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展示会受注システムは会期中の受注額把握をどう変えるか|仕組みと会場確認事項

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 会期中に受注額を把握できるかどうかは、注文を会場で入力し切る運用にできるかで決まり、画面に出るのは入力が済んだ分の合計です。
  • 受注システムでは複数の端末から入力したデータが一箇所に集まり、控えをその場で相手と共有できる仕組みもあるため、持ち帰ってからの転記と担当者ごとの集計が減ります。
  • 会場の来場者向け無料Wi-Fiは業務で使い続けることを前提にした案内とは限らず、継続的に通信するなら別の通信回線サービスの手配を出展先ごとに確認します。
  • 既存の受注・在庫システムとの連携では、得意先コードや商品コード、単価の持ち方が一致するかによって、転記が減っても残る照合作業が決まります。
  • 集計時間の削減率や費用の相場を示す数値は今回の一次資料では確認できていないため、自社の会期中の受注件数といま転記にかけている時間から導入の判断を組み立てます。

20代後半の日本人女性が展示会のブースでの説明をしている場面

会期中の受注記録に手間がかかる出展社の悩みと、受注システムでの解決の方向性

展示会の会場で注文を受けるたびに台帳へ書き込み、閉場後に社内へ持ち帰って転記する。
この進め方では、会期二日目の朝に「昨日はいくら受注したのか」と聞かれても、手元の紙を数え直すまで答えられません。
受注システムを使うと、来場者からの注文をタブレットやスマートフォンからその場で入力でき、記録と共有を会場で終えられます12。
変わるのは集計の速さだけではなく、持ち帰ってからの転記そのものが減ることです。
ただし会場の無料Wi-Fiは業務で使い続けることを前提にした案内とは限らないため3、通信手段の確保と既存システムとの連携範囲は、出展の前に確かめておく必要があります。

展示会のブースでは、商品を手に取った来場者がその場で発注を決めることがあります。
担当者は台帳に品番と数量を書き留め、名刺を受け取り、すぐ次の来場者に向き合います。
展示会のたびに台帳を作成して注文数を記入し、社内に持ち帰ってから転記していたという運用は、特別なものではありません2。
この流れだと、会期の途中で受注額を尋ねられても答えられるのは手応えの話までで、金額が固まるのは転記が終わってからになります。

手間が集中するのは閉場後です。
紙やExcel、FAXでの受注管理は、記録ミスや転記ミスといった人的なエラーが増えやすく、データの収集と管理そのものに手間がかかることが指摘されています1。
ブースに立つ担当者が複数いれば台帳も人数分に分かれ、合算できるのは全員が戻ってからです。
急いで書いた品番が読み取れずに来場者へ確認の電話を入れる、といった後戻りもこの段階で起こります。

Excelで受け止めている場合も、事情はそれほど変わりません。
会場に持ち込んだノートPCへ直接打ち込んでいても、ファイルが担当者ごとに分かれていれば、合計を出すには結合という一手間が挟まります。
色やサイズの展開がある商材では、一件の注文が何行にも広がるため、行のずれや貼り付け間違いが起きた箇所を後から見つけるのも簡単ではありません。
つまり課題は「紙かデジタルか」ではなく、書いた内容が会場に留まっていて、社内の受注データにつながるまでに人の作業が挟まっている点にあります。

会期中に金額を知りたい理由は、会社によって違います。
初日の売れ筋を見て二日目の陳列や声かけを変えたい、在庫の残りと突き合わせて納期をその場で答えたい、追加のサンプルを手配するか決めたい。
どれも会期が終わってからでは間に合わない判断です。
逆に、会期後にまとめて処理すれば足りる業務であれば、その場で金額が見えることの価値はそれほど大きくなりません。
自社がどちらなのかは、製品を比べ始める前にはっきりさせておくと、後の判断が速くなります。

いまの運用で、どこに時間が空いているのかを先に見ておきます。

受注システムを導入したときに変わるのは、この流れのうち「会場で書く」から「社内で転記する」までの区間です。
入力する場所を会場へ移し、記録と共有を会期中に終えてしまう、というのが解決の方向になります。
では、その区間が縮むと現場では何が変わるのか。
集計が早くなる以外の変化のほうが、導入を判断するうえでは効いてきます。

