業日であれば当日中に配送されます1。
受け付ける時間帯は夕方から翌日の早い時間に置かれており、店が営業している時間帯とは重なりません。
この並びは、配送の段取りと締切が結びついていることを示しています。
当日中に届けるために、早い時間で注文を締めて仕分けと配送に回す。
そうした仕組みの下では、こちらの都合で締切を後ろへ動かしてもらうのは難しいと考えたほうが現実的です。
ただしこれは一社の受付ルールの例であって、業界共通の標準時刻ではありません。
取引先ごとに締切の時刻も、受付の方法も異なります。
そこで最初にやることは、自店の仕入れ先を書き出し、それぞれの締切と受付方法を並べることです。
ここが分からないまま「空いた時間に発注する」と決めても、締切の早い取引先だけが毎回間に合わない状態になります。
一覧ができて初めて、どの時間帯に発注枠を置けるのかを設計できます。
一覧に書き出しておきたいのは、締切の時刻だけではありません。
受付の方法、締切を過ぎたときにどうなるか、発注してから納品までの間隔。
この並びがあると、接客が立て込んだときに「これは後でも間に合う」「これは今出さないと飛ぶ」を、その場で考え直さずに判断できます。
受付の方法の違いは、中断のしやすさにも関わります。
電話で口頭で伝える方式なら、途中でお客様に呼ばれても会話を切るわけにはいきません。
画面から入力する方式なら、少なくとも手を止めて後から戻ることはできます。
同じ締切でも、接客と重なったときに取れる行動が違うということです。
たとえば昼のピークが終わった時間に発注枠を置いたとします。
その枠で間に合う取引先もあれば、早い時間が締切の取引先のように、前日の営業終了後までに手を打たなければ届かないものもあります。
すべてを一つの枠に収めようとすると、必ずどこかが溢れます。
締切の早い取引先だけを別の枠に分け、そこは接客が入っても中断しない時間として確保しておくほうが、結果として守りやすくなります。
客足の薄い時間帯は体感で分かっていても、発注に使えるまとまった時間がどれだけあるかは別の話です。
十分空いていると思っていた時間帯に、納品の受け取りや清掃、仕込みが詰まっていることもあります。
発注枠を置くときは、その時間に他の作業が入っていないかまで見ておくと、枠が形だけにならずに済みます。
| 発注した時点 | 発注できるか | 配送の扱い |
|---|---|---|
| 受付時間内 | 発注できる | 同社の営業日であれば当日中に配送 |
| 受付時間外 | 掲載が終了し発注できない | 次の受付時間を待つことになる |
発注忘れ・在庫切れをシステムの通知機能で防ぐ
締切を一覧にしても、接客が続いている最中にその時刻を思い出せるとは限りません。
発注する時間帯を決めることと、その時間になったこと・発注が必要な状態になったことに気づくことは、別の問題です。
記憶に頼っている部分を、どこまでシステム側へ渡せるのかを見ていきます。
在庫の減りを検知して知らせる仕組みは、POSシステムの機能の一部として提供されていることがあります。
スマレジの案内では、あらかじめ商品ごとに設定した在庫数を下回った場合や、在庫が急になくなった場合を監視し、管理画面での通知とメールによる通知でアラートを出すと説明されています2。
接客中で画面を見ていなくても、後からメールを開けば「この商品が基準を下回った」と分かる形になります。
ここで区別しておきたいのは、この仕組みが見ているのは在庫の水準であって、仕入れ先の締切時刻ではないという点です。
アラートが届いても、それが「まだ今日の締切に間に合う」状態なのか「もう次の受付を待つしかない」状態なのかは、通知そのものからは分かりません。
締切の管理は、前の節で作った一覧と、端末のアラームやレジ横の掲示のような別の手段で持っておく必要があります。
基準となる在庫数をどこに置くかも、運用側で決める部分です。
回転の速い商品では、残りがわずかになってから通知が来ても発注が間に合いません。
逆に納品までに日数がかかる商品は、まだ棚に残っているうちに動き出さないと切れます。
商品ごとに、通知が届いてから実際に納品されるまでの間に何が売れるのかを考えて基準を置き直すと、同じ通知でも意味が変わってきます。
