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卸売の共同配送|参加を検討する際の判断手順

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 卸売の共同配送への参加検討は、コスト試算より先に対象範囲の切り出しから始めます。
  • 公正取引委員会が共同物流に示す考慮要素は、参加可否を確かめる手順として使えます。
  • 参加は便が固定されるため、受注締め時間や納期回答などフロント側の設定変更を伴います。
卸売業の共同配送に参加する複数の事業者が連携する様子
▽ 写真の出典元

卸売の共同配送とは(参加検討の全体像)

卸売の共同配送への参加検討とは、対象とする地域や便を絞ったうえで、取引条件・コスト・独占禁止法上の論点を順に確認し、可否を決める作業です。公正取引委員会は共同物流について4つの考慮要素を示しています*1

図
共同配送の参加検討は、対象範囲・取引条件・独占禁止法の3点を順に確認します

卸売の共同配送とは、複数の荷主が特定の地域や便について自社の貨物を1台のトラックに積み合わせ、配送を共通化する取組です。参加の検討とは、対象とする地域・便を絞ったうえで、取引条件・コスト・競争法上の論点の3つを順に確かめて可否を決める作業を指します。

参加の検討は「コスト試算」からではなく「対象範囲の切り出し」から始まる

共同配送の検討を始めるとき、積載率やコスト削減額の試算から着手する卸売業が見られます。しかし共同配送は同業他社と荷物を混ぜる取組であるため、まず対象とする地域・便・商品群を限定することが先になります。

全量を対象にすると、得意先ごとの納品条件や情報遮断の範囲が広がりすぎ、検討が止まりやすくなります。公表されている相談事例も、いずれも地域やルートを限定した取組として扱われています*2

主な形態:配送先で束ねる・集荷を巡回して束ねる・拠点を共同利用する

共同配送には、複数荷主の貨物を配送先ごとにまとめて積み合わせる方式、複数の荷主先を巡回して集荷する方式、物流拠点そのものを共同で利用する方式があります。公正取引委員会のガイドラインは、この3方式に共通する論点を「共同物流」として一括りに扱い、配送の共通化と物流施設の共同利用を同じ考慮要素で判断します*1

なお、共同配送は自社で出荷業務を持ったまま他社と荷物を束ねる取組です。メーカーに配送そのものを委ねる直送とは仕組みが異なるため、混同しないよう区別しておく必要があります。

最初に決める3つのこと:対象地域・便/出す情報の範囲/既存の納品条件との整合

参加検討の初期段階では、対象とする地域・便、同業へ渡してよい情報の範囲、既存の得意先への納品条件との整合という3点を先に固めます。この3点が定まらないまま参加交渉に入ると、後段の独占禁止法上の確認や条件交渉で手戻りが生じやすくなります。

2026年施行の改正物流効率化法が示す共同配送の位置づけ

改正物流効率化法は、共同配送そのものを義務づける法律ではありません。荷主・物流事業者が取り組むべき措置の判断基準に共同配送が例示されており、取組状況が指導・助言や調査・公表の対象になる制度です*6

荷主の判断基準に共同配送が明記された(2025年4月1日施行)

改正物流効率化法に基づく荷主・物流事業者の努力義務と判断基準は、2025年4月1日に施行されました。判断基準は積載効率の向上等の取組を例示しています。その一つが「複数の荷主の貨物の積合せ、共同配送、帰り荷の確保等のための実態に即したリードタイムの確保や荷主間の連携」です*5*6

あわせて「繁閑差の平準化や納品日の集約等を通じた発送量・納入量の適正化」も判断基準の一つに位置づけられています*5*6。この平準化は共同配送の便を安定させるための前提条件にもなるため、共同配送の検討と切り離せません。

特定事業者の中長期計画・CLO選任は2026年4月から運用が始まっている

改正法にはもう一段階あります。取扱貨物重量9万トン以上などの基準を満たす事業者は「特定事業者」に位置づけられます。中長期的な計画の作成、定期報告、物流統括管理者(CLO)の選任(特定荷主・特定連鎖化事業者のみ)が義務です*7

国土交通省の理解促進ポータルサイトは、この制度を「令和8年4月施行内容」と位置づけ、指定済みの特定事業者一覧を公表しています*7。届出を行わない場合や虚偽の届出には、五十万円以下の罰金が科されます*7

