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売掛の費用とは|内訳・会計処理・削減策

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 売掛の費用は手数料だけではなく、与信審査から督促までの社内工数と、貸倒損失や資金拘束を加えた三層の合計です。
  • 売掛金は資産で費用にはならず、費用になるのは手数料、貸倒損失、貸倒引当金の繰入額の三つです。
  • 中小企業者等の法定繰入率は業種で分かれ、卸売業及び小売業は1000分の10、製造業は1000分の8です。
  • 受託取引の適正化に関する法改正で手形払いが禁じられ、支払期日は納品後60日以内と定められました。
  • 紙の手形と小切手は電子的な方法へ移り、電子交換所での交換は2027年度初に廃止されます。

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▽ 写真の出典元

売掛の費用とは

売掛の費用とは、商品やサービスを引き渡した後に代金を後から受け取る取引を続けるために、企業が負担する金額の総額を指します。内訳は、外部へ支払う手数料などの直接費用、社内の作業時間として消える間接費用、回収できない場合の損失と資金が拘束される期間に生じるリスク費用の三つに分かれます。売掛金そのものは資産であり費用ではありませんが、その回収を成立させる作業と備えには、毎月きまった負担が発生します。手数料の料率だけを比べても、掛売りの負担の全体像はつかめません。

売掛の費用を三つの層に分けた対応です。直接費用には決済代行、請求代行、売掛保証が入ります。間接費用には与信審査、請求書発行、入金照合、督促が入ります。リスク費用には貸倒損失と資金拘束が入ります。
売掛の費用を直接・間接・リスクの三層に分けた内訳の対応

はじめに、貸借対照表の資産である売掛金と、損益計算書に載る費用を分けて考えます。売掛金は将来お金を受け取る権利ですから、計上した時点で費用にはなりません。費用になるのは、回収のために支払った手数料、回収できなくなった債権の損失、将来の損失に備える引当金の繰入額です。この区別があいまいなままだと、稟議の場で「売掛が増えた分だけ費用が増えた」という誤った説明になります。

二番目に、負担を三つの層に分けます。直接費用は請求書の発行代行や決済の代行、売掛の保証などに支払う金額で、料率や取引単価として目に見えます。間接費用は与信審査、請求書発行、入金照合、督促といった作業に費やす人の時間で、伝票には残りません。リスク費用は貸倒損失と、代金を受け取るまでの期間に運転資金が寝てしまう負担です。後ろの二層こそ、掛売りの負担の大半を占めることがあります。

三番目に、これらが毎月くり返し発生する点をおさえます。締め日ごとに請求データを作り、入金を照合し、ずれた分を追いかける作業は、取引先の数と請求件数に比例して増えていきます。取引が伸びれば負担も伸びますから、売上の成長に対して経理の人員は後追いになりがちです。一度きりの導入費用と、毎月消えていく時間を同じ土俵で比べない設計が求められます。

回収できなかったときの負担は、金額だけでは終わりません。税務上の貸倒損失として損金にできる場面は限られており、取引を停止してから1年以上が経過していることなど、定められた要件を満たす必要があります*1。要件を満たさないまま損失として処理すると、後の税務調査で否認され、追徴の対象になりかねません。回収不能という営業上の事実と、税務上の処理が認められる時期は一致しないと考えてください。

自社だけで負担を把握するには、経理の実務に加えて、税務上の引当の知識と販売管理の設計を横断して見る目が要ります。中小企業者等が選べる貸倒引当金の法定繰入率は業種ごとに定められ、卸売業及び小売業では1000分の10です*2。数字の裏づけがある部分と、社内の時間として実測するしかない部分を分けて並べると、費用の全体像が見えてきます。

外部サービスを比べる前に確かめる5点(順位根拠:確認の依存関係にもとづく着手の順序)

