まずは卸売ECを小規模でスタートしたい方へ。リーズナブルなSaaS(ASP)版『EC-Rider Primo(プリモ)』誕生! 詳しくはこちら

受注窓口のWeb一本化とは何が変わる?費用の目安と電話・FAX併用の判断基準

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 窓口の一本化は、取引先の発注手段を一律になくす取り組みではなく、受注データの記録と確認の窓口を受注側で一つにまとめる取り組みとして設計すると進めやすい。
  • 受注側で電子受発注に対応した企業は2021年時点で48.5%、発注側は40.9%で、取引先の対応状況にばらつきがある前提で計画を立てる必要がある。
  • 全面移行か併用かは、取引先ごとの注文手段・件数・注文内容の定型度を数えてから決める。動かない先が残るなら、電話・FAXを受けたまま記録だけ集約する併用が出発点になる。
  • 費用は初期30〜50万円・月額10〜20万円という目安に加え、定額制か従量制かで増え方が変わるため、自社の受注規模を当てはめて比べる。
  • 導入企業の回答でも定型化は39.9%、生産性向上は41.8%で、効果は条件によって分かれる。導入前に減らしたい作業の件数を数えておくと判断材料が残る。

Adult male using a computer and headset, reviewing documents in a modern office setting.
▽ 写真の出典元

電話・FAX・メール・EDIが並存する受注現場で今何が起きているか

電話で受けた注文をメモして基幹システムに打ち直し、FAXは朝一番でまとめて入力し、メールの注文は担当者ごとの受信箱に残る。
注文の数そのものより、どこに何が届いたのかを確かめる時間のほうが長く感じる日もあるかもしれません。
Web受注システムへの窓口一本化は、取引先の発注手段を一律に取り上げる取り組みではなく、受注データの記録と確認の窓口を受注側のシステムで一つにまとめる取り組みとして捉えると、判断がしやすくなります。
Web注文に切り替えられない取引先が残る前提に立てば、全面移行を急ぐより、電話・FAXの注文を受けたうえで記録だけを集約する併用から始める選択が現実的です。
費用は定額制か従量制かで増え方が変わるため、自社の受注規模に当てはめて比べることになります。

複数窓口による入力ミス・対応漏れが起きる仕組み

注文を受けること自体が難しいわけではありません。
やりにくさの正体は、同じ一件の注文が、届いた経路ごとに違う形で手元に残ることにあります。
電話なら担当者のメモ、FAXなら紙、メールなら個人の受信箱、EDIならデータというように、置き場所も様式も違う記録が同時に増えていきます。

たとえば午前中に電話で「いつもの品を10ケース」と受け、午後に同じ取引先からFAXで「5ケースに変更」と届いたとします。
電話を受けた人とFAXを確認する人が別なら、どちらが最新の指示なのかは、紙に打たれた送信時刻か、誰かの記憶に頼ることになります。
注文の内容が複雑なのではなく、同じ取引先の意思が二つの経路に分かれて届いたことが、確認の手間を生んでいます。

入力ミスが起きるのは、キーボードを叩く瞬間だけではありません。
どこに届いたのかを探す時間、受付の記録と基幹システムの両方へ同じ内容を書く転記、後から来た変更連絡が先の注文を追い越す瞬間。
経路が増えるほど、こうした「注文を処理する前の作業」が積み上がります。

そして、この積み上がりは手順書に書きにくい性質を持っています。
どの取引先がどの経路で、どんな癖のある書き方をしてくるのかは、長く担当している人の頭の中にあります。
繁忙期や担当者の欠勤で崩れるのは、たいていこの部分です。

中小企業庁調査に見る受注側企業の対応状況

では、こうした状態は自社に特有の遅れなのでしょうか。
中小企業庁の『令和3年度取引条件改善状況調査』では、回答した全22,757社のうち、受注側として2021年までに電子受発注に対応したと答えた企業は48.5%でした1。
全業種を対象にした2021年時点の数値で、半数近くは電話やFAXなど従来の窓口を残したまま業務を回していたことになります。

同じ調査で、発注側として電子受発注システムを導入している企業は全体で40.9%と、受注側より低い水準でした1。
この差は、受注側の検討にそのまま効いてきます。
自社が電子で受け取る準備を整えても、注文を出す側に電子で発注する体制があるとは限らない、という意味だからです。