通知を当てにするうえで前提になるのが、画面上の在庫数が実際の棚と合っていることです。
納品時の検品や廃棄・ロスの入力が追いついていなければ、システムから見た在庫は減らず、基準を下回ったことにもなりません。
逆に、実際には残っているのに画面上だけ減っていれば、必要のない通知が増えます。
通知を細かく設定するより先に、在庫の数が更新される流れが日々の業務の中で成立しているかを見ておく必要があります。
通知が多すぎることも、めぐりめぐって発注漏れにつながります。
基準を高めに置けば安心なように見えますが、毎日たくさん届く通知は、いずれ開かれなくなります。
本当に切らしたくない商品に絞って基準を設定し、そこから少しずつ広げていくほうが、通知が意味を持ち続けます。
通知の宛先も決めておきたいところです。
全員に送れば誰かが見るだろうと考えると、実際には全員が他の誰かを当てにして誰も動かない、ということが起こります。
店長だけに送れば、その人が休みの日に通知は止まります。
誰が受け取り、受け取った人が動けないときに誰へ渡すのか。
通知が担えるのは気づきを早めるところまでで、その先の受け止め方は人の側の取り決めになります。
なお、検知の条件や通知の手段は提供元や製品によって異なります。
すでに導入しているシステムがあるなら、同じような設定ができるのか、通知先を複数にできるのかを先に確かめておくと、この後の運用の組み立て方が変わります。
発注担当をスタッフ間で分ける・権限を分ける
通知が届いても、その人が接客中であれば結局は後回しになります。
気づく仕組みを整えた次に効いてくるのは、発注の操作に手をつけられる人が何人いるかです。
とはいえ「誰でも発注できる」状態にすると、別の心配が出てきます。
同じ商品を二人が発注してしまう、数量の判断が人によって大きく違う、触ってほしくない設定まで変更されてしまう。
分担は、範囲を区切って初めて安心して任せられるようになります。
権限設定でできること・できないこと
スマレジの案内では、管理者やアルバイトなど店舗における役割ごとにログイン権限を設定でき、スタッフ単位で操作できる範囲を分けて管理できると説明されています3。
誰がどの画面に入れるのかを役割で線引きできるので、発注に関わる操作を任せる相手を決めるときの土台になります。
ただし、このページに書かれているのは権限管理の機能であって、発注業務の代行や分担そのものを担う専用の仕組みが説明されているわけではありません。
権限を分けたからといって、今日の発注を誰が出すのかが自動的に決まるわけではないということです。
代理で入力してくれる機能がある前提で運用を組むと、実際に設定する段階でずれが出ます。
そこで運用側で決めることになるのが、判断と操作をどこで切るかです。
たとえば、発注する数量は店長が前日のうちに決めて一覧に書き残し、当日の送信操作は手が空いたスタッフが行う、という分け方が考えられます。
数量の判断が分かれやすい商品だけ店長が最後まで担当し、定番品は担当を広げる、という線の引き方もあります。
どちらにしても、決める人と操作する人が分かれるなら、どこまで終わっているかが見える形で残っていないと、二重発注や抜けが起きます。
引き継ぎで抜けやすいのは、やったかどうかよりも「どこまでやったか」です。
入力はしたが送信していない、送信はしたが一部の商品を入れ忘れている。
紙でも画面でも構わないので、発注する商品を並べた一覧に、出したものへ印を付けていく形にしておくと、誰が見ても途中経過が分かります。
接客で中断されたときに元へ戻りやすくなるのも、この形の利点です。
任せる範囲は、一度に広げなくても構いません。
まずは数量まで決まっている定番品の送信だけ、次に在庫を数えて数量を決めるところまで、というように段を分けられます。
権限の設定は後から変えられるので、任せられる範囲が広がるのに合わせて調整していく形にしておくと、人の入れ替わりにも対応しやすくなります。
人数が少なくて担当そのものを分けられない場合は、人ではなく時間で分ける考え方もあります。
