BtoB向けECサイトを構築する際に立ちはだかるものは何か?

0.導入

企業から企業へ商品の受発注をする、いわゆる「BtoB」には多くの手間がかかるものです。手間のせいで業務効率が落ち、人手不足やコストの増加といった問題を解決できない企業も少なくないでしょう。

BtoB取引の効率を上げる有効な方法に「ECサイトの導入」がありますが、導入にあたってもさまざまな問題が起こり得ます。この記事では、BtoB向けECサイトの構築で発生しがちな問題と解決手段をご紹介します。

1. BtoB向けECサイトとは何か?

BtoB向けのECサイトとは、「Amazon」や「楽天」のように企業から個人へ商品を売るECサイトではなく、「モノタロウ」や「ミスミ」のように企業相手へ商品を売るECサイトのことです。個人相手のECサイトは「BtoC」と言います。

顧客の違いから1度に扱う金額に大きな差があり、結果として市場規模はBtoBの方が大きくなっています。

BtoBの取引を行っている場合、受発注にECサイトを活用することで取引業務の効率を大きく向上させることができます。以下で詳しく解説します。

1.1 受発注をECサイトで行うことで業務効率化をはかれる

BtoB取引とは企業の通常の受発注が主な内容であり、その受発注をECサイト上で行うと電話やFAX、メールなどの方法より効率よく取引を行えます。

通常、受発注を行う際には「受発注の登録」「在庫確認・問い合わせ」「納期確認」「見積もり作成」「請求書発行」などのさまざまな業務が発生しますが、ECサイトを活用すれば、手間のかかる業務をサイト側で行ってくれます。

発注側はサイト内で簡単に注文でき、在庫や納期もサイト内で確認できるので利便性が向上します。一方、受注側は顧客のデータをサイトからデータベースに紐づけて容易に管理できるので、顧客と都度細かなやり取りをする必要もなくなり、顧客の状況に応じて適宜アプローチできるといったメリットがあります。

BtoBのECサイトは煩雑な受発注業務を一手に担ってくれる、言わば「スーパー事務員」と呼べる存在です。

2. 経営者が業務効率化をはかりたい理由

経営者としては、会社での業務を少しでも効率よく行いたいと考えるものです。ここでは、経営者が業務効率化を図る背景に迫ります。

2.1 人手不足に悩まされている

現在、多くの企業で人手が足りておらず、業務にも支障をきたしています。もちろん人員を増やすことができれば良いのですが、必ずしも増やせるわけでなく、少人数でどうにか業務を回さなくてはならない状態にあるのが現状です。

人数を増やせない場合一人ひとりの仕事量を増やさねばならず、そのために少しでも仕事の効率を上げ、同じ時間でより多くの仕事をこなせる体制が必要とされています。

2.2 働き方改革の影響

人手不足の企業では各社員の仕事を増やす必要がありますが、単純に労働時間を増やすことはできない時代でもあります。

近年の働き方改革により、長年横行していた長時間労働やサービス残業に対して国から「待った」がかかりました。この結果、労働者の勤務時間が減った一方で、経営者にとっては「社員に残業させられない」「規定日数分の有休を取らせなくてはならない」などのさまざまな制約が課せられることとなり、ますます労働力が不足することとなりました。

社員の人数を増やせず勤務時間を減らした上で、仕事量は変わらないため、仕事の効率を上げる必要に迫られているのが現在の経営者の状況です。

2.3 人手不足や働き方改革の影響を受けてもヒューマンエラーを無くしたい

経営者に限らず、誰でも仕事上の「ヒューマンエラー」は可能な限りなくしたいものです。

ミスを減らす方法の1つに「落ち着いてゆっくり作業する」ことが挙げられますが、人手が少なく勤務時間も短い状態で多くの仕事をこなそうとするとどうしてもバタバタと慌ててしまい、必然的にミスが増えてしまいます。また、「作業内容を簡潔で分かりやすいものにする」という方法もありますが、非効率な仕事は概してその内容も煩雑なものです。

そのため、手間のかかる作業の業務量を減らし、作業の内容自体も分かりやすいものに変えることで仕事中のミスを減らす、仕事の効率化が求められています。

2.4 コストを下げたい

企業がより利益を大きくするためには、なるべくコストを下げる必要があります。

大きなコストがかかっている部分として「人件費」があり、経営者としてはいかに人件費を抑えるかが重要な課題となっています。しかし、単純に社員の給与を減らしてしまうと、社員が不満を抱えて仕事に対する熱意が落ちますし、新たな人材の採用にも影響が及びます。

そのため、給料を減らさずに人件費を減らす方法として、社員の人数を必要最小限に抑える手段を取ります。社員をなるべく増やさず人件費を抑えるため、少人数でも仕事を回せるよう高い効率性が必要とされています。

3. 最大の敵は社内に..!!

