まずは卸売ECを小規模でスタートしたい方へ。リーズナブルなSaaS(ASP)版『EC-Rider Primo(プリモ)』誕生! 詳しくはこちら

建材業のBtoB通販、月額費用の相場と選び方|含まれる範囲と総コストの比較軸

◆監修・編集責任者 小園 将隆 

B2B EC-COLUMN

この記事のポイント

  • 建材特化型は金額が非公開で個別見積もりのため、汎用ASP型の公開価格(月額9,800円から79,800円、初期費用80,000円)を物差しにして見積もりを読む
  • 費用は初期費用・月額・取引額に応じた変動費の三層で、月額だけの比較では総額が見えない
  • プランは相場表ではなく、自社の品番数・取引先の社数と担当者数・月間の受発注件数を数えてから当てはめる
  • 取引先別の価格や単位と荷姿、見積から受注への流れ、在庫表示は料金表に現れないため、業務の動作で書いた要件一覧で確認する
  • 収容条件はライトプランの商品500・会員50以外は公開情報で確認できないため、上限超過時の扱いとプラン変更の条件を契約前に文書で確かめる

Overhead view of collection of modern monthly calendars near
▽ 写真の出典元

建材業のBtoB通販、月額費用の目安と最初の判断

建材業のBtoB通販は、建材特化型が料金非公開の個別見積もり制のため、まず汎用ASP型BtoBカートの月額9,800円〜79,800円、初期費用80,000円を目安に自社の品番数と取引先数を当てはめます1。決済・掛売の手数料は取引額に応じた別建てです。

汎用ASP型BtoBカートの価格帯

建材を扱う事業者がBtoB通販の月額費用を調べるとき、最初に手に入る具体的な金額は、業種を限定しない汎用のASP型BtoB ECカートの公開料金です。ASP型とは、提供事業者が用意したサービスを月額で借りて使う形式を指し、自社でサーバーやソフトを持たずに受発注の画面を開ける方式です。
公開されている料金を見ると、月額費用は商品500・会員50のライトプランが9,800円、上位のプラン300が79,800円で、初期費用は初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)とされています1
つまり、月額の幅は1万円弱から8万円弱までのプラン制で、契約時に一度だけ初期費用が乗る構造だと読めます。

この価格帯を自社に当てはめる最初の作業は、相場表を探すことではなく、自社の数を数えることです。数えるのは、通販に載せる予定の品番数、ログインさせる取引先の社数と担当者数、月間の受発注件数の三つです。
建材は同じ品目でも寸法や長さ、グレード、色、荷姿ごとに品番が分かれる扱いをしている場合があり、その場合は紙のカタログの掲載点数よりも登録が必要な品番数が多くなります。取引先側も、本社と支店、現場担当者ごとにIDを分けるなら、会員数は取引社数より大きくなります。
この三つの数が分かって初めて、9,800円のプランで足りるのか、上位プランを前提に考えるべきかという最初の判断ができます。

建材特化型は料金非公開が基本

一方で、建築資材・材料業界に特化したWeb受発注システムもあります。ただし、こうした特化型の製品ページでは月額費用や初期費用の金額が掲示されておらず、個別見積もりで提示する形が取られています2
そのため、「建材業のBtoB通販の月額はいくら」という問いに対して、業界専用の料金表を並べて答えることはできません。公開されている金額と、非公開で見積もりが必要な金額が混在しているのが、この分野の価格情報の実情です。

この状況での現実的な進め方は、汎用ASP型の公開価格を物差しとして先に押さえ、特化型の見積もりが出てきたときに、その差額が何の対価なのかを読み取ることです。
差額の中身は、建材の商習慣に合わせた標準機能なのか、自社専用の追加開発なのか、基幹システムとの連携作業なのか、サポートの手厚さなのかで意味が変わります。金額の大小だけで比べると、同じ業務を実現するのに必要な追加開発費が見えないまま判断することになります。
公開価格を基準線にして、上乗せ分の理由を一つずつ確認する。これが料金非公開の製品を含めて比較するときの現実的な手順です。

