◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
目次

パートに発注業務を任せる店舗が新しい発注アプリ導入で感じる不安と教育の考え方
発注を任せているパートの方に新しい発注アプリの操作を覚えてもらうとき、つまずきの多くは本人の覚える力ではなく、一度に教える量と、教える人が入れ替わることから生まれます。
まず基本の操作だけに絞って教え、実際の発注を一緒に行いながら手を動かして覚えてもらう段階を踏むと、教わる側の負担も、教える側が確保する時間も小さくできます。
そのうえで、確認する項目を書き出して誰が教えても同じ順番でたどれるようにし、注文が取引先へ届く前に別の担当者が内容を確認できる段階を設けておけば、教育に抜けが残っても、それが誤発注になる前に気づける形になります。
教育だけで完璧を目指さず、教える手順と仕組みの両方で支えるのが現実的な進め方です。
「覚えられるか」という不安の中身を分けてみる
発注アプリの導入日が決まったとき、真っ先に頭に浮かぶのが料金でも機能でもなく、売場で実際に注文を出しているパートの方々の顔だという店長は少なくありません。
これまで紙の発注書やファクス、あるいは電話で済ませてきた作業が画面での操作に変わると、体で覚えていた手順がいったんリセットされます。
しかも説明できる時間はシフトの合間しかなく、関わる人全員がそろう時間はまず取れません。
この状態で「パートに覚えてもらえるだろうか」という不安が出てくるのは、むしろ自然なことです。
ただ、この不安は一つのことを心配しているようで、中身は別々の心配が束になっています。
画面の操作そのものを覚えてもらえるかという心配、教える時間を誰がどこから捻出するのかという心配、シフトで人が入れ替わるたびに一から教え直しになるのではという心配、そして覚え違いのまま注文が出てしまうのではという心配です。
同じ「不安」という言葉でくくられていても、効く手当てはそれぞれ違います。
どれか一つに効く工夫を全体に当てはめようとすると、手間をかけたわりに肝心の心配が残ります。
操作と教える時間の問題は、教える順番と範囲を設計すれば小さくできます。
人の入れ替わりは、教える内容を教える人の記憶に置かず、書き出したものに置くことで影響を弱められます。
一方で、覚え違いによる誤発注だけは、教え方をどれだけ工夫しても完全には消えません。
ここは教育の外側、つまり注文が取引先に届くまでの流れのどこかで気づける形にしておく話になります。
教育で全部を引き受けようとしない
教育を「間違いが出なくなるところまで仕上げる作業」と考えると、終わりが見えなくなります。
覚えてもらうことは際限なく増やせますし、めったに起きない例外まで先回りして教えようとすると、説明は長くなり、教わる側は何が重要なのか分からなくなります。
忙しい時間帯にまとめて詰め込んだ内容ほど、翌週にはきれいに抜けています。
教える側も「あれだけ説明したのに」という気持ちになり、お互いに消耗します。
現実的なのは、最初の到達点を低めに、しかしはっきり決めておくことです。
たとえば「いつも扱っている品目について、一人で発注を出し切れる」ところまでを最初のゴールにします。
欠品が出たとき、数量を間違えて送ってしまったとき、納期を相談したいときの対応は、その場で誰に声をかけるかだけを決めておき、操作は後から足していきます。
覚える量が絞られると、教える側も一回の説明を短くでき、シフトの合間でも回せるようになります。
そして、到達点を低く置いても困らないようにするために、間違いに気づける段階を業務の流れの中に用意します。
発注の仕組みの中には、注文が送信されてすぐ取引先へ流れるのではなく、いったん承認を待つ状態で止まり、別の担当者が内容を見てから先へ進むものがあります。
教える側の負担を軽くする鍵は、教育をひたすら厚くすることではなく、教育と仕組みを二段構えにすることにあります。
パートに何から教えるか:操作教育を段階に分ける
教える→見習わせる→経験させる→動機づけるの4段階
何から教えるかで迷ったときに手掛かりになるのが、OJTの基本的な進め方です。
独立行政法人中小企業基盤整備機構の解説では、OJTは「教える」「見習わせる」「経験させる」「動機づける」という四つの働きかけを段階的に行うことが基本とされています3。
