フリュー株式会社様は、大きく分けてプリントシール事業、コンテンツ・メディア事業、キャラクター・マーチャンダイジング事業、ゲーム/アニメ事業の4つの事業からなる。
コンテンツ・メディア事業の部門の一つであるカラコン事業部は、カラーコンタクトを小売店向けに卸販売を開始するにあたり、企業間取引向けECサイト構築サービスEC-Rider B2B ASPを採用し、2016年6月末にBtoB向けECサイトを開設した。
Case07 フリュー株式会社様 カラーコンタクトを販売するBtoB ECサイト
業種 | 製造・販売業 |
企業規模 | 大手企業 |
【導入前の課題・ご要望】
- 新規事業立ち上げのメンバーが少ない(3名)状況なので、人手での受発注作業(電話・FAX)では業務が回らないため、ECサイトで受発注を行いたい。
- 取引先限定のECサイトなので、管理側で会員登録した企業のみ閲覧可能なクローズドサイト(※1)としたい。
- 取扱商品がカラーコンタクトであり薬機法(※2)に則った運営が必要となるため、その要件を叶えたい。
- カラーコンタクトの外箱ではブランドや色、度数の見分けが難しいだけでなく、ロット番号と消費期限を読取り、記録・保管する必要があるため、ミス防止・業務効率向上を目的にハンディ端末(※3)を採用したい。
- 新規事業立ち上げで予算が少ないため、運営に必要な仕組み(システム)を最小限のコストで実現させたい。
- 2か月後にカットオーバーしたい。
※1.ユーザID/パスワードを知らなければ閲覧できないサイト
※2.カラーコンタクトは高度医療管理機器のため、薬機法に定める製品及び試験に関する記録、その他の製造所の管理に関する記録を作成し、3年間(又は、有効期間+1年のうち長い期間)そのデータを保管することが求められる。
※3.WMS(倉庫管理システム)のハンディ端末を利用して、外箱のQRコードより商品データ(ブランド、色、度数、ロット番号、使用期限)を読取る。
【課題の解決手段】
企業間取引向けECサイト構築サービスEC-Rider
B2Bは、BtoB向けECサイトを構築するための基本的な機能は標準で具備しているため、管理側での会員登録やクローズドサイトの運営など、大半の課題・要望は標準機能で実現可能でした。
そのため、主に以下の要望をカスタマイズにより解決するよう提案しました。
- WMSとの連携
商品データ、入荷情報(在庫)、注文情報、出荷情報(商品のデータおよび配送伝票番号を含む)の連携(上図②⑤⑨⑬) - 薬事法で必要な販売した商品データの保管
注文情報と商品データを紐づけたトレーサビリティのためのデータ保管(上図※2) - 商品の返品、交換
返品、交換時もトレーサビリティを維持(上図⑯) - ハンディ端末によるピッキング(WMSのカスタマイズ)
商品のQRコードからロット番号、消費期限を読取り(上図※1)
EC-RiderB2BにはWMSの機能は持っていないため、要求仕様に合った他社WMSをご提案しました。
その上で、EC-RiderB2BとWMSの連携を行い、ハンディ端末によりQRコードから読み取ったロット番号・消費期限を、注文データ(返品・交換も同様)と紐づけて、薬事法で必要なトレーサビリティを確保できるようにカスタマイズを提案しました。
また、コスト低減にお応えするため、事業拡大と共に拡大できるASPサービスを最小構成でスモールスタートする提案としました。
2019年12月末にはWMSのベンダー変更を無事終え、カットオーバーより3年6か月間お使い続けていただいております。
フリュー株式会社様にインタビューさせていただきました!
Q1: 貴事業部(カラコン事業部)でECサイトを導入した背景を教えてください。
BtoC向けのカラコンEC事業を始めて3年が経ち、次はオリジナルのカラーコンタクトを作ってメーカーとして参入することにしました。スタートアップですので人員も限られており、卸販売をする為にはBtoB向けECサイトが必要だという認識を持っていました。
2016年4月、自社製品の発売より前に、他企業と共同開発した商品が2か月後に発売することが決定し、大急ぎで販売開始までにBtoB向けECサイトを構築しなければならなくなりました。
Q2: EC-RiderB2Bおよび弊社を選択していただいた時の決め手となったことを教えてください。
弊社で実現したかったことは、
”販売開始に間に合わせるためBtoB向けECサイトを2か月で構築しなければならない”
”自社で発送を行うためWMS(倉庫管理システム)が必要である”
”カラコン独特のLot番号・EXP保管等の出荷時の仕様を実現する必要がある”
この3点でした。
もともと運営しているBtoC向けカラコンECサイトの発送業務は全て外部に委託していたので、WMSの知識もなければ、BtoB向けのECサイトを構築する為のノウハウもありませんでした。その状況の中、複数のBtoB ECベンダー様よりお話を伺いご提案を頂きましたが、要件や仕様についてばかり求められ、こちら側で具体的な仕様を決めることができず困っていました。他社さんは、いわゆる業務委託関係という感じでした。 イーシー・ライダーさんは「実現したいこと」を伝えれば、実現するための具体的な方法・段取り等を提案してくださいました。また、「WMSの会社も紹介します」というお言葉も心強く、まさに並走してくださる「パートナー」という感じで、結果的には始めてお会いした1週間後には、ご提案頂いた内容で決めました。
Q3: EC-RiderB2Bは貴事業部(カラコン事業部)にとって、どんな役割を担っていますか? また、お役に立てているでしょうか?
当社のカラコンメーカー事業の根幹です。BtoB ECサイトは受発注の役割を担っているので、止まってしまうと注文が受けられませんし、出荷出来ないと売上も立ちません。
また、カラーコンタクトの外箱ではブランドや色、度数の見分けが難しいだけでなく、ロット番号と消費期限を記録・保管する必要があるため、手運用ではヒューマンエラーが発生してしまうのでミス防止にも貢献しています。
Q4: EC-RiderB2Bおよび弊社のダメなところ、ここ(機能)をもう少し改善して欲しいという点があれば教えてください。
思い当たりません。。。
中長期的なパートナーさんとして、あのときご縁があって本当に良かったです。
サイト構築時、リリース後の運用もフォローが行き届いているので、大変助かっています。 不明点、質問等あった場合の対応も迅速に対応していただいています。
Q5: 弊社またはEC-RiderB2Bとのお付き合いの中で、印象的なエピソードがあれば教えてください。
サイトのリリースまで2か月という短い期間の中でも、予定通りカットオーバーしたのですが、ほんとにギリギリのスケジュールだったため、十分な現場でのテストが実施できなかったので、カットオーバー直後の初回のピッキングは、何かあるとすぐ対応できるように、決裁者2名ともに弊社の倉庫がある一宮(愛知県)まで行きました。
イーシー・ライダーの代表取締役社長と私とでピックングしたのが「コストが高いピッキングだったなぁ(笑)」という良い思い出です。
Q6: 貴事業部(カラコン事業部)の今後の展望とEC-RiderB2Bまたは弊社に期待することがあれば教えてください。
2016年の初日の出荷は数万円程度でしたが、現在では年間6億超まで売上が増えました。今後もさらに売上を伸ばし、まずは10億を超えたいと考えております。EC-RiderB2Bは、事業が続く限り、利用させて頂くサービスになりますので、引き続きパートナーとして並走しながらご支援いただきたいです。