ただし、この割合は電子受発注への対応全般を指すもので、Web受注システムの画面から注文を受ける形に限った数字ではありません。
すでに動いているEDIも含まれます。
したがって「自社の取引先のうち何割がWeb注文に移れるか」をこの数値から読み取ることはできず、そこは自分の取引先名簿を数えて確かめる領域になります。

この調査結果の使いどころは、社内で一本化を提案するときの前提の置き方にあります。
「うちだけが遅れている」という切り口で急がせると、Web注文に移れない取引先への手当てが計画から抜け落ちます。
半数近くが複数の窓口を残している状況は、移行の計画に相手の都合を待つ期間を見込んでおく根拠になります。

立場 電子受発注への対応状況(2021年度)
受注側企業(全体) 48.5%が2021年までに対応と回答
発注側企業(全体) 40.9%が電子受発注システムを導入
複数窓口で届いた注文が処理されるまでの流れ
四つの経路で届いた注文が別々の様式で残り、担当者が読み取って基幹システムへ入力するまでの流れ

Web受注システムへの一本化は具体的に何を統一し、何を変えないのか

一本化で統一される受注データの記録・確認窓口

窓口の一本化という言葉は、現場では二つの意味で使われます。
一つは取引先が注文を出す入口のこと、もう一つは受注側が注文を見る画面のことです。
この二つが混ざったまま話が進むと、「取引先に全部Webで出してもらう計画」と「社内の受注記録をまとめる計画」が同じ言葉で語られ、何が決まったのか分からなくなります。

Web受注システムの導入で確実に動かせるのは、後者です。
どの経路で届いた注文でも、受け付けた内容がシステム上の一つの台帳に並び、取引先・品番・数量・納期・進捗が同じ様式で記録される。
この状態が、受注側から見て窓口を一本化したと言える中身になります。

欄がそろうという地味な変化には、後から効いてくる副次的な意味があります。
受付日時や受付者、注文の状態が同じ欄に入っていれば、注文を数えられるようになります。
どの取引先から月に何件届いているのか、どの経路の注文が何割を占めるのか。
この集計ができるかどうかが、このあとの取引先の棚卸しや、導入後に効果を測る作業の土台になります。

変化が分かりやすいのは問い合わせ対応です。
「先週お願いした分、どうなってる?」と電話が入ったとき、いまは受けた経路を思い出し、メモ、FAXの綴り、受信箱を順にたどります。
記録が集まっていれば、取引先名か注文番号で引いて、受付から出荷までの状態を同じ画面で答えられます。

なお、電話やFAXで届いた注文をシステムに取り込む方法は製品によって異なります。
紙のFAXを読み取って取り込む仕組みがあるのか、人が代行入力する前提なのかは、製品資料や見積もりの段階で個別に確かめる部分です。
ここを「システムを入れれば自動で入る」と見込んで計画すると、併用期間に必要な人手の見積もりが崩れます。

取引先の発注手段まで一律に変えるものではない

一方で、取引先がどの手段で注文を出すかは、相手の業務の中で決まっています。
注文書を作る仕組み、承認の回し方、担当者の人数。
発注手段を変えてもらうことは、相手に業務の変更をお願いすることであり、自社の意思だけで決められる範囲ではありません。

だからこそ、目標の置き方で進みやすさが変わります。
「全取引先のWeb注文化」を目標にすると、達成できるかどうかが相手の事情で決まり、止まった理由も自社では動かせません。
「受注記録の一本化」を目標にすれば、どの経路で届いた注文も社内で一つの台帳に集めるという、自社で設計できる範囲に収まります。

この置き方をすると、残る作業もはっきりします。
電話で受けた注文を誰かが画面に入力する手間は、併用を続ける限り残ります。
減るのは、どこに届いたかを探す時間と、受付メモと基幹システムの両方に同じ内容を書く転記です。
「もうミスは起きない」という話ではなく、確認の起点が一つになるぶん、どこを見れば済むかが決まるという変化だと捉えると、見積もりを誤りません。