これは業種を問わない一般的な原則で、発注アプリ固有の操作手順や、覚えるまでに必要な時間を示したものではありません3。
それでも、教える側が今どの段階にいるのかを意識できるだけで、説明の組み立てはかなり楽になります。
発注アプリの操作に当てはめてみます。
「教える」は、画面を一緒に見ながら、どこを押すと何が起きるのかを言葉にして説明する場面です。
「見習わせる」は、実際の発注を教える側が操作し、それを横で見てもらう場面になります。
「経験させる」で立場が入れ替わり、パートの方が操作して、教える側は横で見守り、必要なときだけ口を出します。
最後の「動機づける」は、なぜ確認画面を見るのか、なぜ単位をそろえるのかという理由を伝え、できるようになったことを言葉にして返す場面です。
段階を飛ばしたときに何が起きるかを考えると、順番の意味が分かりやすくなります。
説明だけして「あとはやってみて」と離れると、最初の一回でつまずいた場所が本人の中に苦手意識として残り、以後その画面を避けるようになります。
逆に、いつまでも教える側が操作して見せているだけでは、見ている間は分かった気になっても、自分の手では動きません。
見てもらう段階と、やってもらう段階を意識して分けることが、遠回りに見えて結局は早い道になります。
四つのうち最後の「動機づける」は、時間がないときに真っ先に省かれる部分です。
ただ、理由を伝えないまま「この画面は必ず見てください」とだけ頼むと、忙しい日にはあっさり飛ばされます。
数量の桁を一つ間違えた注文は、届いてから戻すのに手間も気まずさもかかること、それを止められるのは確定前の一目だけであること。
そこまで伝わっていれば、確認は言いつけられた動作ではなく、本人にとって意味のある動作に変わります。
最初の練習では基本操作だけに絞る
最初の練習で教える範囲は、思い切って絞ったほうが結果的に早く回り始めます。
ふだんの発注で必ず通る道だけ、つまり自分のアカウントで入る、発注したい商品を探す、数量を入れる、確定する前に内容を見直す、送信した後に自分の注文がどうなっているかを画面で見る、という一続きの流れです。
この流れを一人でたどれるようになれば、日々の発注は動きます。
裏を返せば、ここが通らないうちに別の操作を足しても、覚えることが増えるだけで発注は回りません。
逆に、最初は教えなくてよいことも決めておきます。
欠品が出たときの振り替え、送信した後の数量変更や取消、納期の相談、催事前のまとまった発注といった場面は、頻度が低いわりに判断が絡みます。
これらは操作を覚えてもらうことより、「自分で判断せず、確定する前に誰に声をかけるか」を決めておくほうが実害を防げます。
連絡先が決まっていないと、迷った人はその場の勘で確定してしまい、後から気づく形になります。
範囲を絞る効果は、教わる側より教える側に大きく出ます。
一回の説明が短くなれば、まとまった研修時間を用意しなくても、出勤が重なった短い時間で一段階分を進められます。
今日は見てもらうところまで、次の出勤では本人にやってもらう、というように段階で区切っておけば、シフトが飛び飛びでも続きから再開できます。
教育を一日のイベントではなく、何回かに分けた短い作業として扱えるようになるのが、この絞り込みのいちばんの効き目です。
絞った範囲を覚えてもらった後の広げ方も、あらかじめ考えておくと迷いません。
基本の発注が一人で回るようになってから、例外の操作を一つずつ足していきます。
このとき、最初に教えた手順を上書きするような教え方をすると混乱するので、「いつもの流れ」はそのままにして、「こういうときだけ別の道がある」と付け足す形にします。
覚えた道が否定されないと分かっていれば、次を覚えることへの抵抗も小さくなります。
出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「OJTの進め方」(J-Net21、掲載年未記載)。四つの段階は同資料、発注アプリの操作への当てはめは編集部による整理
教える人やシフトが変わっても教育内容をそろえる工夫
確認項目をチェックリスト化する
教える順番を決めても、教える人が変わると内容はずれていきます。