曜日や時間帯ごとに発注を担う人を決めておけば、その時間はその人が発注に手をつけられるように、他の作業を寄せずに済みます。
権限設定は、その取り決めを画面の側でも支える位置づけになります。
| 場面 | 権限設定で線引きできること | 運用側で決めること |
|---|---|---|
| 誰が発注に関わる画面に入れるか | 役割ごとにログイン権限を設定する | 実際に今日の発注を担う人 |
| 数量を決める人と送信する人 | スタッフ単位で操作できる範囲を分ける | 数量の決め方と引き継ぎの合図 |
| 任せる範囲を広げるとき | 役割の設定を変更する | どの商品から任せるかの順番 |
接客と発注が同時に立て込んだときどちらを優先するか
時間をずらし、通知で気づき、担い手を増やしても、接客と発注が重なる場面はなくなりません。
最後に必要になるのは、重なったその場で迷わないための判断の線です。
基本は接客を優先する、で構いません。
目の前のお客様は待たせれば離れますし、接客はこちらの都合で止めにくい仕事です。
発注は、締切までに時間が残っているのなら後ろへ回しても取り返せます。
問題は、その「時間が残っているのなら」が崩れるときです。
締切までの残り時間が、その接客を終えるのにかかる時間より短いとき。
しかも、その取引先の締切が、過ぎたらその回は出せない性質のものであるとき。
この二つが重なった場面では、接客を別のスタッフに引き継ぐか、一言断って先に発注を確定させるほうが、店全体としての損失は小さく収まります。
もう一つの軸は、切らしたときの影響の大きさです。
その商品が入らないことで、翌日の売場が目に見えて空くのか、看板のメニューが出せなくなるのか。
代わりになる商品があって次回の納品まで持ちこたえられるのなら、慌てて接客を中断する必要はありません。
逆に、それが切れた時点で来店の目的そのものが失われる商品なら、優先度は上がります。
場面ごとに考えてみます。
レジに列ができているときは、発注に手を伸ばす余地はほとんどありません。
ここで発注を優先すれば、待っている全員の時間を使うことになります。
締切が近くても、まずレジを片付けてから発注に戻る順番になります。
一方、一人のお客様と長く話す種類の接客では、判断が変わります。
相談に乗っている最中に締切が迫ってきたとき、その話がまだ続きそうなら、他のスタッフに声をかけて発注を代わってもらうか、区切りのいいところで一度離れる必要があります。
ここで効いてくるのが、前の節で見た担い手の範囲です。
代われる人がいなければ、そもそも選べる行動が減ります。
この線引きは、締切の性質と通知でできることの限界から編集部として整理したものです。
実際の基準は、自店の客単価、ピーク時間帯の長さ、取引先ごとの締切の厳しさによって変わります。
一度決めたら固定するものでもなく、繁忙期と閑散期で見直す前提にしておくほうが使えます。
接客を優先すると決めた場合に大事なのは、その後の戻り方です。
「後でやる」と思っただけでは、次の接客が続けばそのまま流れます。
発注する商品と数量をその場で書き残し、締切の手前で必ず手を戻す。
この動きを決めておくと、優先の判断そのものが軽くなります。
そして、毎回その場で判断しないで済むようにしておくのが、いちばん負担の小さい方法です。
「この取引先の締切前の時間帯だけは発注を優先する」と先に決めておけば、迷う回数自体が減ります。
その判断の材料になるのが、締切の一覧と在庫の通知、そして担い手の範囲という、ここまでの準備そのものです。
重なった場面でどちらへ手を伸ばすかを、後から見返せる形にまとめておきます。
締切の並びも店の人数も店舗ごとに違うため、どこまでを仕組みで拾い、どこを人の取り決めで埋めるかは、自店の条件を見ないと決まりません。
仕入れ先ごとの締切と今の発注手順を書き出したうえでご相談いただければ、通知や権限の設定で拾える場面と、運用の取り決めとして残る場面を切り分けてお伝えできます。無料相談で要件を整理する
発注を優先すべき場面の早見表(締切超過・在庫切れが迫っているか)
締切を過ぎたときに注文が出せなくなるか、切れたときに売場や提供が止まるかという、差し迫り具合で並べています。
