◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
この記事のポイント
- 得意先管理・請求の月額は相場ではなく、任せる範囲と課金単位(人数・発行件数・明細上限)で決まり、確認した料金表では0円から2万円台以上まで開く
- 得意先数そのものは課金単位ではなく、月間の請求件数を見積もる材料として使う
- 初期費用、郵送代行、アカウント追加、年払いと月払いの差を足した1か月あたりの総額で比べる
- インボイスの記載事項と交付した写しの保存は、Excelでも製品でも満たす必要がある
- 仕組みに置き換わる作業時間の換算額と月額総額を並べ、Excel継続・請求特化・販売管理から選ぶ
目次

毎月の請求作業を任せると得意先管理の月額はいくらから、何で変わるのか
毎月の請求書作成と入金の突き合わせ、得意先ごとの締め日や送付方法の管理が手作業のままで、月額制の仕組みに任せたらいくらかかるのか見当がつかない。
そんなときは「相場」を探すより、何を任せるのか、何の数で課金されるのかを先に押さえると、金額が読めるようになります。
提供元の料金表では、任せる範囲と課金の単位(利用人数、発行件数、明細の上限)によって、月額は0円や数千円から2万円台以上まで開きます。
初期費用、郵送代行、アカウント追加を足した総額を自社の手作業の時間と並べれば、見合うかどうかを自分の数字で判断できます。
請求書作成に絞ったクラウド請求書の月額
請求書を作って得意先へ送る部分だけを任せるなら、マネーフォワード クラウド請求書の料金表が手掛かりになります。
年払いの月額は、ひとり法人プランが2,480円、スモールビジネスプランが4,480円、ビジネスプランが6,480円です(税抜)2。
プランを分けている要素の一つ目は、使う人の数です。
ひとり法人は1名、スモールビジネスは3名までで、ビジネスは利用人数に上限がなく、4名以上は人数に応じた従量課金になります2。
もう一つの分かれ目は機能です。
回収消込表、一括郵送・一括メール送信、電帳法対応は、ビジネスプランだけに含まれています2。
消込とは、届いた入金がどの請求に対するものかを突き合わせ、回収済みとして処理する作業のことです。
請求書を作る人が1人でも、毎月の入金確認に時間を取られていてそこを任せたいなら、ビジネスプランが候補になります。
人数だけで選んだ場合より、月額は上がります。
反対に、入金確認は銀行の明細を見ながら今のやり方を続け、請求書の作成と送付だけを整えたいなら、下位のプランで足りる可能性があります。
帳票配信(楽楽明細)の月額と件数
得意先の数が多く、毎月まとまった枚数の請求書や明細を届けることが負担になっている場合は、帳票の配信を中心にした仕組みが比較に入ります。
帳票配信とは、請求書などの帳票を得意先に届ける工程を中心に扱う仕組みのことです。
ラクスの楽楽明細は、初期費用が100,000円、月額が25,000円からで、いずれも税抜です1。
月額は帳票の発行件数とオプションによって変わるとされていますが、何件ごとにいくら上がるかという区分は料金ページには載っていません1。
自社の月間発行件数を伝えて見積を取らない限り、25,000円のまま収まるのかは分かりません。
オプションとして債権管理Liteや郵送代行が用意されているものの、その費用も同じページには掲載がありません。
また、帳票デザインのカスタマイズは初期費用とは別にかかります1。
クラウド請求書と比べると、入口の金額が一桁違います。
これは同じものの値段の差ではありません。
請求書を作ることと、大量の帳票を届けることのどちらに重心を置いた製品かの差として読むと、判断を誤りにくくなります。
販売管理(商奉行i)の月額とプラン
見積、受注、売上、請求をばらばらの表で管理していて、得意先ごとの取引を一続きで見たいという悩みなら、販売管理の仕組みが候補になります。