ここで注意したいのは、義務化されているのは計画作成・報告・CLO選任であって、共同配送そのものの実施義務ではない点です。共同配送は判断基準に例示された取組の一つにとどまります。

政策目標の水準:令和10年度までに積載効率44%、荷待ち・荷役時間125時間短縮

改正法が掲げる目標は2つあります。5割の運行で荷待ち・荷役等時間を1運行あたり2時間以内に削減し、1人あたり年間125時間を短縮すること。5割の車両で積載効率50%を実現し、全体の車両では積載効率44%に引き上げることです*5

達成目標年度はいずれも令和10年度までとされています*5。改正法のKPIとしては、施行後3年で2019年度比、荷待ち・荷役時間を年間125時間削減し、積載率向上による輸送能力を16%増加させる数値も示されています*5

対策がない場合の輸送能力不足:2030年度に34.1%相当の見通し

株式会社NX総合研究所の試算によると、ドライバーの労働時間削減に対策を講じなかった場合の見通しは次のとおりです。2024年度時点で、2019年度比で輸送能力の14.2%(営業用トラックの輸送トン数換算で約4.0億トン相当)が不足する見込みとされています*8

ドライバー数の減少も加味すると、2030年度には輸送能力の34.1%(約9.4億トン相当)が不足する可能性があるとされています*8。これはあくまで対策を講じなかった場合の見通しであり、確定した実績値ではありません。

自社の数字に置き換えて検討したい場合は、無料相談で受発注側の影響を整理することもできます。

参加のメリットと、引き換えに失うもの

共同配送への参加は、積載率の改善や配送頻度の維持につながる一方で、便の固定という制約を引き受ける取組です。メリットと失うものを両面から確認しておく必要があります。

得られるもの:積載率の改善・配送頻度の維持・着荷主の荷受け回数削減

共同配送に参加すると、複数荷主の貨物を積み合わせることで積載率が改善しやすくなります。単独では便数を減らさざるを得ない地域でも、他社と束ねることで配送頻度を維持できる余地が生まれます。

着荷主側から見ても、複数の荷主から個別に届いていた荷物が1便にまとまれば、荷受け回数の削減につながります。この効果は公取委の相談事例でも、共同配送の目的として言及されています*3

失う自由度:便が固定される=出荷締め時間が前倒しになる

共同配送に参加すると、自社の出荷は共同便のダイヤに従うことになります。単独配送であれば柔軟に調整できていた出荷締め時間が、共同便の集荷時刻に合わせて前倒しになる場合があります。

個別の時間指定への対応も、共同便の枠内でしかできなくなることがあります。得意先へ約束している納品条件が、共同便の制約と衝突しないかを事前に確かめておく必要があります。

情報が同業に見える範囲と、遮断が前提になること

共同配送は同業他社と荷物を混ぜる取組であるため、配送先・品名・数量といった情報が相手方に見える可能性があります。公取委の相談事例では、いずれも配送先・品名・価格・数量等の情報共有を禁止する遮断措置が前提になっています*2*3

情報を遮断する体制を作れるかどうかは、参加検討の初期段階で確認しておくべき論点です。

卸売固有の制約:多品種小口・温度帯・得意先別の納品指定

卸売業は多品種小口の商材を扱い、得意先ごとに納品曜日や時間帯の指定が異なることが少なくありません。国土交通省の物流センサスでは、卸売業を含む4産業の平均流動ロット(出荷1件あたりの貨物量)を調査しており、2021年調査は0.83トン/件で、2015年調査の0.98トン/件から減少しました*9。日本物流団体連合会の業界動向調査でも、卸売セクターの小口化による積み合わせ効率向上の動きが報告されています*10。小口化が進むほど、積み合わせによる積載率改善の余地は大きくなります。

温度帯管理が必要な商材では、共同便の車両仕様との整合も確認事項になります。

これらの制約は、単独配送を続けるか、特定の便だけ共同化するか、全面的に共同化するかという選択によって影響度が変わります。

選択肢 積載率 締め時間 情報開示 撤退のしやすさ
単独配送を続ける 自社便数に左右される。
改善余地は自社努力に限られる。
自社の裁量で調整できる。 同業への開示は発生しない。 該当しない(そもそも参加していない)。
特定の便だけ共同化する 対象便のみ改善が見込める。
他便は従来どおり。
対象便のみ共同ダイヤに合わせる。 対象便の配送先・数量が範囲になる。
遮断措置で限定できる。
対象を限定した分、離脱の影響が小さい。
全面的に共同化する 全便で改善が見込める。
相手方の運用に依存する度合いも増す。
全便が共同ダイヤの制約を受ける。 開示範囲が広がる。
遮断措置の徹底がより重要になる。
業務全体が依存するため、離脱時の影響が大きい。