月額費用に何が含まれ、何が別建てになるか

月額費用に含まれる機能

月額費用を比べるときに難しいのは、「月額」という言葉が指す範囲がサービスごとに違う点です。公開されている情報から確実に読み取れるのは、プラン名と月額の金額、そしてライトプランが商品500・会員50という収容条件を持つことです1
上位のプランで増えるのが登録できる商品数や会員数などの収容量なのか、使える機能そのものなのかについては、参照した資料に明記がありません。したがって、金額の段差だけを見て「上位プランなら必要な機能が付いてくる」と決めつけないほうが安全です。

実務では、見積もりや資料請求の段階で、月額に含まれる機能の一覧を文書で受け取ることをおすすめします。受発注の画面、商品と価格のマスタ管理、取引先ごとの会員管理、受注データの出力、といった単位で書き出してもらうと、他社と並べたときに比較できる形になります。
あわせて、同じ機能名でも実装の深さが違うことがあります。たとえば「価格管理」と書かれていても、全社一律の価格しか持てないのか、取引先ごとに単価を切り替えられるのかで、建材の取引に使えるかどうかが変わります。
月額の数字を横に並べる前に、その数字が買っている中身を同じ粒度に揃える。この一手間がないと、安いプランを選んだ後で追加費用が発生します。

決済・掛売関連は別建ての料率

月額費用と同じくらい総額に効くのが、決済や掛売代行に関わる手数料です。参照した資料では、これらは取引額に対する料率として扱われ、具体的な料率や金額は示されていません。
本記事でも水準をお示しすることはできません。示せない理由は、料率が支払方法や取引条件によって変わり、公開された一律の数字が存在しないためです。

重要なのは、この費用が月額の固定費とは性質が違う点です。月額費用は取引量にかかわらず一定ですが、料率で決まる費用は通販を通る取引額が増えるほど増えます。
そのため、導入直後の月額だけで比べると、通販の利用が広がった後の負担を見落とします。見積もりを依頼するときは、料率が何に対してかかるのか(決済額か、受注額か)、最低手数料や月額の固定部分があるのか、掛売の与信と請求までを含むのかを、項目ごとに聞き分けてください。
そのうえで、現在の月間取引額のうちどれだけを通販に載せる想定かを自社で決めておくと、提示された条件を自社の金額に置き換えて試算できます。

初期費用、月額費用、変動費の三層を上から順に並べた図
費用は初期・月額・変動費の三層に分けて把握する

取引規模でプランを選ぶときの考え方

プランごとの月額の目安

公開されている汎用ASP型BtoB ECカートの月額費用は、ライトプランが9,800円、プラン10が19,800円、プラン30が29,800円、プラン50が39,800円、プラン100が49,800円、プラン300が79,800円という段階になっています1
並べると、下位から中位にかけては概ね1万円刻みで上がり、プラン100からプラン300では3万円の開きがあります。段差が一定ではないため、「一つ上げても大差ない」と考えられる区間と、そうでない区間があることになります。

この段差の読み方として実務的なのは、年額に直してから判断することです。月額の差が1万円なら年間で12万円、3万円なら年間で36万円の差になり、月単位で見るより判断が慎重になります。
逆に、上限に達して登録できない商品が出たり、取引先にIDを配れなかったりすると、通販に切り替える目的そのものが達成できません。月額を抑えることと、載せたい商品と取引先をすべて載せることのどちらを優先するかは、導入の目的に戻って決める必要があります。
電話やFAXの受発注を減らすことが目的なら、主要な取引先を全員ログインさせられる収容量が確保できているかが、月額の差より先に来る条件です。

規模が大きくなるほど検討すべき水準

注意したいのは、各プランがそれぞれ何品番・何会員まで登録できるのかという収容条件です。参照した資料で明記されているのはライトプランの商品500・会員50だけで、プラン10以上の上限条件は記載されていません1
したがって、プラン名の数字が何を表すのかを推測で埋めるのではなく、提供元に確認する前提で進めてください。本記事の規模区分も、公開されている価格帯を並べた目安であり、品番数や会員数の正確な境目を示すものではありません。

