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B2B EC-COLUMN
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帳票が使えなくなる不安の整理:まず『誰が』『どの帳票を』出すのかを確認する
電話とFAXで受けた注文を担当者が手元の様式に打ち直して納品書にし、月末にまとめて請求書を印刷して郵送する。
この流れをWeb受発注システムに置き換えるとき、最初に引っかかるのは「今使っている書類はどこから出てくるのか」という点です。
見積書・注文書・納品書・請求書といった取引の基本帳票は標準機能として備える製品が多く、PDFやCSVでの出力、メール・FAX・郵送での送付を選べる例もあります。
ただし同じ「帳票出力機能」でも、自社の担当者が使う画面から出るのか、取引先が使う画面から出るのかで対象が変わります。
必要な帳票と渡す相手、そして書式を書き出して仕様と突き合わせれば、今の運用を続けられるかを判断できます。
「Web受発注システムに変えたら、今の注文書や納品書が使えなくなるのではないか」という不安は、帳票の名前そのものより、その一枚を誰が作り、誰に渡し、渡した先が何に使っているかが引き継がれるかどうかへの不安です。
受注業務では一枚の書類が社内の別部署や取引先の経理まで届いていることが多く、システムを入れ替えると、その連鎖のどこかが途切れるように感じられます。
ですから製品の機能一覧を眺める前に、いま動いている書類の流れを先に言葉にしておくほうが早く片付きます。
受発注のやり取りでは、複数の書類が順に出てきます。
自社が受注側に立つ場合、引き合いに対して見積書を出し、取引先から注文書(発注書)を受け取り、商品の出荷に納品書を添え、締め日ごとに請求書を送る、という並びになります。
自社が発注側なら向きが逆になり、注文書を出す側、納品書と請求書を受け取る側に回ります。
同じ「納品書」という言葉でも、自社が作って渡すのか、相手から受け取って確認するのかで、システムに求めるものが出力機能なのか取込・閲覧機能なのかが変わります。
ここで見落としやすいのが、機能一覧に並ぶ「帳票出力」がどの画面の機能かという点です。
TS-BASE 受発注では2023年に、仕入先向けシステムから発注書・出荷指示書・トータルピッキングリスト・シングルピッキングリストをダウンロードできる帳票出力機能が追加されています5。
これは仕入先、つまり取引先の担当者が使う画面に用意された機能であり、発注側の企業が自社の管理画面から書類を出す機能とは対象が異なります。
機能名だけを見て「発注書が出せる製品だ」と読み取ると、自社の担当者はその画面を開けない、という食い違いが契約後に表面化します。
そこで最初にやることは製品の比較ではなく、現状の棚卸しです。
いま出している帳票を縦に並べ、それぞれの行に、作る人・渡す相手・渡し方・相手からの書式指定を書き添えていきます。
この一覧があると、機能ページに並ぶ帳票名を自社の行に一つずつ突き合わせられるようになります。
逆に一覧がないまま機能一覧を眺めても、書かれている帳票名が多いか少ないかという印象しか残らず、足りているかどうかの判断がつきません。
標準機能はどの帳票(見積書・注文書・納品書・請求書等)に対応するか
ベンダーごとの対応帳票の例
棚卸しした帳票のうち、どこまでが追加の作り込みなしで出るのか。
公開されている機能ページを見ると、取引の証憑にあたる書類は標準対応として挙げられている例が目立ちます。
CO-NECTの受注機能一覧では、見積書・納品書・請求書に加えて、出荷済みの注文を取り消す処理である赤伝票に対応し、各帳票をPDFで自動作成できると記載されています3。
受注側の機能紹介では、受注データを選択するだけで請求書を自動作成でき、帳票類を一元管理できるとされています2。
受注データがそのまま請求書の元になるという書き方は、注文の内容を請求書の様式へ改めて打ち直す工程が挟まらない形を指しています。
いま注文メールを見ながら請求ソフトに入力しているのであれば、この点は日々の手数に直結します。
一方のTS-BASEでは、前に触れたとおり仕入先向けシステムから発注書・出荷指示書・トータルピッキングリスト・シングルピッキングリストをダウンロードできます5。
ここで目を向けたいのは帳票の性格です。
出荷指示書やピッキングリストは取引先に渡す証憑ではなく、倉庫で商品を集めて出荷するための作業用の書類です。
つまり「対応帳票」と一口に言っても、取引先とやり取りする証憑と、庫内作業を回すための指示書という別系統が混ざっており、自社に必要なのがどちらなのかで見るべき欄が変わります。