独占禁止法の4つの考慮要素で参加可否を確認する

物流のイメージ
▽ 写真の出典元

公正取引委員会は「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方」(令和8年1月1日改定)を公表しています。同ガイドラインは、共同物流が独占禁止法上問題となるか否かを検討する際の考慮要素を4点示しています*1。この4点は、そのまま参加検討の確認手順として使えます。

図
公正取引委員会が共同物流について示す4つの考慮要素です
  1. 確認1:物流業務の調達市場における自社と参加者のシェアです。トラック運送は多様な貨物の輸送に広く利用されているため、通常この点だけで問題になることは少ないとされています*4
  2. 確認2:対象商品の販売市場で参加者の市場シェアが高い場合に、その商品の供給に要するコストに占める共同物流コストの割合です。この割合が低ければ、共同物流自体が対象商品の価格・数量等に影響を与えるものではなく、独占禁止法上問題となる可能性は低いと示されています*1
  3. 確認3:販売分野で独立して活動しているかどうかです。価格や数量等の情報交換・共有を行わない体制、つまり情報遮断措置が前提になります*1
  4. 確認4:参加が自由で、制限されていないかどうかです。脱退の自由度も含めて確認します*1

これら4点はいずれも、競争制限効果の有無を検討するための考慮要素であり、条件を満たせば自動的に問題なしと確定するものではありません。個別の取組が独占禁止法上問題となるかどうかは、事案ごとの事情を踏まえて判断されます*1

自社の状況だけで判断がつかない場合は、公正取引委員会の相談制度を利用する選択肢もあります。同委員会は事前相談を受け付け、相談事例を公表しています*4

公表されている判断の実例:卸売・メーカー・団体主導

公正取引委員会は共同配送に関する相談事例を複数公表しています。卸売・メーカー・団体主導という異なる立場の事例を確認すると、考慮要素がどう当てはめられているかが具体的にわかります。

卸売の事例:医療用医薬品卸売3社による中山間地域向け配送の共同化

医療用医薬品卸売事業者3社と運送事業者1社による相談事例です。3社の合算シェアは、対象となる県内の当該医薬品群の市場で約60%と推計されています。対象は同じ県の中山間地域向け配送のみで、都市部の需要者へは各社が個別配送を継続します*2

3社は互いの配送先・医薬品名・価格・数量を共有せず、運送事業者は秘密保持契約と組織的分離によって情報を遮断しています。公正取引委員会の回答は「独占禁止法上問題となるものではない」でした*2

メーカーの事例:化学製品メーカー2社による遠隔地向け共同配送

化学製品メーカー2社による相談事例では、対象地域向けの一部製品に限って共同配送しています。2社の合算シェアは、当該地域内の売上ベースで約15%です。需要者名や価格情報は相互に把握せず、情報は一方の社内の物流担当部署にとどめ、営業部門へは共有しません*3

この事例も「独占禁止法上問題となるものではない」との回答が示されています*3

団体主導の事例:事務用機器メーカー15社による共同配送

事務用機器メーカー15社(当該市場のシェアはほぼ100パーセント)による相談事例です。各社は配送数量を個別に運送業者へ連絡し、委員会へは地域内配送総数のみを連絡します。担当者の人数を最小限に絞り、秘密保持契約で情報遮断を図っています*4

販売市場のシェアがほぼ100パーセントという高い水準でも「独占禁止法上問題となるものではない」との回答でした*4。理由として、トラック運送が多種多様な商品の配送に広く利用されており、調達市場でのシェアは軽微とされています*4

事例 参加者・属性 合算シェア 対象範囲 情報遮断の具体策
医薬品卸売の事例 卸売3社+運送事業者1社 県内の対象医薬品群の市場で約60% 県内山間部向けのみ。
都市部は各社が個別配送を継続。
配送先・品名・価格・数量の共有を禁止。
運送事業者は秘密保持契約と組織的分離。
化学メーカーの事例 メーカー2社 地域内の売上ベースで約15% 特定地域向けの一部製品。
全部ではない。
需要者名・価格情報を相互不把握。
情報は物流担当部署内にとどめる。
事務用機器の事例 メーカー15社 販売市場でほぼ100パーセント。
調達市場のシェアは軽微とされる。
特定配送拠点を経由する地域内配送。 委員会への連絡は総数のみ。
担当者を限定し秘密保持契約を締結。