BtoB取引のためにECサイトを導入するには、いくつかの問題があります。ここでは、ECサイトの導入を阻む主な要因をご紹介します。

3.1 初期費用の問題

ECサイトを構築するためには主に5つの方法がありますが、どの方法でも多くの初期費用が必要となります。それぞれ簡単にご紹介します。

「オープンソース」という、インターネット上で無償公開されているECサイト構築システムを利用する方法です。この方法では初期費用はかかりませんが、使いこなすにはプログラミングに関する専門知識が求められるうえサポートもなく、誰でも利用可能なためセキュリティ面に不安があります。

「ECモール」や「ASP」のような、外部のシステムを利用する方式であればコストは安く済みますが、利用先のシステムに依存するため自由度が低く、本来望んでいた業務効率が十分にあがらないことが多いです。

「パッケージ」や「フルスクラッチ」ならば思い通りにサイトのカスタマイズができますが、多額のコストがかかってしまいます。

このように、ECサイトを用いるうえでは多かれ少なかれ初期費用や技術が必要となり、導入にハードルがあることは否めません。

3.2 費用対効果

既存ビジネスにBtoB向けのECサイトを導入する場合、導入したことにより売上の伸びは期待しづらい面があります。

期待すべき点は、業務効率向上による人件費削減と、効率向上したことにより創出できた時間やシステム化したことにより集まったデータを使い、本来業務を伸ばす活動の機会創出、社員の採用が難しい状況にあっても事業継続ができる環境をつくれることにあります。

費用対効果は、乱暴に言うと「売上―コスト=利益」の利益が上がるか。を問われていますので、売上が上がらなければコストを下げるしかありません。
費用対効果を気にするがあまり、初期投資を抑えてサイトを構築したが、十分な効果が得られず再構築した。とか元の業務のまま変革できなかった。ということにならないように、費用対効果のみでなく期待すべき点を評価してサイトの構築をしっかり計画することを推奨します。

3.3 新システム導入の反対勢力

組織内で新しいことを始めようとすると、往々にして反対の声が上がるという問題もあります。

電話やFAX、メールでの注文を受付する現場の担当者には、長年の業務遂行の中で担当者個人にノウハウやスキルが付いていると同時に、得意先とのツーカーな関係による信頼関係が築かれていることが多いことが現状です。
長年営業している企業ほど、現場の担当者がキーマンであり、中高年齢層です。歳を取るとどうしても新しいものへの対応に苦慮したり、心情的に受け付け難かったりしますので、結果として新システム導入に対し「使い方が分からない」「今のままが良い」のような声が現場から上がってしまいます。現場のキーマンに反対されてしまうと、なかなか導入が進まなくなってしまうでしょう。

また、BtoB向けECサイトの導入は、営業や販売の担当者から反対の声が上がるケースが多いです。ECサイトがあると、担当の取引先がECサイトを利用して注文した場合、自分の売上が減少すると思い込むためです。このようなことにならないよう事前に対応策を検討しておくと良いでしょう。

4. 経営トップの推進力

効率の良いBtoB取引を行うためにはECサイトの導入は有効ですが、何事もなくとんとん拍子で導入が進むとは限りません。スムーズに導入するためには、経営トップの強い推進力が求められます。

ここでは、ECサイトを導入するうえで必要なことをご説明します。

4.1 業務効率化の本質を社内に伝える

ECサイト導入の際には、ECサイトによって業務が効率化できることや効率化によって得られるメリット、すなわち業務効率化の本質を社内に周知させることが大切です。

ECサイトの導入により仕事の煩雑さがなくなり、仕事内容が分かりやすく量も少なくなります。それでいて成果は従来と比べ減少したりはせず、むしろ仕事の量や負担が減って、社員はよりクリエイティブな仕事へ集中できるようになるなどの大きな成果が得られます。