理由は担当者の手抜きではなく、慣れた人ほど自分にとって当たり前になった手順を説明から落としてしまうからです。
忙しい時間帯に教えれば確認画面の話は飛びますし、先に覚えた人がさらに次の人へ教える形になると、伝言のたびに少しずつ内容が削れていきます。
結果として、同じ店で同じアプリを使っているのに、人によって見ている場所が違うという状態が生まれます。
これを防ぐ方法として現実的なのは、教える内容を人の記憶の外に出し、確認項目として書き出しておくことです。
ここで作るのは操作マニュアルではありません。
画面ごとの説明を細かく書いた資料は、作るのに時間がかかるうえ、アプリの画面が変わった途端に使えなくなります。
必要なのは「この人はここまで自分でできるようになったか」を、教える側が確認するための項目です。
項目にしておくと、教える側が毎回ゼロから説明を組み立てずに済みます。
前回どこまで進んだかが残るので、別の人が続きを引き受けられますし、教わる側も自分が何をできるようになったのかが見えます。
なお、シフトが不定期な複数のパートへの教育をどうそろえるかについて、発注アプリに即した具体的な手法を示した公的資料は見当たりませんでした。
ここで挙げているチェックリストの考え方は、OJTの一般的な原則3をもとに編集部が整理した進め方であり、効果を測定した結果ではない点はご承知おきください。
誰が教えても同じ順番で進める
項目を書き出したら、確認する順番も固定します。
順番がそろっていないと、ある人は商品の探し方から、別の人は確認画面の見方から教えることになり、教わる側の頭の中で一連の流れがつながりません。
実際の発注で手を動かす順に項目を並べておけば、教える側はその通りになぞるだけで済み、説明の組み立てを考える必要がなくなります。
記録の残し方は簡単でかまいません。
いつ、誰が、どの項目まで確認したかが分かれば十分です。
大切なのは、確認した人の名前が残ることです。
名前が残っていれば、後から疑問が出たときに「ここはどう教えましたか」と聞ける相手がはっきりします。
この形を用意しておくと、新しく入った方への対応も楽になります。
人が増えるたびに教える内容を思い出しながら組み立て直すのではなく、同じ項目を同じ順番でたどればよくなるからです。
教える人が変わっても出発点が同じになるので、後から「あの人は教わっていなかった」という穴が見つかりにくくなります。
更新の担当も決めておきます。
アプリの画面が変わったとき、発注の締め時間が変わったとき、よく出る質問が見つかったときに、項目へ反映する人がいないと、書き出したものは少しずつ現場からずれていきます。
ずれた項目をそのまま使い続けるくらいなら、教える人の記憶に頼っていたほうがましだった、ということにもなりかねません。
作ることより、直し続ける人を決めておくことのほうが難しく、そして重要です。

教育が完璧でなくても発注ミスに気づける仕組み:承認ワークフロー
注文は承認待ちから始まる4段階のステータス管理
段階を踏んで教え、確認項目をそろえても、覚え違いがゼロになるわけではありません。
数量の桁を一つ多く入れてしまった、似た商品名を取り違えた、単位を勘違いしたまま送信した。
こうした間違いは、操作に慣れた人でも起こします。
だからこそ、間違いを起こさせない教育と並べて、間違いが外へ出る前に気づける段階を用意しておく意味があります。
発注を受ける仕組みの側に、この段階を持っているものがあります。
EC-Rider B2B Ⅱでは承認ワークフロー機能により、注文が「承認待ち」「受注待ち」「出荷待ち」「出荷済み」という四段階のステータスで管理されます1。
注文を出した時点で処理が最後まで一気に進むのではなく、まず承認待ちという状態で止まる形です。
送信と確定の間に一区切りが入ると、そこが内容を見直せる場所になります。
この違いは、教育の目標にも影響します。
送信した瞬間に取り返しがつかない流れであれば、教える側は「絶対に間違えないこと」を求めるしかなく、本人の背後に立って一件ずつ確認し続けることになります。
承認を待つ段階があれば、求めるのは「いつもの流れを最後まで自分で進められること」までで足ります。