台帳運用で受注額が分かるまでの流れ(模式図)
会場での記入から持ち帰り、転記、集計へと進む流れ

受注システムを導入すると会期中の受注額把握はどう変わるのか

まず、来場者との関係が変わります。
会場でiPadに直接入力し、その場でメール送信や印刷によって顧客と内容を共有できるようになった、という運用例が報告されています2。
これはモバイル端末を展示会向けの入力オプションと組み合わせた場合の話ですが、注文内容の控えが商談の場で相手の手元に渡るという点は、紙の台帳との大きな違いです。
発注側は帰社してから「何を何個頼んだか」を思い出す必要がなく、受注側は聞き間違いをその場で直せます。

次に、自社の数字が一箇所に集まります。
受注システムを導入するとPC・タブレット・スマートフォンなど複数のデバイスから入力でき、入力されたデータはリアルタイムに集約されるとされています1。
ブースの担当者がそれぞれ手元の端末から入力しても、台帳を突き合わせる作業を挟まずに、入力済みの注文の合計として金額が見えます。
会期中に見えているのは、あくまで入力が終わった分の合計です。

ここを取り違えると、期待がずれます。
システムを入れれば受注額が自動的に分かるのではなく、商談のどの時点で誰が入力するかを決めて初めて、画面の金額が実態に近づきます。
来場が集中する時間帯に入力を後回しにすれば、その分だけ金額は実際より少なく表示されます。
商談の相手の目の前で入力して内容を確認してもらうのか、応対する人と入力する人を分けるのか。
決め方はブースの人数や一件あたりの商談の長さによって変わるため、機能を選ぶより先に、当日の立ち回りを描いておくほうが失敗しにくくなります。

留守番をしている社内側の見え方も変わります。
会場の端末から入力された注文が社内の画面に出てくれば、在庫の残りと突き合わせて「この色は次の入荷まで待ってもらう必要がある」と会場へ返す、といったやり取りが会期中に成り立ちます。
台帳運用では、同じやり取りをするために会場から電話で品番を読み上げる必要がありました。
受注額の把握は、その副産物として手に入る情報のひとつだと考えると、導入で何が変わるのかを見誤りにくくなります。

一方で、転記が減っても消えない作業があります。
特別価格や掛け率の取り決め、納期の調整、与信の確認といった項目は、入力画面に持たせていなければ従来どおり口頭や手控えのままです。
会期後にそこだけを別途確認することになれば、せっかくその場で入力した注文に、あとから付け足す情報が残ります。
どこまでを会場で入力するかは、商談で実際に決めている内容から逆算して設計することになります。

ここまでは、入力の場所が変わると何が変わるかという話でした。
では、会場で入力した内容が社内から見える状態は、どうやって成り立っているのか。
仕組みの側を押さえておくと、会場で何を用意すればよいかが決まります。

場面 台帳・Excelでの記録 受注システムでの入力
注文の記録 手書きやファイルへの記入 端末からその場で入力
来場者への控え 後日あらためて送付 その場で共有できる仕組みもある
担当者ごとの数字 閉場後に突き合わせて合算 入力済みの分が一箇所に集まる
社内での作業 持ち帰ってから転記 入力したデータをそのまま扱う
会場での入力タイミングの二通りの決め方(模式図)
商談中に入力する二つの進め方の条件を分けた図

リアルタイムに把握する仕組み:入力方法と会場の通信環境

モバイル端末での入力とクラウドへの即時反映

会場で入力したデータが社内から見えるのは、端末が入力内容をネットワーク越しにクラウド側へ送り、社内の担当者が同じデータを別の画面から開いているからです。
クラウド型のシステムは時間や場所の制約を受けずに利用でき、部門間のデータ連携が改善されるとされています1。
会場の端末と本社の画面が、同じ受注データを見ている状態になります。

つまり会期中に受注額を把握する仕組みは、特別な集計機能というより、入力と保存の場所を移したことの結果です。
紙の台帳では、書いた内容が会場から動きません。
端末から入力すれば、保存された時点で会場の外からも読める状態になります。
リアルタイムと呼ばれているのは、この保存から閲覧までのあいだに人の作業が挟まらないという意味だと考えておくと、過不足がありません。