OBCの商奉行iクラウド(単体)は、月額7,340円からのEシステムから、月額26,500円からのSシステムまで、プランが分かれています3。
Eシステムは初期費用0円で明細の上限が50,000、Sシステムは初期費用70,000円で明細の上限が400,000です3。
中間のJシステムとAシステムは、初期費用が50,000円です3。
人数よりも、扱う明細の量がプランを分ける主な軸になっている点が、請求書作成の製品との大きな違いです。
契約は法人単位の年間契約です。
各プランは利用者1・専門家1のライセンス構成を基本とし、2ライセンス以上の構成も用意されています3。
税込か税抜かの扱いは、他製品と並べる前に料金ページの表記で揃えておく必要があります。
受注側の無料プランとビジネスプラン
卸売のように得意先から注文を受け、出荷して請求する流れなら、受注側の仕組みに請求書の作成が含まれていることがあります。
COREC(受注側)は、無料プランが月額0円・初期費用0円、ビジネスプランが月額2,980円(税別)です4。
無料プランは会員登録した1名だけが使え、注文フォームは4種類、出荷伝票や請求書は20件までです4。
ビジネスプランになると担当者を追加でき、請求書の作成は無制限になります4。
ただし、これは注文を受ける業務のための仕組みで、請求管理を専門にした製品ではありません。
たとえば月額の保守料や業務委託料のように、注文を受けずに請求する取引が中心なら、同じ物差しでは比べられません。
4つの料金表を並べると、月額は0円から2万円台以上まで開きます。
ただしこの開きは市場の相場ではなく、任せる範囲が違う製品の、2026年10月に閲覧した時点の価格を並べた結果です。
税抜・税別の表記も製品ごとに異なります。
「請求管理の月額はいくら」と一つの数字で答えられないのは、このためです。
| 製品(任せる範囲) | 月額の下限 | 初期費用 | 金額を動かす単位 | 追加費用・契約の記載 |
|---|---|---|---|---|
| クラウド請求書(請求書作成) | 2,480円(年払い・税抜・1名) | 料金ページで確認 | 利用人数と機能 | 4名以上は300円/名、郵送代行210円/通 |
| 楽楽明細(帳票配信) | 25,000円〜(税抜) | 100,000円(税抜) | 帳票の発行件数とオプション | カスタマイズは別費用、オプション費用は掲載なし |
| 商奉行iクラウド単体(販売管理) | 7,340円〜(Eシステム) | 0円(E)〜70,000円(S) | 明細上限とプラン | 法人単位の年間契約 |
| COREC受注側(受注) | 0円(無料プラン) | 0円(無料プラン) | 担当者数と請求書等の件数 | ビジネスプランは2,980円/月(税別) |
▼ 図の内容を文字で読む
- 利用人数で分かれる
- 1名
- 3名まで
- 上限なし(4名以上は従量課金)
- 機能で分かれる
- 回収消込表
- 一括郵送・一括メール送信
- 電帳法対応(ビジネスプランだけ)
- 任せたい作業で選ぶ
- 入金確認まで任せたい場合はビジネスプランが候補
- 作成と送付だけなら下位のプランで足りる可能性
自社の得意先数と請求件数だと、どの課金単位を見ればよいか
人数で決まる料金
前の節の価格差は、課金の単位の違いに置き換えると自社に当てはめやすくなります。
見積を取る前に数えておきたいのは、請求書を作成・確認する人の数、1か月に発行する請求書の件数、1年間に扱う売上明細の量の3つです。
気になるのは得意先の数かもしれませんが、ここで取り上げた4製品の料金表は、得意先の社数そのものを課金の単位にしていません。
月末締めで1社につき1枚の請求書を出す取引が中心なら、得意先数は月間の請求件数にほぼ近づきます。
一方、1社に複数回請求する場合や、請求しない月がある得意先が混じる場合は、得意先数と請求件数はずれます。
得意先数は、件数を見積もるための材料として使うのが実態に近い見方です。