教育の到達点を下げられるというのは、教える時間をまとめて取れない店舗にとっては小さくない違いです。
承認権限を上長など別の担当者に割り当てる
止まった注文を誰が見るのかは、権限の割り当てで決まります。
EC-Rider B2B Ⅱでは組織階層管理により、注文の承認、受注処理、出荷処理をそれぞれ個別の担当者に割り当てられます1。
発注を出す人と、その内容を承認する人を分けて置けるということです。
ここで押さえておきたい条件があります。
この記述はEC-Rider B2B Ⅱの組織管理機能についてのもので、パート従業員本人に承認権限を持たせる運用が一般的かどうかまでは、この頁からは分かりません1。
実際の設計は、承認する人を別に置く前提で考えるのが無理のないところです。
店長が承認するのか、時間帯の責任者が承認するのか、承認できる人が不在の時間帯はどう扱うのか。
このあたりは導入時に決めておかないと、承認待ちのまま注文が滞る側の問題に変わります。
承認の段階を置いても、承認する人が何も見なければ形だけの手続きになります。
そこで、承認者が見る観点もあわせて決めておきます。
いつもより桁が一つ多くないか、単位の取り違えがないか、納品日が営業日とかみ合っているか。
観点が決まっていれば、承認は長い確認作業ではなく、短い時間で終わる見直しになります。
誤解のないように書いておくと、承認の段階があれば誤発注が起きなくなる、という話ではありません。
承認する人が見落とせば、そのまま先へ進みます。
変わるのは、教育の抜けがそのまま注文として外へ出てしまう状態から、外へ出る前にもう一度目を通す場所がある状態になることです。
教える側から見れば、本人の後ろに張り付いて一件ずつ確かめていた時間を、承認の場面に集約できるという違いでもあります。
出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider B2B Ⅱ 機能紹介(組織・権限管理)」(2026年)
導入直後の戸惑いは避けられるか:実際の事例から見る適応期間
切り替え直後に生じる感覚的な不自由さ
教え方を整え、承認の段階も用意したとして、導入直後の現場は落ち着いているのでしょうか。
期待を込めて「大丈夫なはずだ」と考えたくなるところですが、ここは正直に見ておいたほうが、後の判断が楽になります。
受発注の仕組みを切り替えた例として、欧州を中心としたスポーツ自転車部品の輸入・卸売を手掛ける株式会社ポディウムの導入事例では、社内オペレーションの切り替えが必要となり、慣れるまで感覚的な不自由さがあったと述べられています2。
これは一社の事例であり、パート従業員に特有の教育内容や、教育にかかった具体的な時間についての言及はありません2。
したがって「何日で慣れる」といった目安として読むことはできません。
それでも、仕組みを入れ替えれば慣れるまでの期間が生じること自体は、実際に切り替えた側の言葉として受け取れます。
この事実は、教育の準備を軽く見てよいという話ではなく、準備の置きどころを変える手掛かりになります。
慣れるまでの期間が必ずあるのなら、そこで起きる質問や手戻りを想定に入れて、あらかじめ受け止め方を決めておけばよいからです。
戸惑いを教育の失敗と読み替えない
導入した週に質問が増えると、教え方が足りなかったのではないかと考えがちです。
けれど、手順を知っていることと、手が覚えていることは別です。
知っている段階では一つの操作ごとに考えるので時間がかかり、混み合う時間帯には焦りも出ます。
質問が増えるのは、多くの場合その通過点にいるという合図です。
この期間の過ごし方は、始まる前に決めておけます。
切り替え直後は承認の段階を必ず通す運用にしておく、質問を受ける人を時間帯ごとに決めておく、出てきた質問をその日のうちに確認項目へ書き足していく。
どれも大がかりな準備は要りませんが、決めずに始めると、その場で手の空いた人が場当たりに答えることになり、せっかくそろえた内容がまたばらつきます。
落ち着いてきた後も承認の段階を全ての注文に残すかどうかは、扱う金額の大きさや、間違えたときの戻しにくさで考えることになります。
返品や納期の再調整が比較的簡単な品目と、届いてしまうと動かしにくい品目では、同じ一手間でも重みが違います。