入力の速さは、実際には画面の作りに左右されます。
品番をどう呼び出すのか、数量の入力に何回の操作が要るのか、色やサイズの展開をまとめて入れられるのか。
ここは資料を読んでも判断できない部分なので、提供者にデモを依頼し、自社で扱いの多い注文パターンを一件そのまま入力してみるのが確実です。
商談の合間に入力できる操作量かどうかで、当日の運用が成り立つかが決まります。

端末そのものの手配も要ります。
ブースに立つ人数に対して何台用意するか、会期中の充電をどうするか、商談テーブルに据え置くのか手に持って動くのか。
受注システムの機能というより出展計画側の話ですが、台数が足りないと入力待ちが生まれ、結局あとでまとめて入力することになります。
会場で使う端末は人の出入りが多い場所に置かれるため、誰がどのアカウントで使うのかも、持ち出す前に決めておく項目です。

会場の無料Wi-Fiと有料通信回線サービスの違い

もう一つの前提が通信です。
大規模な展示会場では来場者向けの無料Wi-Fiが用意されていることがあり、東京ビッグサイトでは、東展示棟・西展示棟・南展示棟・会議棟のホール内、会議室内、共用部で館内無料Wi-Fiを利用できると案内されています3。
自社ブースのある棟が対象範囲に入っていれば、まず通信できそうだと考えたくなります。

ただし、この案内は来場者向けのサービスとして出されているものです。
同じ案内の中では、展示ホール内での実演や会議施設内でのオンライン配信等について通信回線サービスの利用が案内されています3。
業務用途で継続的な通信が必要な場合は、無料Wi-Fiとは別の通信回線サービスを使うことが前提になっているわけです3。
会期中ずっと受注を入力し続ける使い方は、来場者が一時的に接続する使い方とは性格が違います。

ここが導入判断の分かれ目になります。
通信が不安定になったときに何が起きるかは、システムの作りによって変わります。
入力途中の内容が端末側に保持されるのか、送信に失敗して入れ直しになるのか、そもそも接続がなければ画面が開かないのか。
会場の通信を無料Wi-Fi頼みで済ませるかどうかは、この挙動を提供者に確認したうえで決める話です。

確認の順序としては、まず自社の運用で通信が途切れたときの損失を考えるのが早道です。
その場で控えを印刷して渡す運用なら、接続が切れた瞬間に商談が止まります。
入力だけ先に済ませて共有は後でよいなら、多少の不安定さは吸収できます。
どこまで許容できるかが決まると、回線を手配すべきかどうかの答えも自然に決まります。

会場が変われば条件も変わります。
ここで挙げたのは東京ビッグサイトの館内サービスの案内であり、提供範囲の書き方も、業務用の通信回線サービスの案内内容も、会場ごとに異なります。
料金や申込の条件は会場の案内資料に記載されているため、出展先が決まった時点で、その会場の案内を自分で読み直すのが確実です。

項目 館内無料Wi-Fi 通信回線サービス
案内されている場所 東・西・南展示棟と会議棟のホール内・会議室内・共用部 展示ホール内での実演や会議施設内でのオンライン配信等
想定されている使い方 来場者向けのサービス 業務用途で継続的な通信が必要な場合
会場の入力が社内から見える状態になるまでのつながり(模式図)
会場の端末、保存されたデータ、社内の画面の関係を示した図

導入前に確認すべき会場側の制約と既存フローとの連携条件

会場側への事前確認事項

会場への確認というと通信の有無だけの話に見えますが、実際に迷うのは申し込みの段取りです。
出展社がブースで使う回線を、会場運営者へ直接申し込むのか、主催者を通すのか。
申込の窓口と提出期限は出展要項や会場の案内で確かめておくと、搬入の直前になって手配が間に合わないという事態を避けられます。
受注システムの契約より先に締切が来ることもあるため、検討の初期に確認しておく項目です。

自社ブースの区画が案内の対象に入っているかどうかも、会場図面と案内を突き合わせないと分かりません。
ホール内と共用部では案内の書き方が分かれていることがありますし、有線で引き込む場合は、ブース内のどこまで敷設されるのかによって端末の置き場所が変わります。
受注を受ける商談テーブルの位置と、通信が届く範囲がずれていれば、当日の立ち回りごと見直すことになります。