帳票の発行に特化したシステムも、範囲を測る材料になります。
電子請求書発行システムである楽楽明細は、請求書・納品書・領収書・支払明細のほか、見積書・発注書・検収書等の帳票にも対応するとしています6。
これは受発注システム本体ではないため、注文の受付や在庫との連動まで同じ範囲で期待することはできません。
ただ、帳票の種類を広く押さえたい場合には、受発注システム側で出すのか、帳票発行側の仕組みで出すのかという選び方がありうることを示しています。
三者を並べると、見積・注文・納品・請求という取引の証憑は共通して押さえられている一方、庫内作業の指示書や訂正のための伝票は製品によって扱いが分かれることが見えてきます。
自社の一覧に赤伝票にあたる訂正処理や、出荷作業で使う紙が含まれているなら、そこは証憑と同じ前提で考えず、個別に記載を探す必要があります。
名称の揺れにも注意が要ります。
注文書と発注書、検収書と受領の記録、請求書と支払明細のように、同じ中身が違う名前で呼ばれることは珍しくないため、自社の呼び名ではなく記載項目と使う場面で照合したほうが確実です。
なお各社の記載は確認時点のものであり、契約プランや仕様の改定で範囲が変わることがあるため、最終的な可否は見積り時の仕様書で確かめることになります。
| 確認した情報源 | 記載されている帳票 | 出てくる画面・位置づけ |
|---|---|---|
| CO-NECT 受注機能一覧 | 見積書・納品書・請求書・赤伝票(出荷済注文の取消) | 受注側が使う画面の標準帳票 |
| TS-BASE 受発注 新機能リリース(2023年) | 発注書・出荷指示書・トータルピッキングリスト・シングルピッキングリスト | 仕入先向けシステムからのダウンロード |
| 楽楽明細 発行できる帳票一覧 | 請求書・納品書・領収書・支払明細・見積書・発注書・検収書等 | 受発注システム本体ではなく電子請求書発行システム |
出力形式(PDF・CSV・メール・FAX・郵送)はどう選べるか
必要な帳票が出せるとして、出てきたものをそのまま使えるかは形式で決まります。
形式は細かく数えるときりがありませんが、用途で分けると整理がつきます。
自社の手元で印刷したり別のシステムへ渡したりする形式と、取引先へ届けるための形式では、確認すべきことが違います。
自社の手元で使う側の代表がPDFとCSVです。
CO-NECTでは各帳票をPDFで自動作成でき、CSVダウンロード、メールの一斉配信、発注書のFAX通知に対応するとされています3。
PDFは印刷や保管、そのままの送付に向く形式で、いま紙で回している書類を置き換える場面で使えます。
CSVはレイアウトを持たない代わりに、他のシステムへの取り込みや集計に向きます。
このCSVの中身は帳票の体裁とは別物だという点が、意外と混同されます。
TS-BASEの注文データ出力機能では、注文日時や処理区分などの条件で絞り込んだうえで、注文者情報・送付先情報・商品情報・注文金額などをCSV形式でダウンロードできるとされています4。
これは書類の一枚ではなく、注文データの項目が並んだものです。
会計や基幹システムへ渡したいのならこの形式が要り、取引先へ書類として渡したいのなら体裁のある形式が要ります。
どちらが必要かは、その帳票を最後に受け取るのが人なのかシステムなのかで分かれます。
取引先へ届ける側では、送る手段そのものを選べるかが焦点になります。
楽楽明細ではWEB・メール・郵送・FAXでの発行に対応し、取引先ごとに配信方法を使い分けられるとされています6。
取引先ごとに分けられるかどうかは、実務ではかなり効きます。
電子への切り替えを進めても、社内規定や担当者の都合で紙を求める取引先は残ることが多く、全社一律の切替しか用意されていないと、その一社のために全体を紙に戻す判断を迫られかねません。
切り替えを段階的に進める前提なら、送付手段を取引先単位で持てるかは早めに確かめておく価値があります。
もう一点、出力形式の対応は帳票の種類ごとに分かれることがあります。
先に挙げたCO-NECTの記載でも、FAX通知は発注書について挙げられています3。
「PDFもCSVもメールもFAXも対応」とまとめて読まず、自社が必要としている帳票と形式の組み合わせで見るのが安全です。
請求書はメール配信でよいが納品書は同梱の紙が要る、といった組み合わせは現場では普通にあり、その組み合わせごとに可否を確かめないと、導入後に一部だけ手作業が残ります。
自社書式・取引先ごとのフォーマットに合わせられるか
書式設定の例(窓あき封筒対応・社印挿入・税抜表示切替)
帳票が出て、形式も合ったとして、最後に残るのが書式です。