人数で料金が決まるのは、クラウド請求書と商奉行iクラウドのライセンスです。
クラウド請求書は1名、3名まで、上限なしの3段階で、ビジネスプランでは4名以上から1名あたり300円が加わります2。
請求書を作る人と金額を確かめる人が別なら、両方が画面を操作するのか、確定した請求書を受け取って見るだけなのかで、数えるべき人数が変わります。
担当が増える予定があるなら、今の人数ではなく、半年後に操作する人数で見積もるほうが安全です。
人数課金の特徴は、得意先や請求件数が増えても、担当者を増やさない限り月額が動かない点です。
件数は伸びているのに担当は1人、という状態なら月額は安定します。
ただ、その1人の作業量が限界に近づくこと自体は、料金の形では解決しません。
発行件数・作成件数で決まる料金
発行件数や作成件数で区切られるのは、楽楽明細とCORECです。
楽楽明細は帳票の発行件数とオプションで月額が変わりますが、件数ごとの区分は料金ページでは示されていません1。
CORECは、無料プランで出荷伝票や請求書が20件まで、ビジネスプランでは請求書の作成が無制限です4。
件数課金は、得意先が増えるとそのまま金額に響きやすい形です。
今の件数だけでなく、1年後に得意先がどれくらい増えそうか、繁忙期に件数が跳ね上がる月があるかも、見積の場で伝える材料になります。
件数の区分が公開されていない製品は、自社の数字を伝えない限り比較表に月額を書き込めません。
候補に残すなら、早めに問い合わせる順番になります。
明細上限で決まる料金
商奉行iクラウドは、明細の上限でプランが分かれます。
Eシステムは50,000、Sシステムは400,000が上限で、足りなくなった場合は拡張パックで明細件数を追加できます3。
ここでいう明細を伝票1枚と数えるのか、伝票の中の商品1行ずつと数えるのかで、同じ取引量でも消費する数は大きく変わります。
1枚の請求書に何十行も並ぶ取引が多い会社では、請求件数は少なくても明細は早く積み上がることがあります。
明細の数え方を提供元に聞いておくと、上位プランへ移る時期を読み違えにくくなります。
このように課金単位は製品ごとに違うため、同じ人数・同じ件数を当てはめても、製品間で月額が横に並ぶわけではありません。
自社が人数の多い会社なのか、件数の多い会社なのか、明細の多い会社なのかを先に知っておくと、どの料金表が自社に重くのしかかるかが見えてきます。
▼ 図の内容を文字で読む
- 人数で決まる
- 請求書を作成・確認する人の数
- 担当が増える予定は半年後の人数で見る
- 発行件数・作成件数で決まる
- 1か月に発行する請求書の件数
- 得意先数は件数を見積もる材料にする
- 明細上限で決まる
- 1年間に扱う売上明細の量
- 明細の数え方を提供元に確かめる
月額以外にかかる費用と契約条件を総額で見る
初期費用の差
月額だけを並べると、初期費用の差が見えなくなります。
COREC無料プランの初期費用は0円です4。
商奉行iクラウドは、Eシステムが0円、JシステムとAシステムが50,000円、Sシステムが70,000円です3。
楽楽明細は100,000円(税抜)です1。
初期費用は導入した年に集中してかかります。
1年目の負担を見るときは、月額に「初期費用÷使う予定の月数」を足すと、月額同士の比較に戻せます。
使う予定の月数を長く見込むほど1か月あたりの負担は薄まりますが、途中で製品を替えればその分は回収できません。
楽楽明細では帳票デザインのカスタマイズが初期費用とは別にかかるため、今の請求書の体裁を得意先向けに保ちたい場合は、その費用も見積に含めてもらう必要があります1。
郵送代行とアカウント追加
得意先の中に紙の請求書を郵送で受け取りたい取引先が残っていると、毎月の費用が増えます。
クラウド請求書の郵送代行は、全プランで1通210円です2。
月の郵送通数に210円を掛けた額が、月額に上乗せされる分になります。