持ち込みの回線を使う案も出てきます。
モバイルルーターやスマートフォンのテザリングで足りるなら手配は簡単ですが、会場によって持ち込み機器の扱いに関する案内があるため、可否は出展先へ確認することになります。
電波の入り方はブースの位置や来場者の多い時間帯によって変わることがあるため、当日に判断するより、代わりの手段を一つ決めておくほうが落ち着いて運用できます。
設営日に現地で接続を試しておけば、会期初日の朝に慌てずに済みます。

既存の受注・在庫管理システムとの連携範囲

会場で入力できるようになっても、その受注が社内の仕組みに載るまでには続きがあります。
クラウド型のシステムは部門間のデータ連携が改善されるとされていますが、これは一般的な説明であって、自社の基幹システムへ自動で取り込めることを意味するわけではありません1。
どこまでつながるのかは、提供者と契約している内容によって変わります。

確認したいのは、会場で入力したデータをどの形で取り出せるか、そして既存の受注・在庫システムがそれを受け取れるかです。
得意先コードや商品コードが既存のものと同じなら、取り込みはそのまま進みます。
展示会用の品番を別に立てている場合や、新規の来場者をその場で登録している場合は、社内のマスタと突き合わせる作業が残ります。
単価や掛け率をどちらのシステムで持つかも、あとから金額がずれる原因になりやすい箇所です。

この確認をしておくと、導入で何が減るのかが具体的になります。
減るのは、台帳から受注データへの転記と、担当者ごとの集計です。
残るのは、コードや単価の照合と、会場で決めきれなかった条件の追記です。
転記がなくなることと、確認がなくなることは別の話で、前者だけを期待して導入すると、会期後の作業が思ったほど軽くならなかったという印象になります。

在庫をいつ引き当てるかも、会期前に決めておきたい点です。
会期中に引き当てるなら、会場で入力した瞬間に他の販売経路の引き当てと競合します。
会期後にまとめて引き当てるなら、会場では数量を押さえられないため、納期の回答は「確認してご連絡します」に戻ります。
どちらが自社に合うかは、展示会で扱う商品の在庫の持ち方によって変わるので、機能の有無だけで決められません。

社内では、受注を扱う担当だけで決められないことも出てきます。
出荷側は在庫の引き当てのタイミングに関わりますし、既存システムへの接続は情報システムの担当が窓口になります。
売上の計上をどの時点で行っているかによっては、データを渡すタイミングを会計側と合わせる必要も出てきます。
導入の相談を始める段階で関係する部署へ声をかけておくと、契約後に前提が崩れにくくなります。

最後に、効果の見積もりについてです。
会期中の受注額把握によって集計の時間がどれだけ減るのか、入力ミスがどの程度減るのかを示す数値は、今回確認できた一次資料の範囲では見つかっていません。
そのため判断は、一般にどれくらい効果があるかではなく、自社の会期中の受注件数、いま転記にかけている時間、既存フローとの接続点から組み立てることになります。
受注がごく限られた件数で、転記もその日のうちに終わっているなら、優先度は下がります。
複数の担当者が同時に受注を取り、会期後の入力が長く尾を引いているなら、変わる幅は大きくなります。

出展先へ問い合わせるときに抜けやすい項目を、会場で通信を確保できるかどうかという観点で整理しておきます。

導入前の確認事項を確認先ごとに分けたもの(模式図)
会場運営者・システム提供者・自社の三者ごとに確認する内容を並べた図
会場での入力が社内の仕組みへ届くまでに残る作業(模式図)
会場での入力から社内システムへの取り込みまでの作業を縦に並べた図

会場で入力を終える運用に切り替えられるかどうかは、いま社内のどこに転記が挟まっているかで決まるため、製品の機能一覧を眺めても答えが出ないためです。

現在の受注の流れと会期中のおおよその受注件数をお知らせいただければ、会場で入力を完結させた場合にどの転記が減り、どの確認が残るのかを整理したうえでお答えします。無料相談で要件を整理する

導入前に会場側へ確認する事項の整理

問い合わせる順番ではなく、会期中に受注入力を続けられる通信手段を確保できるかどうかを判断するために必要な項目として並べています。

  • 館内の無料Wi-Fiが案内されている範囲に、自社ブースの区画が含まれるか
  • その無料Wi-Fiが来場者向けの案内か、出展社の業務利用を想定した案内か
  • 業務用途で継続的に通信する場合の通信回線サービスが用意されているか、案内内容はどうなっているか
  • 提供が有線か無線か、有線ならブース内のどこまで引き込まれるか
  • 申込の窓口が会場運営者か主催者か、申込書の提出先と期限はいつか
  • モバイルルーターなど持ち込み回線の利用について、会場側の案内があるか
  • 端末を使うための電源の手配が、通信とは別に必要かどうか