対象 窓口を一本化したときの扱い
受注データの記録場所 システム上の一つの台帳にまとめる(自社で決められる)
注文内容の確認手順 同じ画面・同じ順序で確認する(自社で決められる)
取引先が注文を出す手段 電話・FAX・メールが残りうる(相手の業務に関わる)
電話・FAX注文の入力作業 受注側の代行入力として残る
紙や音声の自動取り込み 製品によって異なり、個別に確認する
一本化で統一される範囲と、相手の事情が関わる範囲(模式図)
記録場所と確認手順は自社で決められ、取引先の発注手段や代行入力は相手の事情に左右されることを分けた図

Web注文に対応できない取引先が残る場合、全面移行と併用のどちらを選ぶべきか

取引先の対応状況を先に把握する

全面移行と併用のどちらから入るかは、好みではなく、取引先の構成で決まります。
判断の前に手元で数えておきたいのは、取引先ごとの注文手段、月あたりの注文件数、注文内容がどれだけ定まっているか、変更や取消がどのくらいの頻度で入るか、といった事柄です。

注文件数は、たいてい取引先ごとに大きく偏ります。
上位の数社で全体の件数の多くを占めているなら、その数社がWeb注文に応じてくれるだけで、入力と確認の量はまとまって減ります。
逆に、件数の少ない多数の取引先から順に声をかけると、操作の問い合わせ対応が先に増え、効果より負担が先に来ます。

注文の中身も効いてきます。
毎回ほぼ同じ品番で数量だけが変わる注文なら、相手にとっても画面からの入力は負担になりにくいでしょう。
一方、仕様や納期をそのつど相談しながら決めている注文では、電話のやり取り自体が仕事の一部です。
この種の取引先をWeb注文に切り替えても、相談の電話はなくならず、注文の確定だけが画面に移ります。

こうして数えていくと、取引先はおおむね、すぐ移れる先、相談すれば移れる先、当面は動かない先に分かれていきます。
この内訳が見えるまでは、全面移行の可否を決める材料がそろいません。
先に切替日だけを決めてしまうと、動かない先の扱いが後回しになり、当日になって電話が集中することになります。

全面移行が難しい場合の併用という選択

動かない先が一定数残ると分かった場合、現実的な出発点は併用です。
電話やFAXの注文はこれまでどおり受け、受注側で内容をシステムに入力して、記録だけを一つの台帳に集める形になります。
取引先から見れば今までと変わらず、社内から見れば注文の所在がそろいます。

併用を始めるときに決めておくと迷いが減るのは、どの記録を正本にするかです。
システム上の記録を正本と定めれば、電話メモやFAXの紙は入力元の控えになり、問い合わせへの回答も出荷の指示も同じ画面を見て行えます。
あわせて、代行入力を誰がいつまでに行うか、変更・取消の連絡をどの経路で受けて誰が台帳を直すかを決めます。
ここが曖昧だと、台帳に入っていない注文が現場に流れ、一本化したはずの画面が信用されなくなります。

期待値の置き方も大切です。
併用の段階では入力作業そのものは残るので、人手が目に見えて空くわけではありません。
この段階で減るのは、探す時間と二重の転記、そして「この注文は誰が受けたのか」を確かめるやり取りです。
そこを先に共有しておかないと、導入後に「思ったより楽にならない」という評価だけが残ります。

併用をいつまで続けるかは、日付ではなく割合で考えると判断しやすくなります。
Web注文で届く件数が全体のどのくらいになったら代行入力の体制を縮めるのか、その基準を自社で決めておく。
基準があれば、取引先への案内を強める時期も、入力担当の人数を見直す時期も、感覚ではなく数字をもとに相談できます。

取引先の構成を数えてから併用を選ぶまでの流れ
取引先の注文手段と件数を数え、応じられる先から切り替えを相談し、応じられない先は併用で記録を集約する流れ

Web受注システムの導入・運用にはどの程度の費用がかかるか

SaaS型受発注システムの初期費用・月額費用の目安

費用は、初期費用と月額の運用費用という二段階で考えると見通しが立ちます2。
SaaS型の受発注システムについて、竹田印刷は初期費用30〜50万円、月額の運用費用10〜20万円という目安を示しています2。
これは同社が示す目安であり、市場全体を調べた統計ではありません。
機能の範囲や企業規模で上下する前提の数字として扱ってください。