郵送代行を使えば印刷・封入・投函の作業は社外に出せますが、紙で送る得意先が多い会社ほど上乗せ分は大きくなり、月額本体を上回ることもありえます。
楽楽明細にも郵送代行のオプションがありますが、料金ページに費用は掲載されていません1。
アカウントの追加も同じように積み上がります。
クラウド請求書のビジネスプランでは、4名以上から1名あたり300円が加わります2。
担当の数は、繁忙期だけ手伝う人を入れるかといった運用の決め方で増減します。
常に操作する人と、ときどき確認する人を分けて数えておくと、見積が必要以上に膨らみにくくなります。
年間契約と料金改定予告
契約の形も総額を左右します。
クラウド請求書は年払いと月払いで単価が違い、ビジネスプランは年払いなら月額6,480円、月払いなら月額7,980円です2。
差は1か月あたり1,500円で、1年使い続けるなら年払いのほうが負担は小さくなります。
一方で、数か月試して合わなければやめたい段階なら、月払いの割高分は乗り換えの自由を確保する費用と考えることもできます。
商奉行iクラウドは法人単位の年間契約です3。
月単位でやめられる前提ではないため、導入前に件数や明細の見込みを固めておく意味が大きくなります。
また、クラウド請求書の料金ページには、2027年6月に料金体系の一部を改定する予定が掲載されています2。
年払いで契約する時期によっては、更新のときに条件が変わる可能性があります。
改定内容が公表されたら更新前に見直す前提で試算しておくと、想定外の負担を避けやすくなります。
最低利用期間や途中解約の扱いは料金表からは読み取れない部分が残るため、見積書や契約条件の書面で確かめる対象になります。
▼ 図の内容を文字で読む
- 毎月かかる分
- 郵送代行は1通210円
- アカウント追加は4名以上から1名300円
- 導入時にかかる分
- 初期費用を使う予定の月数で割って月額に足す
- カスタマイズは初期費用と別
- 契約の形で変わる分
- ビジネスプランは年払い月額6,480円、月払い月額7,980円
- 年間契約や料金改定の予定も確かめる
得意先へ請求書を発行する場合に確かめる制度上の条件
インボイスの記載事項
月額を比べている間に見落としやすいのが、発行する請求書がインボイス(適格請求書)として必要な事項を満たすかどうかです。
国税庁の説明では、インボイスは次の事項を記載した書類またはデータとされています5。
- 書類を受け取る相手方の名称
- 売手の名称と登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象品目はその旨)
- 税率ごとに区分した対価の総額と消費税額等
得意先管理の観点で見ると、ここで必要になる情報は複数の場所から請求書へ集まってきます。
相手方の名称は得意先台帳から、登録番号は自社の情報から、取引内容と税率ごとの金額は個々の取引から流れ込みます。
今Excelで作っている雛形でこれらが漏れなく出ているなら、記載事項の点では仕組みを変える理由はなく、月額を払うかどうかは作業量の側だけで判断できます。
逆に、税率ごとの区分を手で計算して書き込んでいるなら、その計算と転記を製品側で出力できるかが比較の項目に加わります。
製品がこれらを出力できるかは料金表には書かれていないため、各提供元の説明で確かめることになります。
交付した写しの保存
インボイス発行事業者は、買手から求められたときにインボイスを交付する義務があり、交付したインボイスの写しを保存する必要があります5。
請求書は作って送れば終わりではありません。
送った内容を後から取り出せる状態で残すところまでが、請求の作業に含まれます。
Excelで請求書を作り、PDFにしてメールで送っている場合、写しはファイルとして手元に残ります。
ただ、どのフォルダにどの名前で置くか、修正して送り直した版をどう区別するかは、担当者の運用に委ねられます。