会場が複数の棟に分かれている場合や、複数会場に同時出展する場合は、同じ項目を会場ごとに確認します。

通信手段を確保するために確認する事項の分類(模式図)
通信手段の種類・申込の手続き・現地の設備条件で確認事項を分けた図

要点の整理

軸 基準
会期中の受注額の把握 注文を会場で入力し切る運用にできるかどうか。画面に出るのは入力が済んだ分の合計
導入で減るもの 持ち帰ってからの転記と、担当者ごとの集計
導入後も残るもの コードや単価の照合、会場で決めきれなかった条件の追記
会場の通信 来場者向け無料Wi-Fiの範囲と、業務用の通信回線サービスの案内を分けて確認する
効果の見積もり 削減時間や費用の数値は一次資料で確認できないため、自社の受注件数と現在の転記作業から判断する
確認の相手 会場運営者とシステム提供者の双方へ、それぞれの持ち分を個別に問い合わせる

既存の受注・在庫システムとの接続は、得意先コードや商品コード、単価の持ち方によって残る作業が変わり、連携できるという説明だけでは自社の負担を見通せないためです。 お使いの基幹システムと展示会用の品番の扱いを伺えれば、データを取り込むために必要な準備と、出展先の会場で確認しておくべき通信の条件をあわせて確かめられます。

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よくある質問

展示会場以外(自社倉庫やオフィス)から会期中の受注状況を確認する方法はありますか

クラウド型のシステムは時間や場所の制約を受けずに利用でき、部門間のデータ連携が改善されるとされているため1、会場で入力された受注データを社内の画面から開く形が基本になります。
ただし前提は、会場側の端末が通信できていて、入力が済んでいることです。
会場の通信が途切れていれば、社外の画面にも新しい注文は現れません。
誰がどこまで見られるかは権限の設定によるため、倉庫の担当者にも見せたい場合は、閲覧できる範囲を提供者に確認してください。

複数会場に同時出展する場合、受注データはどう分けて管理すべきですか

具体的な管理方法を示す資料は、今回確認した範囲では見つかっていません。
確認する観点としては、入力の時点で展示会名や会場を識別する項目を持たせられるか、その単位で受注額を集計できるかの二点になります。
この区別ができないと、全体の合計しか見えず、会場ごとの手応えを会期中に比べられません。
あわせて、端末と通信は会場ごとに別に手配が必要になる点も、準備の段階で見ておく必要があります。

会場の通信が不安定な場合、オフラインで入力してあとから同期する運用は可能ですか

オフライン入力に対応しているかどうかは製品によって異なり、今回確認した資料では扱われていません。
提供者へは、接続が切れたときに入力途中の内容が端末に残るのか、送信に失敗した注文をどう復旧するのかを具体的に聞いてください。
あわせて通信側の手当ても検討する価値があります。
会場の無料Wi-Fiは来場者向けの案内として出されていることがあり、業務用途で継続的な通信が必要な場合は通信回線サービスの利用が案内されているためです3。

受注システムを導入する際、既存の基幹システムへのデータ連携はどの担当部署と事前に調整すべきですか

接続そのものは情報システムの担当が窓口になりますが、決めごとは受注の担当だけでは完結しません。
在庫の引き当てを会期中に行うのか会期後にまとめるのかは出荷側の運用に関わり、売上をどの時点で計上しているかによっては、データを渡すタイミングを会計側と合わせる必要があります。
連携の範囲は提供者と契約の内容によって変わるため、何をどの形式で受け渡せるのかを先に確認し、その内容を持って社内の各担当と詰めるのが進めやすい順序です。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

> プロフィールの詳細を見る

  1. 1 出典:株式会社ecbeing「展示会受注業務のシステム化に関する解説記事」
  2. 2 出典:株式会社大塚商会「ERPナビ 展示会受注の入力を効率化したい(顧客の声)」
  3. 3 出典:株式会社東京ビッグサイト「館内サービス案内(来場者向けWi-Fi・通信回線サービス)」(2026年)

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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