確認するときは、上限そのものに加えて、上限を超えたときに何が起きるかを聞いておくと実務で役立ちます。登録が止まるのか、超過分に課金されるのか、自動的に上位プランへ切り替わるのかで、繁忙期の運用が変わります。
また、建材は季節や工期によって受発注件数が動く場合があります。年間で一番多い月を基準に選ぶのか、平均で選んで上限に近づいたら変更するのかという方針を先に決めておくと、提示された条件を自社の状況で評価できます。
次の節では、公開されている価格帯を規模の目安ごとに当てはめて、どの水準から検討を始めるかを整理します。

掛売・見積対応・在庫連携など建材業特有の要件はどこで確認するか

料金表だけでは分からない機能要件

月額費用の比較で判断を誤りやすいのは、料金表に現れない機能要件です。建材の取引では、同じ商品でも取引先ごとに単価が異なることがあります。この取引先別の価格表示は、ログインIDを発行しただけでは実現しません。
取引先ごとの価格をどの粒度で持てるか(取引先単位か、商品グループ単位か、品番単位か)、その単価を基幹システムから渡すのか通販側で登録するのかという、別の機能と運用の問題です。IDがあることと、その取引先に正しい価格が表示されることは分けて確認してください。

単位と荷姿も確認が必要です。メートル、本、束、ケース、才といった単位で数える商品や、定尺と切り売りが混在する商品を扱っている場合、数量の入力と金額の計算がその単位で成り立つかどうかが業務の可否を決めます。
納期と届け先も同様です。建材では取引先の事業所ではなく工事現場へ直送する場合があり、届け先を注文ごとに指定できるか、指定できる届け先を事前に登録しておけるかが問われます。
さらに、金額を提示してから受注に進む取引があるなら、見積の作成と承認を通販の画面で扱えるのか、見積は従来どおり別の手段で行って受注だけを通販に載せるのかという切り分けも決めておく必要があります。

掛売についても、典型的な商習慣だからといってすべての取引が掛売とは限りません。新規の取引先や単発の取引では前払いや別の条件を取ることがあり、その受け口が用意できるかを確認します。
在庫連携では、データがあることと、画面に表示できることを区別してください。基幹システムに在庫数の情報があっても、通販の画面へ反映する連携が実装され、更新の頻度が実用に耐える設計になっていなければ、取引先が見る在庫表示にはなりません。
在庫を数量で見せるのか、在庫あり・要確認といった区分で見せるのか、どこまで正確さを求めるのかによって、必要な連携の作り込みと費用が変わります。

個別見積もりで確認すべき項目

ここまでの要件は、公開された料金表を読んでも判断できません。見積もりを依頼するときに、自社の要件を一覧にして渡し、標準機能で実現できるもの、設定で対応できるもの、追加開発が必要なものに仕分けてもらうのが確実です。
追加開発が必要な項目については、初期費用に乗るのか月額に乗るのかも合わせて聞いてください。初期費用が初回のみ80,000円と公開されているサービスでも、それは標準的な開設にかかる金額であり、連携やデータ移行の作業がどこまで含まれるかは見積もりの内容によります1

確認した内容は、口頭ではなく文書で残しておくと後の比較に使えます。複数社から見積もりを取る場合、各社が同じ要件一覧に回答している状態にして初めて、月額の差が何の差なのかを判断できます。
要件一覧の粒度は、機能名ではなく業務の動作で書くと誤解が減ります。「取引先別価格に対応」ではなく「A社には定価の八掛け、B社には品番ごとの個別単価を表示したい」というように、自社の実際の運用で書きます。
この書き方であれば、標準機能では前者しかできないといった回答が得られ、追加開発の要否が早い段階で分かります。

数を数える、要件を書き出す、費用を分解する、契約条件を確認するの四段階を示した図
見積もり依頼は四つの段階に分けて進める

総コストで比較する(初期費用・月額・決済手数料)