  1. 月あたりの総額をそろえます。初期費用、月額、取引単価、実費を合算し、想定件数を掛けた金額で並べます。
  2. 保証の範囲と上限額を条項で確かめます。対象となる債権の種類と、対象外となる場合の列挙まで読みます。
  3. 与信の判断主体を確認します。判断が委ねられる場合でも、枠の見直しの申請と資料の提出は自社に残ります。
  4. 未回収時の扱いを確かめます。税務上の貸倒損失には取引停止後1年以上の経過などの要件があり、処理の時期は社内では前倒しできません。
  5. 既存の販売管理と会計との連携可否を確認します。項目の対応表を先に作り、埋まらない欄を質問に変えます。
  6. 支払手段の前提を確かめます。手形払いの禁止と支払期日の上限、手形と小切手の電子化の期限に沿った運用になっているかを見ます。

売掛の費用の内訳

売掛の費用を試算する四段の順序です。売上債権回転期間の把握から始め、請求件数の集計、作業時間の積み上げへ進み、外部化との比較で終わります。
売掛の費用を自社の数字へ置き換える四段の順序

売掛の費用の内訳は、外部へ払う手数料、社内で消える作業時間、回収不能と資金拘束の三つに整理できます。手数料は決済代行、請求代行、売掛保証といった外部委託の対価で、料率と取引単価が明示されます。作業時間は与信審査、請求書発行、入金照合、督促の四工程に分かれ、件数に比例して増えていきます。回収不能と資金拘束は発生の時期が読めない負担で、引当金と運転資金の水準に影響します。

外部へ支払う手数料は、料率だけで比べられません。初期費用、月額の基本料、1取引あたりの単価、振込や口座振替の実費が別立てになっている場合があります。同じ料率でも、請求件数の多い事業では取引単価の差が総額を左右します。公表された料金表で確認できる範囲にとどめ、確認できない水準を相場として扱わない姿勢が欠かせません。

間接費用にあたる社内の作業時間は、工程ごとに切り出すと見えるようになります。与信審査では取引先の登記や決算の資料を確認し、与信枠を決めます。請求書発行では締め日後の集計と送付、控えの保管が発生します。入金照合では振込名義と請求番号の不一致を1件ずつ突き合わせ、督促では期日を過ぎた債権に連絡を重ねます。

リスク費用となる回収不能と資金拘束は、金額の見え方が異なります。貸倒損失が実際に出ていなくても、将来に備えて引当金を繰り入れる分だけ利益は下がります。中小企業者等の法定繰入率は業種区分ごとに定められ、製造業では1000分の8、その他の事業では1000分の6です*2。資金拘束は帳簿の費用として現れませんが、借入で埋めれば利息として姿を変えます。

資金がどれだけ寝ているかは、売上債権回転期間で測れます。これは売上債権の残高を平均月商で割った月数で、四半期別の統計として年4回公表されています*6。自社の月数を同じ定義で並べれば、業種や資本金の規模別の水準と比べられます。回転期間が長いほど、同じ売上でも手元の現金は薄くなります。

三つの内訳のうち、請求書に現れるのは手数料だけです。作業時間は人件費の中に埋もれ、リスク費用は引当と借入に散らばります。掛売りを続ける負担を説明するには、三つを同じ表に並べ、月あたりの金額へ換算した姿を示す必要があります。並べ替えの作業そのものが、業務の重複を洗い出す機会にもなるでしょう。

自社の商流に合わせた要件整理を進めたい場合は、無料相談で要件を整理するのが近道です。

売掛の費用の会計・税務上の扱い

受注から入金までの工程の並びです。受注データの取り込み、与信枠の設定、締め日の運用、請求書発行、入金消込、督促の起点の順に進みます。
受注から入金消込までを一つの流れにする工程の並び

売掛の費用を会計と税務で扱うときの要点は三つあります。第一に、売掛金は資産であり、計上した時点では費用になりません。第二に、費用となるのは回収のために払った手数料、回収不能となった債権の貸倒損失、将来の損失に備える貸倒引当金の繰入額です。第三に、貸倒損失として損金に落とせる場面は要件が定められており、社内の判断だけで前倒しはできません*1。個別の判断は顧問の税理士等に確認してください。