取引先から差し戻される理由の多くはここにあり、しかも要求は一枚岩ではありません。
紙面の見た目にかかわる層と、記載する内容そのものにかかわる層に分けて考えると、どこまでの対応が必要かが見えてきます。
見た目の層では、封筒の窓に宛名が収まるか、押印の扱いをどうするか、金額を税抜で載せるか税込で載せるかといった点が問題になります。
CO-NECTでは、窓あき封筒に対応した請求書フォーマットの設定、社印の挿入、納品書の税抜金額表示の切替、複数取引先向けの合算請求書に対応するとされています3。
これらは白紙から作図する類のものではなく、あらかじめ用意された設定を選ぶ形の対応です。
いまの書式が封筒の在庫や押印の運用に合わせて決まっているだけなら、この種の設定があるかどうかで足りることも少なくありません。
記載内容の層では、取引先ごとに違う情報を載せられるかが問われます。
CO-NECTでは取引先ごとに価格や商品コードを設定できるとされています2。
先方の商品コードで納品書を出してほしい、この取引先だけ単価が違う、といった要求はここで吸収されます。
複数取引先向けの合算請求書は、締めの単位が一社単位ではなくグループ単位になっている場合に関わってきます3。
既存の帳票レイアウトをそのまま再現できるとする仕組みもあります6。
ただし「カスタマイズに対応」という言葉の指す幅は製品ごとに違い、設定画面の切替で済むのか、個別の作り込みになるのかで、費用と導入までの期間の見え方が変わります。
この違いを相手に確かめる前に、自社側でしておくと話が早い整理があります。
取引先から明確に指定されている項目と、長年そうしているだけの項目を分けておくことです。
指定されている項目は交渉の余地が小さく、再現できるかどうかがそのまま製品の可否になります。
一方、慣習で続いている項目は、システムの標準書式に寄せられる場合があり、そこを寄せられるなら選べる製品の幅が広がります。
| よくある書式の要求 | 記載を確認できた対応の例 |
|---|---|
| 窓あき封筒でそのまま送りたい | 窓あき封筒に対応した請求書フォーマットの設定 |
| 請求書に社印を入れたい | 社印の挿入 |
| 納品書は税抜金額で載せたい | 納品書の税抜金額表示の切替 |
| 複数の取引先分をまとめて請求したい | 複数取引先向けの合算請求書 |
| 取引先の商品コードや単価で出したい | 取引先ごとの価格・商品コードの設定 |
標準にない帳票への代替手段と、電子帳簿保存法に関わる保存要件
棚卸しした一覧には、機能ページの帳票名と重ならない書類がいくつか残るのが普通です。
業種や取引先の慣習に合わせて作られてきた様式は、どの製品の標準一覧にも載っていません。
この行をどう処理するかで、導入の可否が決まることもあります。
対応の一つは、個別に相談することです。
楽楽明細では、記載のない帳票の発行も個別に相談できるとされています6。
相談する際は、設定の範囲で収まる話なのか、個別対応になるのかを分けて聞くと、返ってくる答えが具体的になります。
追加費用や開発の要否は案件ごとに決まるもので、確認した資料にその金額の記載はありません。
ですから、見積りの前提として自社の様式と必要な項目を先に渡しておくほうが、比較できる回答が得られます。
もう一つの現実的な手は、帳票として出すのをあきらめ、データとして取り出すことです。
注文日時や処理区分などの条件で絞り込んだ注文データをCSVでダウンロードできるなら4、それを既存の帳票作成の仕組みへ取り込んで、これまで通りの様式で出す運用も組めます。
この形で減るのは、注文の内容を画面から目で読み取って別の様式へ打ち直す作業です。
残るのは、取り込んだ後の突き合わせ確認と、様式側を保守する手間です。
すべてがシステム内で完結するわけではない点は、見込んだうえで判断することになります。
帳票のやり取りを電子へ切り替えると、保存の話が付いてきます。
国税庁の案内では、見積書・注文書・納品書・請求書などを電子取引によって授受した場合、これらは電子取引データとして保存する制度の対象になります1。
保存の要件は、真実性の確保と可視性の確保の二つです1。
対象になるのは電子的に授受した場合であり、書面だけでやり取りしている帳票はこの対象外です1。
実務で効いてくるのは、これまで紙で郵送していた請求書をPDFのメール配信に切り替えた時点で、その請求書が電子取引データ保存の対象側へ移るという点です。
送付の手間を減らす目的で始めた切り替えが、保存の要件という別の論点を連れてきます。
したがって選定の場では、その製品でどの帳票が出せるかという一覧とは別に、出した帳票や受け取った帳票をどう保存する設計になっているのかを聞く必要があります。