3事例に共通するのは、対象を地域・ルートに限定していること、価格・数量・取引先情報を遮断していること、参加を強制していないことです。相談事例はいずれも当該事案について公正取引委員会が回答したものであり、条件が異なる自社の取組にそのまま当てはまるとは限りません*2*3*4

参加を検討する6ステップ

ここまでの考慮要素と実例を踏まえ、参加検討を実務の手順として並べると6ステップになります。全量を対象にせず、対象を絞ることから始める点が共通しています。

図
参加検討は対象の切り出しから受発注の設定変更まで6段階で進めます
  1. ステップ1:対象を切り出します。配送地域・便・商品群を限定し、全量を対象にしないことが起点になります。
  2. ステップ2:現状を数値で把握します。対象便の積載率、配送頻度、1回あたりの物量、配送コストが売上原価に占める割合を確認します。積載効率とは輸送トンキロを輸送能力(トンキロ)で割った指標で、実車率とは走行距離に対して実際に貨物を積んで走った距離の割合を指します。
  3. ステップ3:得意先への約束を洗い出します。納品曜日・時間帯指定・締め時間・リードタイムが、共同便のダイヤと整合するかを確認します。
  4. ステップ4:競争法上の確認点を通します。前章の4点を当てはめ、共有する情報の項目と共有しない項目を先に明文化します。
  5. ステップ5:参加条件を書面で詰めます。費用の分担方法、荷物事故時の責任、脱退の条件、情報の取扱いを合意します。
  6. ステップ6:受発注・出荷側の設定を直します。締め時間、納期回答、出荷可能日、送料条件をシステムへ反映します。

ステップ4・5を自社だけで進める場合、独占禁止法の考慮要素を書面化する知識と、参加条件を契約として詰める実務の両方が求められます。判断に迷う論点が残るときは、公正取引委員会の相談制度で事前に見解を確認したうえで、契約条項の詰めに進む順序が手戻りを抑えます*4

ステップ6は物流部門だけで完結しません。受発注システムの締め時間設定や送料マスタに手を入れる必要があるため、システム担当を早い段階から巻き込むことが後戻りを防ぎます。

見送る・断るべき4つのケース

受発注のイメージ
▽ 写真の出典元

共同配送はメリットだけの取組ではありません。次の条件に当てはまる場合は、参加を見送るか、条件を変えてから再検討する判断も選択肢になります。

見送りを検討する確認順4点/順位根拠:手順(独占禁止法の考慮要素を確認する順序)

  1. 対象商品の供給コストに占める配送コストの割合が高く、参加者の販売市場シェアも高い場合です*1
  2. 価格・数量・取引先の情報を遮断できる体制が作れないとき*2
  3. 得意先へ約束した納品条件を、共同便の時刻に合わせられないとき。
  4. 参加が事実上強制されており、脱退の条件が定まっていないとき*1

この4点は、前章の独占禁止法の考慮要素と、実務上の納品条件の両方から導いたものです。1つでも当てはまる場合は、参加を急がず条件を変える交渉から始める余地があります。

共同便に載せられなかった注文が発生した場合の代替対応をあらかじめ決めておくと、見送り判断をしたあとの運用も安定します。

参加後に受発注業務をどう変えるか

参加を決めたあとに生じるのが、受発注・出荷業務の設定変更です。物流の意思決定が、フロント側の設定にそのまま跳ね返ります。

締め時間の前倒しをEC側の受注締めに反映する

共同便の集荷時刻に合わせて出荷締め時間が前倒しになる場合、EC側の受注締め時間もあわせて見直す必要があります。反映が遅れると、システム上は受注できるのに実際は出荷できない注文が発生します。

納期回答・出荷可能日を共同便のダイヤに合わせる

共同便は運行日・曜日が固定されるため、受注時に表示する納期回答や出荷可能日も、共同便のダイヤに合わせて設計し直す必要があります。表示と実際の配送スケジュールがずれると、得意先からの問い合わせが増えます。

