◆監修・編集責任者
B2B EC-COLUMN
この記事のポイント
- 見積書の金額を初期費用・月額費用・隠れコストの三つの欄に書き写すと、各社の見積が同じ形に揃い、比べられるようになる。
- 公開されている定価の例では、初期費用は初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)、月額費用は9,800円から79,800円までの6段階である。
- 月額費用の段を決めるのは機能の豪華さより先に商品点数と会員数で、公開例の上限は商品・会員とも各30,000件である。
- 隠れコストは4種に整理されており、追加開発・保守・オプション機能・データ移行の扱いを見積の条件欄で書面として確かめる。
- 選ぶ基準は金額の高低ではなく、何年使う前提かを決めて揃えた総額と、条件がどこまで書かれているかである。
目次

BtoB通販の費用相場はいくらですか
見積書の金額がばらつくのは、会社ごとに費用の分け方が違うからです。まず初期費用・月額費用・隠れコストの三つに分けて書き写すと、各社の見積は同じ形になり、比べられるようになります。公開されている定価の例では、初期費用は初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)、月額費用は商品500点・会員50社のライトプラン9,800円から、商品・会員とも各30,000件のプラン300の79,800円まで、6段階が公開されています1。自社の商品点数と取引先数がどの段に当たるかを先に決めれば、相場の幅のどこを見ればよいかが決まります。
公開されている定価を物差しに置く
相場を知りたいときは、定価を公開している例を一つ物差しに置くと早く進みます。ASP型のBtoB ECカートでは、初期費用は初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)、月額費用は商品500点・会員50社のライトプラン9,800円から、商品・会員とも各30,000件のプラン300の79,800円まで、6段階が定価として公開されています1。
手元の見積書がこの幅から大きく外れているなら、外れている理由が見積書のどこかに書かれているはずです。書かれていなければ、そこが各社への最初の質問になります。
幅を決めているのは商品点数と会員数
上の段と下の段で違うのは、載せられる商品点数と登録できる会員数です。プラン300は商品・会員とも各30,000件が上限とされています1。つまり月額費用の差は、機能の豪華さより先に、扱える量の差として現れます。
ですから相場を調べる前に、自社の商品点数と取引先数を数えてください。数が決まれば、見るべき段が決まります。数え終えたら、次は同じ「費用」でも性質の違う初期費用と月額費用を分けます。
初期費用と月額費用は何が違いますか
初回だけの費用と、使う限り続く費用
初期費用は初回のみ発生する費用で、公開例では80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)とされています1。対して月額費用は、使い続ける限り毎月かかります。ライトプランなら9,800円、プラン300なら79,800円です1。
同じ「費用」という言葉で並んでいても、一度きりのものと続くものでは重さが違います。見積書を読むときは、まずこの二つを別の欄に分けて書き写します。
何年使う前提かを先に決めて総額に直す
A社は初期費用が高く月額が低い、B社は逆、という見積は珍しくありません。どちらが得かは、何年使うかを決めないと答えが出ません。社内で「何年使う前提か」を先に決め、その年数で初期費用と月額費用を足した総額を各社ぶん並べてください。
上司に説明する根拠は、単価の比較ではなく、同じ年数で揃えた総額の比較で作れます。ただし、この総額にはまだ入っていない費目が残っています。

見積に出ない隠れコストは何ですか
見積書に載らない費目がある
BtoB EC費用の解説では、見積書に出てこない隠れコストが4種に整理されています1。金額が書かれていない費目は、無料という意味ではなく、条件次第で後から出てくるという意味のことがあります。
条件欄で確かめる四つ
読むのは見積書の本体ではなく、条件欄や備考欄です。確かめたいのは、追加開発、保守、オプション機能、データ移行の四つです。この四つについて、金額が含まれているのか、別途見積なのか、そもそも対応できるのかを、各社に同じ言い方で聞きます。
返事が書面で揃えば、それ自体が比較の材料になります。同じ質問に同じ形で答えられる会社と、口頭で「大丈夫です」と返す会社は、後の追加費用の出方が変わります。ここまでで内訳は揃いました。次は、公開されている定価を低い順に並べて、自社がどの段に当たるかを確かめます。
見積書の金額を、初期費用・月額費用・隠れコストの三つの欄に書き写すだけで、各社の見積は同じ形に揃います。形が揃えば、高い安いではなく、条件が書いてあるかどうかで選べます。
費用の内訳は、自社の商品点数と取引先数が決まって初めて当てはめられます。数え方や区切り方の段階で、同じ規模の導入を見てきた相手に一度見てもらうと、見積の読み違いを先に防げます。
自社の商品点数と会員数がどの料金段に当たるか、追加開発やデータ移行が要るかどうかまで含めて、どの範囲が費用に入るのかを確かめられます。無料相談で要件を整理する
公開されている定価を月額の低い順に並べる
公開されている定価を、月額費用の低い方から並べています。
- 月額9,800円のライトプラン。商品500点・会員50社までが対象です1
- その間に置かれた段階。定価として公開されているのは全部で6段階です1
- 月額79,800円のプラン300。商品・会員とも各30,000件が上限です1
- 段にかかわらずかかる初期費用。初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)です1
自社の商品点数が上限の30,000点に近づくほど、下の段は選べなくなります1。同じ並びでも、自社の点数がどこに置かれるかで見る場所が変わります。
安い所と高い所、何が違いますか——商品点数の段階で見る
| 段階 | 選べる商品点数・会員数 | 月額費用 |
|---|---|---|
| 小さく始める段階 | 商品500点・会員50社 | 9,800円 |
| 段を上げていく段階 | 定価は全部で6段階 | 段ごとに定価を公開 |
| 上限に近い段階 | 商品・会員とも各30,000件 | 79,800円 |
商品500点・会員50社までで足りる場合
まず下の段で足りるかを数える
取引先に出す商品を絞れるなら、下の段で始められます。公開例のライトプランは月額9,800円で、商品500点・会員50社までが対象です1。ここに収まるかどうかは、感覚ではなく実際の商品台帳と取引先名簿を数えて決めます。
収まるのであれば、高い段の見積が高く見えるのは当然です。比べるべきは、同じ段どうしの金額です。