一年分の固定費に置き換えて並べる

月額費用の比較は、月額どうしを並べるだけでは終わりません。公開されている料金では、初期費用が初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)、月額が9,800円から79,800円のプラン制となっています1
初期費用は一度きりですが、下位プランを選ぶ場合ほど、初期費用が最初の一年の負担に占める割合は大きくなります。逆に上位プランでは月額の累計が大きくなるため、一年、三年といった期間で見ると順位の感じ方が変わります。

そこで、比較の単位を「初期費用+月額の年額換算」に揃えてください。同じ期間、同じ条件で並べると、サービスごとに強調している金額の違いに引きずられなくなります。
期間をどう取るかは、自社が想定する利用年数に合わせます。短期間で見直す前提なら初期費用の重みが増し、長く使う前提なら月額の差が効いてきます。
この置き換えは表計算でもできる単純な作業ですが、月額だけを比べた比較表よりも判断の材料になります。

変動費を含めた総額の見方

固定費を年額に揃えたら、最後に決済や掛売に関わる変動費を重ねます。これらは取引額に対する料率で別建てとされており、具体的な金額は個別見積もりで確認する必要があります。
試算の作り方としては、通販に載せる想定の月間取引額を自社で決め、提示された条件をその金額に当てはめます。現時点で通販に載せる範囲が決まっていないなら、主要な取引先だけを載せる場合と全取引先に広げる場合の二通りで置いてみると、費用が増える方向の幅が見えます。

この試算で気をつけたいのは、費用だけを見て判断しないことです。電話やFAXでの受発注を通販に移すことで、受注入力の手間や聞き間違いの確認作業が減る可能性がありますが、どれだけ減るかは現在の業務量と、取引先が実際に通販を使ってくれるかどうかで決まります。
導入すれば自動的に効率化するとは限らず、取引先への案内や操作の説明といった移行の作業が別に発生します。操作に不慣れな取引先が多いなら、初回の受注を伴走する支援があるかどうかも、見積もりの内容として確認する価値があります。
費用の総額と、移行にかかる手間、そして得られる効果の見通しを並べたうえで、どの水準のプランから始めるかを決めてください。

ここまでで、公開されている月額費用の位置づけ、費用が初期・月額・変動費の三層で構成されること、建材特有の要件は料金表ではなく見積もりで確認する必要があることを整理しました。次に、公開されている月額の金額を低い順に並べて、価格帯の段差を確認します。

初期費用、月額の年額換算、変動費の確認、合算の順に並ぶ流れ図
総コストは初期費用・月額の年額・変動費を合算して比べる

公開されている月額費用は業種を限定しない汎用サービスのもので、取引先別の価格や単位と荷姿、見積から受注への流れといった建材の商習慣に自社がどこまで当てはまるかは、要件を書き出して突き合わせないと分かりません。要件の整理と費用の内訳の読み解きを同時に支援できる相手に相談すると、複数の見積もりを同じ土俵で比べられます。

自社の品番数と取引先数ではどの価格帯が現実的か、月額に含まれる機能と別建ての変動費の境目はどこか、建材特有の要件をどの機能で実現するかを、見積もり依頼の前に確かめられます。無料相談で要件を整理する

月額プラン(ライト〜プラン300)の価格帯の推移

公開されている汎用ASP型BtoB ECカートの月額費用を、金額の低い順に並べ、最後に初回のみの初期費用を添えています。

  • ライトプラン:月額9,800円(商品500・会員50)
  • プラン10:月額19,800円
  • プラン30:月額29,800円
  • プラン50:月額39,800円
  • プラン100:月額49,800円
  • プラン300:月額79,800円
  • 初期費用:初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)

商品点数や取引先数が今後増える見込みがあるなら、現在当てはまる水準ではなく一つ上の月額で年額を試算し、増えた後も無理がないかを見てください。以下では、この価格帯を規模の目安ごとに当てはめます。