目安の使いどころは、相場として鵜呑みにすることではなく、見積もりを読む物差しとして使うことです。
一式いくらという形で見積書が届いたら、初期に一度だけ発生する分と、毎月続く分に分けて並べ直す。
そのうえで、初期費用にどの作業が含まれているのか、取引先や商品の登録、既存データの移行、画面の設定のどこまでが範囲なのかを確認します。

判断に効いてくるのは、たいてい月額のほうです。
初期費用は一度きりですが、月額は使い続ける限り積み上がります。
さらに併用の期間中は、FAXの用紙や受電の人手といった従来の運用も並走するため、費用の総量が一時的に増えることも織り込んでおく必要があります。

従量制と定額制で費用構造が変わる例

もう一つ、金額以上に見比べたいのが課金の仕組みです。
インフォマートの『BtoBプラットフォーム受発注』では、売り手側の月額使用料が、改定前は取引金額の1.2%の従量制または定額制30,000円という体系でした3。
これが2024年8月に、月間の受領金額に応じた4段階の従量制(上限15万円)へ改定されています3。
同社の特定の製品についての料金であり、他社の受発注システムに当てはまる条件ではありません。

この例から読み取れるのは、同じ月額でも増え方が違うということです。
取引金額に連動する従量制なら、受注が伸びるほど費用も伸び、上限が設けられていればそこで増加が止まります。
定額制なら、受注規模が小さいうちは割高に感じられ、規模が大きくなるほど一件あたりの負担は軽くなります。

したがって、複数の製品を並べて平均値を出しても、自社の支払額には近づきません。
先の初期費用・月額費用の目安は印刷会社が示すSaaS型システム一般の水準、こちらは企業間取引のプラットフォームの利用料で、対象も課金方式も違います。
比べるべきは金額の大小ではなく、自社の月間の受注金額と件数を当てはめたときに、どちらの体系で支払額が落ち着くかです。

見積もりを取る段階では、課金の基準が何かを言葉で確認しておくと、後の食い違いを防げます。
取引金額なのか、注文件数なのか、利用する担当者の数なのか。
あわせて、注文を出す取引先の側にも費用が発生する仕組みかどうかを確かめておきたいところです。
取引先に負担が生じる体系であれば、移行をお願いする話の進め方そのものが変わります。

項目 金額 条件
SaaS型受発注システムの初期費用の目安 30〜50万円 竹田印刷が示す目安。機能範囲や企業規模で変動
SaaS型受発注システムの月額運用費用の目安 10〜20万円 同上。毎月継続して発生する
改定前の売り手側月額使用料 取引金額の1.2%または定額30,000円 BtoBプラットフォーム受発注(2024年の改定前)
改定後の売り手側月額使用料 4段階従量制・上限15万円 同製品の2024年8月改定後。月間受領金額に応じる
定額制と従量制で費用の増え方が変わる例(模式図)
定額制と従量制それぞれの費用の増え方の違いを示した図

一本化した後、受注側の業務・体制はどのように変わるか

業務の定型化・マニュアル化が進む可能性

記録が一箇所に集まると、受注側の仕事の形はどう変わるのでしょうか。
中小企業庁の調査を引用した竹田印刷の記事によれば、電子受発注システムを導入した企業のうち39.9%が「業務の定型化・マニュアル化が可能になった」と回答しています2。
これは電子受発注システムの導入全般についての2021年度の回答で、Web受注システムへの窓口一本化だけを対象にした数値ではありません。

それでも、型化が進む筋道は想像しやすいところです。
注文がどの経路で届いても同じ台帳に並べば、確認する項目と順序が毎回同じになります。
順序が同じ作業は文章にできるので、手順書に落とせます。

現場で変わるのは、教える内容です。
これまで新任の担当者に伝えていたことの多くは、「この取引先の注文はどこを見るか」という所在の知識でした。
所在が一つに決まれば、残るのは「この数量と納期で受けてよいか」という判断の指導になります。
担当者が休んだ日に別の人が引き継げるかどうかも、ここで変わってきます。