ただし、注文の種類や金額によって承認の要否をどこまで細かく分けられるかは使う仕組みによって異なるため、導入の検討段階で確認しておきたい点です。
まとめ:教育の進め方と安全網を組み合わせて考える
導入前に決めておくこと
ここまでの内容を、導入前に決めることとして並べ直します。
一つ目は、最初に教える範囲です。
いつも扱う品目を一人で発注できるところまでに絞り、例外の場面は操作より先に「誰に声をかけるか」を決めておきます。
二つ目は、教える内容をどこに残すかです。
確認項目として書き出し、実際の操作順に並べ、確認した人の名前と日付が残る形にします。
三つ目は、注文が外へ出る前に誰が見るかです。
承認する人と、その人が見る観点を決め、不在時の扱いもあわせて決めておきます。
この順番で決めていくと、教育の負担は自然に軽くなります。
承認の段階があるから最初に教える範囲を絞れますし、範囲が絞れるから確認項目が短くなり、短い項目だからこそ誰が教えても同じようになぞれます。
逆に、承認をどう設計するかを後回しにすると、教育の側で全てを受け止めようとして、いつまでも教え終わらない状態になりがちです。
残る不確かさもはっきりさせておきます。
どれくらいの期間で慣れるか、教育に何時間かかるかは、今回参照した資料からは一律には言えません。
確かめられているのは、仕組みの切り替えには慣れるまでの期間が生じること2、教える働きかけには段階があること3、そして注文を承認待ちの段階で止めて別の担当者が確認できる仕組みがあること1です。
この三つを手掛かりに、自店の人数とシフトの組み方に合わせて具体化していくのが、現実的な進め方になります。
教える内容を書き出すといっても、何を項目にすればよいかが最初の悩みどころです。
実際の発注操作に沿った項目の例を挙げます。

教える順番や確認項目は自店で組み立てられますが、送信された注文がどの段階で止まり、誰が承認できる形になるかは、使う仕組みの設定によって決まります。<br>ここは教育の工夫だけでは動かせない部分です。
現在の発注の流れと、承認を任せたい担当者の顔ぶれをお聞かせいただければ、承認待ちから出荷済みまでのどの段階で誰が確認する形にできるか、運用の組み立て方をご説明します。無料相談で要件を整理する
教える内容をそろえるための確認チェック項目(例)
重要度の順位ではなく、実際の発注で手を動かす順に、つまずきやすい場面を編集部が整理して並べた例です。
- 自分のアカウントでログインし、いま誰の名前で操作しているかを確認できる
- 発注したい商品を、一覧や検索から取り違えずに見つけられる
- 数量を入力する際、単位の選び方や入れ方を取り違えずに操作できる
- 確定する前に、確認画面で品目と数量を照らし合わせて見直せる
- 送信した後、自分の出した注文がどの状態にあるかを画面で確認できる
- 判断に迷ったとき、確定せずに誰へどの順で連絡するかを説明できる
取扱品目が多い店舗では商品の探し方に関する項目を細かくし、納期の指定が伴う発注では確認画面で見る内容を項目として足すなど、扱う注文の性質に合わせて入れ替えます。
要点の整理
| 軸 | 基準 |
|---|---|
| 最初に教える範囲 | いつも扱う品目の発注を一人で出し切れるところまで。例外は操作より先に連絡先を決める |
| 教える順番 | 教える・見習わせる・経験させる・動機づけるの段階を分けて踏む(OJTの一般原則) |
| 内容のそろえ方 | 確認項目を操作順に書き出し、確認した人と日付を残す(編集部の整理で、効果を測ったものではない) |
| 誤発注への備え | 注文が承認待ちで止まり、別の担当者が内容を確認してから先へ進む形にする |
| 承認者の決め方 | 承認する人と見る観点、不在時の扱いを導入時に決めておく |
| 導入直後の見方 | 慣れるまでの不自由さは生じ得るものとして、その期間の確認体制を厚くする |

パートの人数やシフトの組み方、扱う品目の性質によって、教育で受け止められる範囲と、承認の段階で受け止めたほうがよい範囲の線引きは変わります。<br>この線引きは、機能の一覧を見るだけでは決めにくいところです。 店舗や部門の体制を伺ったうえで、どこまでを教育の到達点とし、どこからを承認の段階に任せるかを一緒に整理し、そのときに必要な権限の分け方をお示しします。