製品側で保存されるのか、自社の共有フォルダに置く運用になるのかでも、要件の満たし方は変わります。
なお制度の細目や適用の範囲は改正によって変わりうるため、社内の方針を決める段階では国税庁の案内で最新の内容を確かめてください。
選定時に確認すべきポイント(まとめ)
ここまでの内容を、選定の場で使える形に落とします。
作るのは製品ごとの機能比較表ではなく、最初に棚卸しした自社の帳票一覧に、答えを埋めていく表です。
製品側の言葉ではなく自社の行から始めることで、「対応している」と書かれていても自社には関係のない機能を数えずに済みます。
埋めていくと、答えの出ない行が残ります。
残り方はおおむね二通りで、標準機能で出せるものの書式が今と違う行と、そもそも標準の一覧に見当たらない行です。
前者は設定項目の有無を確かめる話なので、設定画面で切り替えられるのかどうかを具体的な項目名で聞けば決着します。
後者は費用と期間の話になるため、問い合わせの相手も内容も変わります。
この二つを混ぜて「カスタマイズできますか」と尋ねると、返ってくる答えも曖昧になりがちです。
トライアルや試用の機会があるなら、一番やっかいな帳票を一枚だけ出してみるのが早道です。
取引先へ実際に送っている様式と並べれば、設定で埋まる差なのか、作り込みが要る差なのかが、仕様書を読むより早く分かります。
そのうえで、その帳票を電子で授受することになるのか、紙のまま続けるのかも決めておくと、保存についての質問も具体的になります。
残るのは、その確認を誰の画面に対して行うのかという点です。
| 確認項目 | 自社の現状として書き出すこと | 製品仕様で見る箇所 |
|---|---|---|
| 帳票の種類 | 現在出している書類の名称と使う場面 | 標準対応の帳票一覧に同じ中身があるか |
| 出す人と画面 | 自社の担当者が出すか取引先が出すか | その機能がどちらの画面に用意されているか |
| 出力形式 | 印刷して渡すか、他システムへ取り込むか | PDFとCSVそれぞれの対応と出力項目 |
| 渡し方 | 取引先ごとの送付手段の違い | メール・FAX・郵送を取引先単位で設定できるか |
| 書式 | 取引先から指定されている項目と慣習の項目 | 設定で切り替えられる範囲と個別対応の範囲 |
| 保存 | 電子で授受することになる帳票 | 保存の設計と要件の満たし方 |
帳票の一覧と製品の仕様書を並べても、設定の切替で埋まる差なのか個別の作り込みが要る差なのかは、社内だけでは判断がつきにくいところです。
現在出している帳票と、取引先から指定されている項目を持ち寄っていただければ、設定で吸収できる範囲と個別対応が必要な範囲の切り分け、そしてその帳票がどちらの画面から出るべきものかの当てはめを、一緒に確認できます。無料相談で要件を整理する
帳票出力機能が『自社側画面』か『取引先(仕入先)向け画面』かを分けて確認する
その帳票を操作して出す人が自社の担当者か取引先の担当者か、という出力元の画面で分けています。
- 自社の担当者が管理画面から出す帳票。受注データを選んで請求書を作るような、社内の操作だけで完結する出力がこれにあたります。
- 取引先の担当者が自分の画面から出す帳票。仕入先向けのシステムから発注書・出荷指示書・トータルピッキングリスト・シングルピッキングリストをダウンロードする形の出力がこれにあたります5。
- 自社は受け取るだけの帳票。相手が発行し、自社は画面での閲覧やデータの取り込みで扱うため、出力機能ではなく取込と保存の側で確認します。
- どちらの画面にも用意されていない帳票。個別の相談か、データとして取り出して既存の仕組みで作る代替を検討する対象になります。
自社が発注側と受注側の両方の立場で同じシステムを使う場合は、片方の画面だけを見て判断せず、両方の画面それぞれで何が出せるかを確かめます。
要点の整理
| 軸 | 基準 |
|---|---|
| 対応帳票 | 見積書・注文書・納品書・請求書が標準に含まれるか。赤伝票のような訂正処理や、出荷指示書・ピッキングリストのような作業用の書類は製品差が出やすい |
| 出力元の画面 | 自社の担当者が使う管理画面の機能か、取引先が使う画面の機能か |
| 出力形式 | 印刷して人に渡すPDFか、他システムへ渡すCSVか。帳票の種類ごとに対応が分かれることがある |
| 渡し方 | メール・FAX・郵送を取引先ごとに使い分けられるか |
| 書式 | 封筒の窓・社印・税抜表示・合算といった設定で吸収できるか、個別の作り込みが要るか |
| 標準外の帳票 | 個別に相談して対応するか、データ出力で既存の仕組みへ渡すか |