受注担当以外の人が同じ記録を見られるようになる点も、体制の話として見落とせません。
出荷の担当者が受注の状態を自分で確認できれば、社内での「あの注文どうなった」というやり取りも減らせます。
ただし、誰にどの情報まで見せるかは製品ごとの設定に依存するため、導入時に決めておく項目として挙げておきます。

生産性向上の効果と留意点

同じ調査では、41.8%が「生産性が向上した」と回答しています2。
注目したいのは、裏返せば半数以上はそう答えていないという点です。
導入すれば自動的に効果が出るのではなく、条件によって結果が分かれていることを示す数字として読むほうが、計画は現実に近づきます。

差がつきそうな条件は、ここまでの話の中にあります。
Web注文へ移った取引先が件数のうちどれだけを占めるか、代行入力がどれだけ残るか、そして台帳の内容を基幹システムへもう一度入れ直す作業が残っているかどうか。
最後の点は見落とされがちで、受注の記録を一本化しても、出荷や請求の仕組みへ手で転記しているなら、減ったはずの作業の一部が別の場所に残ります。

そこで、導入の前に「何がどれだけ減ったら成功とするか」を自社の言葉で決めておくことをおすすめします。
一日に何件の問い合わせを、どこを見て答えているか。
同じ注文を何回入力しているか。
受注内容の確認で取引先に電話を折り返した回数は月に何件か。
導入前のこの数字がないと、一本化した後に効果を語る材料が感覚しか残りません。

ここまでで、何を一つにまとめる取り組みなのか、費用のどこを比べるのかは整理できました。
残っているのは、自社の取引先をその条件に当てはめる作業です。

記録を一本化した後に変わること・残ること
注文が一つの台帳に集まり、確認先と手順が同じになり、残る代行入力や転記が数えられるようになるまでの流れ

取引先ごとの注文手段と件数の偏りは外部の目安では決まらず、自社の受注明細を見ないと、どこまでWeb注文へ移せるかを判断できないためです。

直近の受注明細と現在の受け付け経路をお持ちいただければ、どの取引先から記録の集約を始められるか、併用のあいだ誰がどの入力を担うかを一緒に整理できます。無料相談で要件を整理する

取引先の注文の出し方から、切り替えの相談と併用のどちらを先にするか見分ける

取引先の注文の出し方と件数の偏りという、移行のしやすさを左右する条件ごとに並べた

  • 注文件数が少数の取引先に偏っていて、その先がWeb注文に応じられる:切り替えの効果がまとまって出るため、上位の取引先への相談を先に進める
  • 毎回ほぼ同じ品番で数量だけが変わる注文が中心:取引先側も画面入力に置き換えやすく、案内の手間も小さい
  • 注文のたびに仕様や納期を相談している:電話のやり取り自体が業務のため、記録の集約から始めて確定だけを画面に移す
  • 取引先の担当者が交代しやすく、操作の案内が続かない:代行入力を前提にした併用を選び、相手の手順は変えない
  • 繁忙期に注文が集中し、変更や取消が別の経路で届く:正本をシステム上の記録に定め、経路の統一より記録の一本化を先に置く

同じ取引先でも定番品と特注品で条件が異なる場合は、取引先単位ではなく注文の種類単位で当てはめる。

注文の出し方の条件ごとに、相談と併用のどちらを先にするかを分けた図(模式図)
注文件数の偏りや注文内容の定型度によって、切り替えの相談を先にする条件と併用を先にする条件を分けた図

要点の整理

一本化の対象 受注データの記録と確認の窓口。取引先の発注手段を変えるかどうかは別の判断
進め方の起点 取引先ごとの注文手段・月間件数・注文内容の定型度を数えてから全面移行か併用かを決める
併用の位置づけ 電話・FAXを受けたまま記録だけ集約する出発点。正本の所在と代行入力の担当・締切を決める
費用の比べ方 初期と月額に分けたうえで、課金が取引金額・件数・人数のどれに連動するかを確認する
効果の測り方 導入前に問い合わせの件数、二重入力の回数、折り返しの件数を数えておく