売掛金の表示は、収益認識の基準に沿って整理します。改正された企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」は、2021年4月1日以後に開始する事業年度から適用されています*8。顧客との契約から生じた債権を区分して示す考え方が採られ、契約資産との区別が求められます。表示の区分が変わっても、資産である点と費用にならない点は変わりません。

回収不能となった債権の処理は、三つの型に分かれます*1。法令や協議による切り捨てで債権が消えた場合、債務者の資産状況から全額の回収ができないと明らかな場合、そして取引を停止してから1年以上が経過した場合です。三番目の型では、備忘価額を控除した残額を損金として経理する扱いになります。担保物があるときは対象になりませんから、担保の有無を先に確かめます。

将来に備える貸倒引当金は、繰入額が費用になります。資本金の額が1億円以下の中小企業者等は、一括評価金銭債権について業種ごとの法定繰入率を選べます*2。実質的に債権とみられない金額を控除した残高に率を掛けて、繰入限度額を求める順序です。率は業種区分で異なりますから、自社がどの区分にあたるかを先に確定させます。

法定繰入率は五つの区分に分かれます*2。卸売業及び小売業は1000分の10、製造業は1000分の8、金融及び保険業は1000分の3、割賦販売小売業等は1000分の13、その他の事業は1000分の6です。飲食店業は卸売業及び小売業の区分に含まれ、電気業やガス業は製造業の区分に含まれます。区分を誤れば繰入限度額が変わり、超過した分は損金になりません。

会計と税務の差は、締めの時期に表れます。回収不能という営業上の判断と、損金として認められる時期はずれますから、引当と損失計上を混同しない運用が要ります。要件の判定には、取引を停止した日の記録、督促の履歴、担保の有無といった証憑が必要になります。証憑がそろわない状態で処理を先に進めると、後から覆される余地を残します。

業種の区分 法定繰入率
卸売業及び小売業 1000分の10
製造業 1000分の8
金融及び保険業 1000分の3
割賦販売小売業等 1000分の13
その他の事業 1000分の6

自社の売掛の費用を試算する手順

自社の売掛の費用を試算する手順は四つの段で進みます。売上債権回転期間の把握で資金拘束の規模をつかみ、請求件数の集計で作業量の母数を押さえ、作業時間の積み上げで間接費用を金額へ換算し、外部化との比較で判断の材料に仕上げます。どの段も社内の帳票と公表統計だけで組めますから、外部の見積を待つ必要はありません。数字の出どころを段ごとに残しておくと、稟議での説明は短くなります。

はじめに、売上債権回転期間を求めます。売上債権の残高を平均月商で割ると、代金を受け取るまでに何か月分の売上が寝ているかが月数で出ます。同じ定義の統計は四半期別に年4回公表され、業種別と資本金の規模別に並んでいます67。自社の月数が統計の水準より長ければ、回収の運用に手を入れる余地があります。

次に、請求件数の集計です。月あたりの請求書の枚数、取引先の数、締め日の本数、入金が入る口座の数を並べます。件数が同じでも、締め日が複数に分かれていれば作業は倍に近づくはずです。ここで数えた件数が、後の作業時間の積み上げの母数になります。

三番目に、作業時間の積み上げで間接費用を金額へ換算します。与信審査、請求書発行、入金照合、督促の四工程について、担当者が1件あたりに費やす時間を実測します。推計で埋めずに1週間だけでも実測を取ると、後の議論が数字の上に乗ります。時間に人件費の単価を掛け、件数を乗じれば、月あたりの間接費用が出ます。