オフィスで段ボール箱の中身とタブレットを見比べる日本人の会社員
▽ 写真の出典元

取扱商品数・取引先数の目安による価格帯

規模の目安 検討する月額の水準 見積もり前に確かめること
小規模:品番数も受発注件数も少ない 1万円台(ライトプラン相当)から2万円台 商品500・会員50という収容条件に自社が収まるか
中規模:品番数と取引先数が増えてきた 3万円台から5万円台 上位プランで増えるのが収容量か機能か
大規模:品番数も会員数も多い 7万円台以上、または建材特化型の個別見積もり 標準機能で足りない要件の追加費用と連携の範囲

1万円台から始めて機能を確かめる

ライトプランで確かめられること

通販に載せる品番数が少なく、月間の受発注件数も限られている場合は、月額9,800円のライトプランから検討を始められます。このプランには商品500・会員50という収容条件が示されているため、自社の品番数と発行するIDの数がこの範囲に収まるかを先に確認してください1
収まるなら、まずはこの水準で実際の画面を触り、受注の流れが自社の業務に合うかを確かめる進め方が取れます。

ただし、小規模だからといって建材特有の要件が消えるわけではありません。取引先が三社でも、三社それぞれに異なる単価を出す必要があるなら、取引先別価格の機能は必要です。
規模が小さいほど、標準機能で実現できない要件が出たときの追加開発費が相対的に重くなります。月額を抑えられるかどうかより、必要な要件が標準の範囲で満たせるかどうかを先に確認したほうが、結果として総額を抑えやすくなります。

1万円台で始める場合の注意

初期費用は初回のみ80,000円とされており、これは選ぶプランの月額とは別に発生します1。下位プランを選ぶほど、最初の一年の支出に占める初期費用の割合は大きくなります。
そのため、「まず安いプランで試す」という判断をするなら、試した結果を次にどう活かすかまで決めておくと無駄になりません。

確認しておきたいのは、上限に達したときの扱いと、上位プランへ移るときの手続きです。取引先を追加して会員数が上限を超える場面は、通販がうまく使われ始めたときにこそ起こります。
そのときに登録が止まるのか、上位プランへ移れるのか、移る場合に初期費用が再度かかるのかを、契約前に確認しておいてください。

3万円台から5万円台の中位プランを検討する

中位プランの価格帯をどう選ぶか

品番数や取引先数が増え、受発注の頻度も上がってきた段階では、プラン30の29,800円、プラン50の39,800円、プラン100の49,800円という中位の価格帯が検討の対象になります1
この区間は概ね1万円刻みで、年額にすると12万円ずつの差です。どのプランを選ぶかは、現在の品番数と会員数だけでなく、一年後にどこまで増える想定かで決めることになります。

ただし、これらのプランがそれぞれ何品番・何会員まで登録できるかは、参照した資料に記載がありません1。プラン名の数字を収容量の目安だと推測して進めると、契約後に想定と違う制約に当たる可能性があります。
中位プランを検討する段階では、各プランの収容条件を提供元に確認し、自社の数を当てはめてから金額を比べてください。

中位プランへ移る前に整理すること

取引先数が増えるほど、取引先ごとの条件の違いも増えます。単価だけでなく、支払条件、届け先、納期の伝え方が取引先ごとに分かれている場合、それらを通販の画面でどう扱うかを整理しないまま導入すると、結局は電話での確認が残ります。
通販に切り替える目的が受発注の手間を減らすことなら、どの取引先のどの作業を移すのかを具体的に決めてから、必要な機能を見積もりに反映させてください。

この規模では、基幹システムとの連携を検討する場面も出てきます。受注データを手作業で基幹へ入力し直しているなら、連携によって入力の重複を減らせる可能性があります。
一方で、連携は月額とは別に初期の作業費が発生し、連携の範囲(受注だけか、商品マスタや在庫も含むか)で費用が変わります。月額の比較に入る前に、連携の範囲を決めて見積もりに含めてもらうことをおすすめします。

7万円台以上、または特化型の個別見積もりを比べる

上位プランと個別見積もりの比べ方

品番数が多く、会員数や受発注件数も多い場合は、プラン300の79,800円といった上位の価格帯が検討の対象になります1。この規模になると、汎用ASP型の上位プランと、建材特化型の個別見積もりの両方を並べる判断が出てきます。
特化型は月額や初期費用が公開されておらず、金額は見積もりで提示される形です2。そのため、公開価格どうしの比較はできず、要件一覧への回答を揃えて比べることになります。