「なぜECサイトを導入するのか」「ECサイトによりどういった利益を享受できているか」など、ECサイトのメリットを社員1人1人がしっかりと認識できていないと、導入する前から社内で分裂を生んでしまう可能性があります。新しいことを始めるのは反発も買いますが、きちんと全社員がECサイト導入の必要性と恩恵を正確に理解できるように、社員への周知を入念に進めておくと良いでしょう。

4.2  BtoB向けECサイトを構築することが業務効率化につながる

BtoB取引は、ECサイトを適切に構築して運用できれば業務効率を大いに改善できます。しかし、そのためにいくつかのハードルを乗り越えなくてはならないのも事実です。特にECサイト運用のノウハウも金銭的な余裕もない場合は、ECサイトに興味があっても手が出せないと感じてしまうでしょう。

そこでおすすめなのが、弊社(株式会社イーシー・ライダー)が提供しているBtoB向けECサイト構築システム「EC-RiderB2B」です。

4.2.1 EC-RiderB2Bとは

EC-RiderB2Bは、卸売や企業間での取引に適したECサイトを安価かつ容易に構築・運用できるシステムです。

BtoBならではの商習慣に適した機能が揃っており、さらには柔軟なカスタマイズや外部システムとの連携も可能です。契約形態をパッケージとASPから選ぶことができ、パッケージ契約で自社専用のシステムとして安心感のある運用をすることも、ASP契約で安価かつ高い柔軟性を持った運用をすることもできます。

4.2.2 マーケットプレイス機能

EC-RiderB2Bに実装されている「マーケットプレイス機能」により、自社の仕入れ先や販売先が複数あっても全て1つのサイトで管理できます。Amazonのようなショッピングモール形式のサイト構築も可能で、注文を1度に多数こなせるため操作の煩雑化を防げます。

標準で多国語に対応しており、閲覧者のブラウザ言語設定に応じ最適な言語で表示してくれます。翻訳も機械翻訳ではないので、サイト内の文章をより自然な表現で表示できます。

4.2.3 カスタマイズ可能な2種類の契約形態

EC-RiderB2Bの契約には、「ASP契約」と「パッケージ契約」の2種類があり、どちらも柔軟にサイト構成をカスタマイズできます。

通常のECサイト構築システムは、ASP契約の場合、費用は安いのですがサイト構成のカスタマイズが出来ない場合があります。しかし、EC-RiderB2Bは他社のサービスと比べても安価であるうえに、柔軟なサイト構築が可能です。

一方、パッケージ契約の場合はシステムを自社のサーバー内に置くことができます。ASPでは外部のクラウドに置くこととなるため、パッケージの方が高い安全性を確保できます。安く利用できるASPか、セキュリティを重視するパッケージか、自社の方針や設備環境から自由に選択できます。

4.2.4 外部システムとの連携

基幹システムや物流システムなどの外部システムとECサイトを連携させることもできます。システムからデータを取り込んだり、データを別のシステムへ送ったりといった連携ができるため、カスタマイズ次第で自動での連携やリアルタイムの連携も可能となっています。

4.2.5 料金プラン

料金プランは、ASP契約の場合は初期費用10万円で月額5万円から、パッケージ契約の場合はライセンス費用100万円で保守費用年間120万円です。

同種のECサイト構築システムと比べて安価に利用できる点も魅力のひとつです。

5.まとめ

慢性的な人手不足や人件費の高騰などの理由により、企業間での取引にも高い効率性が求められるようになりました。効率を上げるためにはECサイトの導入が効果的ですが、予算不足や社内キーマンの無理解により導入に踏み出せないケースもあるでしょう。そのような時には、社内へECサイト導入の必要性を周知させ、企業が提供しているECサイト構築システムを活用することでECサイト導入を検討してみましょう。

BtoB向けのECサイト導入という道は、必ずしも平坦とは限りません。しかし、一度導入して活用できればその後の企業経営にも大きな助けとなります。少しでもECサイト導入に興味があるならば、「EC-RiderB2B」の導入を積極的に検討してみてはいかがでしょうか。

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