四番目が、外部化との比較です。自社対応の欄には間接費用と貸倒れに備える繰入額を、外部化の欄には初期費用、月額、取引単価、保証の範囲を書き込みます。中小企業者等の法定繰入率を使う場合、卸売業及び小売業なら期末の債権残高に1000分の10を掛けた金額が繰入限度額の目安になります*2。同じ月あたりの金額へそろえてから、はじめて両者を並べられます。

試算では、拾い漏れが結論をひっくり返します。督促の電話にかかる時間、経理と営業の間で回る確認、月末の残業は、どの部門の費用にも計上されないまま消えていきます。支払期日の上限が納品後60日以内と定められた取引では、期日管理の作業も費用として数える対象です*3。漏れを防ぐには、工程を書き出してから時間を当てる順序を守ります。

A student uses a green calculator to solve math equations from a textbook on a desk.
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制度と決済環境の変化が売掛の費用に与える影響

制度と決済環境の見直しは、売掛の費用の前提を変えます。受託取引の適正化に関する法改正では、手形による支払いが禁じられ、支払期日は納品後60日以内と定められました3。紙の手形と小切手は電子的な方法へ移り、交換所での交換も終わります4*5。支払手段が電子記録債権や振込へ寄るほど、入金データの照合と期日管理の設計が費用を左右します。

法改正の適用は2026年1月1日からです*3。手形払いの禁止に加え、代金の一方的な減額の禁止と支払期日の上限が定められ、受注側の資金繰りを守る内容になっています。支払手段が振込に寄れば期日までの待ち時間は短くなる一方で、入金件数が増えて照合の作業は膨らみます。振込手数料を受注者へ一方的に負わせる扱いは、減額の禁止に照らして見直しの対象になり得ます。

紙の手形と小切手は、電子的な方法へ全面的に移ります4。2026年度末までに電子化を進める方針が示され、電子交換所での手形と小切手の交換は2027年度初に廃止されます5。手形で代金を受け取っていた事業では、取立ての事務と印紙の負担が消える代わりに、受け皿となる決済手段の選定が要ります。移行の時期は改定される余地がありますから、原典の最新版で確かめてください。

受け皿の一つが電子記録債権です。記録原簿に発生と譲渡が記録され、1円単位で分割して譲渡できます*9。支払期日には口座間の送金決済で自動的に入金され、取立ての手続きは要りません。紙の証券を保管し、期日ごとに金融機関へ持ち込む作業が消える分、事務の負担は軽くなります。

これらの変化は、費用の重心を移します。紙の保管と取立てにかかっていた負担は減り、代わりに電子の記録を自社の販売管理と突き合わせる作業が増えます。期日が早まれば資金拘束は縮みますが、入金の粒度が細かくなり、消込の件数は増えていくでしょう。制度の変化を費用の削減として受け取るには、照合の自動化まで合わせて設計する必要があります。

見落とせば、期日管理の失敗が直接の損失につながります。禁じられた支払手段を前提にした契約書や与信の運用を残すと、取引条件の見直しを迫られ、締結済みの条件と社内の運用がずれます。移行の期限が近づくほど、取引先ごとの手段の切り替えが同時に発生し、経理の作業は集中します。切り替えの計画は、期限の手前に余裕を置いて組む方が安全です。

売掛の費用を抑える業務設計とシステム連携

売掛の費用を抑える設計は、受注から入金までを一つの流れにつなぐことから始まります。受注データの取り込みで入力を一度に絞り、与信枠の設定で判断の基準をそろえ、締め日の運用を標準化して例外を減らします。請求書発行と入金消込を同じ番号でつなげば、照合の作業は件数ほどには増えません。督促の起点を日数で決めておけば、着手の判断に人の時間を使わずに済みます。

工程がつながっていない状態では、同じ情報を何度も打ち直します。受注は営業の管理表、請求は会計、入金は金融機関の明細と分かれていれば、突き合わせは人の目に頼るほかありません。受注の時点で採番した番号を請求と入金まで持ち回すと、照合の大半は機械が処理できます。つながりを作る効果は、件数が増えたときにはじめて大きく現れます。