| 保存 | 電子で授受することになる帳票について、真実性の確保と可視性の確保をどう満たすか |
帳票が出せるかどうかだけでは決まらず、受注データがどこから入ってきてどこへ渡るか、電子で授受する帳票をどう保存するかまで含めて考える必要があります。 現行の受注経路と取引先ごとの書式要求を棚卸ししたうえで、どの帳票を電子に切り替え、どの帳票を紙のまま残すか、保存の要件をどう満たすかまで含めた進め方を相談できます。
よくある質問
受発注システムに切り替えても、取引先には紙の請求書を今まで通り郵送できますか
郵送を含む複数の送付手段に対応する仕組みはあります。
楽楽明細ではWEB・メール・郵送・FAXでの発行に対応し、取引先ごとに配信方法を使い分けられるとされています6。
ただしこれは電子請求書発行システムでの記載であり、受発注システム本体が郵送まで担うかどうかは製品ごとに異なります。
自社で印刷して封入する運用を続ける場合は、窓あき封筒に合う請求書フォーマットの設定があるかどうかが実務上の分かれ目になります3。
なお、書面だけでやり取りしている帳票は電子取引データ保存の対象外です1。
取引先によって帳票フォーマットが異なる場合、システム側で個別に設定できますか
取引先単位で変えられる範囲は、記載内容と送付手段で確認できています。
取引先ごとに価格や商品コードを設定できる例2、取引先ごとに配信方法を使い分けられる例6があります。
紙面のレイアウトそのものについては、窓あき封筒対応の請求書フォーマット設定、社印の挿入、納品書の税抜金額表示の切替、複数取引先向けの合算請求書といった項目単位の設定が挙げられています3。
取引先ごとに異なるレイアウトを何種類まで持てるかは製品ごとの仕様になるため、先方から指定されている項目を挙げたうえで個別に確認してください。
標準機能にない帳票が必要な場合、追加費用や個別開発は必要になりますか
記載のない帳票の発行を個別に相談できるとしている例があります6。
費用が発生するかどうか、開発を伴うかどうかは案件ごとに決まるもので、今回確認した資料にその金額の記載はありません。
相談の際は、設定の範囲で収まるのか個別対応になるのかを分けて尋ねると、比較できる回答が得られます。
また、注文データをCSVで取り出して既存の帳票作成の仕組みへ渡す代替もあります4。
この場合、打ち直しの作業は減りますが、取り込み後の確認と様式の保守は自社に残ります。
電子取引でやり取りした注文書・納品書は、紙の帳票と同じ保存方法でよいのですか
同じではありません。
見積書・注文書・納品書・請求書などを電子取引によって授受した場合、これらは電子取引データとして保存する制度の対象になります1。
保存の要件は、真実性の確保と可視性の確保の二つです1。
対象は電子的に授受した場合であり、書面だけでやり取りした帳票は対象外です1。
これまで郵送していた請求書をPDFのメール配信へ切り替えると、その請求書は対象側へ移ります。
制度の細目は改正によって変わりうるため、社内の保存方針を決める段階で国税庁の案内を確かめてください。
発注側と受注側の両方の立場で同じシステムを使う場合、帳票出力機能の確認範囲はどう変わりますか
確認する画面が二つになります。
同じ製品でも、帳票出力の機能が自社の管理画面に用意されているのか、取引先が使う画面に用意されているのかで対象が変わるためです。
実際、仕入先向けシステムから発注書・出荷指示書・トータルピッキングリスト・シングルピッキングリストをダウンロードできる機能として追加された例があります5。
この場合、発注側の担当者が自社の管理画面から同じ書類を出せるかは別の確認になります。
自社が出す帳票の一覧と、取引先に出してもらう帳票の一覧を分けて作り、それぞれどちらの画面の機能かを当てはめてください。
- 1 出典:国税庁「電子帳簿保存法の概要」
- 2 出典:CO-NECT株式会社「Web受発注システムCO-NECT(受注側)機能紹介」
- 3 出典:CO-NECT株式会社「受注機能一覧」
- 4 出典:竹田印刷株式会社(TS-BASE運営)「注文データ出力機能」
- 5 出典:竹田印刷株式会社(TS-BASE運営)「TS-BASE 受発注 新機能リリースのお知らせ」(2023年)
- 6 出典:株式会社ラクス「発行できる帳票一覧|電子請求書発行システム『楽楽明細』」
画像の出典元
- Top view of a business professional analyzing documents with a laptop on a white desk in an office setting./Photo by Yan Krukau on Pexels