月額制の仕組みに任せる場合は、発行した請求書が仕組みの中に残るか、残るなら得意先や期間で探せるかが比較の観点になります。
クラウド請求書では電帳法対応がビジネスプランのみに含まれると料金表に示されており2、保存の扱いがプラン選びに関わる場合があります。
電子での保存方法にどんな要件がかかるかは、料金の比較とは別に、顧問の税理士や提供元に照らし合わせて判断する事柄です。
| 記載事項 | 請求書へ流れ込む元の情報 |
|---|---|
| 相手方の名称 | 得意先台帳 |
| 売手の名称と登録番号 | 自社の登録情報 |
| 取引年月日 | 個々の取引 |
| 取引内容(軽減税率の対象品目はその旨) | 個々の取引 |
| 税率ごとの対価の総額と消費税額等 | 取引の税率ごとの集計 |
▼ 図の内容を文字で読む
- 記載事項をそろえて請求書を作る
- 求められたときにインボイスを交付する
- 交付した写しを取り出せる状態で保存する
得意先対応の手作業と月額を並べて見合うかを試算する
入力項目
ここまでで、月額と総額の見方、請求書に求められる条件はそろいました。
残る疑問は、その金額が今の手作業に見合うかです。
この答えは製品の料金表からは出ず、自社の作業時間を数えて初めて比べられます。
試算に使う項目は次の5つです。
- 1か月の請求件数
- 請求書1件あたりの作成・確認にかかる分数
- 入金確認(消込)にかかる1か月の時間
- 作業に関わる担当者の人数
- 紙で郵送している通数
作業時間は、思い出して見積もるより、次の締めの1回分を実際に計るほうが確かです。
請求書の作成だけでなく、得意先台帳で締め日や送付先を確かめる時間、印刷と封入、入金の照合、未入金の得意先への連絡まで、毎月繰り返している工程を書き出しておきます。
そうしておくと、どの工程が仕組みに置き換わり、どの工程が残るかを後で切り分けやすくなります。
試算の式
月額側と手作業側を、同じ「1か月あたりの円」にそろえて比べます。
月額側は、月額本体に、初期費用を利用予定の月数で割った額、郵送代行の単価に郵送通数を掛けた額、追加アカウントの費用を足します。
手作業側は、請求件数に1件あたりの分数を掛けた時間と入金確認の時間を足し、担当者の時給換算を掛けます。
- 仕組みの月額総額=月額本体+初期費用÷利用予定月数+郵送代行単価×郵送通数+追加アカウント費用
- 手作業の月額換算=(請求件数×1件あたりの分数+入金確認の時間)×時給換算
たとえばクラウド請求書のビジネスプランを年払いで使い、紙の請求書も郵送代行に回すなら、月額6,480円に210円×郵送通数を足し、4名以上で使う場合は1名あたり300円の加算分も含めたものが仕組み側の数字になります2。
楽楽明細なら、件数に応じて見積もられた月額に、100,000円の初期費用を利用予定の月数で割った額を加えます1。
注意したいのは、仕組みに替えても手作業側の時間はゼロにならないことです。
得意先の登録や締め日の設定、請求内容の確認、入金額が合わない得意先への問い合わせといった判断を伴う作業は、どの製品を選んでも人の手に残ります。
比べるべきなのは手作業の時間全体ではなく、転記や再計算、封入のように仕組みへ置き換わる部分の時間です。
この式は判断を整理するための方法で、どれだけ作業が減るかを保証するものではありません。
無料プランがある製品なら、実際に1回の締めを回して置き換わった時間を計ると、式に入れる数字の精度が上がります。
▼ 図の内容を文字で読む
- 次の締め1回分の工程と時間を計る
- 請求件数・1件あたりの分数・入金確認の時間・人数・郵送通数を書き出す
- 仕組みの月額総額を出す
- 仕組みに置き換わる作業の時間を時給換算する
- 2つの数字を並べて判断する
状況別に、Excel継続・請求特化・販売管理のどれを選ぶか
1名・少件数
試算の結果、仕組み側の月額総額が手作業側を上回るなら、今は無理に乗り換えないという判断にも筋があります。