与信枠の設定は、基準を文書にしてから運用します。取引先の規模、取引の履歴、担保の有無で枠を決め、枠を超えた注文は自動で止めます。枠の見直しの周期を決めておかないと、古い判断のまま与信が積み上がります。回収不能となったときの処理に要件がある以上、入口での判断は費用の側から見ても効きます*1

締め日の運用を標準化すると、月末の作業の山は低くなります。締め日と支払期日の組み合わせを絞り、取引先ごとの例外を減らします。支払期日の上限が納品後60日以内と定められた取引では、期日の設定が制度の要件に沿っているかを確かめます*3。例外を1件残すごとに、毎月の確認作業が積み増しになります。

入金消込は、突き合わせの鍵をそろえるほど自動化が進みます。振込名義の相違、複数請求のまとめ払い、手数料の差引きが、機械では処理できない残りとして出てきます。この残りを類型ごとに数え、件数の多い型から手当てすると、人が触る件数は減っていきます。督促の起点は日数で決め、連絡の記録を債権ごとに残す運用にします。

自社対応と外部委託の切り分けの基準は、判断が要るかどうかです。与信の方針、条件の交渉、例外の裁定は自社に残し、請求書の発行と送付、入金の照合、初期の督促は外部へ委ねやすい工程です。電子的な決済手段へ移る流れの中では、記録の受け取りと販売管理への取り込みも委ねる対象に入ります*4。内製で抱える工程が増えるほど、担当者の異動が回収の停滞に直結します。

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外部サービスを比較するときの確認項目

外部サービスを比べるときは、料率の一点勝負を避けます。初期費用、月額、取引単価、実費の四つを合算し、想定件数を掛けて月あたりの金額にそろえます。次に保証の範囲、与信の判断主体、未回収時の扱いを条件として並べ、最後に既存の販売管理と会計との連携可否を確かめます。金額と条件と連携の三つがそろって、はじめて自社対応との比較が成り立ちます。

料金の比較は、公表された料金表で確認できる範囲にとどめます。料率が同じでも、初期費用の有無、月額の下限、1取引あたりの単価で総額は変わります。件数の見込みを高め、低め、想定の三通りで置き、それぞれの月額を出しておくと、稟議での質問に答えられます。確認できない水準を相場として書けば、後から前提が崩れます。

保証の範囲は、契約書の条項まで下りて読みます。対象となる債権の種類、保証の上限額、支払われるまでの期間、対象外となる場合の列挙を押さえます。与信の判断を誰が担うのかは、運用の負担を分ける境目になります。判断が委ねられる場合でも、枠の見直しの申請と資料の提出は自社に残ります。

連携可否は、実装の手前で結論が出ます。受注データの受け渡しの方式、請求データの項目の対応、入金結果の戻し方、締め日の設定の自由度を確認します。既存の販売管理と会計の間に手作業が残るなら、削減できるはずだった間接費用はそのまま残ります。項目の対応表を先に作り、埋まらない欄を質問に変えるやり方が近道です。

自社だけで比較を組む場合、必要な知識は経理の実務にとどまりません。押さえるべき論点は五つあります。売上債権回転期間の読み方、法定繰入率の業種区分2、貸倒損失の要件1、支払期日の上限3、手形と小切手の電子化の期限4です。加えて、販売管理と会計の項目対応を設計できる担当が要ります。経理と情報システムの担当が同時に動ける体制がない限り、比較表の作成だけで締めの繁忙期を越えてしまいます。

外部の専門家に相談する利点は、判断の材料が早くそろう点にあります。制度の期限や要件は改定される余地があり、原典の最新版を追い続ける作業は片手間では続きません*5。自社で抱えるほど、担当者の異動や繁忙期の重なりが回収の停滞に直結します。リスクを小さくする目的で外部の手を借りるという順序で考えると、費用の比較も冷静に進められます。