見積書の金額だけを並べても、課金の基準が違う製品どうしでは自社の支払額を比べられず、併用期間に並走する手間も金額には現れないためです。 月間の受注件数と金額の実績をもとに、定額制と従量制のどちらで支払額が落ち着くか、代行入力をどこまで見込むべきかを確かめられます。

BtoB通販システムのご相談

貴社の商習慣に合わせたご提案をいたします。

無料相談はこちら

よくある質問

Web受注システムを導入しても電話・FAX注文の取引先とはどう付き合えばよいか

受け方そのものは変えず、受けた内容を受注側でシステムに入力して、記録だけを台帳に集める形が出発点になります。
取引先には「これまでどおりの出し方で構いません」と伝えられるので、導入のお願いと操作の案内を同時に進めずに済みます。
切り替えの相談は、記録の集約が社内で回り始めてから、注文件数の多い先に個別に持ちかけるほうが説明もしやすくなります。

受注管理システムとWeb受発注システムはどう違うのか

呼び名は製品ごとに幅があり、同じ言葉が別の範囲を指していることもあります。
確かめるべきは名称ではなく、取引先が自分で注文を入力する画面があるのか、それとも受注側が入力した記録を社内で管理する仕組みなのか、という点です。
前者は相手の操作が前提になるため、取引先への案内や問い合わせ対応が運用に含まれます。
後者は社内の記録整備が中心で、電話・FAX注文の代行入力を続けながらでも使えます。
見積もりの段階で「取引先側の画面はあるか」「代行入力の運用は想定されているか」を聞けば、どちらの範囲の製品なのかを切り分けられます。

導入初期費用を抑えて段階的に導入する方法はあるか

運用のうえでは、対象を絞って始める進め方があります。
注文件数の多い数社と、品番が定まった商品から始めれば、設定も案内も範囲が小さくなり、社内の確認が回しやすくなります。
ただし、対象を絞ったからといって料金が下がるかどうかは製品ごとの契約条件によります。
初期費用30〜50万円、月額10〜20万円という目安も、機能の範囲や企業規模で変動する前提の数字です2。
見積もりでは、初期費用に含まれる作業の範囲と、利用を広げたときに月額がどう増えるかを、金額と一緒に確認しておいてください。

一本化後にシステム障害が起きた場合、注文はどう受け付ければよいか

稼働率の保証はサービスごとに条件が異なるため、契約書やサービス仕様書で個別に確認する項目になります。
運用の側では、使えない時間帯にどの経路で注文を受けるか、受けた注文を復旧後にどの順番で台帳へ戻すかを先に決めておくことが備えになります。
電話・FAXを残した併用を続けている間は、その経路がそのまま退避路として使えます。
全面移行を済ませた後ほど、受け付け手段が一つに絞られるぶん、代替の手順を文書にしておく必要が大きくなります。

取引先にWeb注文へ切り替えてもらうとき、何から伝えればよいか

相手の手間がどう変わるかから伝えるのが基本です。
注文を出した後の確認が自分でできるのか、締切の時刻が変わるのか、これまでの電話連絡をやめる必要があるのか。
この三点は相手が最初に気にするところですが、答えは導入する製品の仕様と自社の運用で決まるので、案内を出す前に社内で確定させておきます。
あわせて、当面は従来の手段でも受け付けると明言しておくと、相手が返事をしやすくなります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

> プロフィールの詳細を見る

  1. 1 出典:オリックス・レンテック株式会社「受発注のデジタル化は製造業にどんなメリットをもたらすか(中小企業庁『令和3年度取引条件改善状況調査』を引用)」(2021年度調査)
  2. 2 出典:竹田印刷株式会社(TS-BASE)「Webの受発注システムの選び方とコストの目安」(2026年)
  3. 3 出典:株式会社インフォマート「『BtoBプラットフォーム 受発注』料金改定のお知らせ」(2024年)

画像の出典元

  1. Adult male using a computer and headset, reviewing documents in a modern office setting./Photo by Yan Krukau on Pexels

Photos provided by Pexels

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

監修確認日:

記事内容に関するお問い合わせ:お問い合わせフォーム

BtoB EC(受発注)サイト構築システム「EC-Rider B2B Ⅱ」への
各種お問い合わせ

ページTOPへ戻る
無料相談を予約 お見積
平日10:00~18:00
page
top