点数が増えたら段を上げる
段の上がり方を先に見ておく
商品点数や取引先が増えたときに、どの段へ移るのかを導入前に見ておきます。公開例では定価が6段階あり、点数と会員数で段が決まります1。今の見積が安くても、一年後に段が変われば月額は変わります。
上司に説明するときは、今の月額だけでなく、段が上がったときの月額も一緒に出しておくと、後から金額が変わったときの説明が要らなくなります。
商品が数万点ある場合
数万点でも載せている例がある
商品点数が多いから無理だと決める前に、実例を見ます。工業用粘着テープやテープ貼り機器を中心に約3,800品種の製品を提案・販売する会社では、BtoB通販サイトの開設時点でグループの商品2万5,000品が揃っていました2。
公開例のプラン300は商品・会員とも各30,000件が上限です1。自社の点数がこの上限のどのあたりに来るかで、選べる段が決まります。
点数は減らす判断もある
載せる点数は、必ずしも今の登録数のままではありません。ヨーロッパのスポーツ自転車部品を日本市場に提供する専門卸売り業者では、BtoB ECサイトへの移行時に2万点ほどあった商品登録をかなり精査しました3。
点数を絞れば、選ぶ段が下がり、月額費用も変わります。見積を取る前に「本当に載せる商品は何点か」を決めておくと、各社に同じ前提で見積を出してもらえます。
| 規模の例 | 点数 |
|---|---|
| 開設時点の掲載商品数(工業用粘着テープ等の会社) | 2万5,000品 |
| 移行時に精査した商品登録点数(自転車部品の卸売り業者) | 2万点ほど |
| 公開プランの上限(プラン300) | 商品・会員とも各30,000件 |

要点の整理
| 軸 | 基準 |
|---|---|
| 初期費用 | 初回のみか、何が含まれるかが書面に書かれているか |
| 月額費用 | 何年使う前提かを決め、その年数の総額に直したか |
| 隠れコスト | 追加開発・保守・オプション機能・データ移行の扱いが条件欄にあるか |
| 規模の当てはめ | 自社の商品点数と会員数が、選ぶ段の上限に収まるか |
| 選び方 | 金額の高低ではなく、総額と条件の書かれ方で比べたか |
複数社の見積を同じ内訳に並べ直す作業は、どの費目が条件次第で動くかを知っている相手と一緒に進めると短く済みます。上司に出す資料の形も、その場で決められます。 手元の見積書の条件欄を持ち込めば、書かれていない費目がどこか、自社の規模で実際にかかる総額がどのくらいかの見当を確かめられます。
よくある質問
相場より安い見積は避けたほうがよいですか
安いこと自体は問題ではありません。見るのは、その金額に何が含まれているかです。追加開発、保守、オプション機能、データ移行の四つが条件欄に書かれているかを確かめ、書かれていなければ書面で回答をもらってください。含まれる範囲が同じなら、安い見積はそのまま安い見積です。
初期費用が無料という見積はどう見ればよいですか
初回だけの費用が月額側に移っている場合があります。何年使う前提かを社内で決め、その年数で初期費用と月額費用を足した総額に直して並べてください。公開例では初期費用は初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)とされています1ので、比べる目安になります。
商品点数が多いと費用は上がりますか
上がります。公開例では、商品500点・会員50社のライトプランが月額9,800円、商品・会員とも各30,000件のプラン300が月額79,800円で、この間に6段階が公開されています1。月額の差は機能より先に、扱える点数と会員数の差として現れます。
商品が2万点以上あっても始められますか
実例があります。開設時点でグループの商品2万5,000品が揃っていた例2や、移行時に2万点ほどの商品登録を精査した例3があります。全点を載せるのか、絞るのかを先に決めると、各社に同じ前提で見積を依頼できます。
- 1 出典:株式会社フライトソリューションズ「BtoB EC費用の相場|方式別の料金と総額の考え方(EC-Rider B2B Ⅱ 公式サイト)」(2026年) 経路
- 2 出典:株式会社フライトソリューションズ「EC-Rider B2B 導入事例(日東電工CSシステム株式会社様)」(2020年) 経路
- 3 出典:株式会社イーシー・ライダー「EC-Rider B2B 導入事例(株式会社ポディウム様)」(2025年) 経路
画像の出典元
- Students focused on smartphones and laptops in a modern clas/Photo by Thirdman on Pexels
- Close-up of hands stacking gold coins, symbolizing financial/Photo by Towfiqu barbhuiya on Pexels
- Close-up of colorful euro banknotes fanned out, showcasing c/Photo by Marta Branco on Pexels
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