比べる軸は金額だけではありません。同じ業務を実現するのに、汎用型では追加開発が必要で特化型では標準機能で足りるなら、月額の差は開発費と保守の手間で相殺される場合があります。
逆に、自社の業務が標準的な受発注に近いなら、公開価格で総額を見通せる汎用型の利点が効きます。どちらが優れているかではなく、自社の要件一覧に対してどちらが少ない追加作業で足りるかで判断してください。

特化型を候補に入れる場面

建材特化型を候補に入れる判断がしやすいのは、要件一覧のうち汎用型では標準対応できない項目が複数ある場合です。取引先別の細かな単価体系、単位と荷姿の複雑さ、見積から受注への流れ、現場直送の届け先管理といった項目が重なるほど、追加開発の範囲が広がります。
追加開発は初期費用を押し上げるだけでなく、サービス側の更新のたびに調整が必要になる可能性もあります。この点も見積もり時に確認しておく項目です。

見積もりを依頼する際は、自社の品番数、会員数、月間の受発注件数、必要な連携先を具体的な数字と名称で伝えてください。規模が大きいほど、前提の数字が曖昧なまま出てきた見積もりと、実際の運用に必要な費用の差が大きくなります。
また、取引額が大きいほど、取引額に対する料率で決まる変動費の影響も大きくなります。固定費の比較で結論を出す前に、変動費の条件を含めた総額で並べ直してください。

50代前半の日本人女性が見積書の照合をしている場面
▽ 写真の出典元

要点の整理

基準
月額費用の目安 汎用ASP型は9,800円から79,800円のプラン制。建材特化型は金額非公開で個別見積もり
初期費用 初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)
変動費 決済・掛売関連は取引額に対する料率で別建て。金額は見積もりで確認する
規模の当てはめ 品番数、取引先の社数と担当者数、月間の受発注件数を数えてから価格帯に当てる
収容条件 明記されているのはライトプランの商品500・会員50。他プランは提供元に確認する
建材特有の要件 取引先別価格、単位と荷姿、見積から受注、納期と直送、在庫表示を要件一覧で確認する
比較の単位 月額だけでなく、初期費用と月額の年額換算、変動費を合算した総額で並べる

総コストは初期費用と月額の年額換算、取引額に応じた変動費の合算で決まり、どれか一つが安いことは全体の安さを意味しません。方式ごとの費用構造を扱ってきた相談先と一緒に、自社の取引量を前提にした試算を組み立てると、利用が広がった後の負担まで含めて判断できます。 現在の受発注件数と取引額を前提にした年間の試算、上限に近づいたときのプラン変更の考え方、既存の基幹システムと連携する場合に初期費用へ乗る作業の範囲を確かめられます。

BtoB通販システムのご相談

貴社の商習慣に合わせたご提案をいたします。

無料相談はこちら

よくある質問

月額費用以外に決済手数料はどれくらいかかりますか

参照した資料では、決済や掛売代行に関わる手数料は取引額に対する料率として別建てになるとされており、具体的な料率や金額は示されていません。そのため、本記事では水準をお示しできません。<br>実際の負担は、取引先の支払方法や月間の取引額によって変わります。見積もりを依頼するときに、料率の対象となる取引の範囲、最低手数料や固定部分の有無、月額費用とは別に請求されるのかどうかを、項目ごとに確認してください。

初期費用は交渉で下げられますか

公開されている料金では、初期費用は初回のみ80,000円(税別、エンタープライズプランを除く)とされています1。値引きやキャンペーンの有無については参照した資料に記載がないため、下げられるかどうかはこの記事では判断できません。<br>確認するのであれば、金額そのものの交渉より先に、初期費用にどの作業が含まれるかを聞くことをおすすめします。アカウントの開設だけなのか、商品データの取り込みや初期設定の支援まで含むのかで、同じ金額でも受け取る内容が変わります。