請求書を作るのが1人で件数も多くない段階なら、Excelの雛形を記載事項に沿って整え、写しの保存場所と名前の付け方を決めるだけで、困り事の多くが片付くこともあります。
仕組みを試したい場合は、月額のかからない入口や小さなプランから始められます。
得意先から注文を受ける卸の取引なら、CORECの無料プランは1名で、請求書20件までの範囲で使えます4。
請求書の作成だけなら、クラウド請求書のひとり法人プランが1名で年払い月額2,480円です2。
無料プランの分かれ目ははっきりしています。
2人目の担当者が必要になったときか、請求書が20件を超えそうになったときが、有料プランへ移る目安です4。
請求と消込が中心
請求書の作成はこなせているものの、入金の突き合わせや一斉送付に時間を取られているなら、請求に特化した仕組みが合います。
クラウド請求書では回収消込表や一括郵送・一括メール送信がビジネスプランにだけ含まれているため、この悩みに応えるならビジネスプランが比較の起点になります2。
担当者が少なく件数が多い会社にとっては、人数で課金される形は件数が増えても月額が動きにくいという利点があります。
一方、得意先が多く、毎月届ける帳票の量そのものが負担なら、発行件数で課金される楽楽明細のような帳票配信の仕組みも比較に入ります1。
初期費用100,000円、月額25,000円からという入口は高く見えますが、比べる相手は件数に比例して膨らむ自社の手作業の時間です1。
人数課金と件数課金のどちらが割安かは、自社の人数と件数の組み合わせで入れ替わります。
両方の見積を同じ件数・人数の前提で取ってから並べると、公平に比べられます。
見積から請求まで連動
見積、受注、売上、請求がそれぞれ別の表にあり、同じ得意先名や金額を何度も打ち直していることが悩みの中心なら、請求書だけを整えても転記は残ります。
この場合は、売上の明細を軸に業務をまとめる販売管理の仕組みが比較対象になります。
商奉行iクラウドは明細上限とライセンス数でプランが分かれ、法人単位の年間契約です3。
販売管理は請求特化の製品と同じ物差しでは比べにくく、扱う範囲が広い分、月額だけを見ると高く映ります。
判断の軸は、今いくつの表に同じ情報を打ち込んでいて、そのうちいくつが1か所にまとまるかです。
請求の一工程だけが重いのか、取引の始めから終わりまでの転記が重いのかを見極めると、請求特化と販売管理のどちらを比べるべきかが決まります。
どの進め方も製品の優劣で選ぶものではなく、自社の件数・人数・任せたい範囲との組み合わせで選ぶものです。
| 状況 | 進め方 | 分かれ目になる条件 |
|---|---|---|
| 1名・少件数 | Excel継続、または無料・1名向けプランで検証 | 2人目の担当者、請求書20件(COREC無料プラン) |
| 請求と消込が中心 | 請求特化(人数課金・件数課金) | 回収消込表の要否、人数と件数の組み合わせ |
| 見積から請求まで連動 | 販売管理 | 転記している表の数、明細量、年間契約 |
▼ 図の内容を文字で読む
- 1名・少件数
- Excelを整えて継続する、または無料・1名向けのプランで試す
- 2人目の担当者や請求書20件が分かれ目
- 請求と消込が中心
- 請求に特化した仕組みが候補
- 人数課金と件数課金は人数と件数の組み合わせで入れ替わる
- 見積から請求まで連動
- 販売管理の仕組みが候補
- 転記している表の数、明細量、年間契約が分かれ目
人数・件数・明細のどれで課金されるかは製品ごとに違い、自社の数字をどの料金表に当てはめると総額がどう変わるかは、一人で表を作るより、相談しながら整理したほうが早く見えてきます。
自社の得意先数、月間の請求件数、担当者数を課金単位ごとに当てはめ、初期費用や郵送代行を含めた総額の比べ方を一緒に確かめられます。無料相談で要件を整理する
要点の整理