よくある質問
発注アプリの操作を覚えるのが苦手なパートには何を優先して教えればよいか
操作の数を増やすより、確定する前に内容を見直す場面と、迷ったときに確定せず誰へ連絡するかを先に定着させることをおすすめします。
この二つができていれば、途中の操作でつまずいても、誤った注文がそのまま外へ出る場面は減らせます。
そのうえで、いつも扱う品目の発注だけを繰り返し経験してもらい、できるようになった範囲を確認項目で見える形にしていきます。
OJTでは、教えて終わりにせず、見習わせる段階と本人に経験させる段階を分けて踏むことが基本とされています3ので、説明の回数ではなく段階の踏み方で調整すると進めやすくなります。
複数店舗でパートが同じアプリを使う場合、店舗ごとに教え方を変えてよいか
確認する項目とその順番はそろえておき、店舗ごとの事情は別に足す形が扱いやすくなります。
取扱品目、発注の締め時間、誰に聞けばよいかといった部分は店舗によって違うため、そこまで一律にすると現場と合わなくなります。
一方で、確認画面の見方や送信後の状態の確かめ方まで店舗ごとに変えてしまうと、異動や応援で人が動いたときに教え直しが必要になります。
なお、こうしたそろえ方は公的資料で効果が確かめられた手法ではなく、編集部としての整理である点はご承知おきください。
承認フローを設定すると発注のスピードは遅くならないか
承認を待つ段階が入る以上、承認する人が確認するまでの時間は生じます。
そのため、誰がいつ承認するのかを、発注の締め時間との関係で先に決めておく必要があります。
EC-Rider B2B Ⅱでは組織階層管理により、注文の承認、受注処理、出荷処理を個別の担当者に割り当てられます1ので、承認を担う人を分担して置く設計は考えられます。
どの程度時間が延びるかは運用と体制によって変わり、参照できる資料からは一律には示せません。
新しいパートが入るたびに最初から教え直す必要があるか
教える段階そのものは、一人ひとりが踏む必要があります。
説明を聞き、操作を見て、自分の手で試すという流れは、他の人が終えていても代わりにはならないためです3。
一方で、教える側が毎回内容を組み立て直す必要はありません。
確認項目と順番を残しておけば、同じものを同じ順でなぞればよく、前に出た質問への答えも項目に反映されていきます。
負担が重いのは説明そのものより準備であることが多いので、そこを使い回せる形にしておくと繰り返しが楽になります。
- 1 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider B2B Ⅱ 機能紹介(組織・権限管理)」(2026年)
- 2 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider B2B Ⅱ 導入事例(株式会社ポディウム様)」(2025年)
- 3 出典:独立行政法人中小企業基盤整備機構「OJTの進め方(J-Net21 起業支援サイト)」(掲載年未記載)
画像の出典元
- Group of professionals in an office setting analyzing project plans together./Photo by Gustavo Fring on Pexels
- Top view of an architecture workspace with a laptop, blueprints, and notes./Photo by Antoni Shkraba on Pexels
- A close-up of a detailed engineering blueprint featuring a pen and pencil placed on a desk./Photo by Nikita Korchagin on Pexels
- A diverse group of coworkers actively brainstorming and collaborating in a modern, colorful office setting./Photo by Moe Magners on Pexels