掛け売り(与信管理)には別のサービスが必要ですか

サービスによって、与信や請求、回収を自社で行う前提のものと、代行サービスと組み合わせる前提のものがあり、参照した資料からはどちらが標準かを断定できません。<br>確認の順序としては、まず現在の取引で与信をどのように判断しているかを整理し、その運用をそのまま通販に載せられるかを聞きます。載せられない場合に代行が必要か、その費用が月額と変動費のどちらに乗るかも合わせて確かめてください。あわせて、すべての取引が掛売とは限らないため、前払いなど別の条件の受け口も用意できるかを確認しておくと安全です。

建材特化型と汎用ASP型はどちらを選ぶべきですか

どちらが優れているとは言えません。判断の材料になるのは、公開価格で総額を早く見積もれるかどうかと、建材の商習慣に必要な機能が標準で用意されているかどうかの二点です。<br>汎用ASP型は月額9,800円から79,800円、初期費用80,000円という金額が公開されており、自社の数を当てはめて試算できます1。建材特化型は金額が公開されておらず、個別見積もりで提示される形です2。<br>先に自社の必須要件を業務の動作で書き出し、汎用型の標準機能で足りるか、足りない分を追加開発したときに総額がどうなるかを比べると、同じ土俵で判断できます。

取引先が増えた場合、途中でプラン変更はできますか

プラン変更の可否や手続きについては参照した資料に記載がないため、できるともできないとも言えません。確認が必要な項目として扱ってください。<br>公開されている料金はプラン制で、ライトプランには商品500・会員50という収容条件が示されています1。上限に近づいたときに何が起きるのか、変更は月単位でできるのか契約期間の縛りがあるのか、差額の精算はどうなるのかを契約前に文書で確認しておくと、取引先が増えた局面で運用が止まらずに済みます。

月額費用の安いプランで小さく始める進め方は妥当ですか

取扱品番数と取引先数が収容条件に収まり、必要な機能が標準の範囲で満たせるなら、下位プランから始める進め方は取れます。実際の画面で受注の流れを確かめてから広げる判断ができます。<br>ただし、小さく始めても初期費用は同じく発生し、必要な機能が標準で足りない場合の追加開発費も規模に比例して下がるとは限りません。始める前に、上限に達したときの扱いと、上位プランへ移るときの条件を確認しておくことが前提になります。

◆監修・編集責任者

小園 将隆

株式会社フライトソリューションズ ECサービス部 マネージャー

BtoB通販のパッケージシステム「FSOL B2B Ⅱ」の導入支援をはじめ、製造業、卸売業をはじめとした法人向け通販サイト構築を多数手掛ける。卸売領域の専門知識をもとに、日本の商習慣に固有の課題をパッケージシステムの機能追加によって解決。BtoB流通の販路拡大を支援する。

  1. 1 出典:株式会社フライトソリューションズ「BtoB EC費用の相場|方式別の料金と総額の考え方」(2026年) 経路
  2. 2 出典:株式会社イル「建築資材・材料業界向けWeb受発注システム『アラジンEC』製品ページ」(2026年) 経路

画像の出典元

  1. Overhead view of collection of modern monthly calendars near/Photo by Leeloo The First on Pexels
  2. オフィスで段ボール箱の中身とタブレットを見比べる日本人の会社員/画像:生成AI(自社)
  3. 50代前半の日本人女性が見積書の照合をしている場面/画像:生成AI(自社)

Photos provided by Pexels

◆この記事について

独自調査以外の一次情報は、省庁・公的機関を中心とした信頼性の高い情報源から引用し、出典を明記しています。
年次更新される統計については、引用元の最新版を確認したうえで掲載しています。

※この記事は上記の監修・編集責任者がAIの協力を得て制作しています。

監修確認日:

記事内容に関するお問い合わせ:お問い合わせフォーム

BtoB EC(受発注)サイト構築システム「EC-Rider B2B Ⅱ」への
各種お問い合わせ

ページTOPへ戻る
無料相談を予約 お見積
平日10:00~18:00
page
top