| 月額の見方 | 任せる範囲(請求書作成・帳票配信・受注・販売管理)と課金単位で比べ、一つの相場で見ない |
|---|---|
| 自社の数 | 担当者の人数・月間の請求件数・明細の量を数え、得意先数は請求件数の見積に使う |
| 総額 | 月額本体+初期費用÷利用予定月数+郵送代行+アカウント追加 |
| 契約 | 年払いと月払いの差、年間契約、料金改定の予定、最低利用期間 |
| 制度 | インボイスの記載事項が出力でき、交付した写しを保存できるか |
| 見合うか | 仕組みに置き換わる作業時間の換算額と月額総額を並べる |
月額が見合うかを判断するには、今の締め作業のうち何が仕組みに置き換わり、何が人の手に残るかを切り分ける必要があります。 今の請求・入金確認の工程を書き出し、試算の式に入れる項目を整理しながら、乗り換えずに雛形と保存の運用を整える選択肢も含めて検討できます。
よくある質問
Excelのままでも請求書はインボイスの要件を満たせますか。
国税庁の説明では、インボイスは記載事項(相手方の名称、売手の名称と登録番号、取引年月日、取引内容、税率ごとの対価の総額と消費税額等)を記載した書類またはデータとされています5。
Excelで作る場合も、これらの項目が漏れなく載っているかで判断します。
あわせて、交付した写しを保存する必要があるため、送ったファイルを後から取り出せる保存の仕方も決めておきます5。
月払いと年払いでは総額がどれだけ変わりますか。
クラウド請求書のビジネスプランでは、年払いの月額が6,480円、月払いが7,980円で、1か月あたり1,500円の差があります2。
1年続けて使うなら年払いのほうが負担は小さく、試用段階で途中解約の可能性を残したいなら月払いが向きます。
商奉行iクラウドのように法人単位の年間契約の製品もあるため3、支払い方法を選べるかどうか自体が製品によって異なります。
無料プランから有料プランへ移るのはどの時点ですか。
COREC(受注側)の場合、無料プランは会員登録した1名のみの利用で、出荷伝票や請求書は20件までです4。
2人目の担当者を加えたいときか、請求書が20件を超えそうなときが、月額2,980円(税別)のビジネスプランへ移る目安になります4。
得意先が増えたとき、人数課金と件数課金のどちらが増えやすいですか。
得意先が増えると、まず請求件数が増えるため、発行件数や作成件数で課金される形のほうが金額に響きやすくなります。
人数で課金される形は、担当者を増やさない限り月額は動きません。
ただし件数が増えて担当を足せば人数課金も上がるため、得意先の増加に合わせて担当を増やす予定があるかどうかで比べ方が変わります。
請求書の郵送を頼むと月額にどれだけ上乗せされますか。
クラウド請求書の郵送代行は全プランで1通210円で、月の郵送通数×210円が上乗せされます2。
楽楽明細にも郵送代行のオプションがありますが、料金ページに費用の掲載はないため、見積で確かめることになります1。
- 1 出典:株式会社ラクス「楽楽明細 料金プラン」(2026年)
- 2 出典:株式会社マネーフォワード「マネーフォワード クラウド請求書 料金プラン」(2026年)
- 3 出典:株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)「商蔵奉行iクラウド 料金ページ」(2026年)
- 4 出典:ラクーンホールディングス株式会社「COREC 卸売向けBtoBクラウド受注システム 料金ページ」(2026年)
- 5 出典:国税庁「適格請求書等保存方式(インボイス制度)の概要」(2026年)
画像の出典元
- Hands holding and reviewing balance sheets over a desk with a keyboard and stationery./Photo by Pavel Danilyuk on Pexels