送料・配送条件のマスタを対象地域だけ切り替える

共同配送は全地域を対象にするとは限りません。対象地域だけ送料や配送条件のマスタを切り替える設計にしておくと、段階的な拡大にも対応しやすくなります。

見直しのトリガー:参加者の増減、対象地域の拡大、法令の施行段階の進行

参加者の増減、対象地域の拡大、得意先条件の改定、そして法令の施行段階の進行は、いずれも受発注側の設定を見直すきっかけになります。あらかじめ見直しのタイミングを決めておくと、変更対応が後手に回りにくくなります。

受発注業務は関係する部門が多く、自社だけで要件を整理しきれない場合もあります。要件整理から相談したい場合は無料相談で締め時間・送料条件の見直しを整理することができます。

まとめ:卸売の共同配送、参加検討の3つの判断軸

本稿では、卸売業が他社の共同配送に参加すべきかを検討する手順を整理しました。要点を3つに集約すると次のとおりです。第一に、検討は対象範囲の切り出しから始め、全量を対象にしないことです。第二に、独占禁止法の4つの考慮要素を確認手順として使い、個別の可否は事案ごとに判断されると理解しておくことです。第三に、参加後は締め時間・納期回答・送料条件という受発注側の設定変更を伴うことです。


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よくある質問

同業他社と共同配送することは、独占禁止法上問題となりますか。

対象商品の供給コストに占める共同物流コストの割合が低く、参加が自由であることが目安です。あわせて価格・数量等の情報を遮断できていれば、独占禁止法上問題となる可能性は低いとされています*1。ただし個別の可否は事案ごとの事情を踏まえて判断されるため、判断に迷う場合は公正取引委員会の相談制度を利用できます*4

共同配送に参加すると、取引先や販売数量が同業に知られてしまいますか。

配送先・品名・数量といった情報が相手方に見える可能性があるため、公表されている相談事例はいずれも情報遮断措置を前提にしています*2*3。参加前に、共有する情報の項目と共有しない項目を明文化しておくことが重要です。

自社が特定荷主に該当するかどうかは、どこで確認できますか。

特定第一種荷主・特定第二種荷主は取扱貨物重量9万トン以上が基準です*7。基準を満たすかどうかは、国土交通省の「物流効率化法」理解促進ポータルサイトで算定方法や指定基準値を確認できます*7

共同配送は全社的に始めるべきですか、一部から始めるべきですか。

公表されている相談事例は、いずれも対象地域やルートを限定した取組です*2*3*4。全量を対象にすると情報遮断の範囲や納品条件との調整が広がるため、対象を絞った特定の便から始めるのが実行しやすい進め方です。

参加すると受発注の締め時間はどう変わりますか。

共同便の集荷時刻に合わせて、出荷締め時間が前倒しになる場合があります。EC側の受注締め時間や納期回答も、共同便のダイヤに合わせて見直す必要があります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「EC-Rider B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. *1 出典:公正取引委員会「グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方」(令和5年3月31日策定・令和8年1月1日改定)
  2. *2 出典:公正取引委員会「独占禁止法に関する相談事例集(令和6年度)事例2」(2025年)
  3. *3 出典:公正取引委員会「独占禁止法に関する相談事例集(令和3年度)事例4」(2022年)
  4. *4 出典:公正取引委員会「独占禁止法に関する相談事例集(令和2年度)事例6」(2021年)
  5. *5 出典:国土交通省 物流・自動車局 物流政策課「新物効法について
  6. *6 出典:国土交通省「「物流効率化法」理解促進ポータルサイト/荷主(第一種・第二種)の判断基準等
  7. *7 出典:国土交通省「「物流効率化法」理解促進ポータルサイト/特定事業者の指定
  8. *8 出典:持続可能な物流の実現に向けた検討会「最終取りまとめ」(2023年8月・株式会社NX総合研究所試算)
  9. *9 出典:国土交通省「第11回全国貨物純流動調査(物流センサス)の調査結果について」(令和5年7月7日公表)
  10. *10 出典:一般社団法人日本物流団体連合会「卸売業の物流実態調査・業界動向レポート

画像の出典元

  1. 卸売業の共同配送に参加する複数の事業者が連携する様子/Photo by peter peng on Unsplash
  2. 物流のイメージ/Photo by Homa Appliances on Unsplash
  3. 受発注のイメージ/Photo by 2H Media on Unsplash

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

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