- 締切までの残り時間が、その接客を終えるのにかかる時間より短い場合は、引き継ぐか一言断って発注を先に確定させる
- 締切を過ぎるとその回は注文を出せない取引先の場合は、締切前の時間に必ず手を入れる
- 切れた時点で売場が空く、あるいは提供できないメニューが出る商品は、発注を先に済ませる
- 在庫アラートが出ていても、次の締切までに余裕があるなら接客を先に終える
- 代わりになる商品があり、次回の納品まで売場が保てるなら接客を優先する
- レジに列ができている場面では、締切が近くてもまずレジを片付けてから発注に戻る
同じ場面でも、接客を引き継げる相手が店内にいるかどうかで取れる行動は変わります。
要点の整理
| 軸 | 基準 |
|---|---|
| 発注を後回しにできる限界 | 仕入れ先の受付時間内かどうか。時間帯を過ぎると発注できない例がある |
| 発注の時間帯を決める順序 | 自店の空き時間ではなく、取引先ごとの締切から逆算して枠を置く |
| 発注忘れへの備え | 在庫アラートで気づきを早める。締切時刻の管理は別の手段で持つ |
| 担い手を増やす方法 | 役割ごとのログイン権限で操作範囲を線引きし、誰が担うかは運用で決める |
| 重なったときの優先 | 締切超過と在庫切れが差し迫っていれば発注を先に、それ以外は接客を優先 |
在庫数が更新される流れ、通知の宛先、操作できる範囲の線引きは、すでに使っている仕組みの設定次第で取れる打ち手が変わります。 今の環境で何がどこまで設定できるのかを確かめながら、接客中に発注が止まりやすい時間帯をどう埋めるかを一緒に整理できます。
よくある質問
発注のタイミングを開店前や閉店後にずらすことはできますか
ずらせるかどうかは仕入れ先の受付時間に左右されます。
今回確認した例では、生鮮品は決められた時間帯のみ発注を受け付け、それ以外の時間は掲載が終了して発注できないとされています1。
閉店後がその受付時間に入っていればずらせますし、締切が早い時間に置かれているなら前日の営業終了後までに出しておく必要があります。
まず取引先ごとの受付時間と受付方法を確認し、そのうえで自店のどの時間に発注枠を置けるかを決める順番になります。
在庫アラートが来ても人手が足りず発注できない場合はどうすればよいですか
通知は気づきを早めるところまでを担うもので、手を動かす人を増やしてはくれません。
できるのは、基準となる在庫数を手前に置いて、すぐ動けなくても締切までに間に合う余裕を作っておくことです。
あわせて、通知を本当に切らしたくない商品に絞り、届いたものは必ず見る状態を保つこと。
それでも回らないなら、発注を空き時間にやる作業として扱うのをやめ、決まった時間に確保する業務として置き直すほうが現実的です。
発注専用の端末やアカウントを分けたほうがよいですか
アカウントについては、役割ごとにログイン権限を設定し、スタッフ単位で操作できる範囲を分けて管理できると案内されています3。
誰がどこまで触れるかを決めたい場合は分ける意味があります。
端末を分けるかどうかは、接客の動線と在庫を確かめる場所によります。
売場で在庫を見ながら発注するなら持ち運べる一台のほうが早く、レジから離れられない店なら固定の端末のほうが落ち着いて操作できます。
ただし端末を分けても、締切の管理と気づく仕組みは別に用意する必要があります。
スタッフが少なく権限を分けられない場合はどう対応すればよいですか
人で分けられないなら、時間で分ける方法があります。
曜日や時間帯ごとに発注を担う人を決め、その時間には他の作業を寄せないようにする。
そのうえで、重なったときにどちらを優先するかを先に決めておけば、その場で迷う回数が減ります。
権限設定は人数が少なくても役割ごとに設定できますが、それで担い手が増えるわけではありません。
まずは締切の一覧と在庫の通知で、間に合わなくなる前に気づく側を厚くするほうが効きます。
画像の出典元
- Chef using a tablet to manage kitchen orders in a restaurant setting./Photo by iMin Technology on Pexels