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よくある質問

売掛の費用を稟議で説明するとき、どの資料をそろえるとよいですか

三点をそろえると説明が通りやすくなります。第一に売上債権回転期間の推移で、公表統計と同じ定義で並べれば業種別の水準と比べられます*6。第二に請求件数と工程ごとの実測時間で、月あたりの間接費用へ換算した金額を示します。第三に法定繰入率にもとづく繰入限度額で、卸売業及び小売業なら1000分の10を使います*2

貸倒引当金は法定繰入率を使わずに計算することもできますか

一括評価金銭債権の繰入額は、貸倒れの実績にもとづく繰入率で計算する方法が原則で、資本金の額が1億円以下の中小企業者等は業種ごとの法定繰入率を選べます*2。いずれの方法でも、実質的に債権とみられない金額を控除した残高が計算の土台になります。どちらを用いるかは影響が大きいため、顧問の税理士等に確認してください。

支払期日を納品後60日より後に設定している取引はどう扱いますか

受託取引の適正化に関する法改正では支払期日の上限が納品後60日以内と定められていますので、契約と運用の両方を確認する対象になります*3。締め日と支払日の組み合わせを一覧にし、上限を超える取引先から順に条件の見直しを進めます。取引条件の変更は与信枠と資金計画にも及びますから、経理と営業で同時に動かす段取りが要ります。

手形での回収を続けている場合、いつまでに切り替えが必要ですか

紙の手形と小切手は電子的な方法へ全面的に移る方針が示され、2026年度末までの電子化と、電子交換所での交換の2027年度初の廃止が予定されています*4*5。受け皿としては振込や電子記録債権が挙げられ、後者は1円単位の分割譲渡と支払期日の自動入金が特徴です*9。時期は改定される余地がありますから、原典の最新版で確かめてください。

請求業務を外部に委ねると、社内には何が残りますか

判断を要する工程が残ります。与信の方針づくり、与信枠の見直しの決定、取引条件の交渉、例外の裁定は自社の仕事です。加えて、回収不能となった債権を損金として処理できるかの判定には、取引を停止した日の記録や督促の履歴といった証憑が必要になりますので、記録の保管も社内に残ります*1。委託先との項目の対応表の維持も自社側の作業です。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「FSOL B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. *1 出典:国税庁「タックスアンサー No.5320 貸倒損失として処理できる場合」(2025) 経路
  2. *2 出典:国税庁「タックスアンサー No.5501 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の設定」(2025) 経路
  3. *3 出典:中小企業庁「ミラサポplus『【2026年1月1日施行】受注者を守る法!手形払い禁止など「取適法」がもたらす変化』」(2025) 経路
  4. *4 出典:金融庁「手形・小切手機能の全面的な電子化について」(2026) 経路
  5. *5 出典:一般社団法人全国銀行協会「手形・小切手の電子化に関する中間的な評価を踏まえた抜本的な取組み等について~2027年度初からの電子交換所における手形・小切手の交換廃止等~」(2025) 経路
  6. *6 出典:財務省「法人企業統計調査 時系列データ(金融業、保険業以外の業種・原数値/売上債権回転期間を含む)」(2026) 経路
  7. *7 出典:財務省財務総合政策研究所「法人企業統計調査(調査の概要・公表スケジュール)」(2026) 経路
  8. *8 出典:企業会計基準委員会「改正企業会計基準第29号『収益認識に関する会計基準』等の公表」(2020) 経路
  9. *9 出典:株式会社全銀電子債権ネットワーク「でんさいネット公式サイト(でんさいの概要とメリット)」(2026) 経路

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  1. Close-up of hands holding a calculator and writing on paper,/Photo by Kindel Media on Pexels
  2. A student uses a green calculator to solve math equations from a textbook on a desk./Photo by https://kaboompics.com/ on Pexels
  3. Close-up of hands using a calculator and writing equations on a notebook, perfect for math concepts./Photo by https://kaboompics.com/